転生したみたいなので異世界生活を楽しみます

さっちさん

文字の大きさ
182 / 207
新生活ヤンヤン

182.

しおりを挟む
「2人とも程々にしてください」
しっかりハナに怒られてとりあえず夕食の席に着く。
「マリアント様、ククルは一応子供ですから大人がちゃんとセーブして下さいね。隣の研究員達で無駄なお願いをしてる様な気もするのですが」
「あら、ついついね。ついでに呼び方もマリーで良いわよ。様付けも堅苦しいじゃない」
「わかりました。ではマリーと呼びますがそれとこれとは別問題です」
アイザックに小言を言われつつ夕食をいただく。
言葉を発すると藪から蛇になっちゃうので黙っている。
暫く大人2人の攻防が続いたがハナから食事中ですよと怒られている。
今日のところは大人しくしてようと心に決めた。

明日は薬草園の視察をお願いされたので了承し、早々に就寝する事にした。


朝からマリーさんと薬草園に向かう。
「ククル、私のゴーレムズも連れてきてるのよ」
影に入れてるみたいで薬草園に着いたら外に出したいそうだ。
「午前中はギルドの視察で立ち入り制限かけて中でゆっくりしますか?」
「それは良いわね。アイザックが着いてこなくてよかった」
マリーさん、随分楽しそうでアイザックですらお邪魔みたいだ。
薬草園に到着したのでとりあえず入口に結界を張り、誰かが来たらわかる様にする。
東屋へ行き、ゴーレムズ達を集めているとマリーさんのゴーレムズが外に出てきた。
#わーい#
#わーい#
#わーい#
ワラワラとゴーレムズが集まってきて楽しそうに話をしている。
「マリーさん、好きにみて回ってもらって良いですよ。採取したいものがあったらゴーレムズに言ってください」
「了解よ。ククルはここにいる?」
「欲しい物があるので集めに行った後はここにいますね」
各々で行動する事になったのでとりあえず目的地に向かった。

「楽しかったわ」
東屋で読書しながら待っていたら満足そうにマリーさんが戻ってきた。
ハナが見越してお弁当を持たせてくれてたので東屋でランチタイム。
2人で薬草話に花を咲かせながら楽しんだ。
「ククル、最近体調は大丈夫かしら?」
「はい、ここのところ情緒不安定にもならないし何より忙しくしてるのでそれなりに充実してます」
「それは良かったわ。あんまり無理をしてはダメよ。まだ、子供なんだから」
「あは、気をつけます」
それからマリーさんは転生者だったおばあちゃんの話を聞かせてくれた。
どうやら日本人みたいで同じ年代からの転生の様に思った。
私より記憶がかなり曖昧で少し覚えている程度だったとか。
あまり料理上手な人では無かったけどこれだけは上手になのよと『おはぎ』を良く作っていたとか。
「お婆様が亡くなってから誰も作る事が出来なくてね。懐かしいわ。」
「よかったら作りましょうか?」
「作れるの?」
「材料さえ揃えばできますよ」
「お願いしても良いかしら。家族には内緒にしておくわ。万が一、貴女の事が漏れてしまっては申し訳ないから」
「そうして貰える方がありがたいです。小豆、、、豆ってどこで手に入りますか?」
「アレはね、王都の輸入食材店に売ってるのよ。そうだ、マーサスに仕入れてもらってきましょ」
早速と言わんばかりにどうするのかと思ったらどうやら従魔達の間で念話での伝達ができる様だ。
「向こうには伝わったわ。彼が到着するのが楽しみね」
こうしてマーサス到着後におはぎを作る事になった。


薬草園から自宅に帰り、一旦休憩する。
マリーさんは午後からギルドに行く様なので私は自室でゆっくりする事にした。

他にも転生した人っているのかな?
なんとなく気になり、考えても分からないのでネル様に聞いてみようと教会に行く事にした。
ハナに出かける事を伝え、1人で教会に向かう。
数日前、教会所属のシスターさんが到着していたので挨拶して貴族部屋に入った。

「ククル、こんにちは」
「ネル様、こんにちは。今日は聞きたいことがあって来ました」
マリーさんのおばあちゃんについてネル様に説明し、他にも同じ様なひとが居ないか尋ねてみる。
「そうですね。貴女みたいに魂の入れ替えでは無いのですがこちらに生まれる方は数十年に1人2人はいるようですね。自然に生まれ変わる方は私の範疇ではなくて詳しい事までは分からないのです。」
「他の方が管理しているのでしすか?」
「輪廻の方は他の神が管理してます。4神と行って創造の神、輪廻の神、大地の神、武の神とで世界のバランスを保っているのですよ。ククルがいた様な他の世界にはそこの神がいて其々管理を行っているのです。こちらの大陸では教会で私の領域としている部分が多いのですが他の大陸に行くと別の形で領域を守っていますね」
今日、初めて知った。
他にも神様いらっしゃるんだ。
ネル様にお礼をし、家路に向かう事にした。


しおりを挟む
感想 133

あなたにおすすめの小説

憧れのスローライフを異世界で?

さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。 日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。

(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅

あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり? 異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました! 完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。

裏の林にダンジョンが出来ました。~異世界からの転生幼女、もふもふペットと共に~

あかる
ファンタジー
私、異世界から転生してきたみたい? とある田舎町にダンジョンが出来、そこに入った美優は、かつて魔法学校で教師をしていた自分を思い出した。 犬と猫、それと鶏のペットと一緒にダンジョンと、世界の謎に挑みます!

1歳児天使の異世界生活!

春爛漫
ファンタジー
 夫に先立たれ、女手一つで子供を育て上げた皇 幸子。病気にかかり死んでしまうが、天使が迎えに来てくれて天界へ行くも、最高神の創造神様が一方的にまくしたてて、サチ・スメラギとして異世界アラタカラに創造神の使徒(天使)として送られてしまう。1歳の子供の身体になり、それなりに人に溶け込もうと頑張るお話。 ※心は大人のなんちゃって幼児なので、あたたかい目で見守っていてください。

転生したので、今世こそは楽しく生きます!~大好きな家族に囲まれて第2の人生を謳歌する~

結笑-yue-
ファンタジー
『可愛いわね』 『小さいな』 『…やっと…逢えた』 『我らの愛しい姫。パレスの愛し子よ』 『『『『『『『『『『我ら、原初の精霊の祝福を』』』』』』』』』』 地球とは別の世界、異世界“パレス”。 ここに生まれてくるはずだった世界に愛された愛し子。 しかし、神たちによって大切にされていた魂が突然できた輪廻の輪の歪みに吸い込まれてしまった。 神たちや精霊王、神獣や聖獣たちが必死に探したが、終ぞ見つけられず、時間ばかりが過ぎてしまっていた。 その頃その魂は、地球の日本で産声をあげ誕生していた。 しかし異世界とはいえ、神たちに大切にされていた魂、そして魔力などのない地球で生まれたため、体はひどく病弱。 原因不明の病気をいくつも抱え、病院のベッドの上でのみ生活ができる状態だった。 その子の名は、如月結笑《キサラギユエ》ーーー。 生まれた時に余命宣告されながらも、必死に生きてきたが、命の燈が消えそうな時ようやく愛し子の魂を見つけた神たち。 初めての人生が壮絶なものだったことを知り、激怒し、嘆き悲しみ、憂い……。 阿鼻叫喚のパレスの神界。 次の生では、健康で幸せに満ち溢れた暮らしを約束し、愛し子の魂を送り出した。 これはそんな愛し子が、第2の人生を楽しく幸せに暮らしていくお話。 家族に、精霊、聖獣や神獣、神たちに愛され、仲間を、友達をたくさん作り、困難に立ち向かいながらも成長していく姿を乞うご期待! *:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈ 小説家になろう様でも連載中です。 第1章無事に完走したので、アルファポリス様でも連載を始めます! よろしくお願い致します( . .)" *:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈

転生したら神だった。どうすんの?

埼玉ポテチ
ファンタジー
転生した先は何と神様、しかも他の神にお前は神じゃ無いと天界から追放されてしまった。僕はこれからどうすれば良いの? 人間界に落とされた神が天界に戻るのかはたまた、地上でスローライフを送るのか?ちょっと変わった異世界ファンタジーです。

公爵令嬢やめて15年、噂の森でスローライフしてたら最強になりました!〜レベルカンストなので冒険に出る準備、なんて思ったけどハプニングだらけ〜

咲月ねむと
ファンタジー
息苦しい貴族社会から逃げ出して15年。 元公爵令嬢の私、リーナは「魔物の森」の奥で、相棒のもふもふフェンリルと気ままなスローライフを満喫していた。 そんなある日、ひょんなことから自分のレベルがカンストしていることに気づいてしまう。 ​「せっかくだし、冒険に出てみようかしら?」 ​軽い気持ちで始めた“冒険の準備”は、しかし、初日からハプニングの連続! 金策のために採った薬草は、国宝級の秘薬で鑑定士が気絶。 街でチンピラに絡まれれば、無自覚な威圧で撃退し、 初仕事では天災級の魔法でギルドの備品を物理的に破壊! 気づけばいきなり最高ランクの「Sランク冒険者」に認定され、 ボロボロの城壁を「日曜大工のノリ」で修理したら、神々しすぎる城塞が爆誕してしまった。 ​本人はいたって平和に、堅実に、お金を稼ぎたいだけなのに、規格外の生活魔法は今日も今日とて大暴走! ついには帝国の精鋭部隊に追われる亡国の王子様まで保護してしまい、私の「冒険の準備」は、いつの間にか世界の運命を左右する壮大な旅へと変わってしまって……!? ​これは、最強の力を持ってしまったおっとり元令嬢が、その力に全く気づかないまま、周囲に勘違いと畏怖と伝説を振りまいていく、勘違いスローライフ・コメディ! 本人はいつでも、至って真面目にお掃除とお料理をしたいだけなんです。信じてください!

おせっかい転生幼女の異世界すろーらいふ!

はなッぱち
ファンタジー
赤ん坊から始める異世界転生。 目指すはロマンス、立ち塞がるのは現実と常識。 難しく考えるのはやめにしよう。 まずは…………掃除だ。

処理中です...