転生したみたいなので異世界生活を楽しみます

さっちさん

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新生活ヤンヤン

181.

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みんなでダンジョン攻略から1週間が過ぎた。
その間はひたすらポーション作りに時間を費やし、時々研究所を除くとこないだ集めた素材に夢中になっている大人達の姿があった。
アイザックは余程疲れたみたいで殆ど自室で寛いでるみたいだ。

「ククル様、ただいま戻りました」
「あっ、ユミンおかえり」
「マリアント様からお手紙をお預かりしてまいりました」
「ありがとう」
恐らくドルフの件だと思うのでとりあえず中身を確認する。
「うーん、これはアイザックに報告かな」
急いでアイザックの部屋に向かいマリアント様からの手紙をみせた。
その内容はと言うと本人が一度確認したいからこちらに1週間程滞在するみたいだ。
案内の都合上、日程についての問い合わせが示されていて私の判断では決められない。
「どうしたら良いかな?」
「そうだな、来週にもネクネクとの街道が繋がるからその後なら大丈夫じゃないか?一度公爵様にも確認してみたらどうだ?」
確かに街の事なので私が不在なのもどうかと思う。
早速おじいちゃんにお伺いしたら10日後に街道が完成し、その日に式典とお披露目を行う予定だとの事。
その後なら好きにしなさいとのお返事だったのでそれをアイザックに伝えマリアント様にも手紙を書いた。
薬師ギルド経由で手紙を送るとすぐに返事があり、折角なので式典前にこちらに着たいとの事。
アイザックにも相談して、日程はマリアント様にお任せし、我が家の客室でおもてなしする事にした。


街道の完成まで後2日と迫った日、マリアント様がヤンヤンに到着した。
今回は薬師ギルドとしての仕事半分、休暇半分らしい。
滞在は10日程を予定しているらしく、5日後にはマーサスも合流するとか。
2人揃ったらダンジョンデートをするそうです。

「マリアント様、ご無沙汰してます。わざわざ来ていただいてありがとうございます」
「お2人共お久しぶりです。滞在中はお世話になるわね。」
とりあえず客間に案内しようと思いふと1人な事が気になった。
「使用人の方はお連れで無いのですか?」
「色々連れてくると面倒なので1人だけ護衛で連れてるだけよ。この際だから2人共にお願いがあるのだけどそろそろ私だけ他人行儀なのも寂しいし、普通にしてもらえないかしら?これでもご存じの通り元は冒険者なのだから自分の事くらいは出来るし、マーサスと同じ様にして欲しいわ」
ご本人の希望なのでアイザック共に受け入れる事にした。
「わかりました。話し方も?」
「その方が嬉しいわね。で友人のお家に遊びに来るのに使用人は不要かなと連れて来なかったのだけどダメかしら?」
「大丈夫ですよ。必要な時はハナなりユミンなりに言ってください。」
「ありがとうね。とりあえず荷物を置かせてもらっても?」
漸く客間に案内し、マーサス到着後も使ってもらえる様に伝えておく。

お茶をしながら明日以降の予定を相談し、先ずは例の場所が見たいとの事なので明日、朝から出かける事にした。
その翌日は薬師ギルドにて仕事を片付けつつ、人選するとの事。
研究所も見学したいとの事でその翌日に予定を組み込む事にした。



「まぁ、すごいわね」
朝からマリアント様を連れて秘密の花園にきている。
少女の様に目をキラキラさせてあちらこちらを歩き回っている様子を暫く眺めていた。
「ククル、採取しても良いかしら」
「お好きなだけどうぞ」
マリアント様はあれこれ楽しそうに採取を始めた。
私も折角なので必要なものをあつめていく。
アイザックはのんびりその様子を眺めていた。
半日かけて色々採取し、気が済んだ様なので帰宅する。
「マリアント様、調合室使いますか?」
「あら、良いのかしら」
「大丈夫ですよ。度がすぎる様ならハナが止めてくれるので」
昼食後は2人揃って調合室に篭る。
最初は勢揃いのスライム達に喜んでいたが流石は薬師ギルドのマスターをしてるだけの事はある。
ククルと2人してこれはどうだとかアレはどうだとか。
すっかり日も傾いた頃、ハナによって強制的に調合室から引き摺り出されてしまった。

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