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3章 決着
30話 3人VSバダグ①
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レシア「…!人間が居るのか。」
少年「うわっ、ビックリした。…俺達の他に人間が居るなんて。」
少女「…ちょっと待って、こいつ見た事があるわ。」
少年「確かに…おい、アンタ名前は?」
レシア「俺?俺はレシアだ。」
少女「レシア…知らない。」
少年「気の所為じゃないか?ああ、俺はゴットル。」
少女「私はラベンダーよ。」
ゴットルとラベンダー。始めて見る顔だが…
レシア「見ない顔だな。お前達もアサシンなのか?」
ゴットル「いや、俺達はハンターだ。」
ラベンダー「…レシアはアサシンなの?」
レシア「いや、もう辞めてる。元アサシンだ。」
ゴットル「じゃあ、レッド・アサシンって知ってるか?」
レシア「ああ、あれは俺のアサシン時代のコードネームだ。」
ラベンダー「え…」
急に場が凍り付いた。
レシア「…え?」
ひょんな事からハンター2人と戦う事になってしまった。連携攻撃に戦い難さを感じながらも、自力で勝っているレシアは2人を追い詰める。
隙を突いて、ゴットル・ラベンダーの順に打ち倒した。
ゴットル「ぐっ、ラベンダー。大丈夫か。」
ラベンダー「く…何とか。」
レシア「どうやら俺の勝ちみたいだな。」
ゴットル「ふざけるな。まだ終わっていない。」
ラベンダー「私達は死ぬまで諦めないわ。」
レシア「おいおい…無駄に命を粗末にする必要は無いだろ?」
ゴットル「確かにお前は強かった。俺達の想像以上だ。だからと言って、簡単に諦める訳にもいかない。」
ラベンダー「先に進むのなら私達を殺していくのね。」
これほどまでに家族の絆は強い物だろうか。もしかしたら傍から見ればレシアも同じ様な物なのかもしれない。ゴットルとラベンダーが仇のレシアに執着する様に、レシアもまた仇のアサシンに執着しているのだ。
レシア「俺は…………」
どうするべきなのか。別にここで意味も無い殺しを行う必要は無い。ただ、今見逃したとしたらどうなる?この地下迷宮を進んでいく途中でまた戦いになるかもしれない。その度に同じことを繰り返すのはリスクも高い。それならばここで決着を着けておいた方が良いのだろうか?
ゴットル「さあ、続きをやるぞ!」
レシアにもやるべき事はある。今後のリスクを減らす事は無意味では無いのかもしれない。この2人には礎となって貰うべきだろうか。
レシア「……………」
また来た。
既視感。
2人を殺した後を考える。恐らくバダグと決戦になるだろう。ハッキリ言って、勝てるかどうかは分からない。むしろ、勝てない可能性が大きいだろう。さっきだって中断されていなければ、そのまま殺られてしまっただろう。
2人を殺さなければどうだ?バダグと決戦するとしたら、結末は変わらない。地下迷宮を抜ける前にこの2人に後ろから襲われてしまう可能性すらある。
やっぱり、不安の芽を摘んでしまった方が良いのだろうか?しかしこいつ等は俺が殺したスウァムの子供達だ。何となく心情的には殺したくは無いんだが…
レシア「…あ、そうか。」
1つの方法を思い付いた。上手くいくかどうかは別問題だが、試してみるのは良いかもしれない。
剣を仕舞う。
レシア「なあ、頼みがあるんだ。」
ゴットル「…頼み?」
レシア「俺が言えた義理でも無いし、そもそもいう資格すら無いかもしれない。でも敢えて言うよ。」
ラベンダー「な、何を…」
レシア「俺を助けて欲しい。お前達に俺の手助けをして欲しいんだ。」
ゴットル「どういう事なんだ?」
レシア「俺はどうしてもバダグを倒さないといけない。でも、今の俺ではバダグに勝つ事は非常に難しい。実際に負けてこの地下迷宮に落とされてしまっているしな。」
ラベンダー「バダグって、アサシン本部長の?」
レシア「ああ。」
ゴットル「でも何でレッド・アサシンが?」
レシア「実は、俺は昔アサシンに自分の村を滅ぼされているんだ。生き残ったのはその時に狩りに出ていて村に居なかった俺。そして村人に地下の食糧庫に匿われたナーダの2人だけだ。」
ゴットル「アサシンに…村を?アサシンなのに?」
レシア「その頃はアサシンじゃ無かったからな。だから俺はアサシンの内部情報を探る為に、敢えてアサシンになった。情報を集めて村の仇のアサシンを見付けて、仇を取る為だな。」
ラベンダー「……」
レシア「でもナーダがアサシンのターゲットになってしまって、俺はナーダを守る為にアサシンを抜けた。本当に最近の事だけどな。でも最終的にナーダは殺されてしまった。ナーダの殺害を依頼したのがバダグなんだ。」
ゴットル「何でバダグはナーダを?」
レシア「分からない。その理由もバダグには聞かないといけない。でもナーダの仇を取る為にアサシン本部に乗り込んだんだけど、バダグに敗れてしまってな。戦いの最中に、この地下迷宮に落ちてしまったんだ。」
ラベンダー「じゃあ、父を殺したのは…?」
一瞬、黙ってしまう。
レシア「スウァム・トルレスを殺害したのは…間違いなく俺だ。俺がお前達の仇というのは真実だ。」
ラベンダー「…」
少年「うわっ、ビックリした。…俺達の他に人間が居るなんて。」
少女「…ちょっと待って、こいつ見た事があるわ。」
少年「確かに…おい、アンタ名前は?」
レシア「俺?俺はレシアだ。」
少女「レシア…知らない。」
少年「気の所為じゃないか?ああ、俺はゴットル。」
少女「私はラベンダーよ。」
ゴットルとラベンダー。始めて見る顔だが…
レシア「見ない顔だな。お前達もアサシンなのか?」
ゴットル「いや、俺達はハンターだ。」
ラベンダー「…レシアはアサシンなの?」
レシア「いや、もう辞めてる。元アサシンだ。」
ゴットル「じゃあ、レッド・アサシンって知ってるか?」
レシア「ああ、あれは俺のアサシン時代のコードネームだ。」
ラベンダー「え…」
急に場が凍り付いた。
レシア「…え?」
ひょんな事からハンター2人と戦う事になってしまった。連携攻撃に戦い難さを感じながらも、自力で勝っているレシアは2人を追い詰める。
隙を突いて、ゴットル・ラベンダーの順に打ち倒した。
ゴットル「ぐっ、ラベンダー。大丈夫か。」
ラベンダー「く…何とか。」
レシア「どうやら俺の勝ちみたいだな。」
ゴットル「ふざけるな。まだ終わっていない。」
ラベンダー「私達は死ぬまで諦めないわ。」
レシア「おいおい…無駄に命を粗末にする必要は無いだろ?」
ゴットル「確かにお前は強かった。俺達の想像以上だ。だからと言って、簡単に諦める訳にもいかない。」
ラベンダー「先に進むのなら私達を殺していくのね。」
これほどまでに家族の絆は強い物だろうか。もしかしたら傍から見ればレシアも同じ様な物なのかもしれない。ゴットルとラベンダーが仇のレシアに執着する様に、レシアもまた仇のアサシンに執着しているのだ。
レシア「俺は…………」
どうするべきなのか。別にここで意味も無い殺しを行う必要は無い。ただ、今見逃したとしたらどうなる?この地下迷宮を進んでいく途中でまた戦いになるかもしれない。その度に同じことを繰り返すのはリスクも高い。それならばここで決着を着けておいた方が良いのだろうか?
ゴットル「さあ、続きをやるぞ!」
レシアにもやるべき事はある。今後のリスクを減らす事は無意味では無いのかもしれない。この2人には礎となって貰うべきだろうか。
レシア「……………」
また来た。
既視感。
2人を殺した後を考える。恐らくバダグと決戦になるだろう。ハッキリ言って、勝てるかどうかは分からない。むしろ、勝てない可能性が大きいだろう。さっきだって中断されていなければ、そのまま殺られてしまっただろう。
2人を殺さなければどうだ?バダグと決戦するとしたら、結末は変わらない。地下迷宮を抜ける前にこの2人に後ろから襲われてしまう可能性すらある。
やっぱり、不安の芽を摘んでしまった方が良いのだろうか?しかしこいつ等は俺が殺したスウァムの子供達だ。何となく心情的には殺したくは無いんだが…
レシア「…あ、そうか。」
1つの方法を思い付いた。上手くいくかどうかは別問題だが、試してみるのは良いかもしれない。
剣を仕舞う。
レシア「なあ、頼みがあるんだ。」
ゴットル「…頼み?」
レシア「俺が言えた義理でも無いし、そもそもいう資格すら無いかもしれない。でも敢えて言うよ。」
ラベンダー「な、何を…」
レシア「俺を助けて欲しい。お前達に俺の手助けをして欲しいんだ。」
ゴットル「どういう事なんだ?」
レシア「俺はどうしてもバダグを倒さないといけない。でも、今の俺ではバダグに勝つ事は非常に難しい。実際に負けてこの地下迷宮に落とされてしまっているしな。」
ラベンダー「バダグって、アサシン本部長の?」
レシア「ああ。」
ゴットル「でも何でレッド・アサシンが?」
レシア「実は、俺は昔アサシンに自分の村を滅ぼされているんだ。生き残ったのはその時に狩りに出ていて村に居なかった俺。そして村人に地下の食糧庫に匿われたナーダの2人だけだ。」
ゴットル「アサシンに…村を?アサシンなのに?」
レシア「その頃はアサシンじゃ無かったからな。だから俺はアサシンの内部情報を探る為に、敢えてアサシンになった。情報を集めて村の仇のアサシンを見付けて、仇を取る為だな。」
ラベンダー「……」
レシア「でもナーダがアサシンのターゲットになってしまって、俺はナーダを守る為にアサシンを抜けた。本当に最近の事だけどな。でも最終的にナーダは殺されてしまった。ナーダの殺害を依頼したのがバダグなんだ。」
ゴットル「何でバダグはナーダを?」
レシア「分からない。その理由もバダグには聞かないといけない。でもナーダの仇を取る為にアサシン本部に乗り込んだんだけど、バダグに敗れてしまってな。戦いの最中に、この地下迷宮に落ちてしまったんだ。」
ラベンダー「じゃあ、父を殺したのは…?」
一瞬、黙ってしまう。
レシア「スウァム・トルレスを殺害したのは…間違いなく俺だ。俺がお前達の仇というのは真実だ。」
ラベンダー「…」
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