聖剣の光Ⅰ(完結)

まさきち

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じじいと猫の奮闘記

第2話

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とある森の近くの小屋におじいさんが一人で住んでいた。
ペットとして一匹の白猫を傍に置いて…



ニャン太「じじい、今のアンタじゃ無理だ。」
じじい「何だと?」
ニャン太「そんな武術の大会なんぞに出て、勝てる訳無いじゃんか。」
じじい「何の、このレイス!まだ222歳!若いもんには…」
ニャン太「いやいや、自分の身体をよく見てみ?どっからどう見ても、ただのじじいだろうが。」


魔王との死闘から200年が経った今、勇者の存在を知る者も居なくなった。今はその伝説だけが伝承として残っているだけであった。


じじい「何だと、やんのか?この化け猫が!」
ニャン太「…このじじい!やってやんよ!」


木の枝を拾い、殴りかかるじじい。それをニャン太はいとも簡単に回避する。

実際、じじいにしては素晴らしい動きであるが…若い頃と比べる事は出来ない。

続けざまに木の枝を振りかざすじじいだったが、ニャン太のカウンターの爪を食らって倒れる。


じじい「ううう…何で…何で…」
ニャン太「そんな身体で光の精霊の使い魔である俺に敵うかよ。」
じじい「光の精霊様…何で不老不死にしてくれなかったんだ…」


200年前に光の精霊から不死の身体を授かった。いずれ復活する魔王に対抗する為である。

しかし不老では無かった。肉体は少しずつ少しずつ衰えてしまっているのだ。



~光の精霊の良い訳~
光の精霊「忘れてた、ごめんちゃい(てへっ)」



じじい「不老でない事に気付いてからはトレーニングもしたんだよ?でも老いには勝てないじゃん?でも死なないじゃん?魔王復活したら勝てないじゃん?どうすんの?」
ニャン太「流石に魔王には俺でも勝てないしな。」
じじい「お前で勝てるんなら俺を残す意味もないし。」
ニャン太「まあ、すぐに復活しない事を祈ってろよ。その間に力の実で強さを取り戻せよ?」

聞きなれない単語にハテ?となる。

じじい「何その力の実って?」
ニャン太「え、覚えてないの?野生の魔物が持っている小さな宝石の事だよ。」
じじい「知らんがな。」
ニャン太「それを持って家のリビングの魔法陣に行けば、能力がアップするんじゃん。200年前に光の精霊に言われたろ?」
じじい「知らんがな…いや、歳の所為かな?」
ニャン太「都合の良い時だけじじい面すんなよ!」
じじい「ってか、何でもっと早くに教えてくてないんだ?」
ニャン太「いや、聞かれてないし…」
じじい「この…くそ猫め!」


ニャン太へ殴り掛かるも簡単にいなされてしまう。続けざまに拳を振りかざすじじいだったが、ニャン太のカウンターの肉球を食らって倒れる。


じじい「ひどい…」
ニャン太「どっちが!?」



かくして…
(ニャン太を倒す為) 魔王を倒す為に野生の魔物が出る近くの森に行く事に。

目指せ!(武術大会優勝) 世界の真なる平和!
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