聖剣の光Ⅰ(完結)

まさきち

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世界大会

第76話

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兵士「第一回戦、第五試合。剣士・ゼット選手VS剣士・スサノオ選手。」



じじい「剣士同士の戦いか。面白い戦いになりそうだな。」
ヘンリー「スサノオは去年居たぜ。かなり強かったが、ケーオに敗れてた。」

ニャン太「へえ、ヘンリーとどっちが強い?」
ヘンリー「単純な剣技であればスサノオには勝てないな。まあ、俺には魔法剣があるから分からないけど。」


実際、ヘンリーのとっておきの魔法は反則級な訳だが。



スサノオ「さあ、宜しく頼むぞ。ゼット選手。」
ゼット「何だ、この暑苦しさは。」
スサノオ「男子たるもの、熱くなくてはな。」



じじい「え、なに?そんなキャラなの?」
ヘンリー「…変わっていないな、アイツ。」
ドーン「そんなキャラみたいですね。」

ニャン太「え、熱いのいいじゃん?」
じじい「……」



兵士「バトル…スタート!」



ゼットはロングソードを構える。対してスサノオの武器は…



じじい「めっちゃでかい大剣だな。バスタードソードってやつか?」
ヘンリー「バスタードソードの改良品で、一回りでかいぜ。確か、スサノオソードとか…」
ニャン太「かっけえ!」



ゼット「そんな大剣を振り回して、俺に当てれるかな。」
スサノオ「心配無用。」



スサノオは大剣を振りかぶる。


ゼット「まさか、普通に振り下ろしてくる気なのか?」



じじい「あの構えからは振り下ろし…だよな。」
ヘンリー「まあ見てな。めっちゃ早いから。」
ドーン「早い?振り下ろすスピードがですか?」
ヘンリー「おうよ。」



ゼット「なんかすごい威圧感を感じる。魔法が使えるなら遠くから安全圏で攻撃していたい。」
スサノオ「さあ、きたまえ。」


ゼットは意を決して走り出す。あの振り下ろしと思われる攻撃が来る前に、一気に決めてやる。



ゼット「うおお……」


ドオオォォォン!



じじい「えっ!?」
ドーン「ま、まさか…」
ニャン太「すげえ…」


一瞬の内にスサノオの剣は地面に叩きつけられていた。恐ろしい程のパワーと瞬発力なのだろう。瞬きをしている内に剣は振り下ろしを完了していた。



ゼット「ううう…」


ゼットの腕は完全に潰れているだろう。剣も折れている。


兵士「それまで。スサノオ選手の勝利です。」




じじい「ああ…確かにちょっと油断しただけでも一気に持ってかれそうだな。」
ヘンリー「じいさんの回避能力なら避けれるんじゃないかな?おれの必殺技もかわしたくらいだしさ。」

ニャン太「じじいのウリはそれだけだもんな。」
じじい「違わい。」
ドーン「レイスさんは全体的に能力が高いですよ。強いオールラウンダーです。」
ニャン太「まあ、勇者だもんな。」

じじい「剣も魔法も回復も出来るからな。」
ヘンリー「でもさっきのスサノオの攻撃を受けたらヤバイよな。」
じじい「あんなもん死ぬわ。」


じじい「因みに、去年ケーオはどうやって倒したの?」
ヘンリー「魔法だな。」
ニャン太「まんまじゃねえか。」



ヘンリー「おっ、次の試合が終わったぜ。なんと魔法使いだ。」
ドーン「じゃあ次でスサノオ選手の攻略が見れるかもしれませんね。」




じじい「ついにケーオの試合だな。」
ヘンリー「ケーオはバランスの良い魔法剣士だ。でも強敵と戦うと途中でおかしくなるんだよな。」
ニャン太「おかしくなる?」

ヘンリー「うひゃひゃ、とか言い出して強くなるんだ。」
ドーン「それがクスリをこっそり使用している時かもしれませんね。」
ニャン太「明らかにラリってるじゃねえか。」

じじい「しかも今は闇属性の魔法を使うんだろ?どれくらい強いのかちょっと分からないな。」



そう言いながら皆はテレビに注目した。
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