【完結】100回生まれ変わっても心のないオレの心を奪ったのは黒い竜

MINORI

文字の大きさ
52 / 71

52:暁と翡翠 ※

しおりを挟む


翡翠の甘い口付けに堕ちてゆく。


抱き上げられ口付けられて、うっとりと目を閉じようとしたら、周囲の風景が変わった。翡翠の竜の力で、どこかに移動したのだとわかったが、そんなことは、今の暁にはもうどうでもいいことだった。

目を閉じて何も見えなくなくなった暁の躰が感じるのは、翡翠だけ。

五感の何もかもを奪う、自分だけを求める翡翠の口付けに酔っているうちに、ふわりとした柔らかい感触の寝台に体を横たえられた。同時に、翡翠からの口付けが、自分のすべてを喰らい尽くす程に深くなって、暁の意識は、深海に沈んでいくようにソレに溺れていった。


暁の世界には今、翡翠しか存在しない。


自分に圧し掛かってくる翡翠の重みが、今まで以上に強く翡翠を感じさせてくれて、嬉しくて、両手を伸ばしてその背を抱き締める。返答の様に翡翠の舌が唇を舐めてくれて、それから、躰中に残る裂傷のひとつひとつを、宝物に触れるように優しく舐めてくれた。

ピリッとした痛みの後に、躰の内部に甘い燻ぶりを感じて、全身が震える。
ゆっくり、ゆっくりと、脳が溶けていくような感覚に犯されて、たまらず甘く吐息が零れる。


「……ん…ス、イ――」


そんなに、優しくしないでくれと、言いたい。
翡翠に躰の至る所を舐められて、裂かれ開いたままの傷が快楽と共に癒されて、同時に躰が暴かれる。

翡翠の手のひらが舌と同じく躰中を弄り、耳を掠め首筋を降り、胸元から更に下。自分では慰めた事もない緩く立ち上がり始めているモノをするりと撫でてきた。

「――っ、ま……て」
「……反応してくれて、嬉しい。お前、まだ、誰も知らないだろ?」

待てと言いたかったが、それは翡翠の唇に飲み込まれた。
武骨な手がぎゅうっと絡みついてきて、根元から自分自身を擦りあげられて、感じた事のない強い痺れに全身が酷く震える。次第に耳にするのも憚られる、粘着質な水音が鼓膜を撃ちはじめ、羞恥心に全身が赤く染まり出すのを感じる。

「ん、ン……ん、スイっ!まっ…て―――っ」
「―――っ待たない。お前のこんな姿を見ては、もう、無理だ」

宥めるように唇を舐められる。それはまるで、舌を出すことを命じられているようで、堪らず唇を開いたら、瞬時に舌を食まれ根元から強く吸われた。

「んンンっ―――っ」
「自慰も、したことないのか―――暁」

暁のモノを慰める翡翠の親指の腹が、鈴口をぐりぐりと刺激してきて、背筋を駆け上がる雷みたいな感覚が、脳天まで突き抜ける。

こんなのは、知らない。オレの躰、一体どうなっているんだ……?

さっきまで、優しくてあったかい口付けの中に堕ちてたのに、なんでいきなり、こんなことになってるんだ?躰も声も、全部制御が効かなくて、自由がなくて、痺れて、翡翠の手が、どんどんオレを暴き―――拓いてゆく。

全身を駆け抜ける、感じた事もないえもいわれぬ強く甘い痺れに、漏れるしかない自分の甘ったるい吐息と声に、恥ずかしさのあまりかぶりを振る。目尻に生理的な涙を滲ませる暁を、翡翠はその唇と舌で、顔中にキスを落とし宥めてきた。

「――暁……俺のだ」
「ンんん……ぁ―――っあアっ」

何かが、躰の奥底からせり上がってくる感覚に、目の前に光がチカチカと点滅しだす。
躰のすべての熱が、躰の中心に集まって、無意識に背中を反らせ胸を突きだしたら、胸の尖りに歯を立てられて、躰の奥底の自分でも知らない何かが、一気に解放された。

「―――ああっ!ぁア…!」

自分のモノから吐き出された熱い白濁が、暁の腹と、翡翠の腹に飛び散った。

頭が痺れて、靄が掛かってるみたいだ。
躰はそれ以上に、痺れて、指先まで、自由が利かない。

荒い息を吐きながら、震える躰で大きく胸を上下させる暁を見下ろし、欲に染まった熱い目を向けていた翡翠が、腹に溜まる白濁を手で掬い取るとを舐めて見せた。

「……す、い?」

そんなもの舐めて、なんでそんなに嬉しそうに笑っているんだ?

未だ思考が纏まらず、息も整わない自分の額にキスを落とし、翡翠が足の間に割って入ったかと思ったら、右足を抱えられ、あらわになった局部が目に飛び込んできて、一気に目が覚めた。だけれども、躰の自由はまだ戻っていない。されるがままに腰を持ち上げられて、白濁にまみれた指で、秘部の入り口を撫でられ、背筋に電流が流れる。

男同士の交接にソコを使うのは、知識としては知っている。
だけど、お前―――っどっからそんな知識を引っ張り出してきたんだ?!
を塗りこめて、何を始めようというんだ……。

抱いてくれと願ったのは、他ならぬ自分。
明日消えてしまうだろう自分に、翡翠の存在を取り込みたくて、抱かれることを願ったのは、まごうことなく自分だ。

だがな、こっちは―――99回の転生の記憶の中でも、これが、初めてなんだ。
時間がないのは、確かだけれど、もうちょっと、お手柔らかに……ゆっくり進めて貰うわけには、いかないのだろうか?


優しくしないでくれと、言ったことを、即時撤回するのは……もう、遅いか?


「ぐっ……ぅっ、うあ……!」


ぐっ!と人差し指が突き入れられて、溜まらずに声が漏れる。
そんなところに何かを入れられたのは初めてで……力を超めてしまっても、仕方がないと、思う。


「……暁……力抜いて」
「で……できるかっ?!馬鹿っ!」


小さく笑いながら、目尻にキスをくれる翡翠は、嬉しそうな穏やかな顔をしているが、差し入れられた指の動きは、優しさとはかけ離れている。

多分自分の顔は真っ赤になったり真っ青になったり、物凄く忙しかったのだと思う。

……翡翠とは、長い付き合いだ。

きっと、そんなぐるぐると、どうしてよいかわからずパニックになっているオレを完全に理解していて、有無を言わさず、どんどん進んでくるのはわかる。わかるが―――っ!

後孔から侵入させた長く武骨な指で、内部を無遠慮に暴き始めた翡翠に、言葉を紡ごうとしても漏れるのは、喘ぎのみだ。


「ん……!ン、んン―――っ」


正直、大変苦しい。
そんなところを拓かれて、内臓に触れらるだなんて、これだけ何回も生きてきても、知らないことは知らないのである。


だからこそ、もう一度聞くぞ。


翡翠……お前はいったいどこで、こんなことを覚えてきたんだ……。


オレ以外の男を抱いた経験があるとか言ったら、拳ひとつでは、済まされないぞ?
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

花街だからといって身体は売ってません…って話聞いてます?

銀花月
BL
魔導師マルスは秘密裏に王命を受けて、花街で花を売る(フリ)をしていた。フッと視線を感じ、目線をむけると騎士団の第ニ副団長とバッチリ目が合ってしまう。 王命を知られる訳にもいかず… 王宮内で見た事はあるが接点もない。自分の事は分からないだろうとマルスはシラをきろうとするが、副団長は「お前の花を買ってやろう、マルス=トルマトン」と声をかけてきたーーーえ?俺だってバレてる? ※[小説家になろう]様にも掲載しています。

異世界転移した元コンビニ店長は、獣人騎士様に嫁入りする夢は……見ない!

めがねあざらし
BL
過労死→異世界転移→体液ヒーラー⁈ 社畜すぎて魂が擦り減っていたコンビニ店長・蓮は、女神の凡ミスで異世界送りに。 もらった能力は“全言語理解”と“回復力”! ……ただし、回復スキルの発動条件は「体液経由」です⁈ キスで癒す? 舐めて治す? そんなの変態じゃん! 出会ったのは、狼耳の超絶無骨な騎士・ロナルドと、豹耳騎士・ルース。 最初は“保護対象”だったのに、気づけば戦場の最前線⁈ 攻めも受けも騒がしい異世界で、蓮の安眠と尊厳は守れるのか⁉ -------------------- ※現在同時掲載中の「捨てられΩ、癒しの異能で獣人将軍に囲われてます!?」の元ネタです。出しちゃった!

(完結)冷徹アルファを揺さぶるオメガの衝動

相沢蒼依
BL
 名門・青陵高校に通う佐伯涼は、誰もが一目置く完璧なアルファ。冷静沈着で成績優秀、規律を重んじる彼は、常に自分を律して生きてきた。だがその裏には厳格な父と家の名に縛られ、感情を抑え込んできた孤独があった。  一方、クラスの問題児と呼ばれる榎本虎太郎は自由奔放で喧嘩っ早く、どこか影を抱えた青年。不良のような外見とは裏腹に、心はまっすぐで仲間思い。彼が強さを求めるのは、かつて“弱さ”ゆえに傷ついた過去がある。  青陵高校1年の秋。冷徹で完璧主義の委員長・佐伯涼(α)は、他校の生徒に絡まれたところを隣のクラスの榎本虎太郎(Ω)に助けられる。だがプライドを傷つけられた佐伯は「余計なことをするな」と突き放し、二人の関係は最悪の出会いから始まった。 《届かぬ調べに、心が響き合い》 https://estar.jp/novels/26414089 https://blove.jp/novel/265056/ https://www.neopage.com/book/32111833029792800 (ネオページが作品の連載がいちばん進んでおります)

虚ろな檻と翡翠の魔石

篠雨
BL
「本来の寿命まで、悪役の身体に入ってやり過ごしてよ」 不慮の事故で死んだ僕は、いい加減な神様の身勝手な都合により、異世界の悪役・レリルの器へ転生させられてしまう。 待っていたのは、一生を塔で過ごし、魔力を搾取され続ける孤独な日々。だが、僕を管理する強面の辺境伯・ヨハンが運んでくる薪や食事、そして不器用な優しさが、凍てついた僕の心を次第に溶かしていく。 しかし、穏やかな時間は長くは続かない。魔力を捧げるたびに脳内に流れ込む本物のレリルの記憶と領地を襲う未曾有の魔物の群れ。 「僕が、この場所と彼を守る方法はこれしかない」 記憶に翻弄され頭は混乱する中、魔石化するという残酷な決断を下そうとするが――。

【完結】冷血孤高と噂に聞く竜人は、俺の前じゃどうも言動が伴わない様子。

N2O
BL
愛想皆無の竜人 × 竜の言葉がわかる人間 ファンタジーしてます。 攻めが出てくるのは中盤から。 結局執着を抑えられなくなっちゃう竜人の話です。 表紙絵 ⇨ろくずやこ 様 X(@Us4kBPHU0m63101) 挿絵『0 琥』 ⇨からさね 様 X (@karasane03) 挿絵『34 森』 ⇨くすなし 様 X(@cuth_masi) ◎独自設定、ご都合主義、素人作品です。

【完結】待って、待って!僕が好きなの貴方です!

N2O
BL
脳筋ゆえ不本意な塩対応を只今猛省中、ユキヒョウの獣人 × 箱入りゆえガードが甘い愛され体質な竜人 愛しい幼馴染が有象無象に狙われて、居ても立っても居られなくなっていく余裕のない攻めの話。 (安心してください、想像通り、期待通りの展開です) Special thanks illustration by みとし (X:@ibarakiniarazu) ※独自設定かつ、ふんわり設定です。 ※素人作品です。 ※保険としてR設定にしていますが、基本健全。ほぼない。

異世界オークションで売られた俺、落札したのは昔助けた狼でした

うんとこどっこいしょ
BL
異世界の闇オークションで商品として目覚めた青年・アキラ。 獣人族たちに値踏みされ、競りにかけられる恐怖の中、彼を千枚の金貨で落札したのは、銀灰色の髪を持つ狼の獣人・ロウだった。 怯えるアキラに、ロウは思いがけない言葉を告げる。 「やっと会えた。お前は俺の命の恩人だ」 戸惑うアキラの脳裏に蘇るのは、かつて雨の日に助けた一匹の子狼との記憶。 獣人世界を舞台に、命の恩人であるアキラと、一途に想い続けた狼獣人が紡ぐ、執着と溺愛の異世界BLロマンス。 第一章 完結 第二章 完結

悪役令息上等です。悪の華は可憐に咲き誇る

竜鳴躍
BL
異性間でも子どもが産まれにくくなった世界。 子どもは魔法の力を借りて同性間でも産めるようになったため、性別に関係なく結婚するようになった世界。 ファーマ王国のアレン=ファーメット公爵令息は、白銀に近い髪に真っ赤な瞳、真っ白な肌を持つ。 神秘的で美しい姿に王子に見初められた彼は公爵家の長男でありながら唯一の王子の婚約者に選ばれてしまった。どこに行くにも欠かせない大きな日傘。日に焼けると爛れてしまいかねない皮膚。 公爵家は両親とも黒髪黒目であるが、彼一人が色が違う。 それは彼が全てアルビノだったからなのに、成長した教養のない王子は、アレンを魔女扱いした上、聖女らしき男爵令嬢に現を抜かして婚約破棄の上スラム街に追放してしまう。 だが、王子は知らない。 アレンにも王位継承権があることを。 従者を一人連れてスラムに行ったアレンは、イケメンでスパダリな従者に溺愛されながらスラムを改革していって……!? *誤字報告ありがとうございます! *カエサル=プレート 修正しました。

処理中です...