【完結】最後に微笑むのは…。

山葵

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「お嬢様、あの性悪女から手紙が届いておりますが…破いて捨てますか?燃やしますか?」

それは、雲一つない晴れ渡った日のお茶の時間の事だった。

「性悪女?あぁ義妹のマリアの事ね…。アンナ、あの子は、一応…まぁ良いわ。マリアから手紙が私に?一体、何の用なのかしら?」

1年前、私セザンヌは、侯爵家の三男であるヒビト様と婚約していた。

私は、ボランチ侯爵家を継ぐ為に婿養子を迎える必要があったのだ。

義妹のマリアは、義母であるイザベルの連れ子だ。

何を思ったのか彼女達は、私から婚約者のヒビト様を奪い、ボランチ侯爵家を自分達の物にしようと画策してた。

彼女達の計画を知ったのは、私が領地へと戻される3ヶ月前。

分かっていたのに、何故そのままなにもせずに放って置いたかって?

それは、汚れた汚い者達を洗いざらい捨てる為。
1年前は、まだその時では無かった。

「アンナ、手紙を…。あら、ふふふ。マリアとヒビト様が結婚式を挙げる日が決まったそうよ。それも私の誕生日の次の日に♪」

「招待状を送り付けるなんて、やっぱりあの女は性悪女じゃないですか!?」

「まぁ良いじゃない。2人が本当に幸せになれるなら祝福してあげなくてはいけないわ。私はマリアの義姉なんですもの」

「お嬢様は、悔しくなんいんですか!?」

「ちっーともっ!寧ろ奪ってくれて嬉しかったわ♪そこはマリアに感謝ね」

マリアが結婚式を挙げる前日は、私の誕生日。
その日、私は18歳になり成人として認められる。

「さぁアンナ。結婚式に出る準備をしましょう。まずはドレスを作るわよ!直ぐに王都よりブリアンナ様に連絡して頂戴。あと宝石商も忘れずにね!」

ブリアンナ様は、王都で高位貴族達御用達の仕立て屋。
彼女の人気は凄まじく、予約は、3年待ち。
それも、彼女が気に入った方が予約が出来る。

気に入らなければ、どんなに高位貴族でお金を積まれ様が予約は出来ない。
逆に気に入られれば低位貴族でも予約が出来るのだ。

マリアもイザベルも勿論申し込んだが、彼女達はブリアンナ様のメガネに叶う事はなかった。

そんな人気のブリアンナ様が、なぜ私のドレスの為に領地まで来てくれるかって?

ブリアンナ様が、まだ駆け出しで作っても作っても売れないドレスを抱えて悩んでいた時に、私の母であるグレイスの目に彼女のドレスが止まった。

母は、とても美人で社交界の華と言われていたから、母がブリアンナ様のドレスを着た事で話題になり、彼女の店に多くのご令嬢達が押し寄せたのだ。

感謝するブリアンナ様に母は「ブリアンナに才能が有ったのよ。わたくしが着なくても、いつかは人気が出ていたわよ。たまたまわたくしが着るのが早かっただけだわ」と良く言っていた。

それが縁で母が病で亡くなるまで、ブリアンナ様が母のドレスを作っていた。

勿論、父とのウエディングドレスも…。

だからブリアンナ様は、今度は娘である私にドレスを作ってくれている。

領地へと引っ込んでしまった私は、夜会に出る事もないので、ここ1年は余り作って貰っていないが…。

それから半年後。

マリアの結婚式まで後1週間に迫った頃に、私は、久し振りに王都へ向けて出発した。

領地から、王都までは2日。

ボランチ侯爵家には戻らず、母の妹でアルナンダ侯爵家に嫁いだケイト叔母様の家に泊めて貰う事になっていた。

さぁこの1年間のお礼をお父様、お義母様、マリア
…それにヒビト様にしないと、うふふ楽しみですわ♪

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