【完結】他の人が好きな人を好きになる姉に愛する夫を奪われてしまいました。

山葵

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 最近エドワードの態度が変な気がする…。
何が?と聞かれたら答えられないのだけれど、何だろう?愛していると言ってくれるし、夜も変わりない…???私の思い過ごし?

「奥様、何か考え事ですか?そろそろマクゴナル先生がいらっしゃいますよ。ご準備をされませんと」

「あっ、そうね。ぼぅーとしてしまったわ。急ぎましょう!」

 エドワードには言っていないが、今月は月のものが来ていない。
もし、違っていたら…と思い、エドワードには内緒で、マクゴナル先生に診て貰う事にした。

「おめでとうございます!ご懐妊しております。」

「まぁ本当に?!あぁマクゴナル先生ありがとうございます!」

「奥様おめでとうございます!」

 マクゴナル先生、マリーは、とても喜んだ。
2人は、シンシアが妊娠しない事で思い詰めていたのを知っていたからだ。

 私のお腹にエドワードの子が…1年過ぎて諦め掛けていたのに。あぁ神様ありがとうございます!

「マリー、エドワードに会いにトレリス伯爵家に行くわ!馬車を用意して」

「奥様、旦那が帰ってきてからでも…馬車に揺られてもしもの事が有ったら…」

「大丈夫よ!お願い、早くエドワードに知らせたいの!」

「畏まりました」

マリーは、御者に「ゆっくりと余り揺らさないように!」と無理難題を言っていた。

「エドワードは、喜んでくれるかしら?」

「旦那様は、とてもお喜びになられると思いますよ」

「そうよね!きっと彼も喜んでくれるわよね!」

御者は、マリーに言われた通り、馬車を慎重に走らせ、いつもの時間より倍の時間を掛けてトレリス伯爵家に着いた。

トレリス伯爵家に着くと執事が

「シンシア奥様、どうされましたか?」

と慌てた様に出てくる。

「エドワードに用が有って。彼は執務室かしら?」

「…エドワード様は、只今、来客中でして…。
しばらく部屋でお待ちいただけますか?」

何だろう?執事の顔が強ばっている様な??

「そう。では、ゴルラド伯父様はいらっしゃるかしら?ご挨拶したいのだけれど」

「旦那様と奥様は、1週間前より領地の方へ行かれております」

「あら、そうなの…」

トレリス伯爵夫妻が領地に行ったなんて聞いて無いのだけれど…エドワードが言い忘れたのかしら?!

執事の部屋の案内を断わったのだが、何故か
「ご案内します」と言って部屋まで付いてくる。

「ねぇあれって浮気かしら?」

「最近良く来る女の人でしょ?」

「あの人、奥様の姉らしいわよ!」

「えっ?!それヤバくない!!」

執事が慌て「お前達、仕事をしないのならクビですよ!」と会話を遮るが、もう遅い。

メイド達は、シンシアに気が付き狼狽えている。執事は、シンシアの顔を恐る恐る伺う。

「シンシア奥様…」

「エドワードは、どこに居るのかしら?」

「庭の方に…奥様、どうか勘違いされませんように。浮気では御座いません。エドワード様は、相談に乗っていらっしゃるだけです。いつも部屋では会わずに必ず庭で会っております」

「何時から、ここにお姉様は来ていたの?」

「トレリス伯爵様達がお出掛けになられた次の日からです」

それはエドワードの様子が変になった時と同じだった。

お姉様と会っていたから おかしかったのね…。

執事に、私が来た事を言わないようにと口止めをして、馬車に戻ろうとする。が…気になる。

マリーの制止を無視して、物影から庭を覗く。

2人は、椅子に座り、お茶を飲んで話をしている様だ。

本当に相談に乗っているだけのようね…。

安心して帰ろうと振り返ろうとした時だった。
椅子がガタッと音がしてアリシアが立ち上がり、座っているエドワードに抱きついた。
驚くエドワードに、自分から口付けをしている。
シンシアは、あまりの驚きに身体が強ばり動けない。

「お願いよぉ~エドワード!私を捨てないで!!
私達は、愛し合っていたじゃない!?一生、心は君の物だと言ったのは嘘だったの?!」

アリシアの泣き声が聞こえてくる。
エドワードは狼狽えながらも、すがり泣いているアリシアを払う事はしない。
泣き崩れそうになったアリシアをそっと支えている。


どういう事なの?エドワードとお姉様が愛し合っていた?それは何時の話?私は騙されていたの?
お姉様の身代わりだったの?

「奥様!」

シンシアは呆然として立ち竦んだ。

「シンシアお嬢様!!」

グイッと腕を引っ張られ我に返る。

「屋敷に戻りましょう!」

そう告げられ馬車へと歩き出した。

その後の事は、覚えていない。
気が付けば馬車は、屋敷に着いていた。

「奥様、一緒に部屋まで行きますので、ちょっとお待ち下さい」

「えぇ」

シンシアが返事をしたので、マリーは安心して目を離してしまった。

「きゃあー!」

その声で振り返るとシンシアが玄関の階段で倒れている。

「シンシアお嬢様!!」

「痛い!痛いわぁー!!赤ちゃんが、私の赤ちゃんが…」

そう言うとシンシアは、あまりの激痛に気を失う。
ドレスの裾から血が流れているのが見える。

「あぁーシンシアお嬢様!!
誰かマクゴナル先生を直ぐに呼んで!!!」

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