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4 ◇おにぎり🍙と男子👦
しおりを挟むでも……どうしていいか分からず、とりあえず私は急いで家に帰った。
あんなに、冷たい仕打ちの夫に対して絶望して泣いていたというのに、
もう私は公園のベンチで横たわっている人のことばかりが気になってしようが
なかった。
暦は11月の半ば、もう少しすれば寒い季節に突入する。
そのこともあり、よけい気になってしようがなかった。
夕方になるのを待ってもう一度公園に行ってみることに決めた。
その間、私はウインナーとピーマンを焼き、出し巻き卵を作った。
そして――――
海苔巻きのおにぎりも、おかずに併せてタッパーウェアに詰め、
乾いたタオルと濡らしたタオルを揃えて公園に向かった。
公園に着いた頃には、すっかり辺りは夕焼け空に包まれていた。
『気がつけば、いつのまにか夕焼けだったんだなぁ…』などと感じ入り、テクテクと細長い通路を抜け──
広いグラウンド張りの敷地の中にある、公園内のベンチに向かっていたときのことだった。
私はある光景に遭遇した。
遠目に見えた光景──
それは……公園のトイレ前にある飲み水を飲み、ベンチに戻る人物の姿だった。
やっぱり……。
見た感じ若く見える。
真夏でもなく、そして昭和でもあるまいし、今どきの若者がこの時間に
トイレの前に備え付けられている飲み水を顔を近づけて飲むなんてこと
普通ではあまり考えられないわ。
今の若い子だけじゃなく、今時は皆その辺の自販機で有料の水を飲むのが
普通なんじゃないかと思う。
そこから考えても、彼がホームレスではないかという線が濃厚になる。
そのシーンを見たことで、私はさらに気持ちを強くして彼への接触を
試みることにした。
私がそのベンチに近づいてもその人物は意識的なのか無意識なのか?
私のことを透明人間のように扱った。
「あの……こんばんは」
私の言葉掛けではじめてその人は私の存在を認めたようである。
「……」
「間違ってたら、ごめんなさい。何か困っていませんか?」
「……」
「あの、お腹空いていませんか?
私、ここでお弁当食べようと思って持ってきたんだけど、急にお腹いっぱいになってしまって……よかったらどうぞ」
「お腹は空いてますけど、どうして僕なんかに?」
『あー、話してくれた~』
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