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8巻
8-2
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騎士としての誓いを完了したラミリーズはゆっくり立ち上がると、後ろに控える二人の男をバルドの前に引き出した。
「こちらの男はゲルハルトと申します。私が騎士団を率いていたときの部下なのですが、どうしてもついていくと聞きませんでな」
「辺境伯様にはお初にお目にかかります、ゲルハルト・マウザーと申す者。ラミリーズ様が前線に戻ると知って、参上仕りました。なにとぞご容赦のほどを!」
「もしかしてもう一人も?」
バルドは、ゲルハルトとは雰囲気の異なるもう一人の若者に問いかけた。
「私もラミリーズ様を慕う元部下ではありますが、立場は少々微妙でしてね。バーナード・ダービーと申します。よろしければ、トリストヴィー王国の王となるであろうアントリム辺境伯様にお仕えさせていただければ、と」
バルドに賭けて出世したい、ぬけぬけとそう表明するバーナードを窘めるように、ラミリーズは無理やり頭を押さえつけた。
「こんなことを言ってはいるが、能力は私が保証します。ダービー伯爵家の四男坊で、いろいろと苦労もしてきておるので」
「おやっさん、それはないよ!」
「誰がおやっさんだっ! 親を見返してやりたいなら、そろそろ口の利き方を覚えんか!」
実際、バルドについていけばおこぼれに与れるのではないか、という思惑を持つ貴族の三男、四男がほかにいないわけではなかった。
しかし実戦経験もない、放蕩息子を引き取る余裕はバルドにもない。そうした意味で、ラミリーズのお墨付きの人材はまさに渡りに船であった。
ラミリーズ自身も、バルドに代わって全軍を指揮することができる器だ。
人材不足に悩むアントリム軍にとってこれほどありがたい話もない。
「苦しい戦いになると思うが、卿らの活躍に期待するよ」
現場での権限を大幅に委譲されたラミリーズはたちまち傭兵を戦力化し、五千の実働戦力を作り上げた。
元傭兵であるラミリーズの手腕なしには、これほど早く傭兵を取り込み、戦力化することはできなかっただろう。
今なお傭兵の人脈も有し、人柄と能力を見極める経験が豊かなラミリーズだからこそできたことだ。
本来、こうした役目は傭兵のジルコが担っていた。
第二次アントリム戦役の激戦のなかで行方がわからなくなっていたジルコだが、最近ハウレリア国境付近の森で保護されていたことが判明した。
無事にジルコが帰還した際にはアントリムはお祭り騒ぎとなり、暴走したマゴットによる地獄の武道会が開催されたものである。
命を預けた戦友が生きていて喜ばぬ者はいない。
バルド自身も、ジルコが加わるなら傭兵部隊にかなりの信頼を置けたのだが、戦役の後遺症もあるジルコに今それを望むのは、酷というものであった。
それにもうひとつ問題がある。
――ジルコのお腹に新しい命が宿ったのだ。
「おいっ! 降ろせ! なんの羞恥プレイだこれはっ!」
「お医者に行くまで、大人しくする」
ベック――ジルコの命を救った恩人にお姫様だっこされ、ジルコが医者に運ばれていったのはつい先日のことである。
内臓を傷つけられたことから来る発熱と腹痛が続いていたジルコは、傭兵稼業からほとんど引退していた。
そして、たとえ病状が回復したとしても、傭兵に復帰することはないだろう。
今のジルコは、ベックを置いて戦場に行くことはできない。
ベックに命を救われ、女の喜びを知って以来、自分は弱くなってしまったとジルコは思う。
それでも、それが悪いことだとは微塵も思わなかった。
「――三カ月ですな」
「そそそそ、それは十月十日とか、新たな生命とか、愛の結晶とかそういう意味で?」
「要するに妊娠です」
「はわわわわわわわわわわわ」
やることはやっていたとはいえ、ジルコは降って湧いた妊娠話に惑乱した。
(どうしよう? どうしよう? どうしよう?)
「ジルコ」
ベックがとても優しい声で頭を撫でていることに気づいて、ジルコはその顔を見上げた。
「俺、お父さん、なる?」
ベックはその並外れた巨体のために、両親からも村人からも見捨てられた男である。
今ではアントリムの領民とある程度言葉を交わすものの、どこか一線を引いた態度は変わっていない。
「そうだよ。ベックはお父さんになるの」
妻として、母として、生まれてくる子供を守りベックに家族の幸せを与えるのは自分の使命だ。
この日、ジルコは人生の大半を費やしてきた傭兵稼業から、完全に足を洗うことを決意した。
「――ジルコが引退するなら、正式な結婚式を挙げるべきだな」
バルドの鶴の一声で、盛大な結婚式が挙行された。
ジルコがバルドのために果たしてくれた役割は限りなく大きい。
彼女が新たな人生のスタートを切るというのなら、金も手間も出し惜しむつもりはなかった。
傭兵仲間のセルやグリムル、ミランダをはじめ、ラミリーズやマゴット、さらには王都から大司教が呼ばれ、シルクまでもがやってきた。
顔ぶれのあまりの豪勢さにジルコは言葉を失う。
ジルコのために特注されたウェディングドレスは、身体の線を細く見せるデザインで、戦役の後遺症で痩せたジルコは、もう街の娘と何も変わらぬように見えた。
「……化けたな」
「ミストルにも見せてあげたかったわ」
「あんまり喜ばねえと思うがなあ……」
ミストルの気持ちを知るかつての仲間としては、複雑な気持ちである。
「汝、死が二人を分かつまで、夫ベックを愛することを誓うか?」
「――誓います」
「汝、死が二人を分かつまで、妻ジルコを愛することを誓うか?」
「誓い、ます」
「では二人に神の祝福があらんことを祈り、誓いの口づけを」
――あと、最低三十年はこっちに来るなよ。
そう言い残した幼なじみの言葉を、ジルコはしみじみと思い出す。
ああ、ごめんよミストル。
あたしがそっちの世界に行くのはずっと先のことになるよ。最低でも孫の顔を見るまで、死ぬつもりはないからね。
ジルコは爪先を伸ばして、ベックの唇を受け入れた。
かつて「突風のジルコ」と呼ばれた女戦士がいた。
後年、彼女に似た赤毛の男の子を幸せそうに世話する、気風のいい主婦となった。
アントリムで小さな男の子たちに剣を教えていたという。
たまに訪れる剣士や弓士も道場を手伝い、教え方が実践的であると、近隣での評判は上々だったらしい。
アントリム辺境伯領は、バルドがトリストヴィーに拠点を確保すると同時に、マウリシア王家に帰属することになる。
そうすることで、マウリシア王国はより中央集権国家に近づくはずであった。
そして実質的に王室直轄地を管理するのは、家の跡を継げない貴族の三男、四男たちとなる。
この巨大な利権に貴族が食いつかぬはずがなかった。
そしていつの間にか、バルドがアントリムを譲る相手として学友のウィリアムを指名したという情報が、まことしやかに広まっていた。
――ならば、なんとしてもウィリアム王子の直臣に!
こうして、スペアにすらならない四男坊だと思われていたウィリアムに、にわかに注目が集まった。
気楽な王子生活を送っていたウィリアムも、思わず苦笑いをするしかない。
いずれは王籍を外れ、どこかの貴族の養子になるものと思っていた。あるいは他国との政略結婚に使われるかもしれない、と。
昨日、存在感の薄い二男のエドワードには、愚痴めいた恨みごとを言われた。
「……お前はいいよな。いい友達がいて」
二男のエドワードと四男のウィリアムは、王太子リチャードのスペアとして、長く待機を強いられてきた。
今ではリチャードに息子が生まれたため、スペアとしての価値は失われている。
しかし自由になったらなったで、今度は就職活動を行わなければならないのが王族のつらいところだった。
エドワードは性格的に貴族社会になじめない部分があって、あまり貴族の間で評価されていないのである。
「エドワード兄上も、次期エジンバラ公として、エインズワース伯爵家の御令嬢との結婚が決まったではありませんか。もうじき兄上がご活躍される日が来ますよ」
まんざらでもないエドワードは照れたように頭を掻いた。
この表裏のない正直な兄が、ウィリアムは長男のリチャードより好きだった。
ウィリアムとて、性格はまったく貴族的ではない。
場合によっては騎士として武で身を立てようというのが、騎士学校に入学した理由のひとつでもあった。
そこであのバルドに出会ったのは、まさに運命の悪戯と言えよう。
「……そういえば妙な噂を聞いたんだが……」
歯切れ悪そうにエドワードは、ウィリアムが予想もしていなかった言葉を口にした。
「レイチェル姉上が、リッチモンド公の嫡男オーガストと婚約したらしい」
「はああっ?」
いやいや、それはありえない。
不本意ではあるが、ウィリアムは、レイチェルがどれほどバルドに真摯な想いを寄せているかを知っている。
そして父ウェルキンが、娘に甘い親馬鹿であるということも。
あの父に限って、レイチェルを哀しませる非道を行うとは信じられなかった。
「やはり獣人の血を気にしているのか……」
確かバルドの祖母が、獣人だが人間の血も引くクォーターだったはずだ。とすると、バルドに流れる獣人の血は十分の一以下でしかない。
ウィリアムはそう思うのだが、侮蔑を露わにする貴族が多いことは知っていた。
「その婚約話、レイチェル姉様は知っているのですか?」
「まあ、事情はお前もわかってるだろう? なんでもそれから、ずっと部屋にこもりっきりらしいぞ?」
嘆き悲しむレイチェルの様子を想像してウィリアムは切歯した。
こんなときばかりは己の無力さが憎い。
あのウェルキンが決断したのだ。娘を泣かせてもよいと心を鬼にした父を、自分が動かせるとは思えなかった。
だがそれでも――。
「お前が行くなら付き合うぜ? 俺もレイチェル姉上には、世話になったからな」
これだからウィリアムは、エドワードを好きなのだ。
「ありがとうございます。我々もできる限りのことをしましょう」
しかし、案の定というべきか。
ウィリアムとエドワードの嘆願は、国王ウェルキンに一蹴されてしまった。
「お前たち、少しは立場を考えよ!」
「考えてるよ! 俺たちはいつまでもレイチェル姉上の弟だ!」
「だからお前たちは半人前なのだ!」
ウェルキンは腹立ちが収まらず、いらだたしげに床を蹴った。
(好きでこんな決断をしたとでも思っているのか?)
国王というのは非情な決断を強いられる地位だが、家族に理解されないとあってはさすがのウェルキンも切なさを禁じ得ない。
「何と言われようと、レイチェルをあの者と結婚させる気はない! リチャードを見習って大人しくしておれ!」
ウェルキンの執務室を追い出されたウィリアムとエドワードは、がっくりと肩を落とした。
「やはりリチャード兄上は、父上の側か」
「父上を止められる可能性があるとすれば、母上かリチャード兄上だけなんですが」
「あの様子だと、母上は父上の味方かな?」
「どうでしょう? あまり自分の主張をなさらない方ですし……」
「――その様子だと、やっぱり無理だったみたいね」
項垂れる二人の前に、いつの間にか、苦笑して肩をすくめる第三王女マーガレットがいた。
「少し話したいんだけど、いいかしら」
マーガレットの私室は一年を通して様々な花が飾られ、その種類多さと見事な咲きぶりから、芙蓉宮の空中庭園、という異名を持つ。
王族の女性が住む芙蓉宮の最上階に位置することからつけられたものだ。
目にも鮮やかな南国の花々が咲き誇っているが、残念ながら、エドワードもウィリアムも花を愛でるには程遠い性格であった。
ソファに腰かけると、ウィリアムは挨拶もそこそこに切り出した。
「それで、レイチェル姉様はどうなのですか?」
レイチェルはあれで情が強い。
抗議のためにハンガーストライキくらいは平気で実行するだろう。
まず大人しく父の命令を聞くとは、ウィリアムには思えなかった。
「私にも会ってくれないの。食事もほとんど取っていないと聞いたわ。このままではレイチェル姉様の身体が壊れてしまう……」
「やはりそうか……父上にも困ったものだ」
エドワードは深刻そうに腕組みをして呟いた。
第二次アントリム戦役の祝勝会に出席していたエドワードは、あの式典を事実上の婚約発表に等しいと考えている。
あのときほどうれしそうなレイチェルを、エドワードは見たことがなかった。
「バルド様に少しばかり獣人の血が混じっているからなんだというのよ! ベアトリスお姉様だって、獣人の側室と仲良くしているのに!」
マーガレットは、バルドとレイチェルの関係を、正直うらやましいとさえ思っていた。
バルドだってレイチェルを憎からず思っていたはずだ。
何気なさを装いながらも、バルドがレイチェルの胸や腰回りに視線を送っていたのをマーガレットは知っている。
本人はばれていないと思っているだろうが、レイチェル本人も気づいていた。
祝勝会で、レイチェルが少し冒険した成果は確かにあったのだろう。
あとは時間が解決してくれると思っていたのに……。
「それでも……レイチェル姉様にしては大人しすぎないかな?」
ウィリアムには腑に落ちないところがあった。
バルドの前では猫を被っているが、本来レイチェルは三人の姉のなかで、もっとも行動的でこらえ性のない性格である。
ベアトリスのように策士ではないが、直感と並外れた行動力を持つレイチェルが、部屋にこもりきりというのはいかにもおかしい。
「レイチェルお姉様も、今回のことはショックだったはずだわ。それにあのオーガストって相手、女癖が悪いので侍女たちの間では有名だそうじゃないの」
「ああ……その噂は俺も聞いたな」
「そんな浮気者に、レイチェルお姉様を任せようというのですか!」
「まあ、バルド様も女癖がいいとは言えないけどね」
「――確かに!!」
それでも間違いなく、バルドはオーガストよりレイチェルを愛してくれる。その点については、ウィリアムもマーガレットも疑っていなかった。
「とにかく……レイチェル姉様が望むなら、俺たちは何でも協力する。一人で悩まないでほしいと伝えてくれ」
「わかったわ。私からなんとか伝えてみる。ウィリアムはバルド様と会う機会が多いだろうから、いざという時は頼りにしてるわよ!」
「任せてくれ」
その言葉がすぐ現実になるなど、このときのウィリアムは露にも思わなかった。
「――ちょっと、助けて! ウィリアム! レイチェルお姉様の姿がどこにも見当たらないのっ!」
「うえええええええええええええっ!?」
ウィリアムとマーガレットの必死の捜索もむなしく、レイチェルの行方は杳として知れなかった。
もしかするとバルドのもとへ出奔したのかもしれないと、二人が真剣にアントリムへの捜索依頼を検討したときである。
驚天動地の問題が勃発した。
「よろしいのですか? レイチェル殿下」
「――構いません。覚悟のうえです」
レイチェルは顔色を蒼白にしながらも、なお嫣然と微笑んだ。
自分を形成していたものがこれから永久に失われるけれど、レイチェルが本当に望むモノを得るためには、それしか道がないのだから仕方がなかった。
「……では、殿下は婚約者であるオーガスト殿に対する不貞を認めるのですな?」
「はい、私はあの人を愛していません。私の愛する男性は別にいます」
ここは法務元老院。
高位の貴族や王族を裁く専門の機関で、その真の役割は、専制君主である国王の権力の暴走を防ぐことである。
そのため国王であっても、否、国王であればこそ影響を与えることは難しい。
法の秩序を表す白と黒のコントラスト。
罪人であることを示す黒の被告席にレイチェルはいた。
「婚約者を愛せずとも、ほかの男を愛さずば咎めはない。まして殿下は、実際に不貞行為に及んだわけではないのだ。思い直すのなら今のうちですぞ」
「私の心は生涯、別の殿方のものです。オーガスト殿の妻として、あってはならぬ不貞であると存じます」
元老たちは顔を寄せて話し合う。
「本来不貞行為は、逢い引きや性行為、妊娠の場合を想定している。ゆえに、レイチェル殿下次第では、いくらでも取り繕うことができるのだが……」
「本人がここまではっきり別の男性を愛し続けると証言している以上、婚約関係にある男性に対する不貞であることを認定せざるをえない」
「――ということになるだろうな。心のなかとはいえ、口に出して別の男性を愛し続けると言ったのは確か。これを無罪としては恋文も送り放題となってしまう」
「法の秩序を守るうえで罪有りと言わざるをえない」
公的な司法機関である法務元老院は、裁判結果が判例として将来に影響を及ぼす。
彼らは、えこひいきな判決を下すことはできない立場にあった。
「具体的な行為があったわけではないから、懲役や追放を言い渡すことはできぬが……」
「王室典範第七十条により、王籍の離脱だけは避けられませぬ」
「レイチェル殿下、それでよろしいか?」
決然とレイチェルは頷いた。まさに王族でなくなるためにこそ、レイチェルは法務元老院に訴えたのだから。
『獣人の男に嫁がせる娘はない』
ウェルキンの言葉の意味を、レイチェルは正しく洞察していた。
それはすなわち、獣人の血を引くバルドにマウリシア王家の血を与えるわけにはいかないということなのだ。
不貞の汚名も、平民に転落することのリスクも、決して痛手でないわけではない。
何よりレイチェルはバルドと相思相愛というわけではなかった。場合によっては、売女とバルドに蔑まれることもありえた。
しかし王族である限り、レイチェルがバルドと結ばれる可能性は零である。
王籍を抹消されたレイチェルは、王家の家系図からも消え、その血筋も未来永劫マウリシア王家とは一切の関係を持たない。
そうなってこそ、ようやくレイチェルはスタートラインに立つことを許されるのだ。
「こちらの男はゲルハルトと申します。私が騎士団を率いていたときの部下なのですが、どうしてもついていくと聞きませんでな」
「辺境伯様にはお初にお目にかかります、ゲルハルト・マウザーと申す者。ラミリーズ様が前線に戻ると知って、参上仕りました。なにとぞご容赦のほどを!」
「もしかしてもう一人も?」
バルドは、ゲルハルトとは雰囲気の異なるもう一人の若者に問いかけた。
「私もラミリーズ様を慕う元部下ではありますが、立場は少々微妙でしてね。バーナード・ダービーと申します。よろしければ、トリストヴィー王国の王となるであろうアントリム辺境伯様にお仕えさせていただければ、と」
バルドに賭けて出世したい、ぬけぬけとそう表明するバーナードを窘めるように、ラミリーズは無理やり頭を押さえつけた。
「こんなことを言ってはいるが、能力は私が保証します。ダービー伯爵家の四男坊で、いろいろと苦労もしてきておるので」
「おやっさん、それはないよ!」
「誰がおやっさんだっ! 親を見返してやりたいなら、そろそろ口の利き方を覚えんか!」
実際、バルドについていけばおこぼれに与れるのではないか、という思惑を持つ貴族の三男、四男がほかにいないわけではなかった。
しかし実戦経験もない、放蕩息子を引き取る余裕はバルドにもない。そうした意味で、ラミリーズのお墨付きの人材はまさに渡りに船であった。
ラミリーズ自身も、バルドに代わって全軍を指揮することができる器だ。
人材不足に悩むアントリム軍にとってこれほどありがたい話もない。
「苦しい戦いになると思うが、卿らの活躍に期待するよ」
現場での権限を大幅に委譲されたラミリーズはたちまち傭兵を戦力化し、五千の実働戦力を作り上げた。
元傭兵であるラミリーズの手腕なしには、これほど早く傭兵を取り込み、戦力化することはできなかっただろう。
今なお傭兵の人脈も有し、人柄と能力を見極める経験が豊かなラミリーズだからこそできたことだ。
本来、こうした役目は傭兵のジルコが担っていた。
第二次アントリム戦役の激戦のなかで行方がわからなくなっていたジルコだが、最近ハウレリア国境付近の森で保護されていたことが判明した。
無事にジルコが帰還した際にはアントリムはお祭り騒ぎとなり、暴走したマゴットによる地獄の武道会が開催されたものである。
命を預けた戦友が生きていて喜ばぬ者はいない。
バルド自身も、ジルコが加わるなら傭兵部隊にかなりの信頼を置けたのだが、戦役の後遺症もあるジルコに今それを望むのは、酷というものであった。
それにもうひとつ問題がある。
――ジルコのお腹に新しい命が宿ったのだ。
「おいっ! 降ろせ! なんの羞恥プレイだこれはっ!」
「お医者に行くまで、大人しくする」
ベック――ジルコの命を救った恩人にお姫様だっこされ、ジルコが医者に運ばれていったのはつい先日のことである。
内臓を傷つけられたことから来る発熱と腹痛が続いていたジルコは、傭兵稼業からほとんど引退していた。
そして、たとえ病状が回復したとしても、傭兵に復帰することはないだろう。
今のジルコは、ベックを置いて戦場に行くことはできない。
ベックに命を救われ、女の喜びを知って以来、自分は弱くなってしまったとジルコは思う。
それでも、それが悪いことだとは微塵も思わなかった。
「――三カ月ですな」
「そそそそ、それは十月十日とか、新たな生命とか、愛の結晶とかそういう意味で?」
「要するに妊娠です」
「はわわわわわわわわわわわ」
やることはやっていたとはいえ、ジルコは降って湧いた妊娠話に惑乱した。
(どうしよう? どうしよう? どうしよう?)
「ジルコ」
ベックがとても優しい声で頭を撫でていることに気づいて、ジルコはその顔を見上げた。
「俺、お父さん、なる?」
ベックはその並外れた巨体のために、両親からも村人からも見捨てられた男である。
今ではアントリムの領民とある程度言葉を交わすものの、どこか一線を引いた態度は変わっていない。
「そうだよ。ベックはお父さんになるの」
妻として、母として、生まれてくる子供を守りベックに家族の幸せを与えるのは自分の使命だ。
この日、ジルコは人生の大半を費やしてきた傭兵稼業から、完全に足を洗うことを決意した。
「――ジルコが引退するなら、正式な結婚式を挙げるべきだな」
バルドの鶴の一声で、盛大な結婚式が挙行された。
ジルコがバルドのために果たしてくれた役割は限りなく大きい。
彼女が新たな人生のスタートを切るというのなら、金も手間も出し惜しむつもりはなかった。
傭兵仲間のセルやグリムル、ミランダをはじめ、ラミリーズやマゴット、さらには王都から大司教が呼ばれ、シルクまでもがやってきた。
顔ぶれのあまりの豪勢さにジルコは言葉を失う。
ジルコのために特注されたウェディングドレスは、身体の線を細く見せるデザインで、戦役の後遺症で痩せたジルコは、もう街の娘と何も変わらぬように見えた。
「……化けたな」
「ミストルにも見せてあげたかったわ」
「あんまり喜ばねえと思うがなあ……」
ミストルの気持ちを知るかつての仲間としては、複雑な気持ちである。
「汝、死が二人を分かつまで、夫ベックを愛することを誓うか?」
「――誓います」
「汝、死が二人を分かつまで、妻ジルコを愛することを誓うか?」
「誓い、ます」
「では二人に神の祝福があらんことを祈り、誓いの口づけを」
――あと、最低三十年はこっちに来るなよ。
そう言い残した幼なじみの言葉を、ジルコはしみじみと思い出す。
ああ、ごめんよミストル。
あたしがそっちの世界に行くのはずっと先のことになるよ。最低でも孫の顔を見るまで、死ぬつもりはないからね。
ジルコは爪先を伸ばして、ベックの唇を受け入れた。
かつて「突風のジルコ」と呼ばれた女戦士がいた。
後年、彼女に似た赤毛の男の子を幸せそうに世話する、気風のいい主婦となった。
アントリムで小さな男の子たちに剣を教えていたという。
たまに訪れる剣士や弓士も道場を手伝い、教え方が実践的であると、近隣での評判は上々だったらしい。
アントリム辺境伯領は、バルドがトリストヴィーに拠点を確保すると同時に、マウリシア王家に帰属することになる。
そうすることで、マウリシア王国はより中央集権国家に近づくはずであった。
そして実質的に王室直轄地を管理するのは、家の跡を継げない貴族の三男、四男たちとなる。
この巨大な利権に貴族が食いつかぬはずがなかった。
そしていつの間にか、バルドがアントリムを譲る相手として学友のウィリアムを指名したという情報が、まことしやかに広まっていた。
――ならば、なんとしてもウィリアム王子の直臣に!
こうして、スペアにすらならない四男坊だと思われていたウィリアムに、にわかに注目が集まった。
気楽な王子生活を送っていたウィリアムも、思わず苦笑いをするしかない。
いずれは王籍を外れ、どこかの貴族の養子になるものと思っていた。あるいは他国との政略結婚に使われるかもしれない、と。
昨日、存在感の薄い二男のエドワードには、愚痴めいた恨みごとを言われた。
「……お前はいいよな。いい友達がいて」
二男のエドワードと四男のウィリアムは、王太子リチャードのスペアとして、長く待機を強いられてきた。
今ではリチャードに息子が生まれたため、スペアとしての価値は失われている。
しかし自由になったらなったで、今度は就職活動を行わなければならないのが王族のつらいところだった。
エドワードは性格的に貴族社会になじめない部分があって、あまり貴族の間で評価されていないのである。
「エドワード兄上も、次期エジンバラ公として、エインズワース伯爵家の御令嬢との結婚が決まったではありませんか。もうじき兄上がご活躍される日が来ますよ」
まんざらでもないエドワードは照れたように頭を掻いた。
この表裏のない正直な兄が、ウィリアムは長男のリチャードより好きだった。
ウィリアムとて、性格はまったく貴族的ではない。
場合によっては騎士として武で身を立てようというのが、騎士学校に入学した理由のひとつでもあった。
そこであのバルドに出会ったのは、まさに運命の悪戯と言えよう。
「……そういえば妙な噂を聞いたんだが……」
歯切れ悪そうにエドワードは、ウィリアムが予想もしていなかった言葉を口にした。
「レイチェル姉上が、リッチモンド公の嫡男オーガストと婚約したらしい」
「はああっ?」
いやいや、それはありえない。
不本意ではあるが、ウィリアムは、レイチェルがどれほどバルドに真摯な想いを寄せているかを知っている。
そして父ウェルキンが、娘に甘い親馬鹿であるということも。
あの父に限って、レイチェルを哀しませる非道を行うとは信じられなかった。
「やはり獣人の血を気にしているのか……」
確かバルドの祖母が、獣人だが人間の血も引くクォーターだったはずだ。とすると、バルドに流れる獣人の血は十分の一以下でしかない。
ウィリアムはそう思うのだが、侮蔑を露わにする貴族が多いことは知っていた。
「その婚約話、レイチェル姉様は知っているのですか?」
「まあ、事情はお前もわかってるだろう? なんでもそれから、ずっと部屋にこもりっきりらしいぞ?」
嘆き悲しむレイチェルの様子を想像してウィリアムは切歯した。
こんなときばかりは己の無力さが憎い。
あのウェルキンが決断したのだ。娘を泣かせてもよいと心を鬼にした父を、自分が動かせるとは思えなかった。
だがそれでも――。
「お前が行くなら付き合うぜ? 俺もレイチェル姉上には、世話になったからな」
これだからウィリアムは、エドワードを好きなのだ。
「ありがとうございます。我々もできる限りのことをしましょう」
しかし、案の定というべきか。
ウィリアムとエドワードの嘆願は、国王ウェルキンに一蹴されてしまった。
「お前たち、少しは立場を考えよ!」
「考えてるよ! 俺たちはいつまでもレイチェル姉上の弟だ!」
「だからお前たちは半人前なのだ!」
ウェルキンは腹立ちが収まらず、いらだたしげに床を蹴った。
(好きでこんな決断をしたとでも思っているのか?)
国王というのは非情な決断を強いられる地位だが、家族に理解されないとあってはさすがのウェルキンも切なさを禁じ得ない。
「何と言われようと、レイチェルをあの者と結婚させる気はない! リチャードを見習って大人しくしておれ!」
ウェルキンの執務室を追い出されたウィリアムとエドワードは、がっくりと肩を落とした。
「やはりリチャード兄上は、父上の側か」
「父上を止められる可能性があるとすれば、母上かリチャード兄上だけなんですが」
「あの様子だと、母上は父上の味方かな?」
「どうでしょう? あまり自分の主張をなさらない方ですし……」
「――その様子だと、やっぱり無理だったみたいね」
項垂れる二人の前に、いつの間にか、苦笑して肩をすくめる第三王女マーガレットがいた。
「少し話したいんだけど、いいかしら」
マーガレットの私室は一年を通して様々な花が飾られ、その種類多さと見事な咲きぶりから、芙蓉宮の空中庭園、という異名を持つ。
王族の女性が住む芙蓉宮の最上階に位置することからつけられたものだ。
目にも鮮やかな南国の花々が咲き誇っているが、残念ながら、エドワードもウィリアムも花を愛でるには程遠い性格であった。
ソファに腰かけると、ウィリアムは挨拶もそこそこに切り出した。
「それで、レイチェル姉様はどうなのですか?」
レイチェルはあれで情が強い。
抗議のためにハンガーストライキくらいは平気で実行するだろう。
まず大人しく父の命令を聞くとは、ウィリアムには思えなかった。
「私にも会ってくれないの。食事もほとんど取っていないと聞いたわ。このままではレイチェル姉様の身体が壊れてしまう……」
「やはりそうか……父上にも困ったものだ」
エドワードは深刻そうに腕組みをして呟いた。
第二次アントリム戦役の祝勝会に出席していたエドワードは、あの式典を事実上の婚約発表に等しいと考えている。
あのときほどうれしそうなレイチェルを、エドワードは見たことがなかった。
「バルド様に少しばかり獣人の血が混じっているからなんだというのよ! ベアトリスお姉様だって、獣人の側室と仲良くしているのに!」
マーガレットは、バルドとレイチェルの関係を、正直うらやましいとさえ思っていた。
バルドだってレイチェルを憎からず思っていたはずだ。
何気なさを装いながらも、バルドがレイチェルの胸や腰回りに視線を送っていたのをマーガレットは知っている。
本人はばれていないと思っているだろうが、レイチェル本人も気づいていた。
祝勝会で、レイチェルが少し冒険した成果は確かにあったのだろう。
あとは時間が解決してくれると思っていたのに……。
「それでも……レイチェル姉様にしては大人しすぎないかな?」
ウィリアムには腑に落ちないところがあった。
バルドの前では猫を被っているが、本来レイチェルは三人の姉のなかで、もっとも行動的でこらえ性のない性格である。
ベアトリスのように策士ではないが、直感と並外れた行動力を持つレイチェルが、部屋にこもりきりというのはいかにもおかしい。
「レイチェルお姉様も、今回のことはショックだったはずだわ。それにあのオーガストって相手、女癖が悪いので侍女たちの間では有名だそうじゃないの」
「ああ……その噂は俺も聞いたな」
「そんな浮気者に、レイチェルお姉様を任せようというのですか!」
「まあ、バルド様も女癖がいいとは言えないけどね」
「――確かに!!」
それでも間違いなく、バルドはオーガストよりレイチェルを愛してくれる。その点については、ウィリアムもマーガレットも疑っていなかった。
「とにかく……レイチェル姉様が望むなら、俺たちは何でも協力する。一人で悩まないでほしいと伝えてくれ」
「わかったわ。私からなんとか伝えてみる。ウィリアムはバルド様と会う機会が多いだろうから、いざという時は頼りにしてるわよ!」
「任せてくれ」
その言葉がすぐ現実になるなど、このときのウィリアムは露にも思わなかった。
「――ちょっと、助けて! ウィリアム! レイチェルお姉様の姿がどこにも見当たらないのっ!」
「うえええええええええええええっ!?」
ウィリアムとマーガレットの必死の捜索もむなしく、レイチェルの行方は杳として知れなかった。
もしかするとバルドのもとへ出奔したのかもしれないと、二人が真剣にアントリムへの捜索依頼を検討したときである。
驚天動地の問題が勃発した。
「よろしいのですか? レイチェル殿下」
「――構いません。覚悟のうえです」
レイチェルは顔色を蒼白にしながらも、なお嫣然と微笑んだ。
自分を形成していたものがこれから永久に失われるけれど、レイチェルが本当に望むモノを得るためには、それしか道がないのだから仕方がなかった。
「……では、殿下は婚約者であるオーガスト殿に対する不貞を認めるのですな?」
「はい、私はあの人を愛していません。私の愛する男性は別にいます」
ここは法務元老院。
高位の貴族や王族を裁く専門の機関で、その真の役割は、専制君主である国王の権力の暴走を防ぐことである。
そのため国王であっても、否、国王であればこそ影響を与えることは難しい。
法の秩序を表す白と黒のコントラスト。
罪人であることを示す黒の被告席にレイチェルはいた。
「婚約者を愛せずとも、ほかの男を愛さずば咎めはない。まして殿下は、実際に不貞行為に及んだわけではないのだ。思い直すのなら今のうちですぞ」
「私の心は生涯、別の殿方のものです。オーガスト殿の妻として、あってはならぬ不貞であると存じます」
元老たちは顔を寄せて話し合う。
「本来不貞行為は、逢い引きや性行為、妊娠の場合を想定している。ゆえに、レイチェル殿下次第では、いくらでも取り繕うことができるのだが……」
「本人がここまではっきり別の男性を愛し続けると証言している以上、婚約関係にある男性に対する不貞であることを認定せざるをえない」
「――ということになるだろうな。心のなかとはいえ、口に出して別の男性を愛し続けると言ったのは確か。これを無罪としては恋文も送り放題となってしまう」
「法の秩序を守るうえで罪有りと言わざるをえない」
公的な司法機関である法務元老院は、裁判結果が判例として将来に影響を及ぼす。
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「具体的な行為があったわけではないから、懲役や追放を言い渡すことはできぬが……」
「王室典範第七十条により、王籍の離脱だけは避けられませぬ」
「レイチェル殿下、それでよろしいか?」
決然とレイチェルは頷いた。まさに王族でなくなるためにこそ、レイチェルは法務元老院に訴えたのだから。
『獣人の男に嫁がせる娘はない』
ウェルキンの言葉の意味を、レイチェルは正しく洞察していた。
それはすなわち、獣人の血を引くバルドにマウリシア王家の血を与えるわけにはいかないということなのだ。
不貞の汚名も、平民に転落することのリスクも、決して痛手でないわけではない。
何よりレイチェルはバルドと相思相愛というわけではなかった。場合によっては、売女とバルドに蔑まれることもありえた。
しかし王族である限り、レイチェルがバルドと結ばれる可能性は零である。
王籍を抹消されたレイチェルは、王家の家系図からも消え、その血筋も未来永劫マウリシア王家とは一切の関係を持たない。
そうなってこそ、ようやくレイチェルはスタートラインに立つことを許されるのだ。
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