文字の大きさ
大
中
小
188 / 258
エンジェルメーカー事件 ~殺人村の妻たち~
よくホラー映画で村丸ごと殺人者、とかあるじゃないですか。
これは村全てではないけれど、村の人妻たちがみんな殺人者集団となった珍しい事件で映画化もされています。
管理人的には猟奇殺人より怖い。
第一次世界大戦が終わった後の1915年、ハンガリーのナジレブという村にも戦争に行った男性が続々と帰還してきた。
男たちが戦争に駆り出されている間も女性たちは力を合わせて力仕事もこなしてきた。
軍によって村には捕虜収容所が作られ、そこで女たちは囚人の世話をしながら夫の帰りを待っていたのである。
そんな中、ついに夫が帰還する。
帰還後はどの家庭でも久し振りの夫婦睦まじい時間を過ごした。そのはずであった。
――しかし、この時から14年にわたるおぞましい事件が始まるのである。
最初の犠牲者は、ホリバーであった。
当時、人口1,600人の小さな村には医者がいないため、助産師のユリウシュが粗末な医学知識で応急措置や診察を請け負っていた。
ホリバー夫人に伴われて彼女は診察に当たるが、ほどなくしてホリバーは死亡する。
数日後、今度はカルドシュが溺死し、シェバスチャンが病死と、戦争から帰ってきた男性が次々と死亡していった。
ハッキリしたことが分からず、目立った外傷がなかったため、いずれも事故死や病死で処理された。
村には医者がいなかったので、死亡鑑定や死亡診断書は、助産師のユリウシュが行っていた。
村の男たちの気がかりなこと・・・・・・妻が夜な夜な外出していることを知り、男性ばかりが起きる伝染病、などと疑ったりもしたが、結局は真実は分からなかった。
最初のうちは男性ばかりの不審死であったが、やがて女性たちの不審死も発生するようになる。
村の死者は倍増し、人口1,600人の村に対しついに死者は200人を超えてしまった。
村人の住人が200人を超える不可解な死を次々と遂げ、さすがにこれは警察もおかしいと動き出す。
警察の分析の結果、死者者に高齢者が少なく、働き盛りの若い世代が多い、また、自然死ではなく不可解な事故死も多いということが判明する。
そこで警察が現地に赴くことになり、捜査が始まりまった。
まず最初に聞き込みをしたのが、死亡した人々の死亡診断書を書いた村で唯一の医療関係者であるユリウシュであった。
だが彼女は死亡診断書に間違いはないと答えるだけ。
その後、警察は村人たちに聞き込み調査を行ったが、有力な情報は何も得ることができず捜査は暗礁に乗り上げた。
そしてホリバーの死から14年がたった頃には、死亡者数が300人に達してしまう。
わずか1,600人の人口に対して14年間で300人が死亡、それも多くが不可解な死である。
いつしかナジレフの村は呪われていると噂され始めていた。
だがホリバーの死亡から14年後、ハンガリー警察宛に一通の匿名による手紙が届いたことで事件は急展開を迎える。
その手紙には、「村の不可解な死は毒殺によるものである」と書かれており、その手紙を見た所長は、ただちに警察職員に「ナジレブへ行き墓を全て掘り起こせ」と命令した。
実際に警察が墓を掘り起こすと、多くの遺体から猛毒の「ヒ素」が検出されたのである。
匿名の手紙には、「事件の全てを知る人物」とされる者の名前が書いてあった。
全ての真相を知る人物の名として書かれていたホリバー夫人を訪ね、警察が事件について事情聴取すると、ホリバー夫人はあっさりと犯行を認めた。
そして、「殺したのは自分の夫だけで、後は他の人が殺害した」と自供したのである。
その後の展開は早かった。
警察の取り調べにより、村の女たちは次々と殺害を自供していく。
取り調べの結果、逮捕された人数は26名、彼女たちが殺害した人数は162人にも上った。
しかし、それだと殺害された300人には足りないことになる。
実は、夫殺しに味をしめた妻たちが姑や親類までも手にかけていたのだ。
最初のうちは男性ばかりの不審死が、女性にも起こっていたのは、姑や親類に不満を持った妻たちが手をかけたからである。
いつの世も嫁姑の問題は難しい。
実は事件の発端はこのナジレフの村にロシア人の捕虜収容所が建設されたことにあった。
捕虜たちの世話をしていた妻たちの幾人かが、捕虜と不倫関係に陥ってしまったのだ。
それは男尊女卑の田舎の村の生活しかしらなかった女が、口にしてしまった禁断の果実であった。
捕虜たちは自分たちの世話をする女性たちに感謝し、親切に接した。
たったそれだけのことが、きっかけだった。
夫が帰還してからというもの、彼女たちはどうしてもロシア人捕虜との生活と比較して、夫の傍若無人さに怒りを覚えてしまう。
女たちは夫に疑われないように、夜な夜な集まって集会を開き互いに話し合い不満をぶつけあった。
そんな女たちに悪魔のささやきを告げる女がいた。
助産師ユリウシュ・ファゼカシュである。
「そんなに夫が憎ければ殺してしまえばいい」
女たちの良き相談相手であった助産婦のユリウシュは、ハエとり団子から猛毒のヒ素を抽出してみんなに配ったのである。
そしてヒ素で毒殺された夫は、村で唯一死亡診断書を書くことのできるユリウシュが病死や事故死で処理したため、なかなか犯行が明るみに出なかったのであった。
彼女たちは自分たちを「ナジレフ村のエンジェルメーカー」と自称した。
次々とエンジャルメーカーが逮捕されていくなかで、一人だけ処罰を免れた女性がいる。
事件の主犯にして発案者である助産師ユリウシュだ。
彼女は「みなさんとの楽しい時間はこれで終わりです」と告げるや、これまで殺人に使われてきたヒ素を自ら呷ることで自殺してしまったのである。
その後逮捕者のなかから8名が死刑、7名が終身刑となり、残りの者もそれぞれ罪を償うこととなった。
絞首刑に処された8名は、見せしめとして腐敗するまで吊るされていたという。
これは村全てではないけれど、村の人妻たちがみんな殺人者集団となった珍しい事件で映画化もされています。
管理人的には猟奇殺人より怖い。
第一次世界大戦が終わった後の1915年、ハンガリーのナジレブという村にも戦争に行った男性が続々と帰還してきた。
男たちが戦争に駆り出されている間も女性たちは力を合わせて力仕事もこなしてきた。
軍によって村には捕虜収容所が作られ、そこで女たちは囚人の世話をしながら夫の帰りを待っていたのである。
そんな中、ついに夫が帰還する。
帰還後はどの家庭でも久し振りの夫婦睦まじい時間を過ごした。そのはずであった。
――しかし、この時から14年にわたるおぞましい事件が始まるのである。
最初の犠牲者は、ホリバーであった。
当時、人口1,600人の小さな村には医者がいないため、助産師のユリウシュが粗末な医学知識で応急措置や診察を請け負っていた。
ホリバー夫人に伴われて彼女は診察に当たるが、ほどなくしてホリバーは死亡する。
数日後、今度はカルドシュが溺死し、シェバスチャンが病死と、戦争から帰ってきた男性が次々と死亡していった。
ハッキリしたことが分からず、目立った外傷がなかったため、いずれも事故死や病死で処理された。
村には医者がいなかったので、死亡鑑定や死亡診断書は、助産師のユリウシュが行っていた。
村の男たちの気がかりなこと・・・・・・妻が夜な夜な外出していることを知り、男性ばかりが起きる伝染病、などと疑ったりもしたが、結局は真実は分からなかった。
最初のうちは男性ばかりの不審死であったが、やがて女性たちの不審死も発生するようになる。
村の死者は倍増し、人口1,600人の村に対しついに死者は200人を超えてしまった。
村人の住人が200人を超える不可解な死を次々と遂げ、さすがにこれは警察もおかしいと動き出す。
警察の分析の結果、死者者に高齢者が少なく、働き盛りの若い世代が多い、また、自然死ではなく不可解な事故死も多いということが判明する。
そこで警察が現地に赴くことになり、捜査が始まりまった。
まず最初に聞き込みをしたのが、死亡した人々の死亡診断書を書いた村で唯一の医療関係者であるユリウシュであった。
だが彼女は死亡診断書に間違いはないと答えるだけ。
その後、警察は村人たちに聞き込み調査を行ったが、有力な情報は何も得ることができず捜査は暗礁に乗り上げた。
そしてホリバーの死から14年がたった頃には、死亡者数が300人に達してしまう。
わずか1,600人の人口に対して14年間で300人が死亡、それも多くが不可解な死である。
いつしかナジレフの村は呪われていると噂され始めていた。
だがホリバーの死亡から14年後、ハンガリー警察宛に一通の匿名による手紙が届いたことで事件は急展開を迎える。
その手紙には、「村の不可解な死は毒殺によるものである」と書かれており、その手紙を見た所長は、ただちに警察職員に「ナジレブへ行き墓を全て掘り起こせ」と命令した。
実際に警察が墓を掘り起こすと、多くの遺体から猛毒の「ヒ素」が検出されたのである。
匿名の手紙には、「事件の全てを知る人物」とされる者の名前が書いてあった。
全ての真相を知る人物の名として書かれていたホリバー夫人を訪ね、警察が事件について事情聴取すると、ホリバー夫人はあっさりと犯行を認めた。
そして、「殺したのは自分の夫だけで、後は他の人が殺害した」と自供したのである。
その後の展開は早かった。
警察の取り調べにより、村の女たちは次々と殺害を自供していく。
取り調べの結果、逮捕された人数は26名、彼女たちが殺害した人数は162人にも上った。
しかし、それだと殺害された300人には足りないことになる。
実は、夫殺しに味をしめた妻たちが姑や親類までも手にかけていたのだ。
最初のうちは男性ばかりの不審死が、女性にも起こっていたのは、姑や親類に不満を持った妻たちが手をかけたからである。
いつの世も嫁姑の問題は難しい。
実は事件の発端はこのナジレフの村にロシア人の捕虜収容所が建設されたことにあった。
捕虜たちの世話をしていた妻たちの幾人かが、捕虜と不倫関係に陥ってしまったのだ。
それは男尊女卑の田舎の村の生活しかしらなかった女が、口にしてしまった禁断の果実であった。
捕虜たちは自分たちの世話をする女性たちに感謝し、親切に接した。
たったそれだけのことが、きっかけだった。
夫が帰還してからというもの、彼女たちはどうしてもロシア人捕虜との生活と比較して、夫の傍若無人さに怒りを覚えてしまう。
女たちは夫に疑われないように、夜な夜な集まって集会を開き互いに話し合い不満をぶつけあった。
そんな女たちに悪魔のささやきを告げる女がいた。
助産師ユリウシュ・ファゼカシュである。
「そんなに夫が憎ければ殺してしまえばいい」
女たちの良き相談相手であった助産婦のユリウシュは、ハエとり団子から猛毒のヒ素を抽出してみんなに配ったのである。
そしてヒ素で毒殺された夫は、村で唯一死亡診断書を書くことのできるユリウシュが病死や事故死で処理したため、なかなか犯行が明るみに出なかったのであった。
彼女たちは自分たちを「ナジレフ村のエンジェルメーカー」と自称した。
次々とエンジャルメーカーが逮捕されていくなかで、一人だけ処罰を免れた女性がいる。
事件の主犯にして発案者である助産師ユリウシュだ。
彼女は「みなさんとの楽しい時間はこれで終わりです」と告げるや、これまで殺人に使われてきたヒ素を自ら呷ることで自殺してしまったのである。
その後逮捕者のなかから8名が死刑、7名が終身刑となり、残りの者もそれぞれ罪を償うこととなった。
絞首刑に処された8名は、見せしめとして腐敗するまで吊るされていたという。
感想 56
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
悠太の性旬メモリ 小学生から中学生
ゆうた登場人物
悠太:私立M学園小学校(大学まである)に通う小学生。その大学までの性旬を語ります。水泳とランニングが好き。
竜太:同級生 悠太と同じく水泳とランニング好き。
博人:2つ年下の弟 兄に影響されて水泳とランニングが好き。
陽介;2つ学年が上の先輩
豊先輩:私立M学園大学の学生
中村さん:スイミグスクールの中学生選手コース
河内さん:スイミグスクールの中学生選手コース
矢島さん:スイミグスクールの中学生選手コース
啓太さん:私立S学園高校のラグビー部員
貴臣さん:私立S学園高校のラグビー部員
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagaseこの物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
