恐怖体験や殺人事件都市伝説ほかの駄文

高見 梁川

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心霊製作スタッフが語った話

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 以前は投稿者が亡くなるとプロバイダー料金を払えないからHPは消えて見れなくなるものでした。
 しかし最近の投稿サイトは投稿量も膨大のうえ、投稿者が亡くなっても残り続けます。
 管理人もいくつか亡くなってしまった方の投稿を知っていますが、今後こんな話が増えていくのかなあ、と思った次第。



この話は、心霊特番の制作スタッフが体験した奇妙な出来事。

そういった特番を見ている人は分かると思うが、最近はビデオネタが多い。

霊能者を使うとクレームが多いというのも裏事情としてはあるらしいが、制作費が安上がりという理由もある。

最近はテレビ局も不景気だからか、素人投稿などでテープ代まで安く上げられるので便利なんだそうだ。

ただ、現場サイドの意見は真逆だという。

霊能者を連れて郊外の廃墟辺りへロケに行く方が、早上がりで済むらしい。

それに、「YouTubeあたりの動画を適当に・・・」なんて訳にはいかない。

著作権の関係で、投稿者にアポを取って許諾を得らないといけないからだ。

これが大変。

『ほんとにあった●●●』のような制作会社なら連絡も付けやすいのだが、そうでないと連絡をしても返事が無い場合もある。

だから使い回しも増えてくる、と悪循環も生まれるらしい。

N君もそういうアポ取りをするADの一人だ。

これは、彼がとある動画サイトに心霊スポット凸動画を投稿していた投稿者にアポを取っていた時のことだ。

(以下、N君が語った話)

心霊スポットに肝試しに行くって動画なんですけどね、幽霊らしきものが写ってるって騒ぎになってたんですよ。

投稿者もコメントしてるし、映像的にも使えそうなのでアポ取ったんです。

翌日には彼と連絡が取れ、使用許可をもらえました。

ただ、ネットの動画を放送するのは画質的にも厳しいので、マスターを借りたいと頼んだんです。

もちろん、「はいはい」とふたつ返事で承諾をもらえましたよ。

彼の家は僕の家からもそう遠くなかったんで、直接受け取りに行くことにしたんです。

その晩、教えてもらった彼の部屋へ向かいました。

駅から15分程の学生向けアパートの2階が、彼に聞いた部屋でした。

チャイムを鳴らし、投稿者の彼が出てくるのを待ちました。


約束の時間きっちりだったんですが、出てくる気配はありません。

何度かチャイムを鳴らしてみたんですが、物音一つしない。

そのうち、隣の部屋のドアが開いたんです。

隣の部屋から出てきたのは女性でした。

何度もチャイムを鳴らしたのでうるさかったのかな?と思い、謝ろうとすると彼女が怪訝そうな顔で言ったんです。

「そこ、ずっと空室ですけど」

彼女いわく、3年前に引っ越してきてから今までずっと空室で、人が住んだことがないそうで。


僕は騙されたと思い、彼にメールを入れました。

ですが、返信は携帯会社のサーバからでした。

“アドレスが存在しない”というものだったんです。

慌てて電話もしましたよ。

でも電話も”現在使われておりません”のメッセージが流れるんです。

そこに着くほんの1時間前に、電話で彼と話してるんですよ。

時間は夜9時過ぎでしたから、携帯の解約をすぐに出来るような時間でもないですし、そんな大仕掛けの騙しをする意味も分からない。

結局、訳が分からないまま帰宅したんですけどね。

後日、番組の解説に霊能者へコメント取りに行った時に、その霊能者がいきなり僕に向かってこう言ったんです。

「会えなくて良かったわね」って。

それ以上は聞いても教えてくれませんでした。

その動画?

今もアップされてますよ。

でもあれ以来、その動画の投稿者にアポを取ってませんよ。

時間のムダですし。

ただ、もったいないから別の制作会社の奴に一杯奢ってもらうのと引き換えに教えましたけどね。

そいつ、この前自殺しちゃったんですよね。

だからどうもなってない状況ですね。
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