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129 復習と休日
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無い色気と特性を悪用しようとしたのに勉強からは逃げられなかった。日常会話に貴族らしい言い回しを混ぜてきて合格の言い方をしないと問答無用で口付けてくる。しかも回数が増えると時間を伸ばしてきた。唇腫れるかと思った。必死で覚え直したし自分の時間を作るようにした。全然嬉しくない休日…当たり前のように膝の上に乗せられているし、当然のように匂いを嗅がないで欲しい。
「同じ洗髪料や洗剤のはずですが!?」
「ミカエラから良い匂いがしますね。」
「絶対しません!」
腕の中に収められて距離が近い。凄く嬉しそうに擦り寄ってくる。お酒飲んだ訳でもないのに。ガブッと項を噛まれた。甘噛みなんだけど。狼って噛みグセあるのだろうか。
「何で噛むのですか。痛くないですけど驚きます。」
「美味しそうですから。」
「…噛みグセ付けないでください。」
「跡は付けません。」
そういう問題ではない。
勉強させられるかイチャイチャさせられるかのどちらかの休日だった。なかなか酷い。人肌には慣れてきたけれど…この感覚になれない。世間の恋人とか家族とかってどうしてるの。仕事に関する勉強は平気なんだけどな。
「多分父関連で貴族応対が増えるかと思います。だから覚えてください。」
「ん?それは困ります。貴族対応したくないです。」
「知っています。」
「…じゃあいい感じに話まとめてください。」
「声が大きい人が多いので面倒事が増える前にすることはしておかないと。あって困るものでもないですから。」
「勉強が得意でないことは当初からお伝えしていたと思うのです。」
「知ってますよ。」
何で急に詰め込みでは無いにしても付け焼き刃の復習に始まり勉強させられているのだろうか。
勉強つら。貴族なんてやめたいのに。
読書は好き。デザインを考えるのも得意だし好き。ものづくり好き。今の生活でありがたいと感じるのは人に任せてもお財布に痛みがないことだ。その分仕事に割く時間が増えた。
貴族の一般常識皆無からそれなりに努力したけれどそれは一般常識であって基礎の基礎。知っていて当然。つまり勉強量は全く足りていない。
「ミカエラ?」
「無理。入れたところから別の物がこぼれ落ちる。何この貴族表現お手紙編、会話編。量の増え方えげつない。」
「知らないと言質取られて困りますからね。普通数年掛けて社交について行ったりして肌感覚で覚えますから。詰め込みなのはこちらも分かっています。覚えておいて損はないですから。」
そうは言うが…数年掛けて感覚として覚えているのを数日で叩き込むのは酷いと思います。私こういう勉強は苦手だし。物覚え良くないって知ってるはずなのに。メリハリはある。勉強しなくていい時はお菓子からお肉まで色々用意してくれるしなんならお昼寝まで計画に織り込まれていることがすごく怖い。快適に勉強できているけれども…
アリアが帰ってきても荷物整理や片付けがあるだろうからと勉強時間を延長されてしまった。地獄だった。アリアがお土産に故郷でよく見かける宝石の屑石を分けてくれたのが嬉しかった。少し変わった色合いだったので。
有難く頂戴しながらも脱線しようとしたのに勉強から逃げられない。
「ミカエラ様、進展しました?」
「勉強漬けだった。貴族の勉強もーやだ。」
「あらあら。大丈夫ですか?」
アリアに引っ付いて泣き言を言う。勉強漬けはもう嫌だと。
「ミカエラ様、侯爵家の方が無駄なことをさせるわけが無いでしょう?必要な事だと諦めましょう。」
「アリアが優しくない…」
「侯爵家のメイドですから。頑張ったら美味しいご飯を作りますよ。」
宥められてしまった。仕事を減らさず勉強時間を増やすらしい…地獄だ。私が勉強をサボっていた訳では無いが仕事優先にしていたツケがここにやってきた。
酷い。
口酸っぱく勉強勉強。と、言われなくてよっしゃー。と、仕事に打ち込んでいたのに。なんで急に勉強が…嫌いではないが興味無いことにやる気は出ない。仕事をしている方がマシだってのに…
部屋でゴロゴロしながら休憩。まぁ、心当たりといえば…イザーク様の親兄弟が登場して我が家に手紙という体裁の報告書の量が増えた。会議等での途中経過の話なんだろうけれど…疲れる。また何かに巻き込まれているのだろうか。
部屋でふっかふかでもっふもふの毛皮に顔を埋める。鬼教師ではあるけれど、このふかふかの毛皮にの誘惑には勝てない。肉球のしっとりとふにっとした感覚も好きだし何よりももふもふしているのが最高だ。
私が寝たら人型に戻っているけれど寝てる間に毛玉を探しているわけでもなく目を覚ました訳でもないから気にしない。もっとモフモフしたいけど…
「同じ洗髪料や洗剤のはずですが!?」
「ミカエラから良い匂いがしますね。」
「絶対しません!」
腕の中に収められて距離が近い。凄く嬉しそうに擦り寄ってくる。お酒飲んだ訳でもないのに。ガブッと項を噛まれた。甘噛みなんだけど。狼って噛みグセあるのだろうか。
「何で噛むのですか。痛くないですけど驚きます。」
「美味しそうですから。」
「…噛みグセ付けないでください。」
「跡は付けません。」
そういう問題ではない。
勉強させられるかイチャイチャさせられるかのどちらかの休日だった。なかなか酷い。人肌には慣れてきたけれど…この感覚になれない。世間の恋人とか家族とかってどうしてるの。仕事に関する勉強は平気なんだけどな。
「多分父関連で貴族応対が増えるかと思います。だから覚えてください。」
「ん?それは困ります。貴族対応したくないです。」
「知っています。」
「…じゃあいい感じに話まとめてください。」
「声が大きい人が多いので面倒事が増える前にすることはしておかないと。あって困るものでもないですから。」
「勉強が得意でないことは当初からお伝えしていたと思うのです。」
「知ってますよ。」
何で急に詰め込みでは無いにしても付け焼き刃の復習に始まり勉強させられているのだろうか。
勉強つら。貴族なんてやめたいのに。
読書は好き。デザインを考えるのも得意だし好き。ものづくり好き。今の生活でありがたいと感じるのは人に任せてもお財布に痛みがないことだ。その分仕事に割く時間が増えた。
貴族の一般常識皆無からそれなりに努力したけれどそれは一般常識であって基礎の基礎。知っていて当然。つまり勉強量は全く足りていない。
「ミカエラ?」
「無理。入れたところから別の物がこぼれ落ちる。何この貴族表現お手紙編、会話編。量の増え方えげつない。」
「知らないと言質取られて困りますからね。普通数年掛けて社交について行ったりして肌感覚で覚えますから。詰め込みなのはこちらも分かっています。覚えておいて損はないですから。」
そうは言うが…数年掛けて感覚として覚えているのを数日で叩き込むのは酷いと思います。私こういう勉強は苦手だし。物覚え良くないって知ってるはずなのに。メリハリはある。勉強しなくていい時はお菓子からお肉まで色々用意してくれるしなんならお昼寝まで計画に織り込まれていることがすごく怖い。快適に勉強できているけれども…
アリアが帰ってきても荷物整理や片付けがあるだろうからと勉強時間を延長されてしまった。地獄だった。アリアがお土産に故郷でよく見かける宝石の屑石を分けてくれたのが嬉しかった。少し変わった色合いだったので。
有難く頂戴しながらも脱線しようとしたのに勉強から逃げられない。
「ミカエラ様、進展しました?」
「勉強漬けだった。貴族の勉強もーやだ。」
「あらあら。大丈夫ですか?」
アリアに引っ付いて泣き言を言う。勉強漬けはもう嫌だと。
「ミカエラ様、侯爵家の方が無駄なことをさせるわけが無いでしょう?必要な事だと諦めましょう。」
「アリアが優しくない…」
「侯爵家のメイドですから。頑張ったら美味しいご飯を作りますよ。」
宥められてしまった。仕事を減らさず勉強時間を増やすらしい…地獄だ。私が勉強をサボっていた訳では無いが仕事優先にしていたツケがここにやってきた。
酷い。
口酸っぱく勉強勉強。と、言われなくてよっしゃー。と、仕事に打ち込んでいたのに。なんで急に勉強が…嫌いではないが興味無いことにやる気は出ない。仕事をしている方がマシだってのに…
部屋でゴロゴロしながら休憩。まぁ、心当たりといえば…イザーク様の親兄弟が登場して我が家に手紙という体裁の報告書の量が増えた。会議等での途中経過の話なんだろうけれど…疲れる。また何かに巻き込まれているのだろうか。
部屋でふっかふかでもっふもふの毛皮に顔を埋める。鬼教師ではあるけれど、このふかふかの毛皮にの誘惑には勝てない。肉球のしっとりとふにっとした感覚も好きだし何よりももふもふしているのが最高だ。
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