異世界で美少女『攻略』スキルでハーレム目指します。嫁のために命懸けてたらいつの間にか最強に!?雷撃魔法と聖剣で俺TUEEEもできて最高です。

真心糸

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4章 青髪騎士団長お姉さん

第54話 龍に認められるには

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「かかってこい!俗物!」

 目の前には巨大な龍、とても敵うはずがない相手だった。

 しかし、だからといっておめおめ帰るわけにはいかない。

 オレは手に入れるんだ、力を。

 そう思い、いつのまにか構えていた剣の柄に力をこめ、地面を蹴って駆け出した。動かない雷龍、まずはその足を斬りつける。

 ガインッ

 全力で斬りかかったはずだ、しかしその固すぎる鱗にオレの剣は弾き返された。

「何も感じぬわ!愚か者め!」

 怒りの声と共に、巨大な尻尾が左側面から飛んできた。

 受けたら死ぬ!

 オレは跳躍してギリギリのところでその攻撃をかわす。

「…はぁはぁ…んぐっ…」

 鮮明に見えた〈死〉のイメージ。

 尻尾を剣で受け、受けきれず剣ごとすりつぶされる未来。
 思い返して身体中に恐怖が染み渡る。

「まだやるか?」

 そんなオレの心中を見透かすように雷龍様が質問してくる。

 しかし、「もちろんです!」と答える。

 やめるわけにはいかない。

 次にオレは「ライトニング!」を試した。

 右手から発せられた雷は、勢いよく直進し、雷龍の胴体に直撃するが、ビリビリと全身に光の帯が浸透していって、そしてその光は消えていった。

「貴様、わしが雷龍だとわかったうえで、なにをしておる?」

「ですよね。雷が効くはずがないか、ははは」

「馬鹿にしておるなら死ね!」

 雷龍様を更に怒らせてしまったようで、全身がビリビリと光り出す。

 その光が角に集まったかと思えば、オレに向かって飛んできた。ライトニングなんて笑ってしまいそうな威力だと分かる。
 オレはその光をギリギリのところで避ける。だが、地面を伝って電撃が身体に入ってくる。

「ぐぎぎぎっ!?」
 ビリビリと感電して膝をつく。

「終わりか。つまらぬな、俗物よ」

 雷龍はまた寝そべる。
 なんだ?終わり?

「……ふぅふぅ……な、なぜ終わりだと?雷龍様?」

「ほう?貴様なぜ死なぬ?」

「……ふぅーー……えーっと、なんででしょう?」

「面白い。少し貴様に興味が湧いた。もうしばし相手をしてやろう」

 雷龍様は、寝そべるのをやめ、またこちらに向き直ってくれた。

「ありがとうございます!」



「はぁはぁ…」

『ライ様、今日の連絡の時間です。どうかされましたか?昨日の帰りが遅くなるというのはなんだったのでしょう?』

 意識共有でリリィから連絡が入る。

 リリィたちに連絡してから、もう1日も経ったのだろうか。戦っていたらあっという間に時間が経過したように感じた。

『きょ、今日帰るつもりだったけど、まだ無理そう』

『どうしてですか?』

『雷龍様と戦ってるから』

『は?あんたふざけてないで早く帰って来なさいよ』

『わかった。また連絡する』


「もう別れは済んだか?」

「別れる気はさらさらありません」

「ほう、根性だけはあるようだな、小僧」

 オレは何本目になるかわからないポーションを飲んで剣を構えた。



「ふむ、貴様は雷に対して強い耐性があるようだな。まだ死なないとは面白い」

「はぁはぁ……」

 オレは倒れそうになりながら、剣を地面に突き刺し、それを頼りに雷龍様の言葉を聞いていた。

「それでは続きだ、構えよ」



『ライ様、もう8日目です、早く帰ってきてください』

『……いや、まだ無理そう』

『あんた今どこにいるのよ!』

『雷龍様のとこ』

『バカなこと言うのはもういいから帰ってきなさいよ!』

「なんだ?また話しておるのか?どれ、我が説明してやろう」
『貴様ら、この小僧の妾か?』

『だ!だれよあんた!』

 主従関係を結んでいない相手からの突然の声にソフィアが驚く。

『我は雷龍キルクギオス、どれ、見せてやろう』

『こ、これは……』

 リリィとソフィアにオレの見ているものが共有されたのを感じる。オレの目の前には巨大な龍が無傷で佇んでいた。

『なっ!?なによこれ!』

『この小僧は力が欲しいと言う。ここ2日ほど相手をしていたが、そろそろ飽きてきたところだ』

 いいながら、オレは雷龍に鷲掴みにされた。

「ぐっ!」

『ライ様!』
『ライ!』

『この小僧を食ったら、腹いせにおまえらも食ってやろうかのう』

「…手を出すな」

「なんだ?」

「オレの女に手を出すなって言ってんだ!クソトカゲ!!」

「ほう?まだそのような口を聞けるか、小僧。もう少し遊んでやる」

『ライ様!!』
『ライ!すぐ助けに――』

 そこでリリィたちとの交信は途絶えた。



「……」

「もう立てぬか、小僧」

 オレは地面にへばりついて動けない。

 身体が重い。どころか感覚が無くなっていた。オレの身体はまだ五体満足なのか。それすらもわからない。
 かろうじて剣は握っているが、手に力は入らなかった。

「貴様に再度問おう、なぜ我が剣を求める?」

「力が欲しい」

「……つまらぬ答えだ」

「力を手に入れて、オレの女を助けたい」

「……ほう?それは命をかけてまでやることか?」

「オレは、オレの女は命を懸けて守ると決めてるんだ」

「……ふ。女を助けるためにこの雷龍に挑むか」

「そうだ。おまえなんかに負けない。クソトカゲ」

「ふふ、ふははは!小僧!貴様面白いな!名はなんという!」

「ライ・ミカヅチだ」

「よかろう!認めてやる!おまえは我が眷属に相応しいとな!
 ライよ!安心して休むがよい!我がお主を妾のもとへ運んでやろう!」

 どうやら、オレは雷龍に認められたらしい。

 そう認識できた途端、ギリギリで保っていた意識がプツリと途絶えてしまった。
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