俺の異世界転生は、どうしようもなく間違っている件

神荒威素

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異世界転生、馴染んだ次は、バトル三昧。……マジか!

第21話天羽斬は蕨を愛す

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オラーーー!!
 俺は、一帯の死人を吹き飛ばした。
 仙歌組が死人の大群に襲われたあの日以降も俺は仙歌さんに鍛えられたからな! 
 今なら変異種の死人だって倒せる! だが……どんだけいんだよ!
てか! バトラーどうやってこんだけどの死人を集めたんだよ!

        ※※※

私は天羽斬てんばきる。パラダイスの所属しているマギア使いだ。

「これじゃぁきりがない、ね!」

 りむのやろうは、死人を斬りながらそう言った。
 当たり前だが体には、傷一つない。
相変わらずの化け物だ。
 私は、手に持っている漆黒の刀で死人を斬りながらそう思った。
 すると、私のいとしのらわびが死人共に蹴りをながらこっちに来た。

「斬、をやろう」

な! おいおいマジかよ!

「良いのか?  蕨わらび!」

「言い。私が戦えば、りむ達は先に行ける」

「私は、やだ! 蕨をあんな姿!」
 
「けど私は、本来は死人を倒す道具」

「私は、そう思って無い!」

私は、蕨を戦わせたくない。こんな可愛い蕨を死人なんかに戦わせたくない。
 本当なら、パラダイスの一室に置いて外に出したくないとさえ思う。
 けど……それは……分かってる。それは、蕨を道具として扱うのと同じ事だという事を。

 はぁーこんな時、りむ、お前はどうするんだって言ったってお前は、こう言うんだろうな。
「それは、君が決める事だよ。だから私が言えることは一つ。どんな選択にも後悔は付くけど間違は無い。だから悩みな。私は、それを尊重するだけだよ」
 ってな。
 私は、チラリとりむの方を向く。
 りむは、私と目が合うとニコリと笑う。きっと分かってんだろうな。私の苦悩を。
 相変わらずの化け物ぶりで。
 その上で何も言わない。
 お前は、悩んでいる奴に、苦しんでいる奴に言葉をかけない。
 それがアイツの優しいで残酷さだ。

「分かった。わらびやろう」

「ありがとう」

そう言い、蕨は私の肩を掴みジャンプをし私の頬にキスをした。
 くぅー、相変わらず蕨はいい女だぜ!
 私は、ポケットからスタンガンの様な物体の手持ちに2本の神血を入れた。色は黒と青だ。
 すると、そのスタンガンに黒と青ラインが描かれる。
 蕨は、緑のジャージのジッパーを下げ、ジャージを脱いだ。
 下には、下着であるブラしかしていない。
 蕨の前の持ち主である糞の影響で未だにちゃんとした服を着れない。
 私が顔を歪ませた。くそっ! 嫌なもん思い出しちまった。
 
「斬」

「分かってる。目覚めろ! 狂愛 メッドラブ

私はそう言い蕨の背中にある、ひし形の文様にスタンガンを押し付けた。
 
「ああああ、あぁぁぁぁぁーーーー」

蕨は、甲高い声で叫んだ。
 すると周りからドス黒い帯の様な物が蕨を包んだ

        ※※※

何だ?! 蕨ちゃんと斬さんが何か話てると思ったら蕨ちゃんが服を脱いで、斬さんがスタンガンを当てたと思ったら、蕨ちゃんが叫んで何かに包まれたぞ!
 てか、蕨ちゃんの下着姿見ちまったなぁ。なんだろうこの胸のドキドキは! ってちがーう! そうじゃないだろう! 

「今回は、決めたんだねー。斬ちゃん」

「りむさん、あの蕨ちゃんに一帯何が起きたんですか?」

「ふふふ見てたら分かるよ」

と言った。
 すると黒い何かに亀裂が入ると中から獣の様な物が出てきた。
 手や足、背中から胴まで漆黒の鉄で出来た鎧が備えつけられ手や足に鋭い爪が備えつけられている。
 そして人間で言えば腰の部分から9本の漆黒の尻尾のようなものがついている。
 しかし、それは斬さんの持っている漆黒の刀が集まって構成された物である事が
分かった。それともう一つあの獣の様な物が
である事が分かった。
 何故なら、顔は目元まで漆黒の流線的形をした兜をかぶっているが頭から蕨ちゃんの薄桃色のゆるふわパーマのかかった髪が見えるからだ。

「アレって蕨ちゃん……ですよね」

「そうだよ」

「けど、じゃぁアレは?」

「炎乃っちも分かってると思うけど、マギアにも色々な物がある。
 その中には、蕨ちゃんのようにほとんど人間と変わらない、ただし神血を注ぐ事で力を解放する人造型じんぞうがたって言うのがある。
 蕨ちゃんは、それ。名前は、狂愛マッドラブ持ち主は、斬ちゃん。
因みに、斬るちゃんの持ってる黒い刀も蕨ちゃんが作った物なんだよ」

マジか! そんな物まであんのか。 けど何だろう、蕨ちゃんがマギアって、なんか複雑だな。
 いや! マギアだろうと、何だろうと蕨ちゃんは、蕨ちゃんだ! うん!

 マギア化した蕨ちゃんの戦闘力は凄まじかった。
 向かってくる死人を9本の刃の尾で近づいていくる死人を串刺しにし、牙で噛みちぎり、地面から漆黒の刃を出現させ遠くの死人を大量に串刺しにした。
 一言で言って無双状態だ。
 あの村正よりも強いかもしれない。

「りむ! ここは、私たちに任せろ! ここからは、蕨と私のアバンチュールの時間だ!」

「ワァオ。それは、お邪魔しちゃいけないね。それじゃぁ、先に行くとするよ。」

「あー。蕨! りむ達に道を開いてくれ」

そう言うとマギア化した蕨ちゃんは、死人の大軍の一角を瞬足のスピードで駆け抜けた。
 次の瞬間、死人共は全てバラバラとなり肉の破片となった。

「皆んな! 蕨ちゃんが作った道を進んでいくよ!」

その言葉に従い俺たちは、蕨ちゃんが作った道を進み、何とか死人の大群を脱出できた。
 だけど……

「心配しなくても、斬ちゃんも蕨ちゃんも死人に殺される程間抜けじゃないよ。
 それより、私達は、私たちのなすべき事をしよう」

「はい!」

そうだ、これからなんだ!! 

程なくして、5本の分かれ道に差し掛かった。
 そこには、立札が立っており
「5つの道のうち1つは、私にたどり着く道がある。ただし、残り4つには、刺客がいる。
 さぁ、どうする?」
と書かれている。
 刺客とは、恐らくあのデンカさんの後ろにいる死人の事だろう。

「簡単だ! 5人で1本の道に進めば良い。それなら刺客の道にあたっても5対1ですぐに行ける」

「まぁ、まってまって。この状況を見ているデンカちゃんがそれを知って他の刺客も私達が通っている道に集められたらそれこそ元の木阿弥だよ。
 ここは、この立札通り行こう」

「だが!」

「落ち着いて、仙歌君。仲間のかたきがここにいるからって頭に血が登ったらいけないよ。
 忘れないで、ここは敵の本拠地。何をしてくるか分かったもんじゃないんだから」

「すまん。 確かに頭に血が上ってたかもしれねぇ。すまん」

「いいよ。さて、じゃっ皆んなどの道に進む?」

その言葉の後皆んな、悩みすぎ全く決まらなかった為結局ジャンケンで決める事になった。
 俺は、真ん中だ。

「さて、これで皆んな決定だね。じゃっ分かれる前にわたしから。
 死ぬな! 生きて! 仙歌組のクッキーを食べるぞ!」

「「「「おぉぉぉぉぉーーーー」」」」

なんか、結構閉まらない気もするけど俺たちらしい。
 それから俺たちは、自ら選んだ道を走った。
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