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第3話 まさか聖夜にプロポ……いえ、わたしなにも気がついていません。
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ふーっ。
二回目の大討伐の事後処理もおおよそ終わって、いよいよ今年も最後の月。
忙しい秋を乗り越えると、ギルドの業務も少し落ち着くからね。
今からは次の春に向けての組織の再編成とか、部署の入れ替えなんかをちょくちょく行っていく時期なの。
わたし、リリーも少しだけ肩の力を抜いてね? ラルフと過ごす時間を多めにとったりとか? お休みの日も確保しつつ、お勉強に力入れたりとか、いろいろ。
気持ち的にも少しは落ち着きが出てきたってかんじかな。
……まあ、そしたら今度はラルフの方がちょっと忙しいとかなんとかで、バタバタしているみたいなんだけど。
でもわたしのおやすみには予定をあわせてくれたり、早番の日は夕方デートとかを楽しんだりもして。おかげさまで私生活が充実してきたといいますか!
今年の秋はめちゃくちゃ忙しかったけど、ただただ必死って感じだったからさ。
あ、いまくらいが丁度良いんだなーっ、あのときは詰め込みすぎてたんだなーって思ってて。
こんな感じで、仕事と私生活のバランスをとってくのがいいんだって、理解出来るようになったの。
「リリーさん、よかった、表にいたんだ。これ、約束の――」
「あ! アレクシスさん、こんにちは!」
おっと。
ちょうどカウンター業務してたときに、取引先のお兄さんがやって来たみたい。
彼はアレクシスさん。
職人ギルドのモンスター素材の手配を主につとめてる人なんだけどね?
柔らかな金髪に鳶色の目をした、落ち着いた雰囲気のお兄さんなんだ。すごく真面目なひとで、わたしも仕事柄、普段からめちゃくちゃお世話になっている。
「あ、資料! 寒いのにわざわざ持ってきてくれたんですね? ありがとうございます」
「いいよ、別に大した距離でもないし」
律儀なひとだよねえ。
冬になるとギルド内の活動が少し穏やかになるからさ、一年の業務のまとめや、来年に向けてのレポートを書いたりするんだけどね?
わたしは普段から職人ギルドとつながりのある業務が多いからさ。
次の提案をするために、職人ギルドの資料がほしいってお願いしてたんだ。わたしが取りに行くつもりだったのに、わざわざ持ってきてくれたみたい。
「お茶、のんで行かれますか? 温かいのお出ししますよ」
「うーん。ありがたい提案だけど、やめとくよ。外に出たついでだったしね。――それにリリーさん、すぐに資料読みたいって顔してる」
「うっ! ば、ばれてる」
「ははは、そりゃあね」
駆け出しの時からお世話になっているからか、もう、わたしの思考回路だなんてバレバレみたい。
「それよりも、それ読んでさ、内容まとまったらまたウチにおいで。リリーさんの提案、どうせウチにも関わることだろう? 僕だって興味があるからね」
「ありがとうございます。相談させて頂けると、わたしもうれしいです。また伺わせてもらいますね」
「うん。――じゃあね。応援してるよ?」
「はい! ありがとうございます!」
そう言って、アレクシスさんは手を振って颯爽と外に出ていく。
ふあー……いつもながらスマートというかなんというか。
掴みにくいところがあるけど、懐に入ったひとには優しいのかな。すごく気をつかってくれてるんだよね、いつも。
申し訳ないやらありがたいやらだけど。
来年の素材の発注形式に関して、提案したいなってことがあるからさ。もらった資料をつかって、きっちりまとめて、いいものつくらないと。それに、今度ちゃんとお礼に行かなきゃね。
手を振ってお見送りして、受付カウンターで早速頂いた資料の中身を確認する。
返却するときのために先にリストつけておかないといけないしね。
今は窓口業務も落ち着いているから、椅子にかけて、ぱらぱらとめくってみた。
「あー、アレクシスさんきてたの?」
そしたら、奥からケーシャがやって来てさ。
「ん。そうなの」
「あの人もマメねえ。アンタのことになると」
「あはは、駆け出しのなっさけない時からめちゃくちゃお世話になってるからね」
「アンタ、いつもそう言うよね。でもあの人、アンタには特別目をかけてるって感じ。真面目同士、気があうのかしら」
「あはは、あの人と比べると、わたしなんか全然」
てか、今、チラッと資料見ててびっくりした。
この資料、職人ギルドで問題ない範囲の情報を、全部転写してくれている。
外に出せない情報は削ってあるから、多分、魔道具とかじゃなくてわざわざ手書きで……。
いやいやいや、資料何十枚あるの???
返さなくてもいいってお手紙も入ってるけど……これはしっかりお礼しなきゃってかなり焦ってしまった。
だって、これ、別のギルドのための資料で……1ゴールドにもならないお仕事だよ? それをこんなにたくさん……待って待って。申し訳なくなってそわそわしてしまう。
真面目さでいうと、わたしはあの人の足もとにも及ばない気がしているよ?
「楽しそうなトコ、悪いけど。ギルド長がアンタに話があるって」
「え……ギルド長が???」
「そ。窓口業務は変わるからちょっと行っておいで?」
手元の資料の内容に焦りつつ、さらにギルド長に呼び出されてもっと焦る。
なんかやらかしたかな……って、思いあたることもそれなりにありつつ、頷き、わたしはギルド長の部屋へ急いだ。
こんこんこん。
「失礼します、リリーです」
「ああ。入りなさい」
二階のギルド長室。
その部屋に入ることなんて、1年でも数えるほどしかない。
突然の呼び出しにそわそわしながら、わたしは重たい扉を開ける。
そして、その部屋に揃っているメンツを見て困惑した。
ギルド長だけじゃなくて、上司のコンラッドさんまでいるし……その隣には、全然見知らぬ男の人まで。
えーっと? 何?
なにかな? この、どう考えても場違いなところは……?
「急に呼び出して悪かったな、リリー君」
「いえ」
いえ、とは言ったけどね。
いやいやいやびっくりするよ?
すました顔してるけど、えーっと、どうしよ。どうすれば?
って困惑していると、コンラッドさんの隣の席を示される。
「どうぞ、かけなさい」
「はい……」
こくりとうなずいて、大人しく席に着いた。
目の前には、ぜんぜん知らない男のひと。年齢は、40歳くらいかな?
口もとにお髭を蓄えた、ダンディなおじさまだ。
「リリー君、こちらは首都のウィールウッド冒険者ギルドの職員ハーマン・タナー君だ」
「どうも、はじめまして。ハーマンだ」
「!? リリーです、はじめまして」
ぅえ!?
首都ギルド!?
わ。やっぱり、やらかしてた件ですか!?
なに、ミリアムに言い返したの、やっぱりまずかったの!?
いやいや、ちょっと待って? どどどどどどうすれば……!
「ははは、そんなに緊張しなくていいよ。この間は悪かったね。ミリアムが、ずいぶん強引な手段に出たみたいじゃないか」
「え、えっと……いえ……」
許しません。なんて言えないじゃない? ギルド職員としては。……許さないけど!
でも、角を立てないようないい感じに返せる言葉が出てこなくて、わたしはわたわたする。
ちょ、コンラッドさん、そんな笑わないでくれます?
わたしがいざって時に緊張しがちなの、知ってるくせに。
せめて事前にお知らせしていてよっ……もう!
なんてね? いろいろ焦ってるのもばれてるのかな。困惑するわたしに、ハーマンさんはにっこりと笑いかけてくれた。
「急に君を呼び出してもらって、悪かったね。ちょうど、この間の大討伐のことと、次の春討伐の準備の話で、打ち合わせにきていてね。君とも一度顔をあわせておきたかったから、呼び出してもらったんだ」
「はい」
えーっと……つまり?
わざわざ呼び出された驚きは、まだ消えない。
けれどもね?
ハーマンさんが語った、わたしを呼び出した理由を聞いてさ。
わたしはこのあと、大いに悩むことになる。
二回目の大討伐の事後処理もおおよそ終わって、いよいよ今年も最後の月。
忙しい秋を乗り越えると、ギルドの業務も少し落ち着くからね。
今からは次の春に向けての組織の再編成とか、部署の入れ替えなんかをちょくちょく行っていく時期なの。
わたし、リリーも少しだけ肩の力を抜いてね? ラルフと過ごす時間を多めにとったりとか? お休みの日も確保しつつ、お勉強に力入れたりとか、いろいろ。
気持ち的にも少しは落ち着きが出てきたってかんじかな。
……まあ、そしたら今度はラルフの方がちょっと忙しいとかなんとかで、バタバタしているみたいなんだけど。
でもわたしのおやすみには予定をあわせてくれたり、早番の日は夕方デートとかを楽しんだりもして。おかげさまで私生活が充実してきたといいますか!
今年の秋はめちゃくちゃ忙しかったけど、ただただ必死って感じだったからさ。
あ、いまくらいが丁度良いんだなーっ、あのときは詰め込みすぎてたんだなーって思ってて。
こんな感じで、仕事と私生活のバランスをとってくのがいいんだって、理解出来るようになったの。
「リリーさん、よかった、表にいたんだ。これ、約束の――」
「あ! アレクシスさん、こんにちは!」
おっと。
ちょうどカウンター業務してたときに、取引先のお兄さんがやって来たみたい。
彼はアレクシスさん。
職人ギルドのモンスター素材の手配を主につとめてる人なんだけどね?
柔らかな金髪に鳶色の目をした、落ち着いた雰囲気のお兄さんなんだ。すごく真面目なひとで、わたしも仕事柄、普段からめちゃくちゃお世話になっている。
「あ、資料! 寒いのにわざわざ持ってきてくれたんですね? ありがとうございます」
「いいよ、別に大した距離でもないし」
律儀なひとだよねえ。
冬になるとギルド内の活動が少し穏やかになるからさ、一年の業務のまとめや、来年に向けてのレポートを書いたりするんだけどね?
わたしは普段から職人ギルドとつながりのある業務が多いからさ。
次の提案をするために、職人ギルドの資料がほしいってお願いしてたんだ。わたしが取りに行くつもりだったのに、わざわざ持ってきてくれたみたい。
「お茶、のんで行かれますか? 温かいのお出ししますよ」
「うーん。ありがたい提案だけど、やめとくよ。外に出たついでだったしね。――それにリリーさん、すぐに資料読みたいって顔してる」
「うっ! ば、ばれてる」
「ははは、そりゃあね」
駆け出しの時からお世話になっているからか、もう、わたしの思考回路だなんてバレバレみたい。
「それよりも、それ読んでさ、内容まとまったらまたウチにおいで。リリーさんの提案、どうせウチにも関わることだろう? 僕だって興味があるからね」
「ありがとうございます。相談させて頂けると、わたしもうれしいです。また伺わせてもらいますね」
「うん。――じゃあね。応援してるよ?」
「はい! ありがとうございます!」
そう言って、アレクシスさんは手を振って颯爽と外に出ていく。
ふあー……いつもながらスマートというかなんというか。
掴みにくいところがあるけど、懐に入ったひとには優しいのかな。すごく気をつかってくれてるんだよね、いつも。
申し訳ないやらありがたいやらだけど。
来年の素材の発注形式に関して、提案したいなってことがあるからさ。もらった資料をつかって、きっちりまとめて、いいものつくらないと。それに、今度ちゃんとお礼に行かなきゃね。
手を振ってお見送りして、受付カウンターで早速頂いた資料の中身を確認する。
返却するときのために先にリストつけておかないといけないしね。
今は窓口業務も落ち着いているから、椅子にかけて、ぱらぱらとめくってみた。
「あー、アレクシスさんきてたの?」
そしたら、奥からケーシャがやって来てさ。
「ん。そうなの」
「あの人もマメねえ。アンタのことになると」
「あはは、駆け出しのなっさけない時からめちゃくちゃお世話になってるからね」
「アンタ、いつもそう言うよね。でもあの人、アンタには特別目をかけてるって感じ。真面目同士、気があうのかしら」
「あはは、あの人と比べると、わたしなんか全然」
てか、今、チラッと資料見ててびっくりした。
この資料、職人ギルドで問題ない範囲の情報を、全部転写してくれている。
外に出せない情報は削ってあるから、多分、魔道具とかじゃなくてわざわざ手書きで……。
いやいやいや、資料何十枚あるの???
返さなくてもいいってお手紙も入ってるけど……これはしっかりお礼しなきゃってかなり焦ってしまった。
だって、これ、別のギルドのための資料で……1ゴールドにもならないお仕事だよ? それをこんなにたくさん……待って待って。申し訳なくなってそわそわしてしまう。
真面目さでいうと、わたしはあの人の足もとにも及ばない気がしているよ?
「楽しそうなトコ、悪いけど。ギルド長がアンタに話があるって」
「え……ギルド長が???」
「そ。窓口業務は変わるからちょっと行っておいで?」
手元の資料の内容に焦りつつ、さらにギルド長に呼び出されてもっと焦る。
なんかやらかしたかな……って、思いあたることもそれなりにありつつ、頷き、わたしはギルド長の部屋へ急いだ。
こんこんこん。
「失礼します、リリーです」
「ああ。入りなさい」
二階のギルド長室。
その部屋に入ることなんて、1年でも数えるほどしかない。
突然の呼び出しにそわそわしながら、わたしは重たい扉を開ける。
そして、その部屋に揃っているメンツを見て困惑した。
ギルド長だけじゃなくて、上司のコンラッドさんまでいるし……その隣には、全然見知らぬ男の人まで。
えーっと? 何?
なにかな? この、どう考えても場違いなところは……?
「急に呼び出して悪かったな、リリー君」
「いえ」
いえ、とは言ったけどね。
いやいやいやびっくりするよ?
すました顔してるけど、えーっと、どうしよ。どうすれば?
って困惑していると、コンラッドさんの隣の席を示される。
「どうぞ、かけなさい」
「はい……」
こくりとうなずいて、大人しく席に着いた。
目の前には、ぜんぜん知らない男のひと。年齢は、40歳くらいかな?
口もとにお髭を蓄えた、ダンディなおじさまだ。
「リリー君、こちらは首都のウィールウッド冒険者ギルドの職員ハーマン・タナー君だ」
「どうも、はじめまして。ハーマンだ」
「!? リリーです、はじめまして」
ぅえ!?
首都ギルド!?
わ。やっぱり、やらかしてた件ですか!?
なに、ミリアムに言い返したの、やっぱりまずかったの!?
いやいや、ちょっと待って? どどどどどどうすれば……!
「ははは、そんなに緊張しなくていいよ。この間は悪かったね。ミリアムが、ずいぶん強引な手段に出たみたいじゃないか」
「え、えっと……いえ……」
許しません。なんて言えないじゃない? ギルド職員としては。……許さないけど!
でも、角を立てないようないい感じに返せる言葉が出てこなくて、わたしはわたわたする。
ちょ、コンラッドさん、そんな笑わないでくれます?
わたしがいざって時に緊張しがちなの、知ってるくせに。
せめて事前にお知らせしていてよっ……もう!
なんてね? いろいろ焦ってるのもばれてるのかな。困惑するわたしに、ハーマンさんはにっこりと笑いかけてくれた。
「急に君を呼び出してもらって、悪かったね。ちょうど、この間の大討伐のことと、次の春討伐の準備の話で、打ち合わせにきていてね。君とも一度顔をあわせておきたかったから、呼び出してもらったんだ」
「はい」
えーっと……つまり?
わざわざ呼び出された驚きは、まだ消えない。
けれどもね?
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