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第一章:番外編 等
Let's CandyRing Party!! 3
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【キリside】※視点が交互します。
しばらくすると、ミシナミさんがラキちゃんの準備が整った事を教えてくれた。
「ふぁっ!!あっっ!!!えぁっ!!!」
一気に緊張が襲ってくる。
「場所は地下の撮影ブースだよ。ラキもそこに居るから一緒に行こう。荷物も持ってね。あと、あまり顔が写るようなアングルにはしないけど、動画撮影風景も別途撮られているから、そのつもりでいるんだよ」
「は⋯⋯っ、はいっ!!!」
ガタガタガタっ!と音を立てたのは、僕が慌てて色んな所にぶつかって、鞄も色んな所にぶつかったから。
「キリ、落ち着け」
「キリくーん、大丈夫大丈夫!ラキちゃんも人間!!」
人間かも知れないけどラキちゃんはラキちゃんなんだよ!!
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サガリ君のカーディガンの裾をギュッて握りながら、ミシナミさんの後ろを歩く。
扉とかは無くて、暗い通路を過ぎると明るくて広い場所に到着した。
壁には外国の壁に描かれている落書きみたいに派手な絵が描いてあって、あとは⋯⋯こう言うのなんだっけ?サブカル系っていうのかな?いっぱいごちゃごちゃしたフィギュアとかおもちゃが飾られていた。
そして⋯⋯
「わぁー!!キリ君とマチ君!!お待たせしちゃってゴメンねー!今日は楽しみにしていたよ!短い時間だけど、よろしくね!」
って!!って!!!
「あああああ~~~~!!!!!!!」
挨拶もままならず、僕はラキちゃんの姿を見て膝から崩れ落ちてしまった。
男装!!男装してる!!髪の毛が短くなってるし、いつもよりメイクの色が少なくて服装も⋯⋯男の子で半ズボン履いてる!!なんか凄いっ!!え?ラキちゃんて美少年だったの!?美少女が男装すると美少年になるの!?
「あはははー!相変わらず良いオタク君だぁ。久々に見たよ」
▪▫❑⧉◻︎□◻︎□◻︎⧉❑▫▪
その後は殆ど記憶が無かった。
ひたすらにラキちゃんがかわいくて、カッコよくて、美少年で、なんか凄くて⋯⋯そんなラキちゃんを真ん中にしてサガリ君と僕が両脇に並んで「ミニマム男子は恋をする」を踊る。
⋯⋯え?僕きちんと踊れてた?
自信が無い⋯⋯
なんて思ってきたら、
「キリ君ってダンス上手なんだねぇ。マチ君も上手!撮影も一番スムーズに終わったよ。今日はありがとう!」
ってラキちゃんが言ってくれた。
あ、踊れてたんだ⋯⋯?
僕がぼんやりしていると、急に目の前にラキちゃんの顔が現れた。
え!?カワイイ!!
「うわわっ!!!」
僕が思わず後退りすると、ラキちゃんは楽しそうにケラケラ笑ってた。
「キリ君面白い」
面白い⋯⋯って⋯⋯言われちゃった。
それより何より、ラキちゃんが僕の名前を呼んでくれるのが本当に嬉しい。
ただの1ファンなのに、こんな嬉しい事があっていいのかな。
最後にラキちゃんに握手をしてもらって、あとは3人ショットで写真も撮って貰って、データはサガリ君のアカウントにDМで送るって説明を受けて⋯⋯
「これからも応援よろしくねっ!」
って、キラキラの笑顔を僕たちに向けて撮影ブースを出て行ってしまった。
⋯⋯凄い⋯⋯本当に一緒に踊っちゃったんだ⋯⋯
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【サガリside】
しばらくすると、ミシナミからラキの準備が整った旨を言われた。
分かっていたが、キリのテンパリ具合が酷い。
言葉にならない声を発しながら、身体やら鞄やらを色んな所にぶつけまくってる。
「キリ、落ち着け」
暖簾に腕押し、なんて言葉も過ったが突っ込まざるを得なかった。
まぁこれで落ち着けたら世話ないが、お察しの通りだ。
撮影場所は、キャンステスタッフや事務所所属のアイドルたちがカフェで「踊ってみてぇ」動画を撮影する定番の背景だった。サブカル系の壁画に飾り付け。
まぁ、キャンステ所属アイドルの「踊ってみてぇ」だから場所としては妥当だろう。
そして、すでにそこにはラキが待っていて、あろう事か男装していた。ショタだ。ショタが居る。
さすがに俺もビビった。いや、楽曲が「ミニマム男子~」だから想定内と言えば想定内だ。
ただ、「男装が想定内」ってだけでクオリティは想定外⋯⋯いや、想定内か?俺の動揺が想定外か?
まぁ、とにかく初見は動揺した。
白シャツに白リボン、黒のサスペンダーに黒の半ズボン。半ズボンは正真正銘の半ズボンだ。白のハイソックスに茶色のローファー。髪の毛はウイッグなのかヘアアレンジなのか判断付かないが、ショートに見える髪型だ。
完全にコンカフェ「Candy Milk」のスタッフの格好。
いやカワイイだろ。
キリもカワイイがラキもラキでカワイイんだよ。
「わぁー!!キリ君とマチ君!!お待たせしちゃってゴメンねー!今日は楽しみにしていたよ!短い時間だけど、よろしくね!」
俺も俺で固まっていたから全くフォロー出来なかったのだが、ラキが挨拶をすると、
「あああああ~~~~!!!!!!!」
キリが膝から崩れ落ちて鳴いていた。
気持ちが分かってしまうから、いたたまれない。
「あはははー!相変わらず良いオタク君だぁ。久々に見たよ」
俺とキリはラキに認知されている。
特にキリはラキのオキニだ。
ラキ相手になると典型的な限界オタクの反応をキリを、彼女は楽しんでいるみたいだった。
▪▫❑⧉◻︎□◻︎□◻︎⧉❑▫▪
前のグループの撮影が押していたせいか、淡々と撮影は進んでいった。
一度通しで軽く踊ってカメラテスト。
ラキ本人がその映像を見ながら立ち位置等を調整している。
ミシナミはカメラ脇で腕を組んでしたり顔で頷くだけだった。あと録画ボタンを押す係り。
キリの反応も気にしていたのだが、放心しつつもラキの話はしっかりと聞いていたみたいだしダンスもまともだった。
そこまで時間もかからずに通しで撮影が完了すると、再び映像のチェック。
「キリ君ってダンス上手なんだねぇ。マチ君も上手!撮影も一番スムーズに終わったよ。今日はありがとう!」
俺のオマケ感が否めないが、まぁこの映像見る限り目を引くのはラキとキリだ。贔屓目もあるが、画面越しで見るキリはラキのキラキラに負けてない。
まぁ、本人はそんな自覚は無いと思うが。
相変わらずダンスが終わればボーっとしてやがる。
それに気付いたラキが近距離でキリの顔を覗き込んだ。
「うわわっ!!!」
キリが驚いて後退りすれば、ラキは楽しそうに笑っていた。あまりからかわないで頂きたい。
最後に俺とキリは、ラキに握手して貰って3ショットで写真を撮った。もちろんカメラ係りはミシナミだ。
出来上がった動画と写真の著作権はキャンステに帰属するが、記念にと後でデータを貰えるらしい。
そんな説明を受けた後、
「これからも応援よろしくねっ!」
と、ラキは俺らに最高の笑顔を向け撮影ブースを退出した。
⋯⋯なかなかに濃い時間だったな。
あと、背後でミシナミが後方彼氏面で俺等を見ているのが地味にウゼェ。
しばらくすると、ミシナミさんがラキちゃんの準備が整った事を教えてくれた。
「ふぁっ!!あっっ!!!えぁっ!!!」
一気に緊張が襲ってくる。
「場所は地下の撮影ブースだよ。ラキもそこに居るから一緒に行こう。荷物も持ってね。あと、あまり顔が写るようなアングルにはしないけど、動画撮影風景も別途撮られているから、そのつもりでいるんだよ」
「は⋯⋯っ、はいっ!!!」
ガタガタガタっ!と音を立てたのは、僕が慌てて色んな所にぶつかって、鞄も色んな所にぶつかったから。
「キリ、落ち着け」
「キリくーん、大丈夫大丈夫!ラキちゃんも人間!!」
人間かも知れないけどラキちゃんはラキちゃんなんだよ!!
▪▫❑⧉◻︎□◻︎□◻︎⧉❑▫▪
サガリ君のカーディガンの裾をギュッて握りながら、ミシナミさんの後ろを歩く。
扉とかは無くて、暗い通路を過ぎると明るくて広い場所に到着した。
壁には外国の壁に描かれている落書きみたいに派手な絵が描いてあって、あとは⋯⋯こう言うのなんだっけ?サブカル系っていうのかな?いっぱいごちゃごちゃしたフィギュアとかおもちゃが飾られていた。
そして⋯⋯
「わぁー!!キリ君とマチ君!!お待たせしちゃってゴメンねー!今日は楽しみにしていたよ!短い時間だけど、よろしくね!」
って!!って!!!
「あああああ~~~~!!!!!!!」
挨拶もままならず、僕はラキちゃんの姿を見て膝から崩れ落ちてしまった。
男装!!男装してる!!髪の毛が短くなってるし、いつもよりメイクの色が少なくて服装も⋯⋯男の子で半ズボン履いてる!!なんか凄いっ!!え?ラキちゃんて美少年だったの!?美少女が男装すると美少年になるの!?
「あはははー!相変わらず良いオタク君だぁ。久々に見たよ」
▪▫❑⧉◻︎□◻︎□◻︎⧉❑▫▪
その後は殆ど記憶が無かった。
ひたすらにラキちゃんがかわいくて、カッコよくて、美少年で、なんか凄くて⋯⋯そんなラキちゃんを真ん中にしてサガリ君と僕が両脇に並んで「ミニマム男子は恋をする」を踊る。
⋯⋯え?僕きちんと踊れてた?
自信が無い⋯⋯
なんて思ってきたら、
「キリ君ってダンス上手なんだねぇ。マチ君も上手!撮影も一番スムーズに終わったよ。今日はありがとう!」
ってラキちゃんが言ってくれた。
あ、踊れてたんだ⋯⋯?
僕がぼんやりしていると、急に目の前にラキちゃんの顔が現れた。
え!?カワイイ!!
「うわわっ!!!」
僕が思わず後退りすると、ラキちゃんは楽しそうにケラケラ笑ってた。
「キリ君面白い」
面白い⋯⋯って⋯⋯言われちゃった。
それより何より、ラキちゃんが僕の名前を呼んでくれるのが本当に嬉しい。
ただの1ファンなのに、こんな嬉しい事があっていいのかな。
最後にラキちゃんに握手をしてもらって、あとは3人ショットで写真も撮って貰って、データはサガリ君のアカウントにDМで送るって説明を受けて⋯⋯
「これからも応援よろしくねっ!」
って、キラキラの笑顔を僕たちに向けて撮影ブースを出て行ってしまった。
⋯⋯凄い⋯⋯本当に一緒に踊っちゃったんだ⋯⋯
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【サガリside】
しばらくすると、ミシナミからラキの準備が整った旨を言われた。
分かっていたが、キリのテンパリ具合が酷い。
言葉にならない声を発しながら、身体やら鞄やらを色んな所にぶつけまくってる。
「キリ、落ち着け」
暖簾に腕押し、なんて言葉も過ったが突っ込まざるを得なかった。
まぁこれで落ち着けたら世話ないが、お察しの通りだ。
撮影場所は、キャンステスタッフや事務所所属のアイドルたちがカフェで「踊ってみてぇ」動画を撮影する定番の背景だった。サブカル系の壁画に飾り付け。
まぁ、キャンステ所属アイドルの「踊ってみてぇ」だから場所としては妥当だろう。
そして、すでにそこにはラキが待っていて、あろう事か男装していた。ショタだ。ショタが居る。
さすがに俺もビビった。いや、楽曲が「ミニマム男子~」だから想定内と言えば想定内だ。
ただ、「男装が想定内」ってだけでクオリティは想定外⋯⋯いや、想定内か?俺の動揺が想定外か?
まぁ、とにかく初見は動揺した。
白シャツに白リボン、黒のサスペンダーに黒の半ズボン。半ズボンは正真正銘の半ズボンだ。白のハイソックスに茶色のローファー。髪の毛はウイッグなのかヘアアレンジなのか判断付かないが、ショートに見える髪型だ。
完全にコンカフェ「Candy Milk」のスタッフの格好。
いやカワイイだろ。
キリもカワイイがラキもラキでカワイイんだよ。
「わぁー!!キリ君とマチ君!!お待たせしちゃってゴメンねー!今日は楽しみにしていたよ!短い時間だけど、よろしくね!」
俺も俺で固まっていたから全くフォロー出来なかったのだが、ラキが挨拶をすると、
「あああああ~~~~!!!!!!!」
キリが膝から崩れ落ちて鳴いていた。
気持ちが分かってしまうから、いたたまれない。
「あはははー!相変わらず良いオタク君だぁ。久々に見たよ」
俺とキリはラキに認知されている。
特にキリはラキのオキニだ。
ラキ相手になると典型的な限界オタクの反応をキリを、彼女は楽しんでいるみたいだった。
▪▫❑⧉◻︎□◻︎□◻︎⧉❑▫▪
前のグループの撮影が押していたせいか、淡々と撮影は進んでいった。
一度通しで軽く踊ってカメラテスト。
ラキ本人がその映像を見ながら立ち位置等を調整している。
ミシナミはカメラ脇で腕を組んでしたり顔で頷くだけだった。あと録画ボタンを押す係り。
キリの反応も気にしていたのだが、放心しつつもラキの話はしっかりと聞いていたみたいだしダンスもまともだった。
そこまで時間もかからずに通しで撮影が完了すると、再び映像のチェック。
「キリ君ってダンス上手なんだねぇ。マチ君も上手!撮影も一番スムーズに終わったよ。今日はありがとう!」
俺のオマケ感が否めないが、まぁこの映像見る限り目を引くのはラキとキリだ。贔屓目もあるが、画面越しで見るキリはラキのキラキラに負けてない。
まぁ、本人はそんな自覚は無いと思うが。
相変わらずダンスが終わればボーっとしてやがる。
それに気付いたラキが近距離でキリの顔を覗き込んだ。
「うわわっ!!!」
キリが驚いて後退りすれば、ラキは楽しそうに笑っていた。あまりからかわないで頂きたい。
最後に俺とキリは、ラキに握手して貰って3ショットで写真を撮った。もちろんカメラ係りはミシナミだ。
出来上がった動画と写真の著作権はキャンステに帰属するが、記念にと後でデータを貰えるらしい。
そんな説明を受けた後、
「これからも応援よろしくねっ!」
と、ラキは俺らに最高の笑顔を向け撮影ブースを退出した。
⋯⋯なかなかに濃い時間だったな。
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