奴隷の為の楽園を夢見て

クライン・トレイン

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楽園行進曲編

最終話 夕闇に染まり行く世界の行方

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クレアン
「で、これからどうする?」

アリア
「私はノギアを助けたい
これまでの苦労と罪
それを一人で背負ってきた訳だから

それを私達は銃弾によって誓い合ったという訳だ」

アリアとジェシファーはノギアを守っていくと
ノギアと共にまた守っていくと誓ったのだ

クレアン
「それで済むなら話は早いんだけどね

あたしらがよくてもね
世界はそうでは無い」




クレアンの言い分に
アリアは向かってくる
しかしそれをクレアンは急いで回避する

クレアン
「おっと!あたしに触れないでくれよ!
あたしが注意しないとあんたは無神経だからね

気を付けないと骨になっちまうよ
あたしは平和を見届けるまではこの怨念に変えても死ねないんだよ」

ノギアに振り返り聞こうとするが
ノギアは若返っていた




アリア
「何でそんな事をするんだ」

ジェシファー
「無理もないよ おばさんのままは友達でもきついぞ」

二人はその状況を冗談で食い止めたかった
しかし、そんな冗談を言える状況でも無かった




ノギア
「怨霊は、私にとりついたままだ」

アリア
「それは一体どういう事なの?」

疑問するアリアに対して答えたのは
玉座の椅子からの声だった

「世界は…守られなくてはならない

これまでの戦争の歴史を
これまでの概念(システム)の歴史を
二度と覆さない為に

そしてあの日の為に」




アリア
「あの日?あの日とは何の事だ?」

アリアはノギアに触れても怨念消化出来ない事が分かった
ノギアはゆっくりと口を開きながら玉座へと向かっていく

ノギア
「怨霊の正体はキャリィの怨念なの
キャリィはあの後、ヴィゼリス国のシステムと一体化した

そしてキャリィは全ての戦争の歴史を知った
それから、その歴史も全て
奴隷達に分け与える要領で

医療システムなどでハッキングする形で
奴隷達が回復する度にハッキングさせていた
その情報は瞬く間に拡大共有される形となって


そしてヴィゼリス国での対立となって
そしてクレアンは命を落とした」

クレアンはそれを頷いた
それでもクレアンはアリアとジェシファーに誓った言葉を忘れなかったからだ




キャリィ
「奴隷の為の楽園の為に犠牲とされる数多によって
怨霊は高まった

この方こそが
世界を管理する選ばれた人ノギア」

玉座に座るノギア

ノギア
「キャリィはもう怨霊だけの存在
ヴィゼリス国と一つとなった時点で既に運命は決まっていたのかもしれない

それは私の力量不足だった
キャリィは知っていたのかもしれない…
今となってはその真意は分からないわ

それでも
これもピカイヤの遺伝子から続く歴史


数多の奴隷の怨霊を食らって生きた
もう彼女(キャリィ)の姿は無い」




ノギアは少し息をついて
そしてアリアへ
そしてジェシファーへ
そしてクレアンへ
そしてスクリーンに映る奴隷達へ
そして世界へと

ノギアは笑顔を伝えた

ノギア
「最後にあなた達に遭えて良かったわ

さよなら」

そこに怨霊となった兵士がノギアを囲んだ




クレアン
「最後の残存兵力――」

アリア
「いや、それは違う」

アリアは感じた
そして気付くよりも早くノギアは笑みを浮かべながら実行に移した

キャリィ
「これは…光…?
世界はこんな希望の光があったの…?」

キャリィは怨霊兵士である
怨霊を食らいながら
そこに光が齎される

アリアが残していった怨念消化の残存力を
ノギアは逃さなかった

それを怨霊兵士へと兵装させていた
そしてキャリィというヴィゼリス国から

急激な怨霊で爆破していく





アリア
「ノギア!!」

アリアはノギアと叫んだ
その叫び声を留める事は誰もしなかった
しかしクレアンもジェシファーも一斉にしてバイクへと
ジェシファーはアリアを運んでバイクへと逃げだした


引き返そうとするアリアを抱き着いて止めるジェシファー
クレアンはそのままバイクをエンジンを駆けて


そして自由なる元へと駆けだしていった




崩壊していくその玉座で声が聞こえる

キャリィ
「これで平和ね」

ノギアもそれを肯定していた
その光景と共にヴィゼリス国は崩落していった





クレアンが走らせるバイクから見える
あの崩落していく城は夕日をバックに

それは美しくても儚い光景であった

走り去る中
涙を流し合う3人

その牙城の仮初の楽園を見つめて、
楽園の虚しさを誰もが知った




バイクでアリアもジェシファーも見ていた
涙を流しなら
黄昏も口にして

その光景を
その世界を
その終わりを
その楽園を
その全てが思い出だった
その全てこそが世界を物語っていた




永遠なる世界を
アリアもジェシファーもクレアンも夢見る事を誓った
世界(システム)の崩落から
自由へと駆け出しながら
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