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アウトロー編

9.5話 心話メイズと迂闊の間

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シフォン
「どもです この方の心話から察するとチェスさんに誓ってます」


「なんやねんこいつ きもいねん ワイの心除くなや」
「この方はシフォンって人でね 心話メイズの持ち主
心の中の話を聞く事が出来る だから、エッドルが言わなくても直ぐに聞き出せるさ」


そんな事はさせないと意気込んで瓶詰から一体支配下させて抜け出す
しかし瓶詰と一体支配下した時点で気付いた
ラウドが真空円化で既に瓶詰を包んでいた


「卑怯やな自分 ワイは何も出来んやないか」
「まあな それだけ事は重大なんだよ」

ラウド
「人の生き死にが関わっているからだ
このような多大な死人を出してしまったらメイズ協会の恥さらしであり
メイズ協会で細胞役として買い殺しにあうからな」


メイズ協会で異に背くことをしてしまった場合
飼い殺しという役を演じる事になっている
これは細胞同化メイズに統一されて細胞役として動く事になる

それがモブのメイズ協会員だ

エッドル
「せやねん それがおかしいねん
ワイはそれがおかしいって気付いたからな」


エッドルはエンブレムを見せつけた
それはメイズ協会員の印であった そしてそれはラウドよりも先輩の印だった

ラウド
「先輩が…俺がここでお前を倒せば捕縛すれば出世あがりだな
ま、俺にとってはどうでもいい
俺は弔いが出来れば後は別にどうだっていい」

エッドル
「正義も悪も本当は何も考えてないんやろラウドは
弔いだけが全てや」


「あ、エンド村の災厄も夢我という天災メイズ気質も
俺から招かれたものだ
だから俺は俺なりの清算をしているだけだ

それが人に寄ってはそう映るのかもな」


それはラウドからの挑発だった
何にもかんがえられてないとラウドは口にしてるようだ

結局はこれを環境説で理解出来なければ凡人と同じだからだ
エッドルはそれを噛みしめた





エッドル
「ワイも同じやな 今度はチェスでその胎動を招きたいねん
ワイはチェスがな、メイズ能力者として扱いが上手いから賛同している
賛同者は様々な考えやった

殺し尽くすのが好きな奴もいたし
ストーリーを描く為に平気で人を密殺殺人する奴もいた

けどもワイら全て賛同者や
それぞれの正義の違うお前らメイズ協会員に変えられてたまるか」


その意識が変わったのをシフォンに伝えられる
その前にラウドは真空滅多切りで真空円化した瓶詰をぶっ壊していた




ラウド
「逃げられたなこれは…
どうやら、あの会話も時間稼ぎの一種だったらしい」

シフォン
「どうやって逃げたんですか
真空円化した所からはいくら物質物量変化支配下していても無理なのではないのですか」


シフォンの考えはもっともだ
しかしラウドは下を指をさした
それは瓶詰の置いたテーブルの下にその真実があった

シフォンはテーブルをどかした
そこにはテーブルの円柱の真ん中を物質変化させて穴をあけていた

ラウド
「真空円化していて、尚且つ一番俺達に分からないように出来る方法があるとしたら
俺達の視界に通らない場所だ
それがテーブルの下 瓶詰の下でありテーブルの真ん中に置かれた状況をにらんでいたのだろう
ま、俺の失態だな」


「そんな事ないですよ ラウドさんはちゃんとしっかりしてますよ」
「でもお前、俺よりも先輩だろう?そんな後輩を立てても意味ないぞ」
「わ、私だって力無くても頼りたいからですよ 応援してるのは!」
「そっか…すまんな」


ラウドは行方を追う為にも
そして深夜に出た方が確実に賛同者に会えると思ったため外へ行く準備をする


「でもラウドさん…ラウドさんの話聞いた限りではラウドさんもう歩くのもやばくないですか?
血だらけなんじゃないですか?」

「それは問題無いよ
俺は真空肉体内臓で細胞を真空メイズでループさせて何とか回復させているから
超回復みたいなもんだ 真空メイズの力は本来よりは若干落ちているが…
これも1日でも経てば直るよ」



「ほえーすごいですね まるでバケモノみたいですね」
「それは言うな馬鹿野郎」


平謝りするシフォンは天然だった
そのシフォンはメイズ能力故に攻撃力は皆無だとして
この部屋で待機しているように指示

そしてラウドは夜中の外へ外出した
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