ナイトメアメイズ２ ～悪夢迷宮庭園（ナイトメアラビリンス）～

真実編

７１話 夢我の悲劇

～トルギスの記憶の中の体験～


それが夢我の悲劇だった
トルギスの過去経験の中で夢我が起動していた
その光景は恐ろしかった

人々は逃げ惑う　逃げ惑うのはラウドという生物にではない
天候にだ


天候をラウドは混ぜ合わせて天候を征服した状態で
地球全体へ天災を招いたからだ

ラウド
『これが…俺の中に存在する夢我の力なのか…！？
俺はこうしてずっと夢我を起動しては眠り落ちていた…というのか！？』


ラウドが分からないのも無理はない
そして記憶データによる復元で記憶映像を見せつけられてもだ
全く自身がした行動とは思えない　忘却の彼方に消え去っているのだ

トルギス
『それは無理もない…
だって僕が見たラウドは今のラウドでは無いからね』


どういう意味なのか
それは分からなかった　自信の外見とそっくりだからだ
しかし外見は夢我に作られていたのだ
あれが夢我を使用する為の最適化されたモデリングだからだ

最適化されたデータと適合して
そして夢我は起動する　そうして天災を招き続けていた

ラウド
『何故俺は天災を招き続けるんだ…！』

トルギス
『それはね…メノワールも同じだ
メノワールは災害メイズ生物だが…根拠は同じで
誰かに作られていた　だからラウドも同じだよ』


そしてその天災を終わらせるのもまた
エンドファイの天命攻撃によってだった

この繰り返しこそがトルギスの見た真実だった