同化進化型のナノボット「クリア」

レンゴク編

１９話 魔法世界の回想

古の魔法世界で

大魔法使いルウ
「では、ちょっくら行ってくるの」

魔法世界で一番偉かったルウは魔法世界の平和の為に一役買う事にした
魔法世界は比較的穏やかな面はあったものの
魔法戦争が絶えず、頻発に起こる

その戦争で大魔法使いルウは何度も戦役を繰り返したが
その魔法戦争で数々の被害を見ていくうちに心は痛みに悼んだのだ

ルウ
「魔法戦争での被害を意味のあるものにする為にも
わしは魔法世界の確立の為に、次元魔法を組み込む事にする

宇宙と一体化する事でこの魔法は果たされる
わしはもう帰ってくることは無いが、元気でやってくれよ」

大魔法使いは魔法世界確立の為に、宇宙と一体化する為に次元の旅に出かける
大魔法使いルウだけこの魔法世界で次元の違う強さを誇っていた
誰もがそれを羨み嫉んでいた

少年魔法使いバルーンも嫉みながら尊敬していた一人だった

バルーン
「ルウ！いくなよ！まだ教えてもらってない魔法がいっぱいじゃねぇか！」

バルーンはルウの弟子をしていた
ずっと土下座をして、やっと弟子入りした
スロースタートのような修行法によって正当的な魔法習得をしており
現在進行形で成長している

ルウ
「バルーンよ　お前は出来る魔法使いじゃ
わしがいなくとも立派にやれるぞ」

ルウはバルーンに教えるべき魔法の基礎をとっくに習得させていた
後は立派な軸に魔法を外部出力のように組み込むだけに仕上げていた

バルーン
「魔法使いとしてルウみてぇになるまで一緒にいてくれよ！」

ルウ
「そんな時間はもう無いわ
魔法戦争などを終わらせるためにもわしは大魔法使いとしてやるべき事をする
バルーンも強くなってわしみたいになってくれ」

笑顔をこぼしてルウは次元の扉を開いた
バルーンは走った　掴もうとしたが

バルーン
「そんな…次元の扉がもう閉じてしまった…」

次元の扉が開いてから１秒もしないうちにルウは消えていった
バルーンが追いかけると思っての咄嗟の行動だった
バルーンは床を思いきり叩く



次元の扉を閉じたルウは次元の扉すらも消滅させた
そして自分の歩いていく目印すらも無くしながら次元を歩いて行った

ルウは魔法世界に二度と戻らないと誓った
宇宙と一体化して作られる次元魔法
その次元魔法によって魔法世界は兵器世界へと変換される
ルウ自身は消滅するし、魔法世界の意味は無くなるものの
魔法戦争の要因である魔法力や魔法支配などの魔法に対する欲は無くなるだろうと決意していた




～数日～

あれから数日経ち、大魔法使いルウが次元の扉を生成して開けて去った
バルーンは茂みの有る場所で寝そべって救世星を見ていた

バルーン
「救世星は今日も俺達を照らしている
けど爺はもう帰ってこねぇ　俺達なんかで大丈夫なのか？
そもそも次元魔法なんかで救われんのか？」

バルーンも他の魔法使いもルウのやろうとしている次元魔法の内容自体知らなかった
絶対に反対されるからだ　魔法世界そのものを否定する事そのものだからだ

バルーン
「俺達にも出来る事があるんじゃないか…？」

救世星に守られているだけでは心もとない

バルーン
「ルウも次元に旅立ったじゃねぇか！俺達魔法使いにも何か出来るはず…！
一人では何も出来ねぇが、魔法戦争の時の魔法使いと手を組めば…」




バルーンは魔法戦争で在席していた魔法使いたちに呼び込んだ

魔法使い
「バルーン正気か？悪魔を召喚するだなんて」
「悪魔は悪辣だと聞くぞ？そりゃ誰もやっていないがそれ程恐怖の象徴なんじゃないのか？」

バルーンは悪魔召喚の為にイニシエーションを行い
悪魔召喚しようと魔法力の強い魔法使い達に説得していた




～悪魔召喚場所～

長い説得の末に、魔法使い達はルウの意志を自分の考えに仕立て上げたバルーンに頭が下がった

バルーン
「悪魔召喚にはここが相応しいな」

魔法使い
「ルウ様が使っていた場所か」
「私もここで鍛錬をさせてもらったな」

魔法使いが懐かしみを感じて、一気に活気を取り戻す
魔法使いの賛同を得た後に、悪魔召喚を企てる

許可を入れずに、悪魔召喚を行う
儀式が始まる

魔法使い達の詠唱が念となり
その念の束の魔法が募って扉を開ける

扉は上空に光り輝いて
そこから生物が現れ出す

バルーン
「悪魔よ！俺達に力を貸してくれ！」

オス悪魔
「あ？なんだこいつは」
「そんな事より、こんなシャバに出るのは久方振りだな　破壊しようぜ！」

オス悪魔は熱情だけで動く
バルーンが空を飛んで、説得するが耳を貸さない

バルーン
「なんだこいつら…全く耳を貸さないぞ
それに、この先は町じゃないか…！
おい悪魔！止まれよ！」

オス悪魔は止まる
バルーンは少し元気を取り戻す

オス悪魔
「止まれねぇよ　俺達は悪魔だからな」

オス悪魔は町へと両手を振り下ろす
町が都市をひっくり返すほどの破壊力

バルーン
「やめろ！」

悪魔召喚を手伝っていた魔法使いはすかさずオス悪魔へと魔法を繰り出す

魔法使い
「魔法使いの集団で結集させた融合魔法だ！食らいやがれ！」

雲を対象上空に密集させて
そこから雷を降らせる

雷の雨が降ったのだが

オス悪魔
「なんだこの消しカスのような攻撃は…冗談をしているのかね？」

知性ぶった喋り方のオス悪魔は魔法使いの結集させたであろう雲を向く

オス悪魔
「では、私達悪魔の攻撃を見せてやりましょう」

オス悪魔はオウム返しのように
悪魔が雷と同じ属性を咆哮で跳ね返した


上空の雲は晴れ晴れしていき
雲を消化というより浄化に近く根絶やした


魔法使い
「やばいの　こいつは悪魔と戦争するしかないぞ！」

バルーンはその光景をただただ見ていた



魔法使いと悪魔の戦争が勃発した

しかし、どれだけ魔法使いが結集しても歯が立たない

密閉魔法で悪魔を封じても
叩き壊されて

どんな魔法を駆使しても
振り上げられるだけで、消し飛ばされてしまう


バルーン
「確かに俺はルウのような強い存在を求めていた
そう、強い存在なんだこいつらは…
けどよ、こんな野生染みた存在を求めている訳ではねぇよ！」

魔法使い
「ルウを求めるあまりに悪魔の危険性を熟知出来なかった俺達のせいだな」
「残った魔法使いを呼んで、魔法を組み合わせよう」




悪魔に魔法世界の都市や魔法根源場所など
魔法世界の文化や構築領域を根絶やしされる程破壊される

バルーンと魔法使いは反省をして
ボロボロのまま魔法使いを募り
魔法の組み合わせを調味する



そして

～魔法大国～

魔法大国であったそこは瓦礫と化している
悪魔召喚場所で、バルーンと魔法使いは概念魔法の組み合わせを完了させていた


オス悪魔
「お？こいつら俺らを召喚させた哀れな奴らじゃねえか」
「私達の破壊力はどうかね？もうお前達は私達悪魔に逆らう事は出来ない」
「だから魔法世界の魔法の文化と技術、全て俺らに使わせな」

オス悪魔は破壊を
メス悪魔は、魔法世界の文化と技術の占領を企てた


しかしバルーンは笑った　魔法使い達も

バルーン
「わりぃな悪魔　召喚したついでにわりぃんだが
お前らは、今日からこの概念魔法に縛れてくれよな！」

そして救世概念魔法が発動した
救世概念魔法によって
この世界にとっての救世概念によって
この世界にとっての殲滅概念である悪魔は力を押さえつけられる


オス悪魔
「なんだこれは！？何が起こっているのだ！」
「俺達の力が抑えられている！？」

バルーンと魔法使いはこの時に直感する
大魔法使いルウが次元の旅に向かっていき魔法を発動した事を


概念魔法が次元魔法の発動のきっかけとなったらしく
魔法使いルウの次元魔法が使用された


次元魔法＝ルウが宇宙と一体化して下位互換への変換魔法を実行する
というシナリオだった


世界は歪むようなノイズが走る
悪魔達は嘆きも空しく、ナノボットへと変わり
魔法使い達は魔法が使えなくなった事を悟る


次元魔法によってルウの考えが伝わり
そして、魔法世界は兵器世界へと変わっていったのだった




兵器世界へと変わり果てて
バルーンは大型機動兵器の十字星連想兵器の戦艦となって存在していた
罪滅ぼしを夢見ていた事　と　デス悪魔　の破壊衝動の融合で共に結合していた

バルーン
「この世界を概念魔法で結合させる事で、救世概念と殲滅概念は成立する
俺の罪滅ぼし　と　デス悪魔の破壊衝動の融合でこの兵器は続いて世界を守るだろう」