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混乱の修学旅行編
接待する会~その1
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合コン当日。
放課後は六角君と一緒に教室を出た。
毛利さんは今日も図書委員ということで、図書室に行ったので好都合。
僕が合コンに出かけるということで、彼女が不機嫌になるところを見たくないからな。
でも、毛利さん、昨日も図書委員って言ってなかったっけ?
よっぽど、図書室が好きなんだな。
それはともかく、僕と六角君は徒歩で池袋へ向かう。
合コン会場はカラオケボックス。
以前、歴史研やO.M.G.との合コンでも使ったところだ。
女子3人は後から合流することになっている。
早速、六角君はLINEでカラオケボックスの部屋番号を女子たちに送る。
「ここに来るの久しぶりだな」
六角君はボックスの椅子に座ると言った。
彼は、以前、歴史研の合コンに参加してくれたのだ。
僕は尋ねた。
「そういえば、以前の合コンの時、くじ引きで組み合わせを決めたじゃん? 誰とペアになったんだっけ?」
「君のところの先輩2人だよ」
「そうか、伊達先輩と上杉先輩か…。それは災難だったね」
「あまり話が弾まなかったよ」
六角君は苦笑した。
そもそも陽キャな六角君と、どちらかというと陰キャな伊達、上杉両先輩とは話が合いそうにないよな。
僕は、歴史研の合コンについて再び反省した。
まあ、僕が幹事をして合コンをやることはないだろうから、いいんだけど。
それより、今日はどうなるか。
ちょっと楽しみにしている。
六角君とVRゲームの情報交換をしばらくしていると女子3人が到着した。
扉を開けて入ってきたのは、いずれも顔は知っているが、話はほとんどしたことがない3人だった。
六角君は手招きして言う。
「来たな! じゃあ、座って座って! 武田君を挟むように座れよ」
「挟むように?」
僕は驚いて言った。
そんな両手に花みたいなのでも良いのだろうか?
と思っていたら、六角君が突っ込む。
「武田君、別にいつもやってるじゃん?」
「え? やってないよ」
「やってるじゃん! 毎週金曜日の昼休みは、織田さんと毛利さんに挟まれてるだろ?」
「そうだった…」
金曜日昼休みのお弁当交換会はそんな感じだったな。
というわけで、僕の右隣に女子1人、左隣に女子2人が座った。
六角君はテーブルを挟んだ反対側の椅子に移動した。
よく知らない女子に挟まれて緊張してきた…。
六角君が給仕役をしてくれるというので、みんなフリードリンクから選んで六角君に注文。
六角君と背の高い女子1人が手伝って、ドリンクコーナーから持ってきてくれた。
六角君が号令をかける。
「じゃあ、始めようか! 武田君を接待する会、始めまーす!」
六角君がドリンク片手に、それを掲げて唱和すると、女子たちが「イエーイ!」と答える。
こういうノリで行くの?
ちょっと不安になってきた。
そして、“接待する会” とは?
ドリンクを一口飲んだ後、再び六角君。
「じゃあ、自己紹介を始めようか? じゃあ…、武田君から」
「えっ?! 僕もするの?」
「まあ、みんな知ってるけど、改めて」
「お、おう…」
困ったな、何も言うことがない。
「え、えー…。本日はお日柄もよく…」
「なんだよそれ」
六角君がすかさず突っ込む。
女子たちは笑っている。
意図せずだがウケてしまった。
「えーと…。2年D組の武田です。よ、よろしく」
とだけ何とか言った。
みんな拍手してくれた。
六角君が司会を続ける。
「じゃあ、次、尼子さん」
僕の右に座っているポニーテール女子が話し始めた。
「尼子美羽です。2年C組。応援部でチアリーダーです」
「あっ、前に会ったことあるよね?」
僕は尋ねた。
「怪文書の件で、応援部の練習に何人かで来てたよね」
「そうか、その時だったね…」
怪文書の差出人“P”が次に盗むものが、応援部の何かと予想して、その件を伝えに新聞部のメンバー数名とチアリーディングの練習中に行ったのだった。
「あれから、何か盗まれたものはない?」
僕は尋ねた。
「ううん。ないよ」
尼子さんは笑顔で答えた。
「はい。怪文書の話は、それまで」
六角君が仕切る。
「次、吉川《きっかわ》さん」
僕の左隣に座っている、肩ぐらいの髪を2つ結びにしている茶髪の女子が手を挙げて自己紹介をする。
「はい! 私は吉川菜々香。2年E組で、サッカー部のマネージャーです」
六角君は付け加える。
「今日はサッカー部の練習を抜け出してもらったんだ」
「六角君もでしょ?」
吉川さんが笑いながら突っ込む。
「サッカー部の練習はいいの?」
僕は尋ねた。
「サッカー部の練習より、武田君の接待のほうが大事だからね」
六角君が答える。
「そんなことある?」
「冗談、冗談。でも、武田君の件だっていったら、みんな特に文句も言わなかったよ」
「あ、そう…?」
「武田君はサッカー部のなかでは、評価が高いからね」
「お、おう…」
きっと、同じくサッカー部で幼馴染の悠斗が、僕のことを良い風に言い広めてくれているのだろう。
「じゃあ」
六角君は仕切りに戻る。
「最後は、波多野さん」
背が高くショートカットでボーイッシュな女子が話し始める。
「波多野佑月。2年E組。バレーボール部所属。武田君は、去年、卓球を練習していたのを何度か見たことがあります」
「あ、ああ…。去年無理やり練習に参加させられてたからね」
僕は、去年の冬、上杉先輩の奴隷をやらされていたときの命令で卓球部の練習にしばらく参加していたのだ。
卓球部が練習していた体育館は、同時にバレーボール部が練習に使っていることが何度もあったので、それで見かけたのだろう。
「武田君の動き、なかなかいいよね? 実は、スポーツ得意だったり?」
波多野さんが尋ねた。
「い、いや、別に。体育の授業でやる程度のものは無難にこなせるだけだよ」
それを聞いて六角君が言う。
「体育の授業を無難にこなせるだけでもたいしたもんだよ」
六角君は続ける。
「じゃあ、自己紹介はこれぐらいにして、女子3人で武田君を楽しませてあげよう!」
何が始まるんだ?
女子たちは体育会系の部活で僕とは対極にある陽キャ3人、僕はどうしたらいいかわからずにちょっと困惑しているのだが。
放課後は六角君と一緒に教室を出た。
毛利さんは今日も図書委員ということで、図書室に行ったので好都合。
僕が合コンに出かけるということで、彼女が不機嫌になるところを見たくないからな。
でも、毛利さん、昨日も図書委員って言ってなかったっけ?
よっぽど、図書室が好きなんだな。
それはともかく、僕と六角君は徒歩で池袋へ向かう。
合コン会場はカラオケボックス。
以前、歴史研やO.M.G.との合コンでも使ったところだ。
女子3人は後から合流することになっている。
早速、六角君はLINEでカラオケボックスの部屋番号を女子たちに送る。
「ここに来るの久しぶりだな」
六角君はボックスの椅子に座ると言った。
彼は、以前、歴史研の合コンに参加してくれたのだ。
僕は尋ねた。
「そういえば、以前の合コンの時、くじ引きで組み合わせを決めたじゃん? 誰とペアになったんだっけ?」
「君のところの先輩2人だよ」
「そうか、伊達先輩と上杉先輩か…。それは災難だったね」
「あまり話が弾まなかったよ」
六角君は苦笑した。
そもそも陽キャな六角君と、どちらかというと陰キャな伊達、上杉両先輩とは話が合いそうにないよな。
僕は、歴史研の合コンについて再び反省した。
まあ、僕が幹事をして合コンをやることはないだろうから、いいんだけど。
それより、今日はどうなるか。
ちょっと楽しみにしている。
六角君とVRゲームの情報交換をしばらくしていると女子3人が到着した。
扉を開けて入ってきたのは、いずれも顔は知っているが、話はほとんどしたことがない3人だった。
六角君は手招きして言う。
「来たな! じゃあ、座って座って! 武田君を挟むように座れよ」
「挟むように?」
僕は驚いて言った。
そんな両手に花みたいなのでも良いのだろうか?
と思っていたら、六角君が突っ込む。
「武田君、別にいつもやってるじゃん?」
「え? やってないよ」
「やってるじゃん! 毎週金曜日の昼休みは、織田さんと毛利さんに挟まれてるだろ?」
「そうだった…」
金曜日昼休みのお弁当交換会はそんな感じだったな。
というわけで、僕の右隣に女子1人、左隣に女子2人が座った。
六角君はテーブルを挟んだ反対側の椅子に移動した。
よく知らない女子に挟まれて緊張してきた…。
六角君が給仕役をしてくれるというので、みんなフリードリンクから選んで六角君に注文。
六角君と背の高い女子1人が手伝って、ドリンクコーナーから持ってきてくれた。
六角君が号令をかける。
「じゃあ、始めようか! 武田君を接待する会、始めまーす!」
六角君がドリンク片手に、それを掲げて唱和すると、女子たちが「イエーイ!」と答える。
こういうノリで行くの?
ちょっと不安になってきた。
そして、“接待する会” とは?
ドリンクを一口飲んだ後、再び六角君。
「じゃあ、自己紹介を始めようか? じゃあ…、武田君から」
「えっ?! 僕もするの?」
「まあ、みんな知ってるけど、改めて」
「お、おう…」
困ったな、何も言うことがない。
「え、えー…。本日はお日柄もよく…」
「なんだよそれ」
六角君がすかさず突っ込む。
女子たちは笑っている。
意図せずだがウケてしまった。
「えーと…。2年D組の武田です。よ、よろしく」
とだけ何とか言った。
みんな拍手してくれた。
六角君が司会を続ける。
「じゃあ、次、尼子さん」
僕の右に座っているポニーテール女子が話し始めた。
「尼子美羽です。2年C組。応援部でチアリーダーです」
「あっ、前に会ったことあるよね?」
僕は尋ねた。
「怪文書の件で、応援部の練習に何人かで来てたよね」
「そうか、その時だったね…」
怪文書の差出人“P”が次に盗むものが、応援部の何かと予想して、その件を伝えに新聞部のメンバー数名とチアリーディングの練習中に行ったのだった。
「あれから、何か盗まれたものはない?」
僕は尋ねた。
「ううん。ないよ」
尼子さんは笑顔で答えた。
「はい。怪文書の話は、それまで」
六角君が仕切る。
「次、吉川《きっかわ》さん」
僕の左隣に座っている、肩ぐらいの髪を2つ結びにしている茶髪の女子が手を挙げて自己紹介をする。
「はい! 私は吉川菜々香。2年E組で、サッカー部のマネージャーです」
六角君は付け加える。
「今日はサッカー部の練習を抜け出してもらったんだ」
「六角君もでしょ?」
吉川さんが笑いながら突っ込む。
「サッカー部の練習はいいの?」
僕は尋ねた。
「サッカー部の練習より、武田君の接待のほうが大事だからね」
六角君が答える。
「そんなことある?」
「冗談、冗談。でも、武田君の件だっていったら、みんな特に文句も言わなかったよ」
「あ、そう…?」
「武田君はサッカー部のなかでは、評価が高いからね」
「お、おう…」
きっと、同じくサッカー部で幼馴染の悠斗が、僕のことを良い風に言い広めてくれているのだろう。
「じゃあ」
六角君は仕切りに戻る。
「最後は、波多野さん」
背が高くショートカットでボーイッシュな女子が話し始める。
「波多野佑月。2年E組。バレーボール部所属。武田君は、去年、卓球を練習していたのを何度か見たことがあります」
「あ、ああ…。去年無理やり練習に参加させられてたからね」
僕は、去年の冬、上杉先輩の奴隷をやらされていたときの命令で卓球部の練習にしばらく参加していたのだ。
卓球部が練習していた体育館は、同時にバレーボール部が練習に使っていることが何度もあったので、それで見かけたのだろう。
「武田君の動き、なかなかいいよね? 実は、スポーツ得意だったり?」
波多野さんが尋ねた。
「い、いや、別に。体育の授業でやる程度のものは無難にこなせるだけだよ」
それを聞いて六角君が言う。
「体育の授業を無難にこなせるだけでもたいしたもんだよ」
六角君は続ける。
「じゃあ、自己紹介はこれぐらいにして、女子3人で武田君を楽しませてあげよう!」
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