雑司ヶ谷高校 歴史研究部!!

谷島修一

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混沌の学園祭編

出し物

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 続いてホームルームでは、学園祭でのクラスの出し物を決める。

 クラス委員長が主導して、クラスの生徒全員に小さい紙が配られ、出し物は何をしたいか投票で決める。
 クラスは31人。
 1回目の投票結果は以下の通り。

 演劇   14票
 カフェ   8票
 お化け屋敷 5票
 何もしない 4票

 僕は当然“何もしない”に1票を投じた。

 事前に聞いていた“演劇”は、演劇部でもある織田雪乃が多数派工作を夏休み中からしていたらしく、彼女の取り巻きを中心に票がまとまっているようだった。

 1回目の投票で過半数を占めるものがなかったので、上位2位の“演劇”と“カフェ”で決選投票をするのだが、今日のホームルームの時間が終わりの時間に近づいたので、次回のホームルームの時間に決選投票をすることになった。

 その日の昼休み。
 僕と毛利さんは教室で、一緒に弁当を食べていた。
 昼休みの終盤、弁当も食べ終わる頃、悠斗が話しかけてきた。
「純也、ちょっといいかな?」

 悠斗は手で“外で話そう”と合図をしてきたので、一緒に教室を出て廊下で話をする。

「なんだい?」

「学園祭の出し物の件なんだけど、何に投票した?」

「“何もしない”だよ。聞かなくてもわかるだろ?」

「やっぱりね。それで、相談なんだけど、2回目の投票の時は“演劇”に入れてくれないかな?」

「え? なんで?」

「なんでも、織田さんは僕に王子様役をやってほしいって言ってきてね」

「王子様? 演劇の内容も決まっているのか?」

「ああ、“白雪姫”をやる」

 イケメンの悠斗であれば、王子様役はそれなりにぴったりだろうな。それより、悠斗が演劇に興味があることに少々驚いた。

「まあ、演劇に投票してもいいけど」
 と、僕は答える。
 出し物が演劇になった時に、自分が何をやらされるのか不安があったが、数少ない友達の悠斗のお願いだ、聞いてあげようと思った。

「ありがとう、すまないね」

「悠斗が演劇に興味あるとは思わなかったよ」

「織田さんがお膳立てしてくれたし、それに、せっかくの王子様役で、ちょっと目立ってみたいと思ってね」

 さすが、陽キャは違うな。僕はなるべく目立たずに人生を送りたい。

「ところで」
 悠斗が話題を変えてきた。
「最近、毛利さんと仲いいね。付き合ってんの?」

「いやいやいやいや、付き合ってないよ」

「そうなんだ。なんか、いい雰囲気だし、毛利さんのスマホの待ち受けが純也とのツーショだったらから」

「え? そうなの?」

「さっき、ちらっと見えたんだけどね」

 ツーショって何時のやつだったけ…?
 多分、京都の嵐山に行った時のやつだな。
 でも、待ち受けにまでしているとは、やっぱり、毛利さんは僕のことが好きなのか…?
 サンシャイン広場での小指の件といい、僕も少し気にしてしまうな。 
 
 悠斗と他にも雑談を少しして、そうこうしているうちに、そろそろ昼休みの時間も終わりだ。
 予鈴が鳴ると僕らは教室に戻って行った。
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