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第一章
気の利いたことってなんだよ、こんちくしょう
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俺が出した野菜はトマトにピーマン、パプリカ、オニオン、マシュルーム、ほうれん草にじゃがいも、コーンなどピザで使うための材料だ。
ここでしばらく世話になるつもりでちぃとばかしの礼と実験のつもりで出させてもらった。
「こ、これは……!?」
「これは俺の故郷の国で作っていた野菜だ。見たことはあるか?」
「ほとんどありません……見たことあるものもありますが、ここまで状態の良いものはなかなかお目にかかれませぬぞ!」
まるで宝石を見るように村長とニナは野菜を手に取ってみる。
さすが現代日本の農家が生み出した知恵と努力の結晶はこの世界の農家からすればお宝そのもののようだ。
「どうだ? この村で作れないか?」
「……すぐにできる、とは言い切れませぬ。しかし、我々のレゲン村は元々野菜作りが盛んであったと先先代の村長、わしの祖父より聞いておりました。ドニー様、この野菜たちをわしらに任せてくださると?」
「この辺に来たばっかりで宛てがないんだ。俺には俺の目的がある。この野菜たちもその一環だ。この村で野菜と俺とヌンをしばらく面倒見てくれるなら、さっきみたいな魔物からも村と村人から俺ができるだけ守ってやる。どうだ?」
「……」
俺の提案を聞いて村長はニナと共に俺の前に跪いた。
「ドニー様、ワイルドボアからだけでなく、この村の未来さえも守ってくださると……レゲン村を代表して宣言いたします。この村民一同、ドニー様のためにこの野菜たちを育てること、その他ドニー様を支えることをお約束いたします」
「あぁ、よろしく頼むよ」
俺と村長は握手を交わし、その後ニナに頼んで再び村民をワイルドボアの頭がある場所へ集めた。
「皆の者、よく聞くんだ! 今日、この時から我がレゲン村の一同は村の救世主ドニー様の頼みにより、この野菜の生育を始める! 他にもドニー様の頼みがあれば協力をしてほしい! その代わり、ドニー様は我々とこの村を守ってくれる! 我らがこのワイルドボアのような脅威に晒されるようなことはない!」
村長はそういってワイルドボアの頭を指す。
「これからこの村はドニー様と共に生まれ変わる! 皆の者、どうかよろしく頼む!」
「おぉー!」
「ドニー様ー!」
「ドニー! ドニー!」
再び、村民からドニーコールが湧いて、さっきまでのワイルドボアを倒した時のテンションがないのでちょっと気恥ずかしい。
「ドニー様、皆に一言お願いいたします」
一言って言われてもな……。
渋々、俺は一歩前に出る。
さっきちょっと目立ちすぎたしな……ここはラフに。
「ま、よろしく頼むわ」
俺は右手を軽く上げ挨拶を終えると、一瞬空気が固まったがしばらくして拍手が起きた。
俺が元の場所に戻ると、ヌンが耳打ちしてきた。
「もっと気の利いたこといった方がよかったんじゃないですかねぇ」
ウッセーな! 上に立つやつの苦労もしらねぇくせに!
俺は内心、ヌンに人の気も知らないでと思いながら拍手を浴びた。
ここでしばらく世話になるつもりでちぃとばかしの礼と実験のつもりで出させてもらった。
「こ、これは……!?」
「これは俺の故郷の国で作っていた野菜だ。見たことはあるか?」
「ほとんどありません……見たことあるものもありますが、ここまで状態の良いものはなかなかお目にかかれませぬぞ!」
まるで宝石を見るように村長とニナは野菜を手に取ってみる。
さすが現代日本の農家が生み出した知恵と努力の結晶はこの世界の農家からすればお宝そのもののようだ。
「どうだ? この村で作れないか?」
「……すぐにできる、とは言い切れませぬ。しかし、我々のレゲン村は元々野菜作りが盛んであったと先先代の村長、わしの祖父より聞いておりました。ドニー様、この野菜たちをわしらに任せてくださると?」
「この辺に来たばっかりで宛てがないんだ。俺には俺の目的がある。この野菜たちもその一環だ。この村で野菜と俺とヌンをしばらく面倒見てくれるなら、さっきみたいな魔物からも村と村人から俺ができるだけ守ってやる。どうだ?」
「……」
俺の提案を聞いて村長はニナと共に俺の前に跪いた。
「ドニー様、ワイルドボアからだけでなく、この村の未来さえも守ってくださると……レゲン村を代表して宣言いたします。この村民一同、ドニー様のためにこの野菜たちを育てること、その他ドニー様を支えることをお約束いたします」
「あぁ、よろしく頼むよ」
俺と村長は握手を交わし、その後ニナに頼んで再び村民をワイルドボアの頭がある場所へ集めた。
「皆の者、よく聞くんだ! 今日、この時から我がレゲン村の一同は村の救世主ドニー様の頼みにより、この野菜の生育を始める! 他にもドニー様の頼みがあれば協力をしてほしい! その代わり、ドニー様は我々とこの村を守ってくれる! 我らがこのワイルドボアのような脅威に晒されるようなことはない!」
村長はそういってワイルドボアの頭を指す。
「これからこの村はドニー様と共に生まれ変わる! 皆の者、どうかよろしく頼む!」
「おぉー!」
「ドニー様ー!」
「ドニー! ドニー!」
再び、村民からドニーコールが湧いて、さっきまでのワイルドボアを倒した時のテンションがないのでちょっと気恥ずかしい。
「ドニー様、皆に一言お願いいたします」
一言って言われてもな……。
渋々、俺は一歩前に出る。
さっきちょっと目立ちすぎたしな……ここはラフに。
「ま、よろしく頼むわ」
俺は右手を軽く上げ挨拶を終えると、一瞬空気が固まったがしばらくして拍手が起きた。
俺が元の場所に戻ると、ヌンが耳打ちしてきた。
「もっと気の利いたこといった方がよかったんじゃないですかねぇ」
ウッセーな! 上に立つやつの苦労もしらねぇくせに!
俺は内心、ヌンに人の気も知らないでと思いながら拍手を浴びた。
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