最弱で最強な人形使いの異世界譚

大樹寺(だいじゅうじ) ひばごん

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二六四話

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SIDE マレア

 その後、セレスにトイレを案内されたが、同様に理解出来ない仕様にマレアは混乱するばかりであった。
 
(あの水は何処から来てんのよっ! で、排水したブツは何処へ消えてんのっ!
 意味わかんないんですけどっ!)

 というのが、マレアの素直な感想だった。
 ちなみに、スグミ邸に設置されているトイレは水洗なうえ、ウォシュレット仕様である。

 一応、スグミからはすべて見せても構わない、と許可を受けていたので、セレスの案内の下、イース、ミラ母子の私室や、スグミの私室もマレアは視察していた。

 とはいえ、こちらに関しては、今までの物に比べれば特筆するような点はなく、 強いていうなら、やけに広いな、ということくらいであった。

「では、次からがおそらく本題になる場所になると思います」

 と、そうセレスから前置きをされたうえで、マレアが案内されてたのが屋敷の二階であった。

「これはこれは……」

 二階の入り口、そこでマレアは足を止めて、重たいため息を吐く。
 そこでマレアが見たのは、今までの煌びやかな内装とは程遠い、廃墟感溢れる光景だった。
 まずマレアが感じたのは、非常に暗い、ということだった。
 まだスグミの手が入っていないため、照明設備が整っていないのだ。
 そして、次に目に付いたのが、建材である石が剥き出しになった床や壁や、軽く掃除した程度で、まだまだ所々に溜まっているゴミや土だった。
 となれば当然、絨毯などは敷かれておらず、壁もゴツゴツとした質感のまま、一階のように滑らかな処理は施されていなかった。

 ちなみに、 一階部分も建材が剥き出しになっている部分は多々あるのだが、そこはスグミが大理石よろしく鏡面加工を施していたりするので、王宮もかくやというような、高級感溢れる仕上げとなっていた。 
 
「中央棟は四階までありますが、基本、二階から上は全部こんな感じです。見ますか?」
「う~ん、止めとくわ。ここだけで十分理解したから、他は見てもしょうがないだろうし、履き物が汚れたら本末転倒だしね」
「そうですね」

(こりゃ、本腰入れて掃除しないと大変かもねぇ……まぁ、掃除するのはあの子達だけど)

 この女。立場をいいことに、既にサボる気満々である。

 そして、流れで次に案内されたのが屋敷中央棟の東側に建てられた建物だった。
 ほぼ手付かずの場所であるため、こちらは外履きへと履き替えての移動である。

「おっ、おぅ……これはまた酷いわね……」
「こちらは掃除すらしていないような、まったくの手付かず状態ですから。西棟も同じような状態ですけど」
「マジか……」

 そこは、屋根や窓が付いているだけマシというだけで、正に、ザ・廃墟、といった感じの様相を呈していた。

「ああ……でも、確かここはあたし達が自由に使ってもいい場所なんだよね?」

 事前の話しでは、西棟を研究員達に、東棟をマレアを始めとした侍女達に自由に使ってもらって構わないと、そうスグミは言っていた。

「はい。そう言ってましたね。ただ、一応、実際に何かをする際は、一言、スグミに確認をしてからの方がいいとは思いますが」
「そりゃね」

 好きにしていい、とはいえ、本当に好きにしていいわけでもない。
 例えば、好きにしていいから破壊しました、では筋が通らないということだ。
 あくまで、社会規範に則った範囲で、である。

 一応、こちらは中央棟とは造りが異なる為、一階から最上階である三階までを一通り視察することに。

(部屋数は申し分なし。一部屋も広い。てか、ぶっちゃけ、今のあたしの部屋よりここ広いんですけど?)

 現状はただの廃墟だが、早速、マレアの頭の中では、自分の部屋をどうレイアウトするかを考え始めていた。

「家具や調度品に関しては、相談してくれたら用意出来る物は用意するとスグミが言っていたので、物が決まったら声を掛けて見るといいと思いますよ」
「マジかぁ……なんか、至れり尽くせりね」
「そうですね……私も最初はもう、何が何だかって感じでしたが、今は少しは慣れましたね。少しですが……
 だから、まだ慣れないことも多々ありますよ……」

 そう言うと、セレスが力なく笑ったのだった。

 西棟の視察は、東棟と造りが同じということで無しに。
 気付けば時間も昼に差し掛かっていたため、マレアの視察はこの時点を持って終了することとなった。
 もう見る物もない、ということで、二人はスグミの下へと向かうことにした。
 
 ♢♢♢ ♢♢♢ ♢♢♢ ♢♢♢

「ふぅ~、これでヨシっ!」

 俺は新たに設置したマキナバハムート用の工房を見上げ、最後の指さし確認。
 中身はまだ置いてはいないが、準備はこれにて完了となった。これで何時でも修理が始められる状態にはなったな。

 ただ、マキナバハムートの修理を始めること自体は、もう少し先になりそうだけど。

 というのも、なんでもベルへモスお披露目式の時に、マキナバハムートも一緒に展示したい、とラルグスさんから打診があったからだ。
 なので、実際にマキナバハムートの修理を始めるのはその後からとなる。

 一度バラしたら、元に戻すだけだも一苦労だからな……
 下手に手を出せないのである。

 ちなみに、この修理工房はベルへモス解体場と同じ様な作りになっている。
 施設自体を地面の上に直置きせず、一度、石で基礎を作った上でその上に設置している、ということだ。

 さて、そろそろ昼だし、屋敷を内覧している二人を呼び戻して昼食にでもしますかね……
 と、そんなことを考えた矢先のことだ。

「うわ……またなんか知らない物が建ってる……」

 背後から、何とも呆れたような感じのセレスの声が聞こえて来た。
 マップは常時視界の隅に表示されているのだが、気を配っていなかったが故に、セレス達の接近に全然気が付かなかったわ……
 
 ちなみに、最初からこちらに敵対心を持っているような存在、例えば賊の様な奴らや、始めっからこっちを襲う気満々の野生動物などが近づいて来た場合は、俺の感知範囲に入った瞬間に危険を知らせるアラームが鳴る様に設定されている。
 
 以前、ワーウルフの二人組、グランとフューリが銀月の湖畔亭を襲撃した時は、初めからこちらに危害を加えるつもりがなかった所為で中立判定となり、このアラームが機能しなかったんだよな……紛らわしい。

「よっ、ここに来たってことは、そっちは視察が終わったみたいだな」
「ええ、一通り見せてもらったかな?」

 そう言いながら、マレアが俺へと近づいてくる。

「で? これがスグミくんが作りたかったていうもの?」

 と、俺越しに今設置したばかりの修理工房を見上げる。

「作りたかった、というか、設置したかったもの、だな。この建物自体は既に完成した状態で亜空間倉庫に保管されていたから、置く場所が欲しかっただけなんだよ」

 どうやらマレアはセリカなどから俺のことを色々と聞かされているようなので、細かいところは端折りつつ、ざっくりと説明する。
 まっ、分からない点、気になる点、などがあれば聞き返してくるだろう。

「へぇ~、中、見てもいい?」
「あっ、それは私も気になるわね」

 セレスとマレアの両名が、工房に好奇心を示しているが、生憎と中はほぼ伽藍洞がらんどうであり、置いてあるものといえば可動用の足場など、作業に使う大型の道具が数点、置かれている位なものだった。
 ああ、あとは制作や修理用に、ちょっとした素材なんかが置いてある程度か。

「別にいいけど……見て面白いモンなんか特にないぞ?」

 というわけで、二人を工房内に案内することに。

 まず俺は扉に触れ、ユーザー認証を行いロックを解錠する。
 これをしないことには、中に入れないからな。
 一応、用心の為にこの扉には俺しか開けられないよう、個別認証によるロックが施してあった。

「今、何か魔力の流れを感じたけど……何かしたの?」

 そこに空かさず、目敏いセリスがそんなことを聞いて来たので、俺だけが開けるられる様に魔術的なロックが施されている、とそんな感じに説明する。

「んじゃ、どうぞ」

 で、扉を開いて二人を中へと通す。 

「うわっ! なんかすごっ!」
「この間造った物とは、まるで別物ね……」

 それが二人の最初の一言だった。
 マレアは単なる感想で、セレスはベルへモス解体場との比較だな。
 まぁ、ベルへモス解体場の方は、こういってはなんだが単なる囲いで、こっちは今まで何度も作業をして来た歴とした工房なのだ。
 違っていて当然といえば当然である。
 天井には照明なども設置されているし、大きな物を動かす為の巨大アームなどもあった。
 敢えてその光景を一言でいうなら、工房というより巨大な工場といった方がしっくりくるかもしれない。

「ここで、あのドラゴンを修理するのね?」
「そうだな。とはいっても、実際に修理するのはまだ先だが……」

 そんなことを聞いて来たセレスに、俺は簡潔に答える。と、「何で?」とセレスが更に聞いて来たので、理由も一緒に話すことにした。

「ねぇねぇ? そのドラゴン? って、話に聞くチョーデッカい魔獣を倒したっていうヤツだよね?
 アンジーから話は聞いたけど、すんごいおっきいんだってね!
 あたしも見てみたいんだけど、見せて貰ってもいいかな? かな?」

 と、俺とセレスの話しが終わったところでマレアがそんなことを言い出したのだった。
 
「ん~」

 別に見せてもいいが、正直、あのサイズを亜空間倉庫から取り出すだけで、結構なMPを持っていかれるんだよなぁ……
 それが取り出しと回収で二回消費することになるのだ。
 しかも、正に今しがたマキナバハムートより更に大きな工房を取り出したばかりである。
 まぁ、だからといってマキナバハムートを出したらすぐにでも俺のMPが枯渇する、というわけではないが、それでも無駄遣いに変わりはない。
 意味もなくMPを消耗するのは好きではないんだが……

「もぉ~、勿体ぶらなくたっていいじゃん~。ねぇ~?」

 俺が悩んでいるのをどう受け取ったのか、マレアがその小さな体をクネクネさせながら俺へとすり寄って来た。
 まさかこいつ、これで色仕掛けのつもりなのだろうか? その体で?

「もう、スグミくんは欲張りさんなんだからぁ~。ちょっとだけだったら、おっぱい触ってもいいから、ね♪」

 で、そんなことを宣って、ない胸をぐっと寄せる。

「ね♪ じゃねぇーよ! いらんわそんな胸! もう少し、触り応えがありそうな胸になってから出直して来い! はいっ、撤収~」

 露骨な色仕掛けが気に入らなかったとかそういうことではなく、そんなペタンコな胸で俺がオチる思われたことの方が心外だっ!
 さてはこいつ。昨日のネタをまだ引っ張ってやがるな? そこが許せんっ!
 俺は断じて、小児性愛者ではないっ!

 これがあの100オーバーのステリナちゃんだったら……まぁ、ね?

 にして、この世界じゃ色仕掛けといったら胸なのか?
 以前、ミラちゃんにも似た様なことをされた覚えがあるぞ?

「あっ、ちょっ、まっ、ゴメンっ! ゴメンてぇ!
 ちょっと悪ふざけが過ぎただけですからぁ~、堪忍して下さいっ!」

 そうして、踵を返して立ち去ろうとする俺の腰に、背後からマレアがダイレクトアタックをブチかまして絡みついて来たのだった。

「ちょっ、おまっ! 何処に手、回してやがるっ! アカンっ! アカンてっ!」

 で、その手が本当にアカン所の行き着きそうで、マジでヤバイ……
 ダメだっ! その下には俺のエクスカリバーがぁっ!

「ねぇっ! ちょっと! ちょっとでいいからぁ~! お~ね~が~い~
し~ま~すぅ~!!」

 引き剥がそうにも、背後からハグされている所為でマレアを上手く掴めない挙句、ならば掴んでいる手を引っぺがそうするも、異様な程の力強さでびくともしない。
 あっ、これ違うわ。俺が非力なだけだな。
 
 そんなモタモタしている間に、マレアの手がどんどん下にっ!
 イカンっ! このままでは本当にアっー! になってしまうっ! アっー! にっ!
 
「分かった! 分かったから、取り敢えず退けっ!」
「うっしゃー! 勝ったどー!」

 何に勝ったのか知らんが、俺がそう言うとマレアはすぐさま離れ、大きくガッツポーズを取るのだった。
  
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