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私はアンジェ=ロナウ。十四歳、術師の弟子やってます。
私のお師様は私が生まれる前に、まだ母さんのお腹にいる頃にぜひ弟子にとスカウトに来た人なのです。
その頃はまだ母さんですらお腹に私がいることが分からない状態だったとかで、お師様はおもいっきり不審者扱いされ、警邏隊に通報されたとか。それでも、どこかの国の賢人の血を引くという術師様を後見人に一緒に私(生まれたて)を弟子にと頭を下げに来たそうです。
類のない魔力の持ち主だと。イチから全てを教え込みたいと。何度も何度も、何年もかけて私の両親を説得しに来たそうです。
そして弟子入りが許されたのは私が七歳の時。それまで毎日弟子にしたいと家へ押しかけていたお師様との二人暮らしが始まったのです。この日からずっと一緒に、どんな時でも一緒にいた家族のような“お兄ちゃん”を“お師様”と呼ぶようになりました。
小等部でも魔術科があり、類をみないと言われた私の成績は、中の下……。生活魔具が扱える一般市民にちょびっと毛が生えた程度の魔力値。
この成績に動揺する両親に、お師様は私の中に眠る特別なナニカについて力説し、自分の弟子でいさせてくれと頭を下げてくれたのです。申し訳なさすぎて見ていられなかったです。その日からお師様の期待に応えるべく私は勉強をがんばりました。今では成績は学年で上位に名前が上がるのがあたりまえです。魔法学以外は。
それから7年。お師様の言う類を見ない魔力は引き出される事なく、アンジェ=ロナウ。十四歳。それでもまだ、術師の弟子やってます。
「アンジェ、おはよう」
後ろから抱き込まれ、ちゅっと頭にされるのはいつものことだけど!
「っ!? ちょ、お師様!! 服ちゃんと着てください!」
強い魔力を持つ術師は寿命も数百年とても長く、魔力が安定する二〇代から三〇代で身体の成長を止め、魔力の衰えとともにゆっくり歳をとっていくもので、お師様も私が子供の頃から、二〇代半ばの姿から、まったく変わっていないのです。身も心も成長したのは私。14歳の乙女を前に上半身のシャツが肌蹴たままなんて!術師なのに“もやし”なトコロがないなんて!薄っすらとなのに確かに六つに割れた腹筋なんて!いつまでも小さな子供扱するけど、私はもう、そんな格好見て平気いられないお年頃なのです!
「ん~、いい匂いだ」
近い。お師様、近い~。
私より三〇センチ以上も背の高いお師様が、わざわざ身を屈めて耳元で囁くのです。
今日の朝ごはんは昨日の残りのモノに野菜とミルクを足したカサ増しスープと目玉焼き、カリカリベーコン。バターが香るふわふわパン。
「おいしいよ、アン。また腕を上げたね」
お師様は必ず褒めてくれます。
「目玉焼きの焼き加減も最高だよ」とか「昨日よりもまた違っておいしいスープだね」とか「パンの焼き加減は今日も完璧だな」とか。
お師様褒めすぎです。
「アンジェ、ありがとう」
「いえ、どーいたしまして、です」
後片付けはお師様も手伝ってくれます。
もちろん何度も断ったけれど、お師様は「おいしい食事を作ってくれるんだから、後片付けくらい手伝いたいんだ」と、それはそれはスッテキな笑顔で言うんですもの。
お師様のその笑顔で市場のおば様みんなメロメロですよ。たっくさん値引きしてくれますよ。イケメンお師様サイコーです。
「アン」
ポンポンとソファーを叩くお師様。これは“ご褒美”をねだるときの合図。
ソファーに座るとお師様は私の足に頭を乗せます。そう、膝枕なのです。
依頼された仕事を終えた後はこうしてひざ枕をねだり、頭を撫でられることを求められるのです。
「お疲れさまでした」
笑った気配がして、お師様はぎゅうっとお腹に顔を埋めてきました。
見た目だけだと二〇代半ば。背も高く街を歩けば振り返る女の人が多い容姿のお師様。結われていない長い髪を撫でると、左耳のルビーのピアスが揺れた――。
左耳のピアスは婚姻の証。伴侶の瞳の色を着けるのが慣わし。
しかし魔石を多く身につける術師に限ってはそうとは限らないようで……。お師様のピアスも婚姻の証ではないのだろう、赤い目なんてね。その色を持つのは森の奥に住むと云われる紅花の化身、“フィリオ”くらいだしね。
私はお師様のことを何も知らない。
お師様の名前ですら――
『君が内なるものに気づき、目覚めたときに分かるよ』そう言ったお師様。
類のない魔力とかに目覚めればお師様の名前を知ることができると。弟子入りして七年。いつになったらその類のない魔力ってのが現れてくれるのか、一生現れないのではと、そろそろ不安になってきてますよ。
「フィナ……」
まただ。
「私はフィナさんじゃありませんよー」
ぎゅうっとお腹に顔を埋めるお師様。
時々、寝ぼけて私を“フィナ”と呼ぶのです。フィナさんのことも何も教えてくれないし、直接聞いたとこもないけれど、お師様の大切な人の名前だということはわかる。お師様はとても優しい表情で呼ぶから……。
「うーん、いいにおい……」
ひぃ。
クンクンとお腹を嗅ぐお師様。やめて。変に力が入ってしまうから。
いつの頃からだろう、お師様との距離がありえないほど近いモノだと気づいたのは……。誰に言われたからだろう。
小さい頃からこの距離が自然だった。小さい頃は一つのベッドで一緒に寝ていたし、肩車も膝上抱っこも……弟子入りする前から家族同然の存在で家族と同じ距離だった。弟子入りして、呼び名も「お兄ちゃん」から「お師様」になって、学校に通うようになって家族や、お師様以外と接するようになって、お師様が家族とは違うと自分の中で別け、初潮がきてお師様を男の人だと認識した。
あの時は焦った。男のお師様にも“初潮”は意味分からないことだったようで「ケガしたのか!?」「薬!」と大慌てだった……。
あらかじめ母さんからその話は聞いていたし、準備もしていたし、それでもお師様に身体の変化を話すのは恥ずかしかった。
お師様も真っ赤になって固まっていたし。
自室で女性の身体の変化について調べたようで、ベッドに顔を埋めて「子ども……準備?」「もういいのか……」「我慢できるのか?」「耐えろ……」何やらブツブツと。男のお師様には衝撃的なことだったらしい。
「あ。お師様ー、学校行ってきますね」
ポンポンと頭に手をやればイヤイヤとぎゅうーと抱きつくお師様。
イヤイヤじゃないから。
お師様を引き剥がし「いってきます」と声をかけると、情けないほど眉をハの字にしたお師様が「いってらっしゃい」と言った。
お師様の姿が、ショボンと耳を垂らしたワンコに見えるのは気のせい?
私のお師様は私が生まれる前に、まだ母さんのお腹にいる頃にぜひ弟子にとスカウトに来た人なのです。
その頃はまだ母さんですらお腹に私がいることが分からない状態だったとかで、お師様はおもいっきり不審者扱いされ、警邏隊に通報されたとか。それでも、どこかの国の賢人の血を引くという術師様を後見人に一緒に私(生まれたて)を弟子にと頭を下げに来たそうです。
類のない魔力の持ち主だと。イチから全てを教え込みたいと。何度も何度も、何年もかけて私の両親を説得しに来たそうです。
そして弟子入りが許されたのは私が七歳の時。それまで毎日弟子にしたいと家へ押しかけていたお師様との二人暮らしが始まったのです。この日からずっと一緒に、どんな時でも一緒にいた家族のような“お兄ちゃん”を“お師様”と呼ぶようになりました。
小等部でも魔術科があり、類をみないと言われた私の成績は、中の下……。生活魔具が扱える一般市民にちょびっと毛が生えた程度の魔力値。
この成績に動揺する両親に、お師様は私の中に眠る特別なナニカについて力説し、自分の弟子でいさせてくれと頭を下げてくれたのです。申し訳なさすぎて見ていられなかったです。その日からお師様の期待に応えるべく私は勉強をがんばりました。今では成績は学年で上位に名前が上がるのがあたりまえです。魔法学以外は。
それから7年。お師様の言う類を見ない魔力は引き出される事なく、アンジェ=ロナウ。十四歳。それでもまだ、術師の弟子やってます。
「アンジェ、おはよう」
後ろから抱き込まれ、ちゅっと頭にされるのはいつものことだけど!
「っ!? ちょ、お師様!! 服ちゃんと着てください!」
強い魔力を持つ術師は寿命も数百年とても長く、魔力が安定する二〇代から三〇代で身体の成長を止め、魔力の衰えとともにゆっくり歳をとっていくもので、お師様も私が子供の頃から、二〇代半ばの姿から、まったく変わっていないのです。身も心も成長したのは私。14歳の乙女を前に上半身のシャツが肌蹴たままなんて!術師なのに“もやし”なトコロがないなんて!薄っすらとなのに確かに六つに割れた腹筋なんて!いつまでも小さな子供扱するけど、私はもう、そんな格好見て平気いられないお年頃なのです!
「ん~、いい匂いだ」
近い。お師様、近い~。
私より三〇センチ以上も背の高いお師様が、わざわざ身を屈めて耳元で囁くのです。
今日の朝ごはんは昨日の残りのモノに野菜とミルクを足したカサ増しスープと目玉焼き、カリカリベーコン。バターが香るふわふわパン。
「おいしいよ、アン。また腕を上げたね」
お師様は必ず褒めてくれます。
「目玉焼きの焼き加減も最高だよ」とか「昨日よりもまた違っておいしいスープだね」とか「パンの焼き加減は今日も完璧だな」とか。
お師様褒めすぎです。
「アンジェ、ありがとう」
「いえ、どーいたしまして、です」
後片付けはお師様も手伝ってくれます。
もちろん何度も断ったけれど、お師様は「おいしい食事を作ってくれるんだから、後片付けくらい手伝いたいんだ」と、それはそれはスッテキな笑顔で言うんですもの。
お師様のその笑顔で市場のおば様みんなメロメロですよ。たっくさん値引きしてくれますよ。イケメンお師様サイコーです。
「アン」
ポンポンとソファーを叩くお師様。これは“ご褒美”をねだるときの合図。
ソファーに座るとお師様は私の足に頭を乗せます。そう、膝枕なのです。
依頼された仕事を終えた後はこうしてひざ枕をねだり、頭を撫でられることを求められるのです。
「お疲れさまでした」
笑った気配がして、お師様はぎゅうっとお腹に顔を埋めてきました。
見た目だけだと二〇代半ば。背も高く街を歩けば振り返る女の人が多い容姿のお師様。結われていない長い髪を撫でると、左耳のルビーのピアスが揺れた――。
左耳のピアスは婚姻の証。伴侶の瞳の色を着けるのが慣わし。
しかし魔石を多く身につける術師に限ってはそうとは限らないようで……。お師様のピアスも婚姻の証ではないのだろう、赤い目なんてね。その色を持つのは森の奥に住むと云われる紅花の化身、“フィリオ”くらいだしね。
私はお師様のことを何も知らない。
お師様の名前ですら――
『君が内なるものに気づき、目覚めたときに分かるよ』そう言ったお師様。
類のない魔力とかに目覚めればお師様の名前を知ることができると。弟子入りして七年。いつになったらその類のない魔力ってのが現れてくれるのか、一生現れないのではと、そろそろ不安になってきてますよ。
「フィナ……」
まただ。
「私はフィナさんじゃありませんよー」
ぎゅうっとお腹に顔を埋めるお師様。
時々、寝ぼけて私を“フィナ”と呼ぶのです。フィナさんのことも何も教えてくれないし、直接聞いたとこもないけれど、お師様の大切な人の名前だということはわかる。お師様はとても優しい表情で呼ぶから……。
「うーん、いいにおい……」
ひぃ。
クンクンとお腹を嗅ぐお師様。やめて。変に力が入ってしまうから。
いつの頃からだろう、お師様との距離がありえないほど近いモノだと気づいたのは……。誰に言われたからだろう。
小さい頃からこの距離が自然だった。小さい頃は一つのベッドで一緒に寝ていたし、肩車も膝上抱っこも……弟子入りする前から家族同然の存在で家族と同じ距離だった。弟子入りして、呼び名も「お兄ちゃん」から「お師様」になって、学校に通うようになって家族や、お師様以外と接するようになって、お師様が家族とは違うと自分の中で別け、初潮がきてお師様を男の人だと認識した。
あの時は焦った。男のお師様にも“初潮”は意味分からないことだったようで「ケガしたのか!?」「薬!」と大慌てだった……。
あらかじめ母さんからその話は聞いていたし、準備もしていたし、それでもお師様に身体の変化を話すのは恥ずかしかった。
お師様も真っ赤になって固まっていたし。
自室で女性の身体の変化について調べたようで、ベッドに顔を埋めて「子ども……準備?」「もういいのか……」「我慢できるのか?」「耐えろ……」何やらブツブツと。男のお師様には衝撃的なことだったらしい。
「あ。お師様ー、学校行ってきますね」
ポンポンと頭に手をやればイヤイヤとぎゅうーと抱きつくお師様。
イヤイヤじゃないから。
お師様を引き剥がし「いってきます」と声をかけると、情けないほど眉をハの字にしたお師様が「いってらっしゃい」と言った。
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