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にぃ。
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王宮内にある職場への急な呼び出しは父からだった。来客室に向かう途中出会ったのは心の友、ニージオ。
「なになに? ニィ君もここに呼ばれたのかー?」
「あぁ、イッ君もだろ? なんかオレらの親父二人して来てるらしーんだけど?」
「えー、ナニしたよ? ニィ君」
「それ、イッ君だろ?」
リリーティアの件で私達の友情は以前よりも深まった。
見る目がなかったと互いに慰め合い飲み明かした。女なんて星の数いるんだからと。ナンバーツーとはいえ、エリート組な私達は女子にとって結婚したい男の上位組なのだから、すぐにリリーティア以上の女に出会えるさと笑い合った。笑って忘れてしまいたかった。
『どどどど、どーしたんですか! ソレはっ』
私達が指差すのは父の頭! 魔術師副団長である父が呪いを受けたのか!?
三日ぶりに見た父の前髪は信じられないほど後退していた。しかも、ニージオの父である騎士副団長のてっぺんはスカスカの枯れ草状態になっていた。
『ええい! 頭を指差すな!』
父達も幼馴染の親友同士。ハモりはカンペキだった。
どうしても父の頭部から目が離せない。
あぁ……、私の将来はコレかぁ……前面後退型か……くそ、隠しようがないではないか!
隣を見ればニージオも父親の頭部に目が釘付けで「兜のせいか? ……蒸れ? ……通気性のいい兜を……」と、ぶつぶつ呟いていた。
「レイオーツ家から」「サンシェス家から」
『離縁の申し立てと、慰謝料の請求がきている』
『ふぁ?』
毛髪ばかりを気にしすぎて、何を言われたのか理解できない私達は、ゆっくり首を傾げた。
離縁? 慰謝料?
『馬鹿者!』
再び父達のハモりで怒鳴られた。
『お前が二年前に妻にした家のことだ!』
『!?』
思い出した。思い出してカパリと口が開きっぱになってしまった私達。
忘れてたーー!! 二年前に結婚してたんだったぁーーーーっ!!
***
「アンジェリーナ! 貴様との婚約は破棄する!」
二年前、高等学校卒業式後のダンスパーティーで、第二王子は婚約破棄の宣言をした。
第二王子の婚約者だったアンジェリーナは、中途編入のリリーティアに非道な行いをした。
教科書を破く。
制服を破く。
母の形見だというネックレスを砕く。
そしてリリーティアを階段から突き落とした。
アンジェリーナと、オレ達の婚約者だった取り巻きの行いは目撃者の証言と証拠を持って白日の下に晒され、アンジェリーナと第二王子の婚約は破棄された。
そして元凶であるアンジェリーナは修道院へ。取り巻きであり、実行犯である私達の婚約者はと言うと……。
「私怖いの! アンジェリーナ様の指示があれば、こんなヒドイことをする人達なのよ! アンジェリーナ様からの指示があれば、もしかしたらまた……私、怖いの、イルジオン、ニージオ」
私達も、もちろん婚約破棄をするつもりだった、のーにー。
「イルジオン、ニージオ、お前達は予定通りあの二人と結婚しろ。
リリーティアを守るためだ。わかるよな? 手元で監視し、アンジェリーナと手紙でも接触させるな」
って、上司命令じゃ、断れないじゃん? しょーがないじゃん? 卒業後籍入れたさ。その時はリリーティアを守るためだったしな。なーのーにぃー。
「学園での嫌がらせは元、第二王子妃の自作自演だったのだと」
「自分が第二王子妃になれば、便宜を図ると。証言者達は皆買収済みの者だったのだ」
「アンジェリーナ様は無実であったということだ」
「もちろん、イルジオン、お前の妻となったイーシアも」
「ニージオ、お前の妻となったニィチェルも」
『無実だったのだ!!』
パラパラと父の頭部から舞い散る毛髪を、床に落ちるまで呆然と目で追っていた。
「今、国王は修道女となられたアンジェリーナ様への謝罪に、賠償金にと、たいして裏付けも取らず婚約破棄を決めた第二王子の所業に頭を抱えている」
「その第二王子は南の塔へ監禁された」
え、姿見えないから、リリーティアの裏切りに引きこもってんのかと思ったら、あの第二王子、監禁されちゃったの?
幼馴染で、友人な第二王子を思い出してとおい目になってしまったよ。
隣を見ればニージオはまだパラパラと降り注ぐ父親の毛髪を目で追っていた。
現実逃避してる? ニィ君。
で、えーと、なんだっけ?
「離婚と慰謝料を……払うと?」
『ならん!!』
『ふぁ!?』
「お前達の所業は聞いている! 婚姻証書を記入しただけで二人を領地の片隅の屋敷に侍女すらも付けず、放置したことは!」
「彼女達への扱いは最低なものだが、法的に妻としているだけでもまだなんとかなる!」
「幸いにも、お前達は元・第二王子妃に騙され貢がされた被害者なのだから、まだ間に合うのだ!」
「イルジオン!」
「ニージオ!」
『離縁は許さない! この件は元・第二王子妃の件とは無関係であると示さねばならないのだ! 早急に妻との関係を修復し、良好な関係を築き、王都に連れ戻すのだ!』
王都から離れた領地の端の屋敷まで馬車で三日の距離を、魔術を駆使した、とてもお高い通行料の転移門を使い、三時間ほどで私達は屋敷に到着した。
道中、思い出すのは妻となった女のこと。
イーシアは元・第二王子の婚約者だったアンジェリーナの取り巻きとして、いつも右後ろに控えていた。
婚約したのは中等部に上がったころだったか、何度か顔を合わせてはいたが、棒きっれのように細い身体で目だけが大きな、正直、不細工な女だった。
リリーティアが編入し、アンジェリーナの側で見るようになってからはどんどん化粧は厚く濃くなり大きな目だけが印象的で、森の魔物か? と思わせるような異形になっていた。
最後に見たのは婚姻証書を記入した時か……いや、リリーティアを傷つけた女を視界にも入れたくなかったため、顔なんて見てもいなかったが、血のように真っ赤な唇が震えているのだけが記憶に残っている。
その後はすぐに二人とも領地の片隅の屋敷に放置して、二年。
うんサイテーだね。
今から良好な関係を築けとか、ムリだろ。関係修復なんて難易度高すぎるでしょ? これ。
『はぁぁぁー…』
ため息が被り、顔を見合わせたニージオの青い顔をしていた。
きっとニージオも妻とした女のことを思い出しているのだろう。
アンジェリーナの左後ろに控えていた丸い、丸い……。顔なんて思い出せないが、小さく丸い、餡の詰まった大福餅のような女のことを。
『はぁぁぁぁぁぁーー…』
もう一度ため息を被らせた。
正直離婚してもいい、なんて気持ちで屋敷へ向かっていた。
***
カパリと、開いた口が塞がらなかった。
「二年ぶりとはいえ、まさか、ご自分の妻の顔を忘れたなんてことはありませんよねぇ、旦那様方」
私達は二年ぶりに“妻”と顔を合わせていた。侍女頭の棘も刺さらないほどその女性に視界も聴覚も、全ての感覚が奪われていた。
「正真正銘、イルジオン様の妻、イーシア様と、ニージオ様の妻、ニィチェル様です」
そこにいたのは異界からの召喚物などではなかった。
清楚なドレスとショールでは隠せないメリハリのある身体のライン。細い肩を流れるハチミツ色の長い髪。透けるような白い肌。ふっくらと頬は薄桃色で、みずみずしい果実のようなぷるりとした唇。スミレ色の大きな瞳は潤み長いまつ毛を濡らした、儚く美しい女性が目の前にいた。
『ど、どどど、どーいうこと!?』
二人同時に叫んでしまった。
「オレの妻がこんなに麗しいなんて!」
「オレの妻がロリ巨乳だったなんて!」
「ロリ巨乳?」
「麗しい?」
けしからん言葉にニージオの前に目を向ければ「うわ!」っと驚くほどの美少女が!
ふわふわとしたココア色の髪、ふっくらとしたバラ色の頬に柔らかそうな白い肌。バランスよく収まった小さな鼻に小さな唇、なのに潤んだアーモンド色瞳は大きく。庇護欲をそそる可憐さ! 不安げに色が変わるほど硬く握られた両手が埋まるほどの見事なおっぱい!
「信じられない! あの大福餅がこんな美少女なんて!」
「信じられない! あの棒っきれがこんな美女なんて!」
スパパーーン!
叫ぶと同時にハリセンで頭を叩かれ、私達は床へ沈んだ。
いつも一緒にいた私達を、姉のように、時には兄のように接してくれた侍女頭のタマオは、幼いころから私達の扱いに容赦ない。
「なになに? ニィ君もここに呼ばれたのかー?」
「あぁ、イッ君もだろ? なんかオレらの親父二人して来てるらしーんだけど?」
「えー、ナニしたよ? ニィ君」
「それ、イッ君だろ?」
リリーティアの件で私達の友情は以前よりも深まった。
見る目がなかったと互いに慰め合い飲み明かした。女なんて星の数いるんだからと。ナンバーツーとはいえ、エリート組な私達は女子にとって結婚したい男の上位組なのだから、すぐにリリーティア以上の女に出会えるさと笑い合った。笑って忘れてしまいたかった。
『どどどど、どーしたんですか! ソレはっ』
私達が指差すのは父の頭! 魔術師副団長である父が呪いを受けたのか!?
三日ぶりに見た父の前髪は信じられないほど後退していた。しかも、ニージオの父である騎士副団長のてっぺんはスカスカの枯れ草状態になっていた。
『ええい! 頭を指差すな!』
父達も幼馴染の親友同士。ハモりはカンペキだった。
どうしても父の頭部から目が離せない。
あぁ……、私の将来はコレかぁ……前面後退型か……くそ、隠しようがないではないか!
隣を見ればニージオも父親の頭部に目が釘付けで「兜のせいか? ……蒸れ? ……通気性のいい兜を……」と、ぶつぶつ呟いていた。
「レイオーツ家から」「サンシェス家から」
『離縁の申し立てと、慰謝料の請求がきている』
『ふぁ?』
毛髪ばかりを気にしすぎて、何を言われたのか理解できない私達は、ゆっくり首を傾げた。
離縁? 慰謝料?
『馬鹿者!』
再び父達のハモりで怒鳴られた。
『お前が二年前に妻にした家のことだ!』
『!?』
思い出した。思い出してカパリと口が開きっぱになってしまった私達。
忘れてたーー!! 二年前に結婚してたんだったぁーーーーっ!!
***
「アンジェリーナ! 貴様との婚約は破棄する!」
二年前、高等学校卒業式後のダンスパーティーで、第二王子は婚約破棄の宣言をした。
第二王子の婚約者だったアンジェリーナは、中途編入のリリーティアに非道な行いをした。
教科書を破く。
制服を破く。
母の形見だというネックレスを砕く。
そしてリリーティアを階段から突き落とした。
アンジェリーナと、オレ達の婚約者だった取り巻きの行いは目撃者の証言と証拠を持って白日の下に晒され、アンジェリーナと第二王子の婚約は破棄された。
そして元凶であるアンジェリーナは修道院へ。取り巻きであり、実行犯である私達の婚約者はと言うと……。
「私怖いの! アンジェリーナ様の指示があれば、こんなヒドイことをする人達なのよ! アンジェリーナ様からの指示があれば、もしかしたらまた……私、怖いの、イルジオン、ニージオ」
私達も、もちろん婚約破棄をするつもりだった、のーにー。
「イルジオン、ニージオ、お前達は予定通りあの二人と結婚しろ。
リリーティアを守るためだ。わかるよな? 手元で監視し、アンジェリーナと手紙でも接触させるな」
って、上司命令じゃ、断れないじゃん? しょーがないじゃん? 卒業後籍入れたさ。その時はリリーティアを守るためだったしな。なーのーにぃー。
「学園での嫌がらせは元、第二王子妃の自作自演だったのだと」
「自分が第二王子妃になれば、便宜を図ると。証言者達は皆買収済みの者だったのだ」
「アンジェリーナ様は無実であったということだ」
「もちろん、イルジオン、お前の妻となったイーシアも」
「ニージオ、お前の妻となったニィチェルも」
『無実だったのだ!!』
パラパラと父の頭部から舞い散る毛髪を、床に落ちるまで呆然と目で追っていた。
「今、国王は修道女となられたアンジェリーナ様への謝罪に、賠償金にと、たいして裏付けも取らず婚約破棄を決めた第二王子の所業に頭を抱えている」
「その第二王子は南の塔へ監禁された」
え、姿見えないから、リリーティアの裏切りに引きこもってんのかと思ったら、あの第二王子、監禁されちゃったの?
幼馴染で、友人な第二王子を思い出してとおい目になってしまったよ。
隣を見ればニージオはまだパラパラと降り注ぐ父親の毛髪を目で追っていた。
現実逃避してる? ニィ君。
で、えーと、なんだっけ?
「離婚と慰謝料を……払うと?」
『ならん!!』
『ふぁ!?』
「お前達の所業は聞いている! 婚姻証書を記入しただけで二人を領地の片隅の屋敷に侍女すらも付けず、放置したことは!」
「彼女達への扱いは最低なものだが、法的に妻としているだけでもまだなんとかなる!」
「幸いにも、お前達は元・第二王子妃に騙され貢がされた被害者なのだから、まだ間に合うのだ!」
「イルジオン!」
「ニージオ!」
『離縁は許さない! この件は元・第二王子妃の件とは無関係であると示さねばならないのだ! 早急に妻との関係を修復し、良好な関係を築き、王都に連れ戻すのだ!』
王都から離れた領地の端の屋敷まで馬車で三日の距離を、魔術を駆使した、とてもお高い通行料の転移門を使い、三時間ほどで私達は屋敷に到着した。
道中、思い出すのは妻となった女のこと。
イーシアは元・第二王子の婚約者だったアンジェリーナの取り巻きとして、いつも右後ろに控えていた。
婚約したのは中等部に上がったころだったか、何度か顔を合わせてはいたが、棒きっれのように細い身体で目だけが大きな、正直、不細工な女だった。
リリーティアが編入し、アンジェリーナの側で見るようになってからはどんどん化粧は厚く濃くなり大きな目だけが印象的で、森の魔物か? と思わせるような異形になっていた。
最後に見たのは婚姻証書を記入した時か……いや、リリーティアを傷つけた女を視界にも入れたくなかったため、顔なんて見てもいなかったが、血のように真っ赤な唇が震えているのだけが記憶に残っている。
その後はすぐに二人とも領地の片隅の屋敷に放置して、二年。
うんサイテーだね。
今から良好な関係を築けとか、ムリだろ。関係修復なんて難易度高すぎるでしょ? これ。
『はぁぁぁー…』
ため息が被り、顔を見合わせたニージオの青い顔をしていた。
きっとニージオも妻とした女のことを思い出しているのだろう。
アンジェリーナの左後ろに控えていた丸い、丸い……。顔なんて思い出せないが、小さく丸い、餡の詰まった大福餅のような女のことを。
『はぁぁぁぁぁぁーー…』
もう一度ため息を被らせた。
正直離婚してもいい、なんて気持ちで屋敷へ向かっていた。
***
カパリと、開いた口が塞がらなかった。
「二年ぶりとはいえ、まさか、ご自分の妻の顔を忘れたなんてことはありませんよねぇ、旦那様方」
私達は二年ぶりに“妻”と顔を合わせていた。侍女頭の棘も刺さらないほどその女性に視界も聴覚も、全ての感覚が奪われていた。
「正真正銘、イルジオン様の妻、イーシア様と、ニージオ様の妻、ニィチェル様です」
そこにいたのは異界からの召喚物などではなかった。
清楚なドレスとショールでは隠せないメリハリのある身体のライン。細い肩を流れるハチミツ色の長い髪。透けるような白い肌。ふっくらと頬は薄桃色で、みずみずしい果実のようなぷるりとした唇。スミレ色の大きな瞳は潤み長いまつ毛を濡らした、儚く美しい女性が目の前にいた。
『ど、どどど、どーいうこと!?』
二人同時に叫んでしまった。
「オレの妻がこんなに麗しいなんて!」
「オレの妻がロリ巨乳だったなんて!」
「ロリ巨乳?」
「麗しい?」
けしからん言葉にニージオの前に目を向ければ「うわ!」っと驚くほどの美少女が!
ふわふわとしたココア色の髪、ふっくらとしたバラ色の頬に柔らかそうな白い肌。バランスよく収まった小さな鼻に小さな唇、なのに潤んだアーモンド色瞳は大きく。庇護欲をそそる可憐さ! 不安げに色が変わるほど硬く握られた両手が埋まるほどの見事なおっぱい!
「信じられない! あの大福餅がこんな美少女なんて!」
「信じられない! あの棒っきれがこんな美女なんて!」
スパパーーン!
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