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神様のおくりもの その2
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彼女が執拗に僕を追いかけてくる。
理由は不明。
問いただしてもいいんだけど、余計に面倒くさくなるかもしれないから止めておく。
「お兄さん……お兄さん……」
僕はお兄さんじゃない!
そう叫びたいんだけど、とにかく喋らないほうがいい。
いつか諦めて帰るだろう。
僕の後を追うメリットなんて何もないのだから……。
「お兄さん……待ってください……」
それにしても、随分歩いた。緑豊かな山道だ。
行く宛てはない。ただひたすら前に進むだけだ。
でも……少し疲れたな。
よっこらしょい……。ああ、心地いい風だ。
このまま空まで送ってくれたらいいのに……。
草木と一緒に空気を吸う。蝉の音色に耳を傾ける。
だんだん眠くなってきた……。
このまま横たわっていれば、土になるのだろうか?
もうそろそろいいだろう。
「死んではいけないのです!」
ああ、彼女が叫んでるのか?
精々笑ってくれ。
「お兄さん……私を遠くへ連れて行ってください」
「遠くって……どこだ……?」
「私たち二人を迎え入れてくれるところです」
「そんなの……あるわけないだろう……」
「必ずどこかにありますよ……だから、死なないで!」
「このまま死んだほうが楽なんだ…………」
「そうですか………分かりました。それなら………」
そう、彼女は踊り子だ。
妖艶な微笑みが男を惑わす。
僕は……どっちにしても死ぬだけだ……。
「ほら、お兄さん……。まだ生きてるじゃないですか?」
どこを見ていってるんだ?
本当に……バカな変態だな……。
「ほら、私はここにいますよ?どうするんですか?このままでいいんですか?」
「君に何ができると言うんだ?えっ?僕を救えるとでも言うのか?」
「私が救います……」
本当に分からない人だ。
まあいいや。死ぬ前に一回くらい経験しときたいと思っていたんだから。
ちょうどいいや……。
男と女の交わりだなんて、随分と面白いじゃないか?
この緑の礎にも、数多の交わりがある。
ああ、高らかに叫んでみたい。
僕は今男になりました。この地で生きていきます、と。
「お兄さん……男の人ってこうすると気持ちいいんですよね?」
「ああ、普通はそうなんだろうが……すまんな……」
僕は唾を吐きかけた。気持ちいいどころか、気持ち悪い。
早く死にたい。
男の快楽なんてもうどうでもいい。
まあ、プライドを捨てて女漁りするよりはマシだろう……。
このまま何も知らずに死んでいく方が……。
さあ、どうか木漏れ日を注いでください……。
理由は不明。
問いただしてもいいんだけど、余計に面倒くさくなるかもしれないから止めておく。
「お兄さん……お兄さん……」
僕はお兄さんじゃない!
そう叫びたいんだけど、とにかく喋らないほうがいい。
いつか諦めて帰るだろう。
僕の後を追うメリットなんて何もないのだから……。
「お兄さん……待ってください……」
それにしても、随分歩いた。緑豊かな山道だ。
行く宛てはない。ただひたすら前に進むだけだ。
でも……少し疲れたな。
よっこらしょい……。ああ、心地いい風だ。
このまま空まで送ってくれたらいいのに……。
草木と一緒に空気を吸う。蝉の音色に耳を傾ける。
だんだん眠くなってきた……。
このまま横たわっていれば、土になるのだろうか?
もうそろそろいいだろう。
「死んではいけないのです!」
ああ、彼女が叫んでるのか?
精々笑ってくれ。
「お兄さん……私を遠くへ連れて行ってください」
「遠くって……どこだ……?」
「私たち二人を迎え入れてくれるところです」
「そんなの……あるわけないだろう……」
「必ずどこかにありますよ……だから、死なないで!」
「このまま死んだほうが楽なんだ…………」
「そうですか………分かりました。それなら………」
そう、彼女は踊り子だ。
妖艶な微笑みが男を惑わす。
僕は……どっちにしても死ぬだけだ……。
「ほら、お兄さん……。まだ生きてるじゃないですか?」
どこを見ていってるんだ?
本当に……バカな変態だな……。
「ほら、私はここにいますよ?どうするんですか?このままでいいんですか?」
「君に何ができると言うんだ?えっ?僕を救えるとでも言うのか?」
「私が救います……」
本当に分からない人だ。
まあいいや。死ぬ前に一回くらい経験しときたいと思っていたんだから。
ちょうどいいや……。
男と女の交わりだなんて、随分と面白いじゃないか?
この緑の礎にも、数多の交わりがある。
ああ、高らかに叫んでみたい。
僕は今男になりました。この地で生きていきます、と。
「お兄さん……男の人ってこうすると気持ちいいんですよね?」
「ああ、普通はそうなんだろうが……すまんな……」
僕は唾を吐きかけた。気持ちいいどころか、気持ち悪い。
早く死にたい。
男の快楽なんてもうどうでもいい。
まあ、プライドを捨てて女漁りするよりはマシだろう……。
このまま何も知らずに死んでいく方が……。
さあ、どうか木漏れ日を注いでください……。
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