悪役令嬢の転生ライフ~今度は私が幸せになる番?~

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始めの……

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まさか……そんなことが起きるだなんて……私は思わず叫びたくなった。

世界で最も華やかと言われる第一王子が、婚約者であるこの私を差し置いて、ある少女と広い庭のブランコに腰かけて、月を見ている。

どうして、こんなことになってしまったのか……そんなことを今更考える必要はない。一種のゲームだ。そして、私は、悪役令嬢という立場をすっかり固定されているわけなのだ。何度繰り返しても、自分の力でこの運命を変えることは、どうやらできないみたいだ。

少女のこともよく知っている。彼女は、要するに、シンデレラストーリーの主人公なのだ。所詮は田舎貴族の令嬢に過ぎないのだ。私に言わせれば、名前を覚えるのにも価しないレベルの令嬢なのだ。

そして……私は再び怖気づかなくてはならない。精一杯逃げなくてはならない。何から?それは、この定まった運命から。私はいずれ、処刑されることになるのだ。

「婚約破棄だ!!!」

第一王子は、私に向かって、そう言い放つ。私は最大限の反論を考えるが、何も意味はない。全て、彼らの計画通りに物事は進んでしまう。私が何をしても、この運命を変えることはできないのだ。

公爵令嬢として、私の新しい人生が始まった時、私は舞い上がった。最初から恵まれた生活が始まった。そして、第一王子と婚約することも、最初から決まっていたのだった。

だが、人生上手くはいかないということなのだ。

公爵令嬢として、そして、将来の第一王子の妃として、必要な教育を受けてきた。それは、呑気な私には非常に大変だった。だが、将来への希望を持てば、なんとか乗り切ることができたのだった。そう、私は元々、生粋のバカだったから、勉強なんて全然ダメだったのに、今では、最高学府として名高い学院の教師と同レベルの議論ができるようになったのだ。

人生最大の玉の輿に、もう少しで手が届く……そのための努力は決して厭わなかった。それなのに……。

ああ、今となっては分かる。主人公の視点から見れば、私は全てが完璧で、第一王子の婚約者であることを最初から約束されている、つまり、最大の敵なのだ。主人公は、こんな私を倒す必要があるのだ。

しかしながら、一つ変だと思ったのは、第一王子があの田舎娘に一目ぼれをしたのはいいとして、それからすぐに、世間が彼女の味方をするようになったことだ。

確かに、最終的に、私が負けるのは分かるが、いきなり出会って、私が倒されることなんて、あるのだろうか???そうだとすれば、シナリオライターは、もう一度考えなおしたほうがいいと思う。あまりにも簡単すぎて、感動が少ないと思うから。

とまあ、人のことを気にするのは止めておいて、話を戻そう。

私は悪役令嬢という設定なのだから、本来は、田舎娘を苛め抜くことになるはずだった。しかしながら、私はそんなことは一切しなかった。いや、陰でこっそり、彼女のことを虐めれば、私にも勝機はあったのかもしれない。でも、彼女の人気が高すぎて、私が簡単に手を出せる相手ではなかった。第一王子は、彼女のことを気に入り、爵位を与えた。そして、わずか一週間で、私と同じ公爵令嬢になってしまった。
 
「ソフィー……君はエリーナを随分と虐めたようだな???覚悟はできているんだな???」

エリーナ……つまり、田舎娘のことを虐めたと言われて、私は本当はそんなことしていないのに、すっかり嵌められてしまったのだ。

私は、第一王子によって処刑されることになった。そして……私はあっさりと死の道を辿った。だが、今こうして生きているのは、私に転生する権利が与えられているようだから。つまり、このゲームの中で、何か大切な役割が残っているのだろう。それは何か?探しながら、転生を繰り返している。いつもいつも、結局は失敗して。いい加減、悪役令嬢はいやだな、とか思ったりして。

私、つまり、公爵令嬢ソフィーが存在する限り、第一王子や、田舎娘たちは、私を本気で排除しようとするのだ。お父様に、

「私は第一王子様と婚約するだなんて、大層なことは考えておりません!!!」

なんて言ってみても、結果は同じなのだ。第一王子や田舎娘と直接関わらなくても、結局は、第一王子に呼びつけられて、処刑される運命になってしまう。

ああ、いい加減殺されるのにも慣れてしまった……まあ、いいっか……なんて、思うこともある。死ぬ時だって、大して苦しみは感じないし(感じないようになった?)、あとは公爵令嬢として、最高レベルの生活を満喫できる。ただ、毎回20歳で終わってしまうのだが。 

「ソフィーの処刑を執行する!!!」

そして、今回が……あれ、何回目だっけ?第一王子に銃口を向けられるのは???
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