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その12

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「パミーナ様!」「パミーナ様!」「パミーナ様!」「パミーナ様!」「パミーナ様!」「パミーナ様!」「パミーナ様!」「パミーナ様!」「パミーナ様!」「パミーナ様!」「パミーナ様!」「パミーナ様!」…………………

堕落した生活をしないように、両親からきちんとしつけを受けてきた。だから、侍女たちがやろうとしているお世話は、正直いらないのだ。部屋の掃除、食事の準備、着替え、お風呂、移動……こんなものにいちいち干渉されるほうが、かえって迷惑だと感じる。とは言うものの、彼女たちの仕事について不満を言うのは、さすがに可哀想だと思うので、しばらくは様子を見ることにした。

それにしても……。

「お姉様!」

お姉様、と私のことを呼んでくる可愛い少年は、一体どこの誰なんだ?この王宮には、昔から化け物がいるとか、色々な噂話があるらしい。私にしてみれば、この少年の方が不思議だ。

「私は君のお姉様になった覚えなんてないよ……」

私がいくら説得しても、

「お姉様!遊びましょう!」

とくっついてくるので、本当に困った!
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