私は富豪の令息と婚約して爵位を譲る

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父親の合意

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「それはまた突然の話でございますね。いや、我々にとっては大変名誉でございますが、いささか恐縮してしまいます」

「それほどかしこまらなくて結構ですよ。あなたとは古い友人じゃないですか。それに、お互い悪い話じゃないと思いますよ」

   2人の父親は合意した。それは双方の子にとって、確かに良い話だと思われた。

   かくして、ソフィーとラスコーの運命は、決定付けられた。ソフィーは皇帝の座をラスコーに譲り、ラスコーは全ての資産をソフィーに譲った。

「これだけ晴れた日は今までにありません。ラスコー様……どうか私の爵位を受け継いでください。この国の礎として、伝統を継承し、新なる1ページを築いてください」

「もったいないお言葉でございます。ソフィー様……この国の礎として、すべての富の象徴として、あなたは私と契約しました。怒ることなく、いつまでも正義の象徴として、その富をお使いください」

   とこんな感じで、2人は契りを交わした。まぁ、挨拶はさておき、2人は内心大喜びだった。披露宴が終わって城に戻ると、それぞれ別の部屋へ散った。

「やったやったやったやったわ私!ラスコー様の財産を全部もらえた!これで国中の宝石を買い占めることができるわ!ああ、買い占めた宝石を全部お風呂に入れて、そこにつかりたいわ! 」

「これで私は皇帝か?こんなに簡単になれるものとは思わなかった。念願の夢がこれで叶った。すべてソフィー様のおかげだ。ああっ、私は皇帝になったんだ!」

    2人の夫婦生活?うまくいっていたと思うか?まぁうまくいってないと否定する事は無い。だからといって、普通の夫婦のように円満だったとも言えない。

   要するに2人は夫婦になったとは言え、それはあくまで契約である。恋愛の果ての婚約ではない。よって、夫婦らしい生活を営む事はなかった。2人は完全に独立していた。



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