14 / 27
その12 part1
しおりを挟む
「ええ、その通りでございます」
私はこの時、少し誇らしかったのです。むしろ、敵国の魔法使い、それも、魔法聖者から評価されるだなんて、思ってもいませんでしたから。
「ああ、そうなのかい。はあ、大したものだ……。あれっ、ところで、バートンの娘は、第一王子の元に嫁いだって話を聞いたんだが……???」
「ああ、それはそうなんですけど、私ね、1番じゃないからダメだって言われて、それで頭にきて、婚約破棄してしまったんですよ」
「婚約破棄だって???ああ、それじゃ、噂は本当だったのか……」
ポートさんは、どうやら、こう言ったゴシップネタが好きなようでした。魔法聖者という重苦しい肩書の割には、お茶目なところもあって、中々面白い人のようでした。
「噂ですって????そんなものまであるのですか???」
「ああ、あるさ。それで……あっちは大層混乱しているそうじゃないか。なにせ、バートン自身が焦っているという噂まであるんだから……」
「お父様が???」
「ああ、本来ならば、お前さんが婚約者として、そのまま第一王子に嫁げばよかったものを、お前さんがそれをぶち壊したせいで、妹さんが大変迷惑しているとか……とにかく、色々な噂があるのだよ」
イザベルが大変な目になっている……その話は初耳でした。まあ、今の私には関係のない話なのですが。
「それで、バートンがお前さんを探しているそうだ。ああ、そのうち、ここにもやって来るかもしれないなあ……」
ポートさんにそう言われて、私は少し怖くなりました。
「ねえ、ポートさん。それはちょっと困ると言いますか……お父様に連れ戻されるのは……いやなんです……」
「ああ、そう言うと思ったよ。だからね、とりあえず、私の国に来ないか???」
「ポートさんの国……エートル王国ですか???」
「ああ、そうだ。あそこならば、まあ、バートンが追いかけてくることもないだろうからな……」
「しかし、母国の戦争相手なのでしょう……」
複雑な心境でした。
私はこの時、少し誇らしかったのです。むしろ、敵国の魔法使い、それも、魔法聖者から評価されるだなんて、思ってもいませんでしたから。
「ああ、そうなのかい。はあ、大したものだ……。あれっ、ところで、バートンの娘は、第一王子の元に嫁いだって話を聞いたんだが……???」
「ああ、それはそうなんですけど、私ね、1番じゃないからダメだって言われて、それで頭にきて、婚約破棄してしまったんですよ」
「婚約破棄だって???ああ、それじゃ、噂は本当だったのか……」
ポートさんは、どうやら、こう言ったゴシップネタが好きなようでした。魔法聖者という重苦しい肩書の割には、お茶目なところもあって、中々面白い人のようでした。
「噂ですって????そんなものまであるのですか???」
「ああ、あるさ。それで……あっちは大層混乱しているそうじゃないか。なにせ、バートン自身が焦っているという噂まであるんだから……」
「お父様が???」
「ああ、本来ならば、お前さんが婚約者として、そのまま第一王子に嫁げばよかったものを、お前さんがそれをぶち壊したせいで、妹さんが大変迷惑しているとか……とにかく、色々な噂があるのだよ」
イザベルが大変な目になっている……その話は初耳でした。まあ、今の私には関係のない話なのですが。
「それで、バートンがお前さんを探しているそうだ。ああ、そのうち、ここにもやって来るかもしれないなあ……」
ポートさんにそう言われて、私は少し怖くなりました。
「ねえ、ポートさん。それはちょっと困ると言いますか……お父様に連れ戻されるのは……いやなんです……」
「ああ、そう言うと思ったよ。だからね、とりあえず、私の国に来ないか???」
「ポートさんの国……エートル王国ですか???」
「ああ、そうだ。あそこならば、まあ、バートンが追いかけてくることもないだろうからな……」
「しかし、母国の戦争相手なのでしょう……」
複雑な心境でした。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
677
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる