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その20
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マイマイがいくら消極的であっても、やはり、私は参加することを決めました。マイマイに出してもらった地味なドレスに身を包んで、馬車に乗りました。
「私が運転して参りますので!」
「マイマイが馬車を運転するの?」
「ええ、慣れております!」
やっぱり、辺境は大変だと思いました。メイドは主人の世話をするだけではなくて、このような雑用を全てこなさなければならないのでございますから。
「それはそうと……最後にもう一度確認いたしますが……マリア様。本当に行かれるのですね?」
「ええ、私の意志は固いわよ」
それを聞いて、マイマイも吹っ切れたのでしょう。
「承知いたしました。それではこれから、大ホールまで参ります!」
そう言って、マイマイは馬車を動かしました。
夜会の会場である大ホールには、あっという間に到着しました。既に、多くの人々が開場を待っていました。私は、ホールの裏側に到着して、そこから一足早く会場入りしました。
「マリア……本当に来たのか?」
既に、伯爵が到着していて、私が来たことに驚いているようでした。私は少し喧嘩腰になりました。
「本当に来たって……あなたが呼んだのではないですか?それにしても……そのお身なりはどうしたのですか?」
私のドレスは仕方ないとして、伯爵のドレスは、よれよれで、とても、貴族の装いとは言えませんでした。
「仕方ないだろう?これしかなかったんだから。それよりも、早く会場に入らないと……」
伯爵の後を追う形で、私も会場の中央に据え付けれられた席に行きました。
規模は違うといえど、パーティーの中央にいることは初めてでした。
そして、この後、マイマイの言っていたことが、真実であることに気がつきました。全ては後の祭り……もちろん、何も気に掛ける必要なんてありませんでしたけれども。
「私が運転して参りますので!」
「マイマイが馬車を運転するの?」
「ええ、慣れております!」
やっぱり、辺境は大変だと思いました。メイドは主人の世話をするだけではなくて、このような雑用を全てこなさなければならないのでございますから。
「それはそうと……最後にもう一度確認いたしますが……マリア様。本当に行かれるのですね?」
「ええ、私の意志は固いわよ」
それを聞いて、マイマイも吹っ切れたのでしょう。
「承知いたしました。それではこれから、大ホールまで参ります!」
そう言って、マイマイは馬車を動かしました。
夜会の会場である大ホールには、あっという間に到着しました。既に、多くの人々が開場を待っていました。私は、ホールの裏側に到着して、そこから一足早く会場入りしました。
「マリア……本当に来たのか?」
既に、伯爵が到着していて、私が来たことに驚いているようでした。私は少し喧嘩腰になりました。
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私のドレスは仕方ないとして、伯爵のドレスは、よれよれで、とても、貴族の装いとは言えませんでした。
「仕方ないだろう?これしかなかったんだから。それよりも、早く会場に入らないと……」
伯爵の後を追う形で、私も会場の中央に据え付けれられた席に行きました。
規模は違うといえど、パーティーの中央にいることは初めてでした。
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