都合のいい妹に婚約者を寝取られて婚約破棄されました~辺境に逃れたら再び恋の嵐?~

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その34

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私は、イザベルに対して正式な解答をしないまま、イザベルは帰っていきました。

伯爵との関係をこれからどうしていくのか……それは非常に難しい問題だと思いました。

イザベルが訪れた日から、伯爵は時折、私と目を合わせた時には、

「こんにちは」

と挨拶をしたり、

「ご機嫌はいかがでしょうか?」

と質問をしたりしました。

これに対して、私は、

「どうもありがとう」

と答えることしかできませんでした。イザベルが言う通り、もっと親密になる方法が分かりませんでした。マイマイに質問をしても、

「それは、マリア様がご自身で見つけられるのがよろしいかと存じます……」

と答えました。

それはそうと、私は一応、伯爵から、屋敷からの外出を禁止されておりました。本来ならば、この情緒豊かな辺境の景色を、マイマイを案内人にして旅したいと思っていましたが、それは未だに叶いませんでした。もちろん、伯爵に、

「もういい加減、外に出てもよろしいですか?」

と質問でもすれば、伯爵はおそらく、

「もちろんでございます」

と答えるに決まっておりました。ただし、この辺境には、やはり、伯爵を取り巻く複雑な事情が、未だに根強く残っているらしく、形だけとはいえ、伯爵の妻であるこの私がノコノコと外出して旅をすると言うのは、いささか不用心な気もしました。

ひょっとして……外出禁止と言うのは、伯爵のちょっとした心遣いなのでしょうか?私を危険にさらさないための注意だったのでしょうか?

そうだとしたら……私が思い描いているよりも、ずっと人懐っこいのかもしれません。イザベルが言う通り、傷を負う前の伯爵は、朽ちた貴族とは違い、純粋に一人の女性を愛した男性であったに違いないと、思いました。

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