婚約者を寝取ったのは義妹ですって？

再びカリーナ

「お姉様、ディーノは行ってしまいましたの？」

カリーナは私に質問してきました。

「ええ、今朝旅立ったわ。私は立ち会っていないけどね」

「ひょっとして、寂しいのですか？」

「最初はそんなことないと思っていたんだけど、やっぱり6年間も一緒にいると、寂しく感じるわね……」

「フーン……何だか不思議ね」

カリーナがベッドから立ち上がると、再び彼女のお腹が大きくなっていることに気がつきました。

「あなた、もしかして新しい子供を孕んだの？」

私が尋ねると、カリーナはコクリと頷きました。

「あらまあ、それは困ったわね……」

「いいんですよ。どうせ殺してしまいますから」

「殺すですって？」

カリーナはニコニコ笑っていました。

「生まれてくる必要のない赤ん坊は間引く必要がありますからね！」

私にはなんとなくわかりました。そして、命の選択をするのは、カリーナであり、その相手の殿方でありました。