婚約破棄されたので化けの皮を剥いでみた

tartan321

文字の大きさ
1 / 1

令嬢アクア

しおりを挟む
「令嬢アクア!君との婚約をこの場で破棄する!」

公衆の面前で、王子は令嬢アクアとの婚約を破棄した。

「王子様……それはまた、どうして?」

「どうしてもこうしてもあるか!」

王子はキレキレだった。

「私の大切な友人である、令嬢フランを虐めたという証拠があるのだ!どうだ、これでも白を切るつもりか!」

しかしながら、これは王子のでっち上げであり、王子の父である皇帝が、王子とアクアの婚約を強引に決めたことに対する反抗だった。

「どうして私がフランを虐める必要があるの?」

「うるさい!私に逆らうのか!このバカ者が!」

アクアは物静かな女の子だった。そして、今までに過ちを犯したことはほとんどなかった。フランと言う令嬢を虐めることだって、全く持って濡れ衣だった。

「ああ、そうかい?これ以上、私が何を言っても仕方がないのだな!いいだろう。すぐさま皇帝陛下にこのことを告げて、即刻婚約破棄する!以上だ!」

パーティーに居合わせた他の貴族たちは、王子様に同情する者と、アクアに同情する者の二手に分かれた。


「私、何か変なことしたかしら?あとでお父様に確認してみよっと……」

アクアはすぐに実家へ帰った。アクアが帰ってくることを知った父は、アクアのことをずっと待っていた。

「アクア!久しぶりだな!元気だったか!」

アクアが姿を見せると、父はすぐにアクアを抱きしめた。

「お父様、くすぐったいですよ……」

そんなアクアだが、父のことが好きだったので、別に問題にはならなかった。

「随分大きくなったな。将来の王妃様は安泰か……」

「あっ、お父様。その話なのですが……先ほど、王子様から婚約破棄されましたの」

婚約破棄と聞いて、父は激怒した。

「何だって?王子が婚約破棄しただと!おい、ジルベール!」

父は侍従長のジルベールを呼びつけました。

「即刻、皇帝に手紙を出すんだ。事の真相を確認する必要がある!明日の朝までに送ってくれ!」

「かしこまりました」

ジルベールは婚約破棄に関わる手紙を書き始めた。


そして、王宮でも、王子の婚約破棄が話題になっていた。

「父上、私は先ほどアクアと婚約破棄致しました。勿論、アクアに問題があることを十分に保証する証拠がありますのでご安心を……」

その発言に対し、皇帝も激怒した。

「貴様は一体何をしているんだ!アクア様との婚約を破棄するというのが、どれほど重大な事態を招くか知っているか!」

「アクア様……?父上、どうして……」

「どうしてもこうしてもない!アクア様はこの世界の聖女様なのだぞ?これほど貴重な縁談を……貴様は無碍にした!ふざけるな……私の築きあげた安寧を根本からひっくり返そうとするのか……?貴様を勘当する!」

「父上……お待ちください!」

「問答無用だ!」

皇帝は遂に、王子を勘当した。皇帝の元にアクアの父からの手紙が届いたのは翌日のことだった。皇帝はその後、アクアと父親に、正式な謝罪をした。

「お父様、どうして皇帝陛下から謝罪が来ましたの?」

「アクアに対する無礼を詫びるためさ」

その後、王子は名誉を回復するために、3日3晩、アクアの住む邸宅の前で懺悔したと記録には書かれている。
しおりを挟む

この作品は感想を受け付けておりません。

あなたにおすすめの小説

初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】

星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。 だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。 しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。 王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。 そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。 地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。 ⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。

地味顔令嬢の私を「嘘の告白」で笑いものにするつもりですか? 結構です、なら本気で惚れさせてから逆にこっちが盛大に振ってあげます!

日々埋没。
恋愛
「お前が好きだ。この俺と付き合ってくれないか?」    学園のアイドル、マルスからの突然の告白。  憧れの人からの言葉に喜んだのも束の間、伯爵令嬢リーンベイルは偶然知ってしまう。それが退屈しのぎの「嘘の告白(ウソコク)」だったことを。 「あの地味顔令嬢が俺に釣り合うわけないだろ。ドッキリのプラカードでも用意しとくわ」  親友のミネルバと共に怒りに震える彼女は、復讐を決意する。まずは父の言いつけで隠していた「絶世の美貌」を解禁! 嘘の恋を「真実の恋(マジコク)」に変えさせ、最高のタイミングで彼を地獄へ突き落とす――。 「……今さら本気になった? 冗談はやめてください、これドッキリですよ?」

婚約者の幼馴染?それが何か?

仏白目
恋愛
タバサは学園で婚約者のリカルドと食堂で昼食をとっていた 「あ〜、リカルドここにいたの?もう、待っててっていったのにぃ〜」 目の前にいる私の事はガン無視である 「マリサ・・・これからはタバサと昼食は一緒にとるから、君は遠慮してくれないか?」 リカルドにそう言われたマリサは 「酷いわ!リカルド!私達あんなに愛し合っていたのに、私を捨てるの?」 ん?愛し合っていた?今聞き捨てならない言葉が・・・ 「マリサ!誤解を招くような言い方はやめてくれ!僕たちは幼馴染ってだけだろう?」 「そんな!リカルド酷い!」 マリサはテーブルに突っ伏してワアワア泣き出した、およそ貴族令嬢とは思えない姿を晒している  この騒ぎ自体 とんだ恥晒しだわ タバサは席を立ち 冷めた目でリカルドを見ると、「この事は父に相談します、お先に失礼しますわ」 「まってくれタバサ!誤解なんだ」 リカルドを置いて、タバサは席を立った

【完結】離縁されたので実家には戻らずに自由にさせて貰います!

山葵
恋愛
「キリア、俺と離縁してくれ。ライラの御腹には俺の子が居る。産まれてくる子を庶子としたくない。お前に子供が授からなかったのも悪いのだ。慰謝料は払うから、離婚届にサインをして出て行ってくれ!」 夫のカイロは、自分の横にライラさんを座らせ、向かいに座る私に離婚届を差し出した。

失った真実の愛を息子にバカにされて口車に乗せられた

しゃーりん
恋愛
20数年前、婚約者ではない令嬢を愛し、結婚した現国王。 すぐに産まれた王太子は2年前に結婚したが、まだ子供がいなかった。 早く後継者を望まれる王族として、王太子に側妃を娶る案が出る。 この案に王太子の返事は?   王太子である息子が国王である父を口車に乗せて側妃を娶らせるお話です。

あなたの愛はいりません

oro
恋愛
「私がそなたを愛することは無いだろう。」 初夜当日。 陛下にそう告げられた王妃、セリーヌには他に想い人がいた。

【完結】君を愛する事はない?でしょうね

玲羅
恋愛
「君を愛する事はない」初夜の寝室でそう言った(書類上の)だんな様。えぇ、えぇ。分かっておりますわ。わたくしもあなた様のようなお方は願い下げです。

【完結】私の小さな復讐~愛し合う幼馴染みを婚約させてあげましょう~

山葵
恋愛
突然、幼馴染みのハリーとシルビアが屋敷を訪ねて来た。 2人とは距離を取っていたから、こうして会うのは久し振りだ。 「先触れも無く、突然訪問してくるなんて、そんなに急用なの?」 相変わらずベッタリとくっ付きソファに座る2人を見ても早急な用事が有るとは思えない。 「キャロル。俺達、良い事を思い付いたんだよ!お前にも悪い話ではない事だ」 ハリーの思い付いた事で私に良かった事なんて合ったかしら? もう悪い話にしか思えないけれど、取り合えずハリーの話を聞いてみる事にした。

処理中です...