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第一部 序章
第3話 撃癒師、ドラゴンを撃破する
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黒く高速で飛来する物体は、もうすぐそこまで迫っていた。
天地の狭間を行くドラゴンはどの程度の高さにいるのだろうか?
一瞬の迷いがカールの中に生じた。
音に近い速度で飛ぶドラゴンをそれに比肩する攻撃魔法で撃ち落とすことは容易ではないだろう。
むしろ魔法そのものが通用するかどうかも怪しい。
人間がその身で操れる詠唱魔法、魔獣を召喚して使役する召喚魔法、精霊に命じて攻撃をする精霊魔法。
そのどれを使ってもあの暴虐の行進を止めるには相応しくない。
時間があるならば魔法による巨大な網を投じてあれを絡め取ることができるだろう。
「もう時間がないんだよね」
カールは自嘲気味にそうつぶやく。
稲妻がそれを肯定するように周囲の大地を貫いた。
灰色の雲に隠された太陽が薄く地上に光を投じると、随分と向こうの方に大きな影が近づいていた。
影は遅れてやってくる。
自分の上空を通過する前にドラゴンの気を-事が出来なければすべては水泡と帰す。
始末するべき相手が向こうから来てくれるのだから、やることは実に単純だった。
大して難しいことはない。
修行した歳月の中で、何万回と繰り返してきたことだ。
もはや息をするのと同じように肉体はその行為を成し遂げる。
勝てないという自信は、もはやどこにもなかった。
カールは全身の力を抜き己の中にある魔力を意識した。
人間一人が抱える魔力は大して多くない。それならば今周りで荒れ狂っている自然の力を借りれば何百倍も何千倍も凄まじい力を生み出すことができる。
一瞬の呼吸を経て、闇が光を吸い込むように、世界の魔力をカールは体内に取り込んだ。
足元の大地が激しく陥没する。空気や水、光や音すらも取り込んで、少年は小さな太陽と化した。
ありとあらゆる魔力を溜め込んだ、いつ爆発してもおかしくない、強大なる力の塊がそこに誕生する。
意識は無意識へ。無意識は光の速さを超える思考となって、引き込んだ力と同量の魔力を足元へと叩きつけた。
弾ける爆音、凄まじい量の土砂と岩石の塊が、天空を行き過ぎようとする黒い影へと襲い掛かる。
明確なる意思をもってその攻撃は仕掛けられた。
一撃目のそれは単なる牽制だった。
ここから先を通過するなら、手痛い傷を負うことになる。そんな無言の警告をカールはドラゴンに向かい行った。
二撃目、三撃目の準備をする。
それは音よりも早く光には少し遅い速度で行われた。
大地の次は天空を、天空の次は轟炎を、その次には今この瞬間に最も多い水が用意されていた。
打ち上げた土砂や岩石はまだ少年の支配下にあった。彼の魔力は肉体を離れても効果を維持することができるからだ。
カールの魔力は対象物から別のものにと移動する。
灰色の雲を支配し、まだ燃え盛る炎の群れを手懐け、嵐によって荒れ狂う河川の水を我が物へと変えていく。
短い時間、少年は世界の構造そのものを、意のままにしようとしていた。
それまで破壊に勤しんでいた暴虐の主は、突如として出現した猛威を跳ね除けようとして地上にその鎌首をもたげた。
得意の火砲は青白い炎の滝となってカールへと襲来した。
ドラゴンからすれば小さな蟻のようにしか見えないカールを消滅させるには、それだけで十分すぎるくらいだと、竜は考えたのだろう。
だが、己の吐き出した炎の途切れた先で何もなかったかのように服の裾についた焦げ目を払う少年を認識した時、ようやくドラゴンは過ちを犯したことに気づいたようだ。
気づき、小さな蟻から殲滅の対象へと、カールの格を上げたようだった。
全ての力は上から下へと流れ落ちる。
その認識を正しいものとして、優位性のある天空から地上へと降りることをドラゴンを拒んだ。
ついさっき行ってきたのは単なる土砂を跳ね上げただけの攻撃で、これより高く舞い上がれば、少年の攻撃は自分にかすりもしないだろうとそう思ったらしい。
小さく唸り声をあげて威嚇すると、更なる高みを目指して、暴虐の翼は羽ばたきを開始する。
ただその時に全てはもう遅くて。
二撃目として用意していた天空のそれを、カールは忌まわしい爬虫類もどきに向けて、叩きつけた。
ドラゴンの咆哮など、生み出したブレスなど比べ物にならないほどの轟雷が、焦熱が、白光が、浮かぶ巨躯を優しく抱擁する。
「いかに魔法耐性の強い竜種でも、これは無理でしょ?」
魔法でもなく自然の猛威。
ドラゴンですらも消し炭と化してしまうそんな冗談としか思えない光景がカールの真上で繰り広げられていた。
本当ならばその天地の境目に何者も存在することができないはずなのに。
大自然の意思を持って少年を、彼の望む守りたいもの全てを守るようにして。
この地方に舞い降りた天災にも匹敵する一頭のドラゴンだけの命を静かに吹き消したのだった。
「……ヤバい。これ以上は無理、かな‥…」
圧倒的な破壊力で脅威を葬った少年は、その結果に満足するも、明らかに不調を訴える言葉を口にする。
魔力を使いすぎた。体力を酷使しすぎた。精神を世界と同調させすぎた。
何の対価も感謝の言葉ももらえないはずなのに、どうしてこんなつまらないことをしてしまったんだろう。
暴力は何も生まないのに。争いは嫌いだ。憎しみを向けられることも怖い。
怒りと恨みにさらされることだって大嫌いだ。
……逃げ出したい。何もかもから……もう終わった後だから、今更かな……こんな後悔は。
深く陥没した地の底から這い出せる気力が残っているかどうかも怪しい。
立っているのが辛くなり土砂降りの雨で腰ぐらいまで溜まった茶色い水たまりにカールが腰を下ろした途端、風を切り裂く音とともに何かが落ちてきた。
焼け焦げたドラゴンの遺骸だった。
穴の底からは見えないがたぶん全身からぷすぷすと煙を上げながらその遺体は近くの畑かどこかに墜落したと思われる。
ドッスンと落下音。続いて目に見えない衝撃波がカールの元にまで到達する。
それは多分丘を越えて遥かな山裾にある少年が治療した母娘の元まで届いたことだろう。
「驚かせなければいいんだけど」
相変わらず自分より他人を優先する少年はそんなことを思わずつぶやいてしまう。
それからまいったな、ともう一度ぼやいて、重苦しい灰色の雲がゆっくりと過ぎ去った空を眺めた。
太陽がちょうど夕暮れ間近の状態で錆色の輝きを地上に落としている。
もうすぐ月が上がるだろう。
そうなるとどうなる?
カールはふと、それから先のことに不安を感じた。
近くにはドラゴンの遺骸がある。魔獣の肉体は生きていない状態でも野生動物にとっては脅威だ。
だから多分、熊とか狼とか。動けなくなった自分を捕食しに来る連中はまだやってこないはずだ。
明日の朝にまでどうにか待てば体力も回復するだろうし、背丈の3倍はあるこの穴から抜け出ることもできるだろう。
「待つ、かあ……」
やっぱりあの母娘の治療をするんじゃなかった、と心に後悔が生れる。
カールの本業は治癒師だ。人を癒すことが専門だ。そのための最後の手段として、【撃癒】なんてスキルがある。
大いなる力を使うには大いなる犠牲が必要で、カールの場合は【撃癒】を行使すれば、ほぼ魔力を使い切ることが難点だった。
魔力の回復にはほぼ一日必要となる。
それでいてもなお世界と同調し周囲の魔力を支配してあれだけの成果を残すことができるのだから、恐ろしくも大した少年だとその前に誰かがいれば評価したことだろう。
残念ながらそんなものはどこにも存在しない。
あれほどの規模の戦闘だって、師匠の下にいた期間にほぼ毎日やっていたというだけで、独立してから率先して戦いに身を投じたこともない。
「奇跡が起こったんだよ。奇跡が。僕なんて矮小でちっぽけな、ただの『終極』さ」
どんどんと暮れてゆくオレンジ色の光を眺めながら自嘲気味に再度そうつぶやく。
自分で自分を慰めている時が一番悲しくて一番虚しくて、そして一番気楽な瞬間だ。
もう二度と思いつきなんかで人を助けたりしない。
心で強くそう誓う。しかし、可能ならば誰か助けてくれないものか。
ここで冷たい土砂と水に身を浸していたら、夜間のうちに凍死する可能性もある。
考えてみればここは山奥で、夜ともなれば初冬のように冷え込む。
「誰か助けてくれないかなぁ」
蚊の鳴くような声で助けを求めてみる。返事なんて戻って来るはずがなかった。
だってこのあたりには誰もいないのだから。
そう思っていたら奇跡が起こった。
「あの! 誰かいますか? 大丈夫ですか?」
おいおいまじかよ。キセキ……起こるじゃん。
聞き覚えのあるその声に応えるようにしてカールは叫んだ。
「助けてください!」
天地の狭間を行くドラゴンはどの程度の高さにいるのだろうか?
一瞬の迷いがカールの中に生じた。
音に近い速度で飛ぶドラゴンをそれに比肩する攻撃魔法で撃ち落とすことは容易ではないだろう。
むしろ魔法そのものが通用するかどうかも怪しい。
人間がその身で操れる詠唱魔法、魔獣を召喚して使役する召喚魔法、精霊に命じて攻撃をする精霊魔法。
そのどれを使ってもあの暴虐の行進を止めるには相応しくない。
時間があるならば魔法による巨大な網を投じてあれを絡め取ることができるだろう。
「もう時間がないんだよね」
カールは自嘲気味にそうつぶやく。
稲妻がそれを肯定するように周囲の大地を貫いた。
灰色の雲に隠された太陽が薄く地上に光を投じると、随分と向こうの方に大きな影が近づいていた。
影は遅れてやってくる。
自分の上空を通過する前にドラゴンの気を-事が出来なければすべては水泡と帰す。
始末するべき相手が向こうから来てくれるのだから、やることは実に単純だった。
大して難しいことはない。
修行した歳月の中で、何万回と繰り返してきたことだ。
もはや息をするのと同じように肉体はその行為を成し遂げる。
勝てないという自信は、もはやどこにもなかった。
カールは全身の力を抜き己の中にある魔力を意識した。
人間一人が抱える魔力は大して多くない。それならば今周りで荒れ狂っている自然の力を借りれば何百倍も何千倍も凄まじい力を生み出すことができる。
一瞬の呼吸を経て、闇が光を吸い込むように、世界の魔力をカールは体内に取り込んだ。
足元の大地が激しく陥没する。空気や水、光や音すらも取り込んで、少年は小さな太陽と化した。
ありとあらゆる魔力を溜め込んだ、いつ爆発してもおかしくない、強大なる力の塊がそこに誕生する。
意識は無意識へ。無意識は光の速さを超える思考となって、引き込んだ力と同量の魔力を足元へと叩きつけた。
弾ける爆音、凄まじい量の土砂と岩石の塊が、天空を行き過ぎようとする黒い影へと襲い掛かる。
明確なる意思をもってその攻撃は仕掛けられた。
一撃目のそれは単なる牽制だった。
ここから先を通過するなら、手痛い傷を負うことになる。そんな無言の警告をカールはドラゴンに向かい行った。
二撃目、三撃目の準備をする。
それは音よりも早く光には少し遅い速度で行われた。
大地の次は天空を、天空の次は轟炎を、その次には今この瞬間に最も多い水が用意されていた。
打ち上げた土砂や岩石はまだ少年の支配下にあった。彼の魔力は肉体を離れても効果を維持することができるからだ。
カールの魔力は対象物から別のものにと移動する。
灰色の雲を支配し、まだ燃え盛る炎の群れを手懐け、嵐によって荒れ狂う河川の水を我が物へと変えていく。
短い時間、少年は世界の構造そのものを、意のままにしようとしていた。
それまで破壊に勤しんでいた暴虐の主は、突如として出現した猛威を跳ね除けようとして地上にその鎌首をもたげた。
得意の火砲は青白い炎の滝となってカールへと襲来した。
ドラゴンからすれば小さな蟻のようにしか見えないカールを消滅させるには、それだけで十分すぎるくらいだと、竜は考えたのだろう。
だが、己の吐き出した炎の途切れた先で何もなかったかのように服の裾についた焦げ目を払う少年を認識した時、ようやくドラゴンは過ちを犯したことに気づいたようだ。
気づき、小さな蟻から殲滅の対象へと、カールの格を上げたようだった。
全ての力は上から下へと流れ落ちる。
その認識を正しいものとして、優位性のある天空から地上へと降りることをドラゴンを拒んだ。
ついさっき行ってきたのは単なる土砂を跳ね上げただけの攻撃で、これより高く舞い上がれば、少年の攻撃は自分にかすりもしないだろうとそう思ったらしい。
小さく唸り声をあげて威嚇すると、更なる高みを目指して、暴虐の翼は羽ばたきを開始する。
ただその時に全てはもう遅くて。
二撃目として用意していた天空のそれを、カールは忌まわしい爬虫類もどきに向けて、叩きつけた。
ドラゴンの咆哮など、生み出したブレスなど比べ物にならないほどの轟雷が、焦熱が、白光が、浮かぶ巨躯を優しく抱擁する。
「いかに魔法耐性の強い竜種でも、これは無理でしょ?」
魔法でもなく自然の猛威。
ドラゴンですらも消し炭と化してしまうそんな冗談としか思えない光景がカールの真上で繰り広げられていた。
本当ならばその天地の境目に何者も存在することができないはずなのに。
大自然の意思を持って少年を、彼の望む守りたいもの全てを守るようにして。
この地方に舞い降りた天災にも匹敵する一頭のドラゴンだけの命を静かに吹き消したのだった。
「……ヤバい。これ以上は無理、かな‥…」
圧倒的な破壊力で脅威を葬った少年は、その結果に満足するも、明らかに不調を訴える言葉を口にする。
魔力を使いすぎた。体力を酷使しすぎた。精神を世界と同調させすぎた。
何の対価も感謝の言葉ももらえないはずなのに、どうしてこんなつまらないことをしてしまったんだろう。
暴力は何も生まないのに。争いは嫌いだ。憎しみを向けられることも怖い。
怒りと恨みにさらされることだって大嫌いだ。
……逃げ出したい。何もかもから……もう終わった後だから、今更かな……こんな後悔は。
深く陥没した地の底から這い出せる気力が残っているかどうかも怪しい。
立っているのが辛くなり土砂降りの雨で腰ぐらいまで溜まった茶色い水たまりにカールが腰を下ろした途端、風を切り裂く音とともに何かが落ちてきた。
焼け焦げたドラゴンの遺骸だった。
穴の底からは見えないがたぶん全身からぷすぷすと煙を上げながらその遺体は近くの畑かどこかに墜落したと思われる。
ドッスンと落下音。続いて目に見えない衝撃波がカールの元にまで到達する。
それは多分丘を越えて遥かな山裾にある少年が治療した母娘の元まで届いたことだろう。
「驚かせなければいいんだけど」
相変わらず自分より他人を優先する少年はそんなことを思わずつぶやいてしまう。
それからまいったな、ともう一度ぼやいて、重苦しい灰色の雲がゆっくりと過ぎ去った空を眺めた。
太陽がちょうど夕暮れ間近の状態で錆色の輝きを地上に落としている。
もうすぐ月が上がるだろう。
そうなるとどうなる?
カールはふと、それから先のことに不安を感じた。
近くにはドラゴンの遺骸がある。魔獣の肉体は生きていない状態でも野生動物にとっては脅威だ。
だから多分、熊とか狼とか。動けなくなった自分を捕食しに来る連中はまだやってこないはずだ。
明日の朝にまでどうにか待てば体力も回復するだろうし、背丈の3倍はあるこの穴から抜け出ることもできるだろう。
「待つ、かあ……」
やっぱりあの母娘の治療をするんじゃなかった、と心に後悔が生れる。
カールの本業は治癒師だ。人を癒すことが専門だ。そのための最後の手段として、【撃癒】なんてスキルがある。
大いなる力を使うには大いなる犠牲が必要で、カールの場合は【撃癒】を行使すれば、ほぼ魔力を使い切ることが難点だった。
魔力の回復にはほぼ一日必要となる。
それでいてもなお世界と同調し周囲の魔力を支配してあれだけの成果を残すことができるのだから、恐ろしくも大した少年だとその前に誰かがいれば評価したことだろう。
残念ながらそんなものはどこにも存在しない。
あれほどの規模の戦闘だって、師匠の下にいた期間にほぼ毎日やっていたというだけで、独立してから率先して戦いに身を投じたこともない。
「奇跡が起こったんだよ。奇跡が。僕なんて矮小でちっぽけな、ただの『終極』さ」
どんどんと暮れてゆくオレンジ色の光を眺めながら自嘲気味に再度そうつぶやく。
自分で自分を慰めている時が一番悲しくて一番虚しくて、そして一番気楽な瞬間だ。
もう二度と思いつきなんかで人を助けたりしない。
心で強くそう誓う。しかし、可能ならば誰か助けてくれないものか。
ここで冷たい土砂と水に身を浸していたら、夜間のうちに凍死する可能性もある。
考えてみればここは山奥で、夜ともなれば初冬のように冷え込む。
「誰か助けてくれないかなぁ」
蚊の鳴くような声で助けを求めてみる。返事なんて戻って来るはずがなかった。
だってこのあたりには誰もいないのだから。
そう思っていたら奇跡が起こった。
「あの! 誰かいますか? 大丈夫ですか?」
おいおいまじかよ。キセキ……起こるじゃん。
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現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
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