強制結婚させられた相手がすきすぎる

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もしものふたり

はじめての、翌朝

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※ もしものふたり の世界線です。
_____________

窓から暖かな陽光が差し、昨晩初めて繋がり愛し合った二人はすやすやと寝息を立てていた。
零は圭吾の大きな身体にすっぽりと収まり、気持ちよさそうに眠っている。
腰には圭吾の手が回され、少し苦しそうにしながら目を覚ました。
「…ん……」
目を開けると、若干下腹部が筋肉痛になっており、圭吾の男根が挿入された穴はヒリヒリと痛む。
「圭吾さんの、大きかったな…」
零は腰に回された圭吾の腕を大儀そうに退かし、腰を支えながら起き上がる。
まだ夢の中にいる圭吾を置いて、朝風呂に入るために寝室を出た。
歩く度にとろりと自分の愛液が流れ出す。
若干の不快感をどうにかやり過ごし、
風呂場へ向かった。
そこで着替えを忘れたことに気がついたが、もう一度戻るのも面倒なので着ていたバスローブをそのまま、また羽織ることにした。
風呂場のドアを開け、シャワーを出す。
37度と、いつもよりぬるいお湯を身体にかけ、不快感を落としていく。
セックスは気持ちよかったけれど、やっぱり初めてであれは大きすぎる。
その前に長い間慣らしていたとはいえ、
あの大きさに耐えられるようになるにはまだ少しかかるだろう。
零は早々にシャワーを済ませ、身体をバスタオルで拭う。
そして先ほどまで着ていたバスローブをもう一度羽織ると、そのままリビングへ向かった。
まだ圭吾は起きていない。
面倒なので髪はフェイスタオルを巻き、ドライヤーは諦める。
「んーと…目玉焼きと、トーストかな」
食パンを三枚、自分の分を一枚と圭吾の分を二枚焼きながら、
フライパンで目玉焼きを作る。
圭吾は塩胡椒派なので片方には塩胡椒を振り、自分のには何もかけない。
半熟になったところで火を止め、焼いていたトーストを取り出し、それぞれの皿に盛り付ける。
ズキリ、とまた下腹部が痛む。
零は驚き、そしてそのままキッチンの床に座り込んだ。
すぐに痛みは治まったが、今日はあまり無理はできなさそうだ。
テーブルに二人分の食事を並べ、
寝室へ向かう。
「圭吾さーんおはようございます」
ゆさゆさと圭吾の肩を揺らし、自らがアラームとなって圭吾を起こす。
「起きてくださーい。
もう朝ごはんできましたよー?」
圭吾は眠そうに眉間に皺を寄せ、
「ん…何時…」
と置き時計を確認する。
「9時…」
零に引っ張られ、圭吾はそのままリビングへ向かった。
洗面台で顔を洗い、漸く覚めてきた目を擦りながら零の待つ食卓へ。
「え…作ってくれたの?
身体は平気?」
圭吾は心配そうにしている。
「ん、平気ですよ。
いっぱい慣らしてくれましたし、優しかったです」
大きすぎたけどね、と零は心の中で思った。
「大丈夫ならよかった。
でも今日は無理しないでゆっくりしようね」
二人は一緒にいただきます、と手を合わせ、目玉焼きトーストにかぶりついた。
半熟の黄身がとろりと流れ出し、
零は今朝のことを思い出す。
そして赤面し、圭吾に気づかれてしまった。
「零くん、どうしたの?」
急に頬を赤く染めた零を疑問に思い、圭吾はそう聞いた。
「あ、いや…なんでも…。
そうだ、今日は二人で映画を見ませんか?」
なんとかして話を逸らす。
圭吾はまだ疑問に思っているようだが、
それ以上深く聞く必要はないと感じたのか、今日見る映画の話をした。
零はテーブルの下、圭吾に見られない所で下腹部を摩る。
いつかここに、圭吾との子を宿すことができたら…と願うのだった。

____________

本編の二人の初めては、痛みもほぼなくThe二次元 という感じにしましたが、
こっちの二人はしっかり痛みもあり、そしてそれを零が隠しています。

次回もおたのしみに…♪
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