強制結婚させられた相手がすきすぎる

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もしものふたり

妊活スタート

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※もしものふたり の世界線です。
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「奥さーん」
圭吾は妻となった零を、ふざけてそう呼ぶことがある。
漸く自分と同じ姓になった零が愛おしく、何度もそう呼んではにこにこと嬉しそうだ。
「はーい旦那さんちょっとまっててくださいね~」
零はこの後二人で入るために風呂を沸かしている最中で、その声は浴室から響いている。
零を呼んだ圭吾も、お皿洗いをしていて手が離せない。
零を呼んだのは、単純に家事をして無心になっている時にふと嬉しさが込み上げた、というものだ。
「おまたせしました。お皿洗いありがとうございます」
零は戻ってきて、下着の準備をしに再び別の場所へ向かった。
圭吾もお皿洗いを終えると、先に風呂場へ向かった零に続いて
「奥さんおまたせ~。今日の入浴剤はそれ?」
とシャワーを出して身体を洗う。
零は圭吾の割れた腹筋をまじまじと眺め、
少しだけ頬を赤くした。
いつも見ているのに、どうしてこんなにもどきどきできるのだろうか。
零は自分の頬を冷まそうと、圭吾からシャワーを借りた。
「零?のぼせちゃった?」
圭吾が心配そうに零の顔を除く。
零はすぐに顔を逸らし、
「ん…いや…大丈夫です」
と下を向いた。
シャワーを圭吾に返し、頬が赤くないか鏡を見てチェックする。
とそこで、
「零、今日赤ちゃんつくろ」
と圭吾が言った。
え?と口を開けて驚く零に、
圭吾はシャワーを止めてこう言う。
「体調は変わりない?零が嫌ならしないけど、俺は始めるなら今日がいいかなって」
明日はゆっくりできるし、と。
零は少し間を置いて、
「はい…僕も今日がいいです」
と言った。

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