魔法少女は眠らせたい。魔女っ子ロリミカちゃん。(魔法少女と一緒に異世界冒険。魔法で悶絶パワーアップした俺はハーレム目指して頑張る話)

カトラス

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プロローグ 

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 あたしは螺旋階段を駆け上っていた。

 先にいる姉さん達に遅れまいと必死だったよ。



「ハァーハァ」と息が切れる。



「玉座の間は、もうすぐだからロリミカがんばって!!」



 後ろについてくるあたしに対して次女のリディア姉さんが声をかけてくれた。



 いつも、優しい姉さん。



「うん、大丈夫よリディア、あたしは平気だから」



 ここまで走り通しだったからやせ我慢。



 あたし達魔法使いの三姉妹は、【アルデシューム】という名の魔女を倒しにいく途中。



 命を狙われている女王様を救いに、お城の螺旋階段を昇っているところ。



 かつてのアルデシュームはあたし達と同じ魔法使い。



 アレクサンドリアで一、二を争う魔力の持ち主だったのに。



 アーシア女王様にも可愛がられ、騎士団員とも恋仲で順風満帆。

 誰もが羨む魔法使いだった。



 あたしも彼女みたいな魔法使い目指していたのに……。



 それなのに、それなのに。

 全てを裏切り捨ててまでも、魔にとりつかれた哀れなアルデシューム。

 

 王国を追放されたはずのアルデシュームがこの地に戻り何をするの?



 そんなことを思っていた矢先だったの。

 先頭の姉さんの足が止まる。



「ちょっとみんなストップ。さっきから同じところをグルグルとまわってない?」



 そう、ミーシャ姉さんが立ち止まって言ったんだ。





 理由は、螺旋階段がいつまでも続くから。



「もしかして、アルデシュームの魔法なんじゃないのかな」



「そんな気がするね」



 二人の姉さん達がそんな会話をしていた時……。





「クックックッ、罠にはまったお馬鹿な魔法使いだこと。お前達がここで時間を費やしてる間に女王は我がアルデシュームの意のままになったのよ。つまり手遅れってこと」



 声の主はアルデシューム。

 永遠に続いていた螺旋階段の上部から浮遊しながら降りてきたのよ。



「この裏切りものー、やっつけてやるぅ!」



 あたしは精一杯声を張り上げて言ってやった。



「フッフフフフ ほざけぇーー じわじわとなぶり殺してやるわ」



 アルデシュームは不敵な笑みを浮かべ杖を前方に振ったのね。



 アルデシュームの背後から無数のガーゴイルが羽をはばたかせたし、螺旋階段からは戦士の姿。



 手には剣や槍を持ったやつら。



「やはりパラメキアに落ちのびていたのは噂じゃなかったのね、ガーゴイルまで……。アルデシュームは魔戒にも堕ちたみたいよ」



 姉さん達はやつらに備えて杖を構える。





「始まるよー ロリミカ!! 攻撃は任せて。あんたはバフとヒーリングで掩護して」



「あいよ、姉ちゃん」



 あたしは右手のステッキを振った。

 得意のサポート魔法で魔力アップの呪文を唱える。さらに結界シールド魔法よ。



「いいね、ロリミカ。ありがとう!!」



 リディア姉さんは杖から火球を連射し、ミーシャ姉さんは「フェンリル達よ、我との契約を遂行たまえ」と召喚呪文を唱える。



 火球はガーゴイルの羽を焼き、オオカミ達は戦士の喉元に食らいつく。



 強い、強いよ、姉さんは。

 あっと言う間に敵を蹴散らすミーシャとリディア。

 本当に頼もしい姉さんだったよ。



 でも、でも、やっつける度にアルデシュームは新たな敵を呼び込んだ。



 切がなかったわ。



 敵も魔物達が増えてゴブリンやオーク、空からは巨大なワイバーンが口元から火を吹き出そうとしてたのよ。

 肝心のアルデシュームにもまだ一撃も加えられず、奴はフワフワと宙に浮き戦況を見てるだけ。



「さてさてお強い魔法使いも、そろそろ魔力が尽きだしてないかしらね」



 そう言うとアルデシュームはミーシャ姉さんの胸元を指さし風を切ったわ。



 途端にミーシャ姉さんのローブが破け胸元があらわになったの。胸につけてるペンダントが見える。



「ビンゴっ。やっぱりもう魔力残ってないじゃないの。もう黒く濁ってますわね」



 ミーシャ姉さんのペンダントにつけられた宝石は真っ黒とはいわないものの輝きは失われていたの。

「やっばっ、このままじゃ、やられるぅー」



「ロリミカ、まだ魔力が残っているうちに、あなただけ逃げなさい」



 突然、頭の中で声が聞こえたの。

 声はミーシャ姉さん。

「分かったら、うなづいて。声に出したらダメよ」



 あたしは「いやいや」と首を横に振った。



「時間がないの。聞き分けない事しない。リディア、ロリミカだけ逃がすわよ。あなたはテレポでロリミカを……わたしはできるだけ時を稼ぐわ」



「偉大なる竜よ、ドラゴンよ、我にその雄大な姿を見せ、そしてサラマンダーとなりて全てを焼き尽くせ」



 空間を切り裂いて全身に火を纏ったドラゴンが現れたの。



「バカなそんな強い召喚魔法を使ったらお前は石になって砕け散るはず」



 アルデシュームはサラマンダーのブレスに備え防御姿勢を取りながら不吉な事を言う。



 それを裏付けるようにミーシャ姉さんのペンダントの宝石はみるみるうちに黒色を超えて炭のように焦げていた。そして足から除々に石化していく。



「アルデシュームが防御してる間に早くぅー」



 そうミーシャはリディアに叫んだの。



 リディアは両手を挙げて呪文を唱えだしたわ



 すると、あたしの身体はフワフワと宙に浮き、螺旋階段には空間が裂けて孔が現れた。



「ロリミカよく聞いて、わたしももうダメだと思う。だから、あなただけ逃げてね。そして、いつの日にかアルデシュームを打ち倒しアレクサンドリアを救うのよ。最後にわたしの能力もあなたにあげます。絶対強くなるからね!」



「嫌だよリディア。最後なんて言わないで!!」



 その時、サラマンダーの姿に興奮したワイバーンが火をふいたの。



 それと同時にサラマンダーは口から「ゴォーーーーーー」と豪炎を吐き出す、ワイバーンの火は業炎にかき消されワイバーンとアルデシュームを包みこむ。



「クェーん」

 ワイバーンからは断末魔の鳴き声が。

「うぐぅ~」

 アルデシュームからは苦しげな叫び声。



「今よ、リディア!!」



 リディア姉さんは挙げていた両腕を振り下ろす。



 あたしの身体は空間に開いた孔に。



「ありがとうロリミカ。そして、サヨウナラ~」



 そういうと、ミーシャ姉さんは……。



 「パリーッン」



「いや、いやぁ~~、ミーシャーーー」



 砕ける姿か見えるとあたしは絶叫して涙が止まらない、

 

 ミーシャの最後と共に役目を終えたサラマンダーが姿を消した。

 ミーシャが命を賭して放った召喚魔法が解けた瞬間だったわ。



「ロリミカに届けー、我が持てる魔力の全てを!!」



 そんなことをしたらリディア姉さんも・・・。



 空間に向かって加速していたあたしの体に七色の光が包み込む。



 サラマンダーの業炎により黒焦げとなり絶命し落下するワイバーンを尻目に、アルデシュームはあたしを確認すると。



「なるほど、逃げ足だけは早いようね。その素晴らしい姉妹愛に免じてお前は封印してやるわ」



 アルデシュームは禍々しい呪文を唱えだしたの。

「パーラミターフリダヤブラジャーニーヤ。暗黒の箱で永遠に封印せしめせぇー」

 

 唱え終わるとアルデシュームは「ふぅー」と口からどす黒い糸上のものを吐き出した。



 あたしの体は半分は空間に出来た孔に入りかけていたけど、黒い糸が身体に巻き付けはじめ。



「く、苦しい」



 もうダメかと思った時だった。



「大丈夫よ、ロリミカ。あなたにはわたしがついてるから」



 その声はリディア姉さんのもの。



「これで最後だから心の片隅に覚えておいて、わたしはいつも、明るいロリミカが大好き、どんな時はでもあなたらしく天真爛漫に生きなさいね。ありがとうロリミカ」



「リディアまで最後なんて、言わないでー」

「わたしはいつも、あなたと一緒。だから、今は今は強く、呪いを消えろと願いなさい。きっとあなたはアーシアさまに導かれます」



 あたしは、強く願いなから空間に吸い込まれていく。



 だんだんと苦しさは無くなったかわりに意識が薄れていった。



 そうして、真っ暗な世界に……。
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