43 / 50
第四十三話『ヴァルセリアの予言。毒を盛る者と剣を振る影』
しおりを挟む
槍試合の決着は、あまりにも冷酷で、私の胸に冷たい鉛のような重みを残した。
果物のように潰れたミハエルの亡骸が、砂の上に無惨に横たわっている。頭部は形を失い、血と脳漿が混ざった温い湯気が立ちのぼり、甘く鉄錆びた匂いが鼻腔を刺す。その匂いは風に乗って、貴族席に座る私のもとへと忍び寄った。
返り血と飛び散った脳片は、イザベラとマリーベルのドレスを容赦なく汚した。絹の深い色合いは赤と灰色に染まり、艶やかさを失っていく。
「いやあああああ!」
イザベラは狂乱の叫びを上げ、椅子を倒しながら後ずさる。頬に散った細かな血飛沫が、恐怖に引き攣った顔をさらに醜く歪ませていた。
だが、隣のマリーベルは沈黙したままだった。瞳は暗く沈み、感情を押し殺したその表情は氷のように冷たい。彼女は迷いなく立ち上がると、ワインの置かれたテーブルへと足を運ぶ。
そこには、マグダレーナが無表情のまま立っていた。まるでこの惨劇など眼中にないかのように、彼女は彫像のように動かず、冷たい瞳でマリーベルを見据えている。
マリーベルは無言のままテーブルに手を伸ばし、毒を忍ばせたワインのグラスを取った。マグダレーナは一歩引き、まるでそれを当然の儀式のように見守っている。
マリーベルはそのグラスをしっかりと握り、王座席へと向かって歩みを進めた。観客のざわめきは遠のき、石床に響く靴音だけが耳に残る。
王の前に進み出たマリーベルは、深く一礼し、言葉を発することなく毒入りのワインを差し出した。その所作は一見忠誠の礼のようでありながら、その奥底に潜む黒い影が、私の胸を締めつけた。
王は、壮絶な御前槍試合の結末を見届けると、深く息をつき、わずかに喉を鳴らした。
「……喉が渇いた」
その言葉に応じるように、マリーベルが静かに一歩進み出る。手には、先ほどマグダレーナから受け取った深紅のワインの入った杯が握られていた。彼女の表情は冷ややかで、口元には微笑すら浮かんでいない。
王はためらうことなく、その杯を受け取ると、喉を上下させて一気に飲み干した。濃厚な赤が杯から消えるのと同時に、場に微かな緊張が走る。
王は立ち上がり、観客席を見渡した。その声音は張りがあり、戦場の雄叫びにも似ていた。
「勝者、ゴリアテ!」
喝采とどよめきが混じる中、王は続けた。
「これより、近衛隊長の役目はゴリアテに任せる!」
その言葉に会場が揺れるような歓声を上げる。私は、その光景を見ながら、心の中で小さくつぶやいた。
「……これで、この王の役目は終わった」
次の瞬間だった。王が観客席の最前列でふと目を見開いたかと思うと、苦しげに喉を押さえ、膝から崩れ落ちた。
「ぐっ……!」
鮮血が唇から溢れ、胸元を赤く染める。観客席から悲鳴があがる中、王はもがきながら血を吐き、重力に引かれるように前のめりに転げ落ちた。
鈍い音を立てて石床に倒れ込むと、その身体は二度と動かなかった。
数分前まで武勇と歓喜で満ちていた空気は、一転して凍りつき、やがて阿鼻叫喚の嵐に変わる。叫び声、泣き声、逃げ惑う足音が入り乱れ、玉座の間は混乱の渦に呑み込まれていった。
王が絶命した瞬間、場内は異様な静寂に包まれた。喉の奥から漏れる誰かの息だけが耳に残り、観客席のざわめきすら止まっていた。
私は隣のフリードリヒに目をやる。だが、そこにあったのは父の死を受け止める息子の顔ではない。頬は一瞬でこけ、皮膚は黄ばんで皺だらけになり、髪には白が急速に広がっていく。まるで時の流れが彼だけを容赦なく押し潰しているようだった。
私は悟った。――サキュバスだ。精気を根こそぎ奪われた彼は、父王の死さえ理解できず、虚ろな瞳で宙を彷徨わせながら、意味不明のうわごとを漏らし、口端からよだれを垂らしていた。
その瞬間、私は確信する。この国の支配権は、完全に私の手に落ちたのだと。
私は立ち上がり、王の亡骸に群がる衛兵たちへ向かって声を張り上げる。
「現場を保全しろ! 観客は一人たりとも外へ出すな。王は毒殺された。全員の荷物検査が終わるまでは、この場から一歩も動かすな!」
命令が石壁に反響し、衛兵たちが一斉に動き出す。逃げ腰になった観客を押し留める兵の動きが視界の端で揺れる。恐怖と混乱の臭いが、血の匂いに混ざって鼻を刺した。
私はゴリアテに目を向けた。彼は無言で頷き、全身で覚悟を示すように前へ進み出る。
「この場の指揮はお前に任せる、ゴリアテ!」
私は高らかに宣言した。その声は群衆のざわめきを押し沈め、視線を一斉に私へと向けさせる。――今、この場を支配しているのが誰なのか、誰もが理解していた。
御前槍会の余韻が消えぬ会場は、血の匂いと鉄の匂いが入り混じり、重苦しい空気で満ちていた。観客たちのざわめきが遠くに響く中、衛兵の一人が低く叫ぶ。
「……見つけました! 毒入りのワインボトルです!」
彼の手に握られていたのは、金細工の首輪が付いた高級ボトル。紫がかった液面が微かに揺れ、光を反射して妖しく輝いている。周囲の空気がさらに張り詰めた。
すぐに事情聴取が始まる。マグダレーナが人々の視線を真っすぐに受け止め、静かに証言を口にした。
「最後にそのボトルからグラスへ注いだのは……次女です」
その瞬間、衛兵たちが無言で動く。金属音が響き、次女の両腕が後ろ手に取られ、冷たい鉄の拘束具が嵌められた。彼女の顔は青ざめ、唇が小刻みに震えている。
ゴリアテの鋭い声が場を切り裂く。
「侯爵家の長女も関与の疑いあり。二人とも地下牢に幽閉せよ」
長女の叫びが響くが、兵たちは一切耳を貸さず、鎧の音を響かせながら姉妹を引きずって行った。観客席からは息を呑む気配だけが漂う。
私は沈黙したまま、その光景を見届ける。言葉は不要だった。すべてが私の描いた筋書き通りに進んでいる。
地下牢の闇と冷気は、沈黙を許さない。やがて侯爵家姉妹の口から、私が求める自白が吐き出されるだろう。そのための拷問も、必要ならば迷わず仕向ける。
私は静かに目を細めた――駒はすでに、盤上から逃れられないのだから。
王の葬儀は、私が主となって取り仕切った。役に立たなくなったフリードリヒの代わりに、静粛かつ盛大に――それは民衆に、この国の真の覇者が誰であるかを深く刻み込む儀式でもあった。黒衣の喪服に身を包み、凛と立つ私の視線を、誰も正面から受け止められない。鐘の音が重く響くたび、群衆は自然と頭を垂れ、私の存在を唯一の支配者として心に刻んでいった。
一方で、裏ではマグダレーナを使い、王の死によって誰が最も得をするのかを民衆や貴族たちにささやかせた。噂はやがて一つの名に収束する――侯爵家を陰で操る黒幕、第三王子レオンハルト。巧妙に仕組まれた囁きは、確実に彼の足元を崩していく。
その頃、ゴリアテは謹慎部屋を捜索し、一冊の日記を見つけ出した。そこには不穏な計画と、血塗られた未来図が記されていた。そして私の手元には、レオンハルト自らの筆跡で書かれた脅迫文が届く。証拠は揃った。
私は命じた。「謀反の門でレオンハルトを捕らえよ」。鋼鉄の門が閉ざされ、逃げ場を失った彼は、衛兵たちにより鎖で縛られた。顔は蒼白、しかしその瞳には未だ傲慢な光が宿っていた。
あとは、民衆の前で公開処刑するだけだ。広場には既に断頭台が組まれ、群衆のざわめきが風に乗って私の耳に届く。その瞬間、ふとヴァルセリアの言葉が脳裏に蘇った――『毒を持って笑う者と、陰で剣を振る者』。
あれは、この私とゴリアテを指していたのだと、今なら分かる。
私は小さく息を吸い、ゴリアテに視線を送る。その逞しい腕が剣を掲げ、夕陽の赤が刃を染めた。あとは、この刃が落ちるだけで、長き復讐の舞台は幕を下ろす。
果物のように潰れたミハエルの亡骸が、砂の上に無惨に横たわっている。頭部は形を失い、血と脳漿が混ざった温い湯気が立ちのぼり、甘く鉄錆びた匂いが鼻腔を刺す。その匂いは風に乗って、貴族席に座る私のもとへと忍び寄った。
返り血と飛び散った脳片は、イザベラとマリーベルのドレスを容赦なく汚した。絹の深い色合いは赤と灰色に染まり、艶やかさを失っていく。
「いやあああああ!」
イザベラは狂乱の叫びを上げ、椅子を倒しながら後ずさる。頬に散った細かな血飛沫が、恐怖に引き攣った顔をさらに醜く歪ませていた。
だが、隣のマリーベルは沈黙したままだった。瞳は暗く沈み、感情を押し殺したその表情は氷のように冷たい。彼女は迷いなく立ち上がると、ワインの置かれたテーブルへと足を運ぶ。
そこには、マグダレーナが無表情のまま立っていた。まるでこの惨劇など眼中にないかのように、彼女は彫像のように動かず、冷たい瞳でマリーベルを見据えている。
マリーベルは無言のままテーブルに手を伸ばし、毒を忍ばせたワインのグラスを取った。マグダレーナは一歩引き、まるでそれを当然の儀式のように見守っている。
マリーベルはそのグラスをしっかりと握り、王座席へと向かって歩みを進めた。観客のざわめきは遠のき、石床に響く靴音だけが耳に残る。
王の前に進み出たマリーベルは、深く一礼し、言葉を発することなく毒入りのワインを差し出した。その所作は一見忠誠の礼のようでありながら、その奥底に潜む黒い影が、私の胸を締めつけた。
王は、壮絶な御前槍試合の結末を見届けると、深く息をつき、わずかに喉を鳴らした。
「……喉が渇いた」
その言葉に応じるように、マリーベルが静かに一歩進み出る。手には、先ほどマグダレーナから受け取った深紅のワインの入った杯が握られていた。彼女の表情は冷ややかで、口元には微笑すら浮かんでいない。
王はためらうことなく、その杯を受け取ると、喉を上下させて一気に飲み干した。濃厚な赤が杯から消えるのと同時に、場に微かな緊張が走る。
王は立ち上がり、観客席を見渡した。その声音は張りがあり、戦場の雄叫びにも似ていた。
「勝者、ゴリアテ!」
喝采とどよめきが混じる中、王は続けた。
「これより、近衛隊長の役目はゴリアテに任せる!」
その言葉に会場が揺れるような歓声を上げる。私は、その光景を見ながら、心の中で小さくつぶやいた。
「……これで、この王の役目は終わった」
次の瞬間だった。王が観客席の最前列でふと目を見開いたかと思うと、苦しげに喉を押さえ、膝から崩れ落ちた。
「ぐっ……!」
鮮血が唇から溢れ、胸元を赤く染める。観客席から悲鳴があがる中、王はもがきながら血を吐き、重力に引かれるように前のめりに転げ落ちた。
鈍い音を立てて石床に倒れ込むと、その身体は二度と動かなかった。
数分前まで武勇と歓喜で満ちていた空気は、一転して凍りつき、やがて阿鼻叫喚の嵐に変わる。叫び声、泣き声、逃げ惑う足音が入り乱れ、玉座の間は混乱の渦に呑み込まれていった。
王が絶命した瞬間、場内は異様な静寂に包まれた。喉の奥から漏れる誰かの息だけが耳に残り、観客席のざわめきすら止まっていた。
私は隣のフリードリヒに目をやる。だが、そこにあったのは父の死を受け止める息子の顔ではない。頬は一瞬でこけ、皮膚は黄ばんで皺だらけになり、髪には白が急速に広がっていく。まるで時の流れが彼だけを容赦なく押し潰しているようだった。
私は悟った。――サキュバスだ。精気を根こそぎ奪われた彼は、父王の死さえ理解できず、虚ろな瞳で宙を彷徨わせながら、意味不明のうわごとを漏らし、口端からよだれを垂らしていた。
その瞬間、私は確信する。この国の支配権は、完全に私の手に落ちたのだと。
私は立ち上がり、王の亡骸に群がる衛兵たちへ向かって声を張り上げる。
「現場を保全しろ! 観客は一人たりとも外へ出すな。王は毒殺された。全員の荷物検査が終わるまでは、この場から一歩も動かすな!」
命令が石壁に反響し、衛兵たちが一斉に動き出す。逃げ腰になった観客を押し留める兵の動きが視界の端で揺れる。恐怖と混乱の臭いが、血の匂いに混ざって鼻を刺した。
私はゴリアテに目を向けた。彼は無言で頷き、全身で覚悟を示すように前へ進み出る。
「この場の指揮はお前に任せる、ゴリアテ!」
私は高らかに宣言した。その声は群衆のざわめきを押し沈め、視線を一斉に私へと向けさせる。――今、この場を支配しているのが誰なのか、誰もが理解していた。
御前槍会の余韻が消えぬ会場は、血の匂いと鉄の匂いが入り混じり、重苦しい空気で満ちていた。観客たちのざわめきが遠くに響く中、衛兵の一人が低く叫ぶ。
「……見つけました! 毒入りのワインボトルです!」
彼の手に握られていたのは、金細工の首輪が付いた高級ボトル。紫がかった液面が微かに揺れ、光を反射して妖しく輝いている。周囲の空気がさらに張り詰めた。
すぐに事情聴取が始まる。マグダレーナが人々の視線を真っすぐに受け止め、静かに証言を口にした。
「最後にそのボトルからグラスへ注いだのは……次女です」
その瞬間、衛兵たちが無言で動く。金属音が響き、次女の両腕が後ろ手に取られ、冷たい鉄の拘束具が嵌められた。彼女の顔は青ざめ、唇が小刻みに震えている。
ゴリアテの鋭い声が場を切り裂く。
「侯爵家の長女も関与の疑いあり。二人とも地下牢に幽閉せよ」
長女の叫びが響くが、兵たちは一切耳を貸さず、鎧の音を響かせながら姉妹を引きずって行った。観客席からは息を呑む気配だけが漂う。
私は沈黙したまま、その光景を見届ける。言葉は不要だった。すべてが私の描いた筋書き通りに進んでいる。
地下牢の闇と冷気は、沈黙を許さない。やがて侯爵家姉妹の口から、私が求める自白が吐き出されるだろう。そのための拷問も、必要ならば迷わず仕向ける。
私は静かに目を細めた――駒はすでに、盤上から逃れられないのだから。
王の葬儀は、私が主となって取り仕切った。役に立たなくなったフリードリヒの代わりに、静粛かつ盛大に――それは民衆に、この国の真の覇者が誰であるかを深く刻み込む儀式でもあった。黒衣の喪服に身を包み、凛と立つ私の視線を、誰も正面から受け止められない。鐘の音が重く響くたび、群衆は自然と頭を垂れ、私の存在を唯一の支配者として心に刻んでいった。
一方で、裏ではマグダレーナを使い、王の死によって誰が最も得をするのかを民衆や貴族たちにささやかせた。噂はやがて一つの名に収束する――侯爵家を陰で操る黒幕、第三王子レオンハルト。巧妙に仕組まれた囁きは、確実に彼の足元を崩していく。
その頃、ゴリアテは謹慎部屋を捜索し、一冊の日記を見つけ出した。そこには不穏な計画と、血塗られた未来図が記されていた。そして私の手元には、レオンハルト自らの筆跡で書かれた脅迫文が届く。証拠は揃った。
私は命じた。「謀反の門でレオンハルトを捕らえよ」。鋼鉄の門が閉ざされ、逃げ場を失った彼は、衛兵たちにより鎖で縛られた。顔は蒼白、しかしその瞳には未だ傲慢な光が宿っていた。
あとは、民衆の前で公開処刑するだけだ。広場には既に断頭台が組まれ、群衆のざわめきが風に乗って私の耳に届く。その瞬間、ふとヴァルセリアの言葉が脳裏に蘇った――『毒を持って笑う者と、陰で剣を振る者』。
あれは、この私とゴリアテを指していたのだと、今なら分かる。
私は小さく息を吸い、ゴリアテに視線を送る。その逞しい腕が剣を掲げ、夕陽の赤が刃を染めた。あとは、この刃が落ちるだけで、長き復讐の舞台は幕を下ろす。
0
あなたにおすすめの小説
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
悪役令嬢、休職致します
碧井 汐桜香
ファンタジー
そのキツい目つきと高飛車な言動から悪役令嬢として中傷されるサーシャ・ツンドール公爵令嬢。王太子殿下の婚約者候補として、他の婚約者候補の妨害をするように父に言われて、実行しているのも一因だろう。
しかし、ある日突然身体が動かなくなり、母のいる領地で療養することに。
作中、主人公が精神を病む描写があります。ご注意ください。
作品内に登場する医療行為や病気、治療などは創作です。作者は医療従事者ではありません。実際の症状や治療に関する判断は、必ず医師など専門家にご相談ください。
【完結】姉は聖女? ええ、でも私は白魔導士なので支援するぐらいしか取り柄がありません。
猫屋敷 むぎ
ファンタジー
誰もが憧れる勇者と最強の騎士が恋したのは聖女。それは私ではなく、姉でした。
復活した魔王に侯爵領を奪われ没落した私たち姉妹。そして、誰からも愛される姉アリシアは神の祝福を受け聖女となり、私セレナは支援魔法しか取り柄のない白魔導士のまま。
やがてヴァルミエール国王の王命により結成された勇者パーティは、
勇者、騎士、聖女、エルフの弓使い――そして“おまけ”の私。
過去の恋、未来の恋、政略婚に揺れ動く姉を見つめながら、ようやく私の役割を自覚し始めた頃――。
魔王城へと北上する魔王討伐軍と共に歩む勇者パーティは、
四人の魔将との邂逅、秘められた真実、そしてそれぞれの試練を迎え――。
輝く三人の恋と友情を“すぐ隣で見つめるだけ”の「聖女の妹」でしかなかった私が、
魔王討伐の旅路の中で、“本当の自分”を見つけていく――。
ちょっぴり切ない恋と友情と姉妹愛、そして私の成長の物語です。
※本作の章構成:
第一章:アカデミー&聖女覚醒編
第二章:勇者パーティ結成&魔王討伐軍北上編
第三章:帰郷&魔将・魔王決戦編
※「小説家になろう」にも掲載(異世界転生・恋愛12位)
※ アルファポリス完結ファンタジー8位。応援ありがとうございます。
村娘になった悪役令嬢
枝豆@敦騎
恋愛
父が連れてきた妹を名乗る少女に出会った時、公爵令嬢スザンナは自分の前世と妹がヒロインの乙女ゲームの存在を思い出す。
ゲームの知識を得たスザンナは自分が将来妹の殺害を企てる事や自分が父の実子でない事を知り、身分を捨て母の故郷で平民として暮らすことにした。
村娘になった少女が行き倒れを拾ったり、ヒロインに連れ戻されそうになったり、悪役として利用されそうになったりしながら最後には幸せになるお話です。
※他サイトにも掲載しています。(他サイトに投稿したものと異なっている部分があります)
アルファポリスのみ後日談投稿しております。
「お前みたいな卑しい闇属性の魔女など側室でもごめんだ」と言われましたが、私も殿下に嫁ぐ気はありません!
野生のイエネコ
恋愛
闇の精霊の加護を受けている私は、闇属性を差別する国で迫害されていた。いつか私を受け入れてくれる人を探そうと夢に見ていたデビュタントの舞踏会で、闇属性を差別する王太子に罵倒されて心が折れてしまう。
私が国を出奔すると、闇精霊の森という場所に住まう、不思議な男性と出会った。なぜかその男性が私の事情を聞くと、国に与えられた闇精霊の加護が消滅して、国は大混乱に。
そんな中、闇精霊の森での生活は穏やかに進んでいく。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
溺愛最強 ~気づいたらゲームの世界に生息していましたが、悪役令嬢でもなければ断罪もされないので、とにかく楽しむことにしました~
夏笆(なつは)
恋愛
「おねえしゃま。こえ、すっごくおいしいでし!」
弟のその言葉は、晴天の霹靂。
アギルレ公爵家の長女であるレオカディアは、その瞬間、今自分が生きる世界が前世で楽しんだゲーム「エトワールの称号」であることを知った。
しかし、自分は王子エルミニオの婚約者ではあるものの、このゲームには悪役令嬢という役柄は存在せず、断罪も無いので、攻略対象とはなるべく接触せず、穏便に生きて行けば大丈夫と、生きることを楽しむことに決める。
醤油が欲しい、うにが食べたい。
レオカディアが何か「おねだり」するたびに、アギルレ領は、周りの領をも巻き込んで豊かになっていく。
既にゲームとは違う展開になっている人間関係、その学院で、ゲームのヒロインは前世の記憶通りに攻略を開始するのだが・・・・・?
小説家になろうにも掲載しています。
愛されないと吹っ切れたら騎士の旦那様が豹変しました
蜂蜜あやね
恋愛
隣国オデッセアから嫁いできたマリーは次期公爵レオンの妻となる。初夜は真っ暗闇の中で。
そしてその初夜以降レオンはマリーを1年半もの長い間抱くこともしなかった。
どんなに求めても無視され続ける日々についにマリーの糸はプツリと切れる。
離縁するならレオンの方から、私の方からは離縁は絶対にしない。負けたくない!
夫を諦めて吹っ切れた妻と妻のもう一つの姿に惹かれていく夫の遠回り恋愛(結婚)ストーリー
※本作には、性的行為やそれに準ずる描写、ならびに一部に性加害的・非合意的と受け取れる表現が含まれます。苦手な方はご注意ください。
※ムーンライトノベルズでも投稿している同一作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる