102 / 240
中央教会編
四章 第十五話 妹という存在
しおりを挟む
ボーンネルの傭兵達が毎日死ぬような思いの訓練をする中、レイもクレースとの毎日欠かさない特訓でかなり実力がついてきていた。しかしながら実力自体はかなり上がったものの、毎日の特訓相手がクレースであるため、レイ本人は未だ満足のいく強さというものを得られていなかったのだ。
レイが日々行う特訓内容としては毎日行うこととして朝早くに起床し、いきなり木刀を持ち素振りを五百回した後にクレースと撃ち合いをする。レイは普段、ハルバードを使用するが、どの武器でも強くなれなければ意味がないということで木刀を使用しているのだ。クレース自体は手加減無しで寸止めもすることなく容赦無く打ち込んでくる。そのため終わる頃には傷だらけというのも日常茶飯事なのだ。
そしてその後ジンに癒されにいった後、クレースの転移魔法で魔物が多く生息する地域の決められた場所の中からランダムで木刀のみを持ったレイを転移させる。そして大抵の場合飛ばされる場所は魔物の群れの真ん中か、何度来ても方向感覚を失ってしまいそうな場所なのである。
そしてそんな環境から方角のみを伝えられてクレースの家まで一時間のうちに帰ってこなければならない。その後、疲労が限界状態の中ようやく『レグルス』を手に取り素振りを千回して最後に再びクレースと戦う。しかしその頃には倒れてしまいそうなほどのしんどさでボコボコにやられる。
ジンに気づかれればすぐにやめるように言われてしまうので、その後は平然としてジンに接し、究極に疲れている場合は恥ずかしげもなく甘えて膝枕をしてもらい頭を撫でてもらうのだ。それだけでレイの疲労は吹っ飛んだ。
しかしレイはこんな過酷な特訓にも一切の弱音を吐かない。ただただ全力でこなすのだ。
そんな日々が続くある日、レイは朝の特訓からレグルスの使用が認められた。
そして朝からのクレースとの打ち合いにも木刀のクレースに対してレグルスを使用した。今度こそ勝てると思ったものの木刀を使用していた時と同様、コテンパンに叩きのめされたのだ。
「クッ、どうして木刀に弾かれる····」
「だから言っただろ、お前はまだ武器を使いこなせてすらいない」
(レイ、流石に無理しすぎだぜ? ちょっとは休め。お前がうまく使いこなせないのは俺にも非がある)
(いいや、関係ない。私の実力不足だ·····それに、相手がおかしい)
事実、飛ばされた場所で出くわした魔物にはたとえA級の群れであろうとも苦戦することはなかったのだ。
しかし、帰ってきてクレースと戦うと自分の攻撃がまるで意味を成さない。角度を工夫した攻撃も、技同士を組み合わせたものもまるで知っていたかのように避けられカウンターをくらってしまう。
昔ジンに剣を教えていたと聞きジンにもこんなことをしていたのかと聞くと「そんなわけないだろ」と言われ、自分が弱すぎるのかもしれないとネガティブな気持ちになることもあったのだ。しかし諦めようと思ったことはただの一度もなかった。
それどころか、ジンを守れる存在に少しずつ近づけていたことが嬉しかったのだ。
そして特訓を始めてからは、家に帰るとずっとエルムが心配したような様子で料理を作ったりマッサージをしたりと疲れをなんとか取ろうと努力してくれる。それもありがたいのだ。
「レイ姉さん、たまには休んだほうがいいですよ。私心配です。ジンお姉ちゃんもすごく心配してました」
「大丈夫だ。エルムも疲れてるだろ、私に気にせず休んでくれ」
それを聞いてエルムは少ししょんぼりとした顔を見せた。
「······今日は一緒にお風呂に入るか?」
心配させないようにそう聞くと「はいッ!」とエルムは元気な女の子らしい嬉しそうな返事をした。
そして二人は家にあるお風呂に入った。家のお風呂はもちろん集会所の温泉などと比べると小さいもののしっかりとした作りで二人で使用する分には十分すぎるほどなのだ。
レイはエルムの小さな背中を優しく洗いながらも自分が幸せな気持ちになっているのを感じた。そしてエルムも心地よさそうにレイに身を委ねていた。
(小さくてかわいらしい背中だ。気持ちいいんだろうか、ジンにも今度やってみよう)
そしてレイはこの機会に実は気になっていたことを聞いてみることにした。
「······エルム、私はもしかしたら、シキのことを助けられたかも知れない。お前に、悲しい思いをさせずに済んだのかも知れない」
そんなレイの言葉を聞いてエルムは大きく首を横に振った。
「そんなこと思わないでください。私は今、何も寂しくなんてありませんから。レイお姉さんと一緒に住めて、ジンお姉ちゃんは毎日のように私に話しかけにきてくれる。十分すぎて申し訳ないくらいです」
「······そうか。実は、私にも兄がいてな。もう何年も会ってはいないし仲も良くはなかった。小さい頃から兄妹らしい会話も特にはしていないし、距離もあった。だからお前達の会話を聞いていると····その、なんだか羨ましかった」
そしてエルムは少し照れた顔のレイを見て笑顔になる。
「でも、妹のことが嫌いなお兄ちゃんなんて絶対にいないと思います。たとえ直接表さなくても、心の奥で思ってくれてるんです。家族だから、兄妹だからじゃなくて、きっと心の大切な場所にその存在があるんです。だからレイ姉さん、私達妹は素直な気持ちを伝えればいいんです。たとえ楽しい思い出がなくても、兄妹なら些細な思い出でも宝物になるんですから」
「些細な思い出か······」
「ご、ごめんなさいなんだか変なこと言っちゃって。私は少しのぼせてきたのでもう上がります」
「いいや、助かった。私も上がる」
そしてお風呂から上がるとその日もレイは泥のように眠った。
レイが日々行う特訓内容としては毎日行うこととして朝早くに起床し、いきなり木刀を持ち素振りを五百回した後にクレースと撃ち合いをする。レイは普段、ハルバードを使用するが、どの武器でも強くなれなければ意味がないということで木刀を使用しているのだ。クレース自体は手加減無しで寸止めもすることなく容赦無く打ち込んでくる。そのため終わる頃には傷だらけというのも日常茶飯事なのだ。
そしてその後ジンに癒されにいった後、クレースの転移魔法で魔物が多く生息する地域の決められた場所の中からランダムで木刀のみを持ったレイを転移させる。そして大抵の場合飛ばされる場所は魔物の群れの真ん中か、何度来ても方向感覚を失ってしまいそうな場所なのである。
そしてそんな環境から方角のみを伝えられてクレースの家まで一時間のうちに帰ってこなければならない。その後、疲労が限界状態の中ようやく『レグルス』を手に取り素振りを千回して最後に再びクレースと戦う。しかしその頃には倒れてしまいそうなほどのしんどさでボコボコにやられる。
ジンに気づかれればすぐにやめるように言われてしまうので、その後は平然としてジンに接し、究極に疲れている場合は恥ずかしげもなく甘えて膝枕をしてもらい頭を撫でてもらうのだ。それだけでレイの疲労は吹っ飛んだ。
しかしレイはこんな過酷な特訓にも一切の弱音を吐かない。ただただ全力でこなすのだ。
そんな日々が続くある日、レイは朝の特訓からレグルスの使用が認められた。
そして朝からのクレースとの打ち合いにも木刀のクレースに対してレグルスを使用した。今度こそ勝てると思ったものの木刀を使用していた時と同様、コテンパンに叩きのめされたのだ。
「クッ、どうして木刀に弾かれる····」
「だから言っただろ、お前はまだ武器を使いこなせてすらいない」
(レイ、流石に無理しすぎだぜ? ちょっとは休め。お前がうまく使いこなせないのは俺にも非がある)
(いいや、関係ない。私の実力不足だ·····それに、相手がおかしい)
事実、飛ばされた場所で出くわした魔物にはたとえA級の群れであろうとも苦戦することはなかったのだ。
しかし、帰ってきてクレースと戦うと自分の攻撃がまるで意味を成さない。角度を工夫した攻撃も、技同士を組み合わせたものもまるで知っていたかのように避けられカウンターをくらってしまう。
昔ジンに剣を教えていたと聞きジンにもこんなことをしていたのかと聞くと「そんなわけないだろ」と言われ、自分が弱すぎるのかもしれないとネガティブな気持ちになることもあったのだ。しかし諦めようと思ったことはただの一度もなかった。
それどころか、ジンを守れる存在に少しずつ近づけていたことが嬉しかったのだ。
そして特訓を始めてからは、家に帰るとずっとエルムが心配したような様子で料理を作ったりマッサージをしたりと疲れをなんとか取ろうと努力してくれる。それもありがたいのだ。
「レイ姉さん、たまには休んだほうがいいですよ。私心配です。ジンお姉ちゃんもすごく心配してました」
「大丈夫だ。エルムも疲れてるだろ、私に気にせず休んでくれ」
それを聞いてエルムは少ししょんぼりとした顔を見せた。
「······今日は一緒にお風呂に入るか?」
心配させないようにそう聞くと「はいッ!」とエルムは元気な女の子らしい嬉しそうな返事をした。
そして二人は家にあるお風呂に入った。家のお風呂はもちろん集会所の温泉などと比べると小さいもののしっかりとした作りで二人で使用する分には十分すぎるほどなのだ。
レイはエルムの小さな背中を優しく洗いながらも自分が幸せな気持ちになっているのを感じた。そしてエルムも心地よさそうにレイに身を委ねていた。
(小さくてかわいらしい背中だ。気持ちいいんだろうか、ジンにも今度やってみよう)
そしてレイはこの機会に実は気になっていたことを聞いてみることにした。
「······エルム、私はもしかしたら、シキのことを助けられたかも知れない。お前に、悲しい思いをさせずに済んだのかも知れない」
そんなレイの言葉を聞いてエルムは大きく首を横に振った。
「そんなこと思わないでください。私は今、何も寂しくなんてありませんから。レイお姉さんと一緒に住めて、ジンお姉ちゃんは毎日のように私に話しかけにきてくれる。十分すぎて申し訳ないくらいです」
「······そうか。実は、私にも兄がいてな。もう何年も会ってはいないし仲も良くはなかった。小さい頃から兄妹らしい会話も特にはしていないし、距離もあった。だからお前達の会話を聞いていると····その、なんだか羨ましかった」
そしてエルムは少し照れた顔のレイを見て笑顔になる。
「でも、妹のことが嫌いなお兄ちゃんなんて絶対にいないと思います。たとえ直接表さなくても、心の奥で思ってくれてるんです。家族だから、兄妹だからじゃなくて、きっと心の大切な場所にその存在があるんです。だからレイ姉さん、私達妹は素直な気持ちを伝えればいいんです。たとえ楽しい思い出がなくても、兄妹なら些細な思い出でも宝物になるんですから」
「些細な思い出か······」
「ご、ごめんなさいなんだか変なこと言っちゃって。私は少しのぼせてきたのでもう上がります」
「いいや、助かった。私も上がる」
そしてお風呂から上がるとその日もレイは泥のように眠った。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
追放された味噌カス第7王子の異種族たちと,のんびり辺境地開発
ハーフのクロエ
ファンタジー
アテナ王国の末っ子の第7王子に産まれたルーファスは魔力が0で無能者と言われ、大陸の妖精族や亜人やモンスターの多い大陸から離れた無人島に追放される。だが前世は万能スキル持ちで魔王を倒し英雄と呼ばれていたのを隠し生まれ変わってスローライフを送る為に無能者を装っていたのだ。そんなルーファスはスローライフを送るつもりが、無人島には人間族以外の種族の独自に進化した先住民がおり、周りの人たちが勝手に動いて気が付けば豊かで平和な強国を起こしていく物語です。
ガチャで領地改革! 没落辺境を職人召喚で立て直す若き領主
雪奈 水無月
ファンタジー
魔物大侵攻《モンスター・テンペスト》で父を失い、十五歳で領主となったロイド。
荒れ果てた辺境領を支えたのは、幼馴染のメイド・リーナと執事セバス、そして領民たちだった。
十八歳になったある日、女神アウレリアから“祝福”が降り、
ロイドの中で《スキル職人ガチャ》が覚醒する。
ガチャから現れるのは、防衛・経済・流通・娯楽など、
領地再建に不可欠な各分野のエキスパートたち。
魔物被害、経済不安、流通の断絶──
没落寸前の領地に、ようやく希望の光が差し込む。
新たな仲間と共に、若き領主ロイドの“辺境再生”が始まる。
「婚約破棄された転生令嬢ですが、王城のメイド五百人に慕われるメイド長になりました。なお元婚約者は私のメイドに土下座中です」
まさき
恋愛
社畜OLとして過労死した私は、異世界の令嬢・アリア・ヴェルナーに転生した。
目が覚めたら、婚約破棄されていた。
理由は「地味で面白みがない」から。
泣く暇もなかった。翌朝、王城のメイド採用面接に向かった。
最初は鼻で笑われた。雑用係からのスタートだった。
でも——前世で叩き込まれた仕事術と、一人ひとりの話を聞く姿勢で、少しずつメイドたちが集まってきた。
厨房が変わった。リネンが変わった。王城全体が変わっていった。
そして就任スピーチで宣言した。
「500人全員の名前を、覚えます」
冷酷と噂される王太子は、静かに見ていた。
悪役令嬢は妨害を仕掛けてきた。
元婚約者は——後悔し始めていた。
婚約破棄された令嬢が、500人に慕われるメイド長になるまでの物語。
なお元婚約者は、私のメイドたちの前で土下座中です。
異世界召喚は7回目…って、いい加減にしろよ‼︎
アノマロカリス
ファンタジー
『おぉ、勇者達よ! 良くぞ来てくれた‼︎』
見知らぬ城の中、床には魔法陣、王族の服装は中世の時代を感じさせる衣装…
俺こと不知火 朔夜(しらぬい さくや)は、クラスメートの4人と一緒に異世界に召喚された。
突然の事で戸惑うクラスメート達…
だが俺はうんざりした顔で深い溜息を吐いた。
「またか…」
王族達の話では、定番中の定番の魔王が世界を支配しているから倒してくれという話だ。
そして儀式により…イケメンの正義は【勇者】を、ギャルっぽい美紅は【聖戦士】を、クラス委員長の真美は【聖女】を、秀才の悠斗は【賢者】になった。
そして俺はというと…?
『おぉ、伝承にある通り…異世界から召喚された者には、素晴らしい加護が与えられた!』
「それよりも不知火君は何を得たんだ?」
イケメンの正義は爽やかな笑顔で聞いてきた。
俺は儀式の札を見ると、【アンノウン】と書かれていた。
その場にいた者達は、俺の加護を見ると…
「正体不明で気味が悪い」とか、「得体が知れない」とか好き放題言っていた。
『ふむ…朔夜殿だけ分からずじまいか。だが、異世界から来た者達よ、期待しておるぞ!』
王族も前の4人が上位のジョブを引いた物だから、俺の事はどうでも良いらしい。
まぁ、その方が気楽で良い。
そして正義は、リーダーとして皆に言った。
「魔王を倒して元の世界に帰ろう!」
正義の言葉に3人は頷いたが、俺は正義に言った。
「魔王を倒すという志は立派だが、まずは魔物と戦って勝利をしてから言え!」
「僕達には素晴らしい加護の恩恵があるから…」
「肩書きがどんなに立派でも、魔物を前にしたら思う様には動けないんだ。現実を知れ!」
「何よ偉そうに…アンタだったら出来るというの?」
「良いか…殴り合いの喧嘩もしたことがない奴が、いきなり魔物に勝てる訳が無いんだ。お前達は、ゲーム感覚でいるみたいだが現実はそんなに甘く無いぞ!」
「ずいぶん知ったような口を聞くね。不知火は経験があるのか?」
「あるよ、異世界召喚は今回が初めてでは無いからな…」
俺は右手を上げると、頭上から光に照らされて黄金の甲冑と二振の聖剣を手にした。
「その…鎧と剣は?」
「これが証拠だ。この鎧と剣は、今迄の世界を救った報酬として貰った。」
「今迄って…今回が2回目では無いのか?」
「今回で7回目だ!マジでいい加減にして欲しいよ。」
俺はうんざりしながら答えた。
そう…今回の異世界召喚で7回目なのだ。
いずれの世界も救って来た。
そして今度の世界は…?
6月22日
HOTランキングで6位になりました!
6月23日
HOTランキングで4位になりました!
昼過ぎには3位になっていました.°(ಗдಗ。)°.
6月24日
HOTランキングで2位になりました!
皆様、応援有り難う御座いますm(_ _)m
攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】
水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】
【一次選考通過作品】
---
とある剣と魔法の世界で、
ある男女の間に赤ん坊が生まれた。
名をアスフィ・シーネット。
才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。
だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。
攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。
彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。
---------
もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります!
#ヒラ俺
この度ついに完結しました。
1年以上書き続けた作品です。
途中迷走してました……。
今までありがとうございました!
---
追記:2025/09/20
再編、あるいは続編を書くか迷ってます。
もし気になる方は、
コメント頂けるとするかもしれないです。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる