ボーンネル 〜辺境からの英雄譚〜

ふーみ

文字の大きさ
114 / 240
英雄奪還編 前編

五章 第一話 蒼炎の姉妹

しおりを挟む

ギルメスド王国から帰ってきた翌日の朝。目が覚めてから理由はわからないがずっと妙な違和感を感じていた。悪い予感などではないが、くしゃみが出たり誰かに念じられているような感じがする。変わったことと言えば昨晩は寝ている間にクレースの家に連れられ気づけば一緒に眠っていた。寝てて気づかないうちに外に連れ出されていると考えると少し怖いが、おそらく違和感の原因はこれではない。
しかし今のところ何も起こらないので取り敢えず集会所の自室に向かう。
部屋の中には朝早くから閻魁がソファで寝転んでいたがガルと席に座った。

「おはよう。どうしたの?」

「お主を朝飯に誘おうと思ってな」

閻魁はこう見えて食事を一緒に食べようとよく誘ってくる。どうやら誰かと食事を食べるとより美味しく感じるということに最近気づいたようなのだ。

「うん、他のみんなも誘ってくるね」

そう言って立ち上がった時だった。

「ッ——!」

まるで銃のように物凄い速度で部屋の中に何かが入ってきた。そして思わずのけぞるとともに入ってきた者からの凄まじいほどの感情の高ぶりが伝わってきた。その人物は目の前に跪き、一度深く頭を下げると満面の笑みでこちらを見つめてきた。

「ジン様! ただいま戻りました!」

「ゼグトスッ!!」

目の前に現れたのは知り合いを連れてくると言ってしばらく留守にしていたゼグトスだった。そして今わかった、違和感の原因は間違いなくゼグトスだ。そしてモヤモヤしていたのがパッと晴れると共にドアがバタンッ!と大きな音を出して開いた。

「「ジンッ!」」

レイとクレースが慌てた様子で入ってきたのだ。ゼグトスだとわかるとホッとしたが閻魁は目の前で起こったことが突然すぎて驚き、一人でソファをひっくり返してソファごと倒れ込んでいた。

「お前かゼグトス、魔力全開で移動するな」

「これは失敬。久しぶりのジン様に興奮しておりました」

「ゼグトス、おかえり」

「ハイッ!!」

ゼグトスは唇がピクピクと動いて笑みが溢れるのを必死に抑えてなんとか声を出していた。嬉しさがこちらにまで伝わってくる。

「一人か? お前の知り合いというやつはどこだ」

「少々お待ちください。魔力の抑え方に慣れていないものがいますので急に出すのは迷惑かと思いまして」

「ああ、お前もな」

「転移魔法で今すぐこちらに呼ぶことができますが、早速連れてきてもよろしいでしょうか」

「待て、本当に安全なんだろうな」

「······ええ、そう言われると少し不安要素がありますね。ジン様に危害が及ぶのは避けたいので場所を移しても良いでしょうか」

ということなので、いつもパールとの魔法の特訓に使っている海の上の特殊領域まできた。もちろん朝ご飯を終えてからだ。ちなみに閻魁はゼフじいのところへ遊びに行った。念の為ということでボルとトキワも一緒にきた後ゼグトスの転移魔法陣が展開された。

「それでは······」

「二つ?」

二つに分断された魔法陣の上には魔力の渦が巻き起こり、人の体ほどの大きさになった。

「これは····」

それと同時にゼグトスに匹敵するほどの魔力を感じた。それも反応は魔法陣の二つともから。とはいうもののスッと出てきてくれるはずだと少し安心していた次の瞬間


辺りを眩い光が照らし思わず目をつぶる。それとともに魔法陣の一方からは燃えるような紅い炎の熱気を、もう一方からは震えるほどの冷気を感じる。この時点で只者ではないということだけは間違いなく確信した。
その冷気と熱気は綺麗に二つに分断されて相殺することなくスッと消え、その後二人の人影が見えてきた。

「もうゼグトスゥ、転移魔法が雑だよ。やっぱりぼく飛んでこればよかった」

「ゼステナ、私たちが転移魔法を使用せず急に現れれば魔力濃度が大きく変動してしまうのよ。落ち着きなさい」

現れた二人の女性はそれぞれ魔力の質と同じく一方は真紅の髪、一方は冷ややかな薄い群青色の髪をしていた。どちらも少しだけ顔が似ていて美人だったが印象としては真逆の性格という感じがする。

「ジン様、この青い者がクリュス、赤い者がゼステナという名前です。名前は好きに呼んでいただいて結構ですので。それとちなみに姉妹です」

「雑ですよゼグトス、まあ構いませんが」

「ていうかクリュス姉さんどうしてあっさりとコイツについてきちゃったの?」

「ただの興味本位ですよ。貴方もヒマでしたでしょ?」

「そうだけどさぁ」

完全に二人で話す中、突然ゼステナはジンの方を見ると黙ってガン見した。そしてそのまま近づきすぐ近くまで来ると同じくらいの顔の高さになるようしゃがんだ。

「うっわ~本当にかわいいし美人だ。ゼグトスがあんなに言うのもわかるわぁ」

そう言って身体全体を舐め回すように見て何故か「うん」と頷いた。

「ねえ、一つぼくの頼みごとを聞いてくれないかい?」

「う····うん」

流石に距離の詰め方が急すぎて思わずそう頷いた。

「やったあ! じゃあ早速だけど、今から裸になって!!」

「えっ—」

「ぼくとの子をつくろうよ!!」

「「ッ——!!」」

「おいお前、殺されたいのか? メスだろてめえ」

耐えきれずいつになく口の悪いクレースとレイが間に入り、鋭い目つきで睨んだ。

「ジン様! 申し訳ありません!! 後でこの者のことは時空に閉じ込め、なぶり殺しておきますのでどうかお許しをッ!」

「は、裸になるのは嫌だけど、子どもはいいよ。でも魔法陣の描き方忘れちゃったなあ」

「「ッ——!!」

(おいクレース、お前ジンに何教えたんだよ)

(いやあの子は純粋だから。適当な魔法陣を教えて、そこから赤子が出てくるって)

(どこの世界だよ)

(だが私はそれでいいと思う)

(ウン。知らなくていいとオモウ)

「ジン、お前は何もしなくてもいい。ただこの変態からは離れような」

「だってだって! こんな可愛い子見たらもう他の者と子はつくれないし、そうでしょ!! じゃあ子はいらないからさ! せめてッ—」

「こら、ゼステナ失礼ですよ。貴方がジン様でしたか。どうか妹のご無礼をお許しください」

上品な立ち振る舞いで目の前に現れたクリュスはゼステナとは違い静かさと美しさを纏っていた。

「は、はい」

見た感じお姉さんには逆らえないような感じだ。

「ジン様、私たち姉妹はゼグトスに頼まれこの国のために働くように言われました。ですが種族の関係上、主の方にはそれなりの強さを求めたいと思っております」

「クリュス」

ゼグトスがブチギレそうな顔でクリュスを睨む。

「ええ、もちろんゼグトスからはジン様が如何に素晴らしいお方なのかはお聞きしました。ですが私の目で、実際に見てみたいのです」

それを聞くとクレースたちは武器に手をかけた。

「ご心配なさらず、戦うつもりはありません。ただ代わりに」

するとクリュスは静かに左手から手のひらほどの大きさの氷の結晶が出した。

「この氷の結晶は『ラテス』といい、触れるだけで人間でも魔物であろうとも大まかな強さを測定することができ、数字として反映されます。例えば魔物の大まかな値としましてはDランクですと五千、Cランクは一万から五万、Bランクは十万から五十万、Aランクは百万から三百万、Sランクは一千万から二千万程度。Gランクの魔物は残念ながら凶暴につき数値は測れたことがありません。では早速こちらに手を」

「うん、わかった」

ラテスに手を触れると一瞬だけ光り、同時に冷静だったクリュスは驚くように目を見開いた。そしてすぐにハッとなりラテスを引っ込めた。

「きっ、急に申し訳ありません。測ることはできました」

「クリュス、貴方も分かったでしょう?」

「えっ、ええ、問題ありません」

少し動揺した様子のクリュスだったが、すぐに落ち着いた。

「その、もしゼグトスに無理矢理連れてこられてるなら無理に言うことを聞かなくていいからね。その、私はただ友達になってくれれば」

「「ッ······」」

「どうしましたか二人とも。ここまで来て断ったりしませんよね?」

「いや、ぼく初めて人間から友達になって欲しいなんて言われたからさ」

「私たちは断るつもりはありません。お受け致します。ジン様」

かくしていきなりだがゼグトスの知り合いのクリュスとゼステナはここに住むことになったのだ。
そしてその後ゼステナはラテスに反映された数字が気になりこっそりと誰も聞こえないようにクリュスに聞いてみた。

「ねえクリュス姉さん。どうしてすぐしまっちゃったの? 結果は?」

「測定不能よ、一億オーバーね」

「へえ、あの状態でか。でも測定不能なら全開時のぼくや姉さんもなるのに、どうしてあんなにも驚いたの?」

「そうよね、光の色は私にしか見えなかったものね。実は、白い光のすぐそばに黒い光があったわ」

「えっ、黒い光って」

「ええ、通常黒い光は死人がラテスに触れた時だけ発生するわ。ただし白い光と混在する場合は生と死の間に存在するという意味になる。でもあれほどに元気なのだからもしかすると何か別の理由かもしれない。それともう一つ、一番問題なのは収束点の位置よ」

「しゅ、収束点?」

「収束点は混じり合った光の中でただ一つだけ存在するものよ。収束点が白側の中心にあるほど生存確率は上がり反対に黒側の中心にあるほど死ぬ可能性が高くなる」

「で、でもあの子はピンピンしてたよ! きっと、初めての例なんだよ」

だがそれでも、クリュスの顔は少し曇った。

「そうね、私も見たことがない例よ。他の可能性がある場合も十分に考えられるわ。でもね、ゼステナ。ただ一つ確かなのは、ジン様の収束点の位置は黒側のど真ん中だということよ」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

追放された味噌カス第7王子の異種族たちと,のんびり辺境地開発

ハーフのクロエ
ファンタジー
 アテナ王国の末っ子の第7王子に産まれたルーファスは魔力が0で無能者と言われ、大陸の妖精族や亜人やモンスターの多い大陸から離れた無人島に追放される。だが前世は万能スキル持ちで魔王を倒し英雄と呼ばれていたのを隠し生まれ変わってスローライフを送る為に無能者を装っていたのだ。そんなルーファスはスローライフを送るつもりが、無人島には人間族以外の種族の独自に進化した先住民がおり、周りの人たちが勝手に動いて気が付けば豊かで平和な強国を起こしていく物語です。

ガチャで領地改革! 没落辺境を職人召喚で立て直す若き領主

雪奈 水無月
ファンタジー
魔物大侵攻《モンスター・テンペスト》で父を失い、十五歳で領主となったロイド。 荒れ果てた辺境領を支えたのは、幼馴染のメイド・リーナと執事セバス、そして領民たちだった。 十八歳になったある日、女神アウレリアから“祝福”が降り、 ロイドの中で《スキル職人ガチャ》が覚醒する。 ガチャから現れるのは、防衛・経済・流通・娯楽など、 領地再建に不可欠な各分野のエキスパートたち。 魔物被害、経済不安、流通の断絶── 没落寸前の領地に、ようやく希望の光が差し込む。 新たな仲間と共に、若き領主ロイドの“辺境再生”が始まる。

「婚約破棄された転生令嬢ですが、王城のメイド五百人に慕われるメイド長になりました。なお元婚約者は私のメイドに土下座中です」

まさき
恋愛
社畜OLとして過労死した私は、異世界の令嬢・アリア・ヴェルナーに転生した。 目が覚めたら、婚約破棄されていた。 理由は「地味で面白みがない」から。 泣く暇もなかった。翌朝、王城のメイド採用面接に向かった。 最初は鼻で笑われた。雑用係からのスタートだった。 でも——前世で叩き込まれた仕事術と、一人ひとりの話を聞く姿勢で、少しずつメイドたちが集まってきた。 厨房が変わった。リネンが変わった。王城全体が変わっていった。 そして就任スピーチで宣言した。 「500人全員の名前を、覚えます」 冷酷と噂される王太子は、静かに見ていた。 悪役令嬢は妨害を仕掛けてきた。 元婚約者は——後悔し始めていた。 婚約破棄された令嬢が、500人に慕われるメイド長になるまでの物語。 なお元婚約者は、私のメイドたちの前で土下座中です。

異世界召喚は7回目…って、いい加減にしろよ‼︎

アノマロカリス
ファンタジー
『おぉ、勇者達よ! 良くぞ来てくれた‼︎』 見知らぬ城の中、床には魔法陣、王族の服装は中世の時代を感じさせる衣装… 俺こと不知火 朔夜(しらぬい さくや)は、クラスメートの4人と一緒に異世界に召喚された。 突然の事で戸惑うクラスメート達… だが俺はうんざりした顔で深い溜息を吐いた。 「またか…」 王族達の話では、定番中の定番の魔王が世界を支配しているから倒してくれという話だ。 そして儀式により…イケメンの正義は【勇者】を、ギャルっぽい美紅は【聖戦士】を、クラス委員長の真美は【聖女】を、秀才の悠斗は【賢者】になった。 そして俺はというと…? 『おぉ、伝承にある通り…異世界から召喚された者には、素晴らしい加護が与えられた!』 「それよりも不知火君は何を得たんだ?」 イケメンの正義は爽やかな笑顔で聞いてきた。 俺は儀式の札を見ると、【アンノウン】と書かれていた。 その場にいた者達は、俺の加護を見ると… 「正体不明で気味が悪い」とか、「得体が知れない」とか好き放題言っていた。 『ふむ…朔夜殿だけ分からずじまいか。だが、異世界から来た者達よ、期待しておるぞ!』 王族も前の4人が上位のジョブを引いた物だから、俺の事はどうでも良いらしい。 まぁ、その方が気楽で良い。 そして正義は、リーダーとして皆に言った。 「魔王を倒して元の世界に帰ろう!」 正義の言葉に3人は頷いたが、俺は正義に言った。 「魔王を倒すという志は立派だが、まずは魔物と戦って勝利をしてから言え!」 「僕達には素晴らしい加護の恩恵があるから…」 「肩書きがどんなに立派でも、魔物を前にしたら思う様には動けないんだ。現実を知れ!」 「何よ偉そうに…アンタだったら出来るというの?」 「良いか…殴り合いの喧嘩もしたことがない奴が、いきなり魔物に勝てる訳が無いんだ。お前達は、ゲーム感覚でいるみたいだが現実はそんなに甘く無いぞ!」 「ずいぶん知ったような口を聞くね。不知火は経験があるのか?」 「あるよ、異世界召喚は今回が初めてでは無いからな…」 俺は右手を上げると、頭上から光に照らされて黄金の甲冑と二振の聖剣を手にした。 「その…鎧と剣は?」 「これが証拠だ。この鎧と剣は、今迄の世界を救った報酬として貰った。」 「今迄って…今回が2回目では無いのか?」 「今回で7回目だ!マジでいい加減にして欲しいよ。」 俺はうんざりしながら答えた。 そう…今回の異世界召喚で7回目なのだ。 いずれの世界も救って来た。 そして今度の世界は…? 6月22日 HOTランキングで6位になりました! 6月23日 HOTランキングで4位になりました! 昼過ぎには3位になっていました.°(ಗдಗ。)°. 6月24日 HOTランキングで2位になりました! 皆様、応援有り難う御座いますm(_ _)m

【完結】子爵令嬢の秘密

りまり
恋愛
私は記憶があるまま転生しました。 転生先は子爵令嬢です。 魔力もそこそこありますので記憶をもとに頑張りたいです。

攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】

水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】 【一次選考通過作品】 ---  とある剣と魔法の世界で、  ある男女の間に赤ん坊が生まれた。  名をアスフィ・シーネット。  才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。  だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。  攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。 彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。  --------- もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります! #ヒラ俺 この度ついに完結しました。 1年以上書き続けた作品です。 途中迷走してました……。 今までありがとうございました! --- 追記:2025/09/20 再編、あるいは続編を書くか迷ってます。 もし気になる方は、 コメント頂けるとするかもしれないです。

クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました

髙橋ルイ
ファンタジー
「クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました」 気がつけば、クラスごと異世界に転移していた――。 しかし俺のステータスは“雑魚”と判定され、クラスメイトからは置き去りにされる。 「どうせ役立たずだろ」と笑われ、迫害され、孤独になった俺。 だが……一人きりになったとき、俺は気づく。 唯一与えられた“使役スキル”が 異常すぎる力 を秘めていることに。 出会った人間も、魔物も、精霊すら――すべて俺の配下になってしまう。 雑魚と蔑まれたはずの俺は、気づけば誰よりも強大な軍勢を率いる存在へ。 これは、クラスで孤立していた少年が「異常な使役スキル」で異世界を歩む物語。 裏切ったクラスメイトを見返すのか、それとも新たな仲間とスローライフを選ぶのか―― 運命を決めるのは、すべて“使役”の先にある。 毎朝7時更新中です。⭐お気に入りで応援いただけると励みになります! 期間限定で10時と17時と21時も投稿予定 ※表紙のイラストはAIによるイメージです

処理中です...