17 / 59
断章
━━━の記録
しおりを挟む
断章
⚠︎この記録は第四章を見ていると分かる内容になっています
夜風が涼しい、我の頬を風が軽く撫でる。今、風切り村の住民達のある一組の夫婦に新たな命が生まれる。遠くから見ていて分かる。とても、とても愛らしい男の子だ。生まれた事を知らせる大きな産声をあげる。
皆嬉しそうだ、‥ん?何故いまから父になるお前がそんな"酷く醜い顔"をしているのだ?
あの子が産まれてからあの家の様子がおかしい、男は家に帰ってこないし、女は夜泣きに疲れたのかまったく世話をしない‥これでは、あの男の子が可哀想ではないか‥どれ、我があやしてやろう
「ん?なんだい、急になにもない所で笑い出して‥気味が悪い」
これ!なんてことを言うのだ!我のこんな醜い顔を笑ってくれた良い子じゃぞ?何がそんなに不満なんじゃ?辛いことがあるのなら村の住人に聞けば良かろう?一人で溜め込むなとはいってはおらんだろうに‥
‥あの家の夫婦はよく喧嘩するようになった。我は赤子の耳を塞ぎあの醜い声を塞ぐ、赤子はわしの髭を引っ張ってキャキャと笑う。あぁなんて愛らしい‥今すぐにでも【神隠し】してしまいたい。だがそれは駄目だ。【神隠し】は神の中でも絶対にやってはならないこと特に土地神の我がそのような禁忌を侵せばたちまち人間に不幸をもたらしてしまう‥だから
「さっきからキャッキャってうるせぇんだよ!!」
男が赤子の入っていた籠を蹴る。あぁやめておくれ‥お願いだから‥この子傷つけないで‥こんな醜い我を笑ってくれる心優しい子なのだから‥
あの人間共がうるさい、うるさい、うるさい!!我の大事な大事な子に罵詈雑言を浴びせる。なんて醜い、なんて穢らわしい。‥殺してしまうか?それがいい!この子の為になる!ならば‥あぁなんて恐ろしい事を考えたのだろう‥ここの土地に住む者達は我の子でもあるのに‥許しておくれ、許しておくれ‥こんな土地神を許しておくれ‥
またあの子が泣いている。あやしてあげなければ
縺ゅ?蟄舌r谿コ縺励◆?√%縺?▽繧峨′谿コ縺励◆?√≧繧九&縺?→險?縺」縺ヲ縺ゅ?蟄舌r谿エ繧翫▽縺代◆??シ∵ュサ繧薙□縺ィ縺?▲縺ヲ螻ア縺ォ謐ィ縺ヲ縺滓昏縺ヲ縺滓昏縺ヲ縺滓昏縺ヲ縺滂シ?シ∬ィア縺輔↑縺?シ?シ?シ‥コロそう
我は━━の体を抱き締める。もう冷たくなっていてあの温もりを感じない‥あぁ‥ああ‥あああ‥返して‥返して‥返して‥返して!!
あの子を返して!何故?!何故、何故、何故、何故!?あの子が何をした?!何も、何もしていないではないか!!
許さない、許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さないあの子を━したことを許さない。ちょうどいい‥あの蜘蛛共がいるではないか??????あいつらに我が顕現する手伝いをさせよう
空が見える。どうやら我は顕現出来たらしい‥良かった。この子は元気に動いている、どうやら息を吹き返してくれた。我の顔を見て、キャッキャと笑ってくれる。我の存在を知ってくれている。あぁ、本当にいい子じゃ‥あの害虫共がうるさい、やれ対価を払え、労え、それが出来ないのなら‥"その子"をよこせ
渡さない‥渡さない‥渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない━━━━━━━━━━━━━━━━この子は我の子だ
こうして土地神は厄十の神になりました。さあ‥悪いのはどっち?
⚠︎この記録は第四章を見ていると分かる内容になっています
夜風が涼しい、我の頬を風が軽く撫でる。今、風切り村の住民達のある一組の夫婦に新たな命が生まれる。遠くから見ていて分かる。とても、とても愛らしい男の子だ。生まれた事を知らせる大きな産声をあげる。
皆嬉しそうだ、‥ん?何故いまから父になるお前がそんな"酷く醜い顔"をしているのだ?
あの子が産まれてからあの家の様子がおかしい、男は家に帰ってこないし、女は夜泣きに疲れたのかまったく世話をしない‥これでは、あの男の子が可哀想ではないか‥どれ、我があやしてやろう
「ん?なんだい、急になにもない所で笑い出して‥気味が悪い」
これ!なんてことを言うのだ!我のこんな醜い顔を笑ってくれた良い子じゃぞ?何がそんなに不満なんじゃ?辛いことがあるのなら村の住人に聞けば良かろう?一人で溜め込むなとはいってはおらんだろうに‥
‥あの家の夫婦はよく喧嘩するようになった。我は赤子の耳を塞ぎあの醜い声を塞ぐ、赤子はわしの髭を引っ張ってキャキャと笑う。あぁなんて愛らしい‥今すぐにでも【神隠し】してしまいたい。だがそれは駄目だ。【神隠し】は神の中でも絶対にやってはならないこと特に土地神の我がそのような禁忌を侵せばたちまち人間に不幸をもたらしてしまう‥だから
「さっきからキャッキャってうるせぇんだよ!!」
男が赤子の入っていた籠を蹴る。あぁやめておくれ‥お願いだから‥この子傷つけないで‥こんな醜い我を笑ってくれる心優しい子なのだから‥
あの人間共がうるさい、うるさい、うるさい!!我の大事な大事な子に罵詈雑言を浴びせる。なんて醜い、なんて穢らわしい。‥殺してしまうか?それがいい!この子の為になる!ならば‥あぁなんて恐ろしい事を考えたのだろう‥ここの土地に住む者達は我の子でもあるのに‥許しておくれ、許しておくれ‥こんな土地神を許しておくれ‥
またあの子が泣いている。あやしてあげなければ
縺ゅ?蟄舌r谿コ縺励◆?√%縺?▽繧峨′谿コ縺励◆?√≧繧九&縺?→險?縺」縺ヲ縺ゅ?蟄舌r谿エ繧翫▽縺代◆??シ∵ュサ繧薙□縺ィ縺?▲縺ヲ螻ア縺ォ謐ィ縺ヲ縺滓昏縺ヲ縺滓昏縺ヲ縺滓昏縺ヲ縺滂シ?シ∬ィア縺輔↑縺?シ?シ?シ‥コロそう
我は━━の体を抱き締める。もう冷たくなっていてあの温もりを感じない‥あぁ‥ああ‥あああ‥返して‥返して‥返して‥返して!!
あの子を返して!何故?!何故、何故、何故、何故!?あの子が何をした?!何も、何もしていないではないか!!
許さない、許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さないあの子を━したことを許さない。ちょうどいい‥あの蜘蛛共がいるではないか??????あいつらに我が顕現する手伝いをさせよう
空が見える。どうやら我は顕現出来たらしい‥良かった。この子は元気に動いている、どうやら息を吹き返してくれた。我の顔を見て、キャッキャと笑ってくれる。我の存在を知ってくれている。あぁ、本当にいい子じゃ‥あの害虫共がうるさい、やれ対価を払え、労え、それが出来ないのなら‥"その子"をよこせ
渡さない‥渡さない‥渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない渡さない━━━━━━━━━━━━━━━━この子は我の子だ
こうして土地神は厄十の神になりました。さあ‥悪いのはどっち?
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
171
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる