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しおりを挟む一時は騒然となったが、クローナがテキパキと指示を出して、ルーカスをベッドへと運ばせた。
「ど、どうしたんですか? もしかして……」
「魔力がどんどん強くなっているの。恐らく、レベルが上がっているんだわ」
ベッドに横になったルーカスには申し訳ないがステータスを見せてもらう。
☆☆☆★★★★★★★
名前 ルーカス レベル 51
年齢 17歳 HP 3700
種族 人間族 MP 3700
属性 火 雷
スキル
ファイヤー サンダー ファイヤボルト
パッシブ
経験値倍加
肉体変化負荷軽減
☆☆☆★★★★★★★
「なるほど……経験値倍加ね……」
パッシブスキルの経験値倍加効果も乗ってレベルがアップが反映されているようだ。
レベルアップには少なからず体に負荷がかかる。レベルが五以上一気に上がると、大半の人はルーカスのように倒れてしまう。それは肉体の方が急激なレベルアップに適合させるべく変化するからだ。
経験値倍加のパッシブには必ず「肉体変化負荷軽減」もセットで得る。レベルアップアップの際に発生する肉体変化の負荷を減らすのだ。それほど長く眠ることはない。
「なら、経験値が繰り越されている可能性がありますね。ルーカスは生計を立てるために、レベルがカンストしてもギルドの依頼をこなしていましたから」
そろそろアルトが来るとフォンに連れられて、再びレンドルの冒険者ギルドへと戻ることになった。
ルーカスならばそれほど長い間眠り続けることはないと慰められたが、やっぱりもう少し研究所にいたかった。
名残惜しかったが帰ってみれば本当にアルトがいた。もう店じまいだと客に言い、別の場所ではライリーも数量がなくなったと説明して頭を下げていた。
時間を確認すると開店から二時間経っていない。開店初日だから、みんなには無理をして全品五百個ほど作ってもらったはずなのだが。
料理人組に確認しに行くと皆はウキウキなご様子で、かなりの人が一回で大量購入していったと報告を受けた。
チーズやバターといった基本材料は安いが、砂糖がハチャメチャ高い。光熱費や人件費が相まって小銀貨が六枚。一枚百円に相当しているから六百円だ。そんなのを大量に買えば大銀貨(約千円)が枚必要になる。
それにも関わらず、最終的に焼き菓子すらも売り切れてしまったそうだ。
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