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第160話:山田家再編
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1569年4月、山城国勝竜寺城。
ここに久しぶりに山田家家臣団が全員揃うこととなった。
大和国人衆からは筒井順慶、十市遠長、箸尾高春、赤埴信安の姿。
「そうか・・・越智殿が心配ですな。」
私は順慶から越智家広の病のことを知った。
かなり病状が悪化しているらしい。阿古丹も効かないようだ。
そんな中で再会を喜び合う家臣たち。
「丹波の赤鬼を圧倒したそうじゃねえか。もう緑の男も楽勝だな。」
「いや・・・もっと強くならねばと思っております。」
清興と六兵衛という私にとって始まりのコンビの姿。
「丹後攻めも大変でしたでしょう。」
「いやいや丹波の方が厳しかったと思われます。」
景兼と光秀のいつも通りの大人なやり取り。
「やっと帰ってこれたぞ!!」
「大変だったな。ずっと寒いところで。」
「それよりも大武道会だ。俺も出たかったぜ!!」
純忠は一馬と語り合っている。
「源之進、ご苦労だったな。」
「オマエよりはマシだ。」
義成と源之進も互いの労をねぎらい合っている。
ちなみに、しばらく姿を見せなかった源之進は宇智にて紀伊の畠山を牽制していたのだ。
「元規。義輝様から言伝だ。もうしばらく旅をさせてくれとのことだ。」
英圭の言葉に笑顔を見せる元規。
「帰ってこられることがわかっただけで十分です。」
「オマエは本当に義輝様命だな、ひょっとしてそっちか?」
「茶屋っ娘。の尻を追いかけまわしている長滝殿に言われとうないです。」
そんな元規に茶々を入れるが簡単に返される慎之介。
やっとこの日常が戻ってきたのね・・・
美佳が嬉しそうな顔をしているのを見ると私も安心するものだ。
その脇で岳人が竹中半兵衛重治に目配せをする。
「それでは評定を始めましょう。では、始めに殿からありがたいお言葉があります。」
重治の言葉と共に一同静まり返った。
「今回は皆さんのご活躍で予想よりも早く畿内統一及び丹波平定を果たせました。武田元明殿の敵討ちとして丹後もついでに平定できましたことを嬉しく思います。」
私は家臣団を見回す。
「まずは山田家が守護する国が増えすぎたということで守護代の任命でございます。」
重治が紙を読み上げる。
「まずは大和国は変わらずに筒井順慶殿、十市遠長殿、越智家広殿、宇陀は赤埴信安殿にお任せいたします。」
「ははッ。」
平伏する四人の姿。戦国時代のこういうところがどうにも受け付けられない。
「続きまして河内国。河内国は三好長虎殿を守護代に任命いたします。」
「ははッ!!」
嬉しそうな三好長虎。
「続きまして和泉国。和泉国は楠木正虎殿を守護代に任命いたします。」
「ありがたき幸せでございます。」
改めて感無量な表情の楠木政虎。
「続きまして摂津国。摂津国は高山重友殿が守護代となります。」
「ありがたき幸せ!!」
感極まった重友が泣きそうになっている。
それを見た美佳や清興。六兵衛も泣きそうになる。
「次は若狭国・・・。」
重治の顔を物凄い形相で睨みつける清興。
俺は嫌だぞ!!
そんな・・・私に言われても・・・
とりあえず目を合わさない重治。
「若狭国守護代は本多正信殿にお任せいたしたいと。」
「!?」
冷静沈着な本多正信の顔色が変わった。清興はガッツポーズをしている。
怒った?
しかし、そんな私の心配は皆無であった。
「ありがたき幸せでございます!!」
心底嬉しそうな本多正信。本来の持ち味である内政力を発揮できることが嬉しいようだ。
「そして丹波国。丹波国は明智光秀殿が守護代となります。」
「ははッ!!粉骨砕身いたします。」
ただ光秀に関してはあらかじめ丹波攻めの前から決めていたことでもある。
「最後に丹後国。」
またも家臣団に緊張が走る。
「丹後国守護代には山田義輝殿を任命いたします。」
「ははッ!!」
突然の義輝の任官とその声に驚く家臣団。
義輝が正装で姿を現した。
その姿に元規と英圭は喜びを隠せなかった。
私と目が合うと大きくうなずく義輝。
「義輝さん・・・ありがとうございます・・・」
岳人と義輝はあらかじめ打ち合わせをしていたようだ。
待たせたな・・・岳人。
義輝は満足げな顔を見せるのだった。
その他にも恩賞の贈呈などもあったが、無事に滞りなく評定が終わった。
勝竜寺城の茶室。
私と岳人、義輝、景兼、重治、清興、六兵衛、光秀たち守護代が集まっていた。
「義輝様。いかがでございましたか?」
景兼が義輝に問いかける。
それはあの色装束の謎の集団のことであった。
「ああ、ある程度はわかってきた。奴らの真意だけは掴めぬが・・・」
義輝は私たちの顔を見回す。
「あの者共は大陸・・・明から流れてきたことは明白だが、その目的としてわかったことはこの国の強き者を選別しているということだ。」
「この日ノ本の乗っ取りは?」
光秀が身を乗り出してきた。
景兼や光秀は奴らは日ノ本の乗っ取りを企てていると解釈していたのだが、
「乗っ取りというよりは利用しようと考えているのではないか・・・俺はそう思うのだ。」
「利用ですと・・・?」
「明国に対して何らかの行動を考えている連中だろうということだ。」
そんな義輝の言葉に刺激されたのか岳人が口を開く。
「この国の侍たちの力を借りて明と戦うということが奴らの考えだとすればそれは大きな間違いです。」
「・・・うむ。」
私もこのことによくわかっている。
秀吉の朝鮮出兵の失敗。それを現代人の私と岳人はよくわかっているのだ。
「現状では明と戦ってもまず勝てません。まず国の規模が異なります。およそ最低でも四倍で考えなければなりません。」
岳人の言葉に義輝自身も驚いていた。
「我らが日ノ本全域から二十万の軍勢を集めるならば、明は八十万以上と見積もれます。それでいて国土はおおよそですが、日ノ本の二十五倍ほどはあるかと(あくまでも現代の日本と中国の比較ですが)。」
その岳人の言葉に絶句する家臣団。
このことも知らずに秀吉は大陸進出を企てる。あの今の人柄からは考えられないけど。
「もしも明がこちらに攻めてくるようなことが・・・?」
「だからこその義輝さんと本多さんなんですよ。」
正信からの質問に対し岳人は即答する。
僕ら家族が来たことによる歴史の改変が何を引き起こすかわからない。
明と朝鮮が攻めてくることも考えられる。
いや・・・かなり可能性が高い。
あの色装束の者たちが倭寇だと考えられるから・・・
そんな岳人の心中を察している重治。
「此度の守護代任命には深い理由があるのです。」
そう言うと重治は岳人と目を合わせる。
「まず和泉の正虎さんは楠木正成公の末裔ということが大きいのです。正成公の帝への忠誠心の高さは河内・和泉の民衆に深く根付いております。特に堺に深く入り込んでいただきたいと思っております。鉄砲などの銃火器こそが明に対する我らの最大の強みなのですから。」
「なるほど・・・わかり申した。」
その話に大きくうなずく正虎。
「河内の長虎さんはやはり石山本願寺との繋がりです。政康さんや為三さんと共に本願寺への抑止力になっていただきたいのです。」
「任せてくれればいい、若君。」
長虎は笑みを浮かべて力強く答えた。
「摂津の重友はやはり切支丹との繋がりです。伴天連との交渉役を担って欲しい。」
「任せろって!!」
重友は親指を立てて笑顔を見せる。
「若狭の本多さんは畿内防衛を担います。多くは語らなくても一番適任かと。」
「私を買いかぶりすぎにも思えますが・・・これ程の栄誉はござらん!!」
珍しく正信も気合が入った表情。
「丹波の光秀さんはある意味で一番大変ですが、但馬や播磨への交渉役も担って欲しいのです。山田軍の精鋭である清興さんや六兵衛さんにもいずれは丹波に入ってもらいます。」
岳人は光秀と清興、六兵衛と向かい合う。
「必ずや成し遂げましょう。」
「俺は内政をちまちまとするよりは戦場で駆けずり回る方がマシだ。」
「私は殿や若君の命ならば神仏にでさえ刃向かうつもり。任せてくだされ。」
三人は即答すると岳人は安堵の表情を見せた。
「そして義輝さんの丹後入りはいずれ来る尼子や毛利との共闘のため。」
「わかっているって。」
義輝はこの人事配置を考えた岳人と重治に感嘆していた。
今回のこの山田家の再編。それが日ノ本に変革をもたらしていく要員の一つになるのである。
ここに久しぶりに山田家家臣団が全員揃うこととなった。
大和国人衆からは筒井順慶、十市遠長、箸尾高春、赤埴信安の姿。
「そうか・・・越智殿が心配ですな。」
私は順慶から越智家広の病のことを知った。
かなり病状が悪化しているらしい。阿古丹も効かないようだ。
そんな中で再会を喜び合う家臣たち。
「丹波の赤鬼を圧倒したそうじゃねえか。もう緑の男も楽勝だな。」
「いや・・・もっと強くならねばと思っております。」
清興と六兵衛という私にとって始まりのコンビの姿。
「丹後攻めも大変でしたでしょう。」
「いやいや丹波の方が厳しかったと思われます。」
景兼と光秀のいつも通りの大人なやり取り。
「やっと帰ってこれたぞ!!」
「大変だったな。ずっと寒いところで。」
「それよりも大武道会だ。俺も出たかったぜ!!」
純忠は一馬と語り合っている。
「源之進、ご苦労だったな。」
「オマエよりはマシだ。」
義成と源之進も互いの労をねぎらい合っている。
ちなみに、しばらく姿を見せなかった源之進は宇智にて紀伊の畠山を牽制していたのだ。
「元規。義輝様から言伝だ。もうしばらく旅をさせてくれとのことだ。」
英圭の言葉に笑顔を見せる元規。
「帰ってこられることがわかっただけで十分です。」
「オマエは本当に義輝様命だな、ひょっとしてそっちか?」
「茶屋っ娘。の尻を追いかけまわしている長滝殿に言われとうないです。」
そんな元規に茶々を入れるが簡単に返される慎之介。
やっとこの日常が戻ってきたのね・・・
美佳が嬉しそうな顔をしているのを見ると私も安心するものだ。
その脇で岳人が竹中半兵衛重治に目配せをする。
「それでは評定を始めましょう。では、始めに殿からありがたいお言葉があります。」
重治の言葉と共に一同静まり返った。
「今回は皆さんのご活躍で予想よりも早く畿内統一及び丹波平定を果たせました。武田元明殿の敵討ちとして丹後もついでに平定できましたことを嬉しく思います。」
私は家臣団を見回す。
「まずは山田家が守護する国が増えすぎたということで守護代の任命でございます。」
重治が紙を読み上げる。
「まずは大和国は変わらずに筒井順慶殿、十市遠長殿、越智家広殿、宇陀は赤埴信安殿にお任せいたします。」
「ははッ。」
平伏する四人の姿。戦国時代のこういうところがどうにも受け付けられない。
「続きまして河内国。河内国は三好長虎殿を守護代に任命いたします。」
「ははッ!!」
嬉しそうな三好長虎。
「続きまして和泉国。和泉国は楠木正虎殿を守護代に任命いたします。」
「ありがたき幸せでございます。」
改めて感無量な表情の楠木政虎。
「続きまして摂津国。摂津国は高山重友殿が守護代となります。」
「ありがたき幸せ!!」
感極まった重友が泣きそうになっている。
それを見た美佳や清興。六兵衛も泣きそうになる。
「次は若狭国・・・。」
重治の顔を物凄い形相で睨みつける清興。
俺は嫌だぞ!!
そんな・・・私に言われても・・・
とりあえず目を合わさない重治。
「若狭国守護代は本多正信殿にお任せいたしたいと。」
「!?」
冷静沈着な本多正信の顔色が変わった。清興はガッツポーズをしている。
怒った?
しかし、そんな私の心配は皆無であった。
「ありがたき幸せでございます!!」
心底嬉しそうな本多正信。本来の持ち味である内政力を発揮できることが嬉しいようだ。
「そして丹波国。丹波国は明智光秀殿が守護代となります。」
「ははッ!!粉骨砕身いたします。」
ただ光秀に関してはあらかじめ丹波攻めの前から決めていたことでもある。
「最後に丹後国。」
またも家臣団に緊張が走る。
「丹後国守護代には山田義輝殿を任命いたします。」
「ははッ!!」
突然の義輝の任官とその声に驚く家臣団。
義輝が正装で姿を現した。
その姿に元規と英圭は喜びを隠せなかった。
私と目が合うと大きくうなずく義輝。
「義輝さん・・・ありがとうございます・・・」
岳人と義輝はあらかじめ打ち合わせをしていたようだ。
待たせたな・・・岳人。
義輝は満足げな顔を見せるのだった。
その他にも恩賞の贈呈などもあったが、無事に滞りなく評定が終わった。
勝竜寺城の茶室。
私と岳人、義輝、景兼、重治、清興、六兵衛、光秀たち守護代が集まっていた。
「義輝様。いかがでございましたか?」
景兼が義輝に問いかける。
それはあの色装束の謎の集団のことであった。
「ああ、ある程度はわかってきた。奴らの真意だけは掴めぬが・・・」
義輝は私たちの顔を見回す。
「あの者共は大陸・・・明から流れてきたことは明白だが、その目的としてわかったことはこの国の強き者を選別しているということだ。」
「この日ノ本の乗っ取りは?」
光秀が身を乗り出してきた。
景兼や光秀は奴らは日ノ本の乗っ取りを企てていると解釈していたのだが、
「乗っ取りというよりは利用しようと考えているのではないか・・・俺はそう思うのだ。」
「利用ですと・・・?」
「明国に対して何らかの行動を考えている連中だろうということだ。」
そんな義輝の言葉に刺激されたのか岳人が口を開く。
「この国の侍たちの力を借りて明と戦うということが奴らの考えだとすればそれは大きな間違いです。」
「・・・うむ。」
私もこのことによくわかっている。
秀吉の朝鮮出兵の失敗。それを現代人の私と岳人はよくわかっているのだ。
「現状では明と戦ってもまず勝てません。まず国の規模が異なります。およそ最低でも四倍で考えなければなりません。」
岳人の言葉に義輝自身も驚いていた。
「我らが日ノ本全域から二十万の軍勢を集めるならば、明は八十万以上と見積もれます。それでいて国土はおおよそですが、日ノ本の二十五倍ほどはあるかと(あくまでも現代の日本と中国の比較ですが)。」
その岳人の言葉に絶句する家臣団。
このことも知らずに秀吉は大陸進出を企てる。あの今の人柄からは考えられないけど。
「もしも明がこちらに攻めてくるようなことが・・・?」
「だからこその義輝さんと本多さんなんですよ。」
正信からの質問に対し岳人は即答する。
僕ら家族が来たことによる歴史の改変が何を引き起こすかわからない。
明と朝鮮が攻めてくることも考えられる。
いや・・・かなり可能性が高い。
あの色装束の者たちが倭寇だと考えられるから・・・
そんな岳人の心中を察している重治。
「此度の守護代任命には深い理由があるのです。」
そう言うと重治は岳人と目を合わせる。
「まず和泉の正虎さんは楠木正成公の末裔ということが大きいのです。正成公の帝への忠誠心の高さは河内・和泉の民衆に深く根付いております。特に堺に深く入り込んでいただきたいと思っております。鉄砲などの銃火器こそが明に対する我らの最大の強みなのですから。」
「なるほど・・・わかり申した。」
その話に大きくうなずく正虎。
「河内の長虎さんはやはり石山本願寺との繋がりです。政康さんや為三さんと共に本願寺への抑止力になっていただきたいのです。」
「任せてくれればいい、若君。」
長虎は笑みを浮かべて力強く答えた。
「摂津の重友はやはり切支丹との繋がりです。伴天連との交渉役を担って欲しい。」
「任せろって!!」
重友は親指を立てて笑顔を見せる。
「若狭の本多さんは畿内防衛を担います。多くは語らなくても一番適任かと。」
「私を買いかぶりすぎにも思えますが・・・これ程の栄誉はござらん!!」
珍しく正信も気合が入った表情。
「丹波の光秀さんはある意味で一番大変ですが、但馬や播磨への交渉役も担って欲しいのです。山田軍の精鋭である清興さんや六兵衛さんにもいずれは丹波に入ってもらいます。」
岳人は光秀と清興、六兵衛と向かい合う。
「必ずや成し遂げましょう。」
「俺は内政をちまちまとするよりは戦場で駆けずり回る方がマシだ。」
「私は殿や若君の命ならば神仏にでさえ刃向かうつもり。任せてくだされ。」
三人は即答すると岳人は安堵の表情を見せた。
「そして義輝さんの丹後入りはいずれ来る尼子や毛利との共闘のため。」
「わかっているって。」
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