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お花畑の自称ヒロイン
***** 夜会の後
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「メルビン!?ちょっと、どうしたの?」
わたくしは、アリエッティ.ポワゾンとの1件の後、夜会を途中で抜けると怒った顔のメルビンに腕を掴まれ、引きずられるように廊下を歩いていた。
ずんずん早歩きするメルビンに、駆け足で着いていく。
「ちょっと黙って……ここで、犯されたくないだろう?」
「な!?」
「しないさ!……でも、苛立っている」
「何に?」
ピタッと止まったメルビンが、顔を歪めて私を振り返った。
「何にって、決まっているだろ?あんなブスにメデューサを卑下された上に、王子の婚約者だと勘違いされて濡れ衣を着せられたのに………何に?」
「わたくしは、ちゃんと勝算があったから「そうじゃない!なんでメデューサがしないといけないんだ!」」
メルビンの怒鳴り声が、廊下に響き渡った。
「俺の婚約者なのに、他人の婚約者と勘違いされて、メデューサが傷付けられる光景を見ているしかできない自分が腹立たしかった」
「違うわ!わたくしは傷つかないわ。わたくしが傷付くとしたら、メルビンと離れる時よ」
「離す訳がない!ずっと、メデューサ以外なんて目に入りもしないのに」
廊下の真ん中で、わたくしの足が浮くほど、強くメルビンに抱き締められる。
背が高く大きなメルビンの腕が、わたくしの背中を引き寄せながら、少し震えていた。
「処刑だなんて………冗談じゃない。君の首が落ちる姿なんて……………思い出したくも無い」
「わたくしは、処刑されないわ」
大きな厚い胸に頬を擦り寄せて、その背中に自分の腕を回すと、さらにメルビンの腕に力が入り肩に顔を寄せられた。
「もう………先に逝かないでくれ」
わたくしの肩をメルビンの涙が暖かく濡らしていく。
「メデューサが処刑された後、その首が広場に晒された。美しい君が………妬みや悪意に曝され朽ちる姿を見てるしかできない自分に、反吐が出る。君は何もしていないのに」
処刑されて わたくしよりも、遺されたメルビンの方が辛かったのでしょうか?
「処刑された後、すぐに妹と結婚しろと言われて、怒りで我を忘れたよ。なんでメデューサを殺したブスと結婚しないといけないんだ!あんな醜い女に好き勝手されて、我慢できなかった」
わたくしを処刑したのは、妹がメルビンを愛していたから?
そりゃ~近親婚が珍しくない時代だったけど、実の兄妹で結婚?!
「メデューサを殺したのは、俺の為だと宣いやがった………あの女は」
だから、妹に薬品を掛けた。
「あんな女と結婚するぐらいなら、死んだ方がマシだ。メデューサ以外を認めない」
あっ………だから、妹の腕や足だけに薬品を掛けたんだ。
傷付け復讐する為じゃなくて、妹との婚約を破棄し死ぬために。
「俺も処刑されれば、メデューサに会えると思った」
わざと処刑される様に?
「でも、生まれ変わってもメデューサはいなかった。居たのは醜い妹だけだった。口を開けば悪態と悪口しか出ない女は、行動も卑しくて、俺の同級生や友達………担任の先生を傷付けた。切れた俺を刺し殺して池に捨てたんだ。そこで水の精霊王に会った」
いつの間にか、お姫様抱っこに体制が変わっていた。
話に夢中で気が付かなかったけど、抵抗する気は無かった。
そのまま馬車に乗せられ、屋敷ではなくポセイドン公爵家のメルビンの部屋に連れ込まれた。
わたくしは、アリエッティ.ポワゾンとの1件の後、夜会を途中で抜けると怒った顔のメルビンに腕を掴まれ、引きずられるように廊下を歩いていた。
ずんずん早歩きするメルビンに、駆け足で着いていく。
「ちょっと黙って……ここで、犯されたくないだろう?」
「な!?」
「しないさ!……でも、苛立っている」
「何に?」
ピタッと止まったメルビンが、顔を歪めて私を振り返った。
「何にって、決まっているだろ?あんなブスにメデューサを卑下された上に、王子の婚約者だと勘違いされて濡れ衣を着せられたのに………何に?」
「わたくしは、ちゃんと勝算があったから「そうじゃない!なんでメデューサがしないといけないんだ!」」
メルビンの怒鳴り声が、廊下に響き渡った。
「俺の婚約者なのに、他人の婚約者と勘違いされて、メデューサが傷付けられる光景を見ているしかできない自分が腹立たしかった」
「違うわ!わたくしは傷つかないわ。わたくしが傷付くとしたら、メルビンと離れる時よ」
「離す訳がない!ずっと、メデューサ以外なんて目に入りもしないのに」
廊下の真ん中で、わたくしの足が浮くほど、強くメルビンに抱き締められる。
背が高く大きなメルビンの腕が、わたくしの背中を引き寄せながら、少し震えていた。
「処刑だなんて………冗談じゃない。君の首が落ちる姿なんて……………思い出したくも無い」
「わたくしは、処刑されないわ」
大きな厚い胸に頬を擦り寄せて、その背中に自分の腕を回すと、さらにメルビンの腕に力が入り肩に顔を寄せられた。
「もう………先に逝かないでくれ」
わたくしの肩をメルビンの涙が暖かく濡らしていく。
「メデューサが処刑された後、その首が広場に晒された。美しい君が………妬みや悪意に曝され朽ちる姿を見てるしかできない自分に、反吐が出る。君は何もしていないのに」
処刑されて わたくしよりも、遺されたメルビンの方が辛かったのでしょうか?
「処刑された後、すぐに妹と結婚しろと言われて、怒りで我を忘れたよ。なんでメデューサを殺したブスと結婚しないといけないんだ!あんな醜い女に好き勝手されて、我慢できなかった」
わたくしを処刑したのは、妹がメルビンを愛していたから?
そりゃ~近親婚が珍しくない時代だったけど、実の兄妹で結婚?!
「メデューサを殺したのは、俺の為だと宣いやがった………あの女は」
だから、妹に薬品を掛けた。
「あんな女と結婚するぐらいなら、死んだ方がマシだ。メデューサ以外を認めない」
あっ………だから、妹の腕や足だけに薬品を掛けたんだ。
傷付け復讐する為じゃなくて、妹との婚約を破棄し死ぬために。
「俺も処刑されれば、メデューサに会えると思った」
わざと処刑される様に?
「でも、生まれ変わってもメデューサはいなかった。居たのは醜い妹だけだった。口を開けば悪態と悪口しか出ない女は、行動も卑しくて、俺の同級生や友達………担任の先生を傷付けた。切れた俺を刺し殺して池に捨てたんだ。そこで水の精霊王に会った」
いつの間にか、お姫様抱っこに体制が変わっていた。
話に夢中で気が付かなかったけど、抵抗する気は無かった。
そのまま馬車に乗せられ、屋敷ではなくポセイドン公爵家のメルビンの部屋に連れ込まれた。
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