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刀の主人は美少女剣士
七 割れ鍋に綴じ蓋、的な。
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無銘にして名刀にも劣らぬ刀の付喪神は、まさかのドMでした。なんだそれ。
ていうか、打ち直しとかあり得るのか?
「あの、日本刀の業界には全く明るくないんですが」
もうこれは本人に聞くしかないだろ。なんか色々よくわからなすぎる。ていうか如月さんが口パクパクさせてんだけど。開いた口が塞がらないってやつ?
「出来上がってる刀を溶かして打ち直すってことですか? そんなこと出来るんです?」
俺が如月さんに水を向ける。すると、はっとして少し考えたあと、彼女はぼそりと言った。
「……例えば、金属疲労で折れた刀を打ち直す、ということはなくはないです。……だけど、それはもう同じ材料を使ってはいても、まるっきり別の刀身です」
「そうよねえ……」
「となると……」
ちら、と正宗氏を見る。
なにを頬染めてんだよ。ちくしょう、まともなやつだと思ってたのに。
「正宗氏の願いを叶えるってことは、下手するとその魂が消えてなくなる可能性もある、と」
「そう、なのかも知れません。別の刀として生まれ変わる訳ですから……ていうか正宗」
「はっ、はいっ!」
如月さんが正宗氏を見下す。“みおろす”ではなく、“みくだし”ている感じに。
すげえ。まったく温度のない目線だ。よほど彼のドM発言が嫌だったんだろう。
「完膚なきまでに打ち据えて、って言ったわね」
「え、あ、はい……」
「……本気なの?」
「あ、いや、その……」
如月さんの圧がすごいな。いやまあ、気持ちはわかるけども。
「ほ・ん・き。なの?」
「! はいぃっ!!」
「……そ」
如月さんはそう短く答えると、少しだけ考え込むように目を伏せ、それから俺に向き直った。
目が据わっている。
「文河岸さん」
「はい」
「改めて、ご依頼したいのですが」
「は、はい、もちろん。あやかしのご相談なら、なんでもお任せください」
「では……」
大きく息を吸い、ゆっくりと吐き出す。その吐息に、色々なものが込められている感じがした。
「私の剣の師匠。……つまり、私の父に勝つための修行にお付き合いください」
————
「け、けんのしゅぎょうっすか」
「怜ちゃん、全部ひらがなになってる」
いや、だって。
全然ついていけてねえんだよ、この展開に。
何がどうなったら剣術修行の手伝いになるんだよ。
「あの、無理ならいいんです。……ただ、お任せくださいって、そう言っていただいたから……。あ、無理ならいいんですよ、無理なら」
あ、そんなに挑発しちゃいけない。うちの鉄砲玉が。
「……かちーん」
あ、やっぱり。
「小梅、落ち着けって」
「怜ちゃん」
「落ち着けっての」
「怜ちゃん!」
「……なんだよ」
うわー、こっちも目が据わってるじゃん。猩々さんは……そっぽ向いてんじゃねえよっ!
「あんだけ言われて口惜しくないの? いくら日本刀の付喪神がついてて本人も剣術家の跡取りでどうやら物凄く強いっぽくてちょっとどうにもならなさそうだとしても!」
「ダメじゃねえか」
「だから! 口惜しくはないの!?」
こりゃだいぶキテるな。頭から湯気が出る勢いだ。
「あたしは口惜しいの!!」
うん、それは知ってる。
もー、しょうがねえな。
「わーったよ……」
「ほんと!?」
「まあ、準備してなかったわけじゃないからな」
「出来たの!?」
「一応な。今夜話そうとは思ってたんだけどさ」
「だから好きー!!」
小梅が俺に飛びついてくる。いや、可愛いし柔らかいし嬉しいんだけどさ。
そんな様子を見て、如月さんが恐る恐るといった感じで尋ねてきた。
「あ、あの、出来たっていうのは……?」
「合体技!」
「が、がったい……?」
「正確に言えば、俺が小梅の力を使うための道具というか、小梅が俺を媒体にするための道具というか。ま、つまりは合体技です」
「はぁ……」
「まだ試してないので、成功したかどうかは分かりませんけどね。如月さん達のお手伝いをするなら必ず使うことになるでしょうから、今夜あたり試してみますよ」
答えた俺に、如月さんは何故か不敵な笑いを浮かべていた。
「期待……していいんですよね?」
「え、ええ……ていうか」
ちょっとね、俺確信したんだけどさ。
その感じ、さてはあなた、ドSですよね?
ドMの付喪神と、ドSの主人。
お似合いじゃないか。
「ところで、ちょっと根本的なところをお伺いしたいんですが」
「あ、はい。なんでしょう?」
「お父様に勝つため、とおっしゃいましたけど、どういうことなんです?」
「それは拙者がお話しいたしましょう。……如月家では代々、当主の決めたことに異を唱える場合、当主と立ち合って勝利せねばならぬ、という掟があるのです」
「……なるほど」
つまりあれだ、いわゆる“俺を乗り越えてゆけ”てやつだ。
「父は現役の剣術家。普通なら、まだ修行中の私では太刀打ち出来る相手ではありません。……ですが、この正宗と一緒なら」
「お嬢……」
「この正宗なら、どれほど傷つこうが刃こぼれしようが、なんかもういいかなって」
「吹っ切れ方がエグいな!」
「それでこそお嬢です!」
「こっちも大概よねえ……」
「……はっ。ま、とにかく! 正宗氏もご主人も、あと所長たちも、なんかこう丸く収まる道が見えてきましたな!」
「ようやく絡んできたな、猩々さん」
まあね。
置いてけぼり感すごかったからね。
「じゃあ、とりあえず今日は解散しましょうか。明日、9時にさっきの公園に集まりましょう」
「はーい!」
「御意」
「承知いたしました。よろしくお願いいたします」
「じゃあ皆さん、頑張ってくださいね!」
「あんたも来なさいよ……」
明日から本格的に動き出すということにして、今日のところは解散ということになった。
ちょっと予想外の展開になったけど、まあいいか。
やるとなったら、いっちょ気合い入れていきますかね。
ていうか、打ち直しとかあり得るのか?
「あの、日本刀の業界には全く明るくないんですが」
もうこれは本人に聞くしかないだろ。なんか色々よくわからなすぎる。ていうか如月さんが口パクパクさせてんだけど。開いた口が塞がらないってやつ?
「出来上がってる刀を溶かして打ち直すってことですか? そんなこと出来るんです?」
俺が如月さんに水を向ける。すると、はっとして少し考えたあと、彼女はぼそりと言った。
「……例えば、金属疲労で折れた刀を打ち直す、ということはなくはないです。……だけど、それはもう同じ材料を使ってはいても、まるっきり別の刀身です」
「そうよねえ……」
「となると……」
ちら、と正宗氏を見る。
なにを頬染めてんだよ。ちくしょう、まともなやつだと思ってたのに。
「正宗氏の願いを叶えるってことは、下手するとその魂が消えてなくなる可能性もある、と」
「そう、なのかも知れません。別の刀として生まれ変わる訳ですから……ていうか正宗」
「はっ、はいっ!」
如月さんが正宗氏を見下す。“みおろす”ではなく、“みくだし”ている感じに。
すげえ。まったく温度のない目線だ。よほど彼のドM発言が嫌だったんだろう。
「完膚なきまでに打ち据えて、って言ったわね」
「え、あ、はい……」
「……本気なの?」
「あ、いや、その……」
如月さんの圧がすごいな。いやまあ、気持ちはわかるけども。
「ほ・ん・き。なの?」
「! はいぃっ!!」
「……そ」
如月さんはそう短く答えると、少しだけ考え込むように目を伏せ、それから俺に向き直った。
目が据わっている。
「文河岸さん」
「はい」
「改めて、ご依頼したいのですが」
「は、はい、もちろん。あやかしのご相談なら、なんでもお任せください」
「では……」
大きく息を吸い、ゆっくりと吐き出す。その吐息に、色々なものが込められている感じがした。
「私の剣の師匠。……つまり、私の父に勝つための修行にお付き合いください」
————
「け、けんのしゅぎょうっすか」
「怜ちゃん、全部ひらがなになってる」
いや、だって。
全然ついていけてねえんだよ、この展開に。
何がどうなったら剣術修行の手伝いになるんだよ。
「あの、無理ならいいんです。……ただ、お任せくださいって、そう言っていただいたから……。あ、無理ならいいんですよ、無理なら」
あ、そんなに挑発しちゃいけない。うちの鉄砲玉が。
「……かちーん」
あ、やっぱり。
「小梅、落ち着けって」
「怜ちゃん」
「落ち着けっての」
「怜ちゃん!」
「……なんだよ」
うわー、こっちも目が据わってるじゃん。猩々さんは……そっぽ向いてんじゃねえよっ!
「あんだけ言われて口惜しくないの? いくら日本刀の付喪神がついてて本人も剣術家の跡取りでどうやら物凄く強いっぽくてちょっとどうにもならなさそうだとしても!」
「ダメじゃねえか」
「だから! 口惜しくはないの!?」
こりゃだいぶキテるな。頭から湯気が出る勢いだ。
「あたしは口惜しいの!!」
うん、それは知ってる。
もー、しょうがねえな。
「わーったよ……」
「ほんと!?」
「まあ、準備してなかったわけじゃないからな」
「出来たの!?」
「一応な。今夜話そうとは思ってたんだけどさ」
「だから好きー!!」
小梅が俺に飛びついてくる。いや、可愛いし柔らかいし嬉しいんだけどさ。
そんな様子を見て、如月さんが恐る恐るといった感じで尋ねてきた。
「あ、あの、出来たっていうのは……?」
「合体技!」
「が、がったい……?」
「正確に言えば、俺が小梅の力を使うための道具というか、小梅が俺を媒体にするための道具というか。ま、つまりは合体技です」
「はぁ……」
「まだ試してないので、成功したかどうかは分かりませんけどね。如月さん達のお手伝いをするなら必ず使うことになるでしょうから、今夜あたり試してみますよ」
答えた俺に、如月さんは何故か不敵な笑いを浮かべていた。
「期待……していいんですよね?」
「え、ええ……ていうか」
ちょっとね、俺確信したんだけどさ。
その感じ、さてはあなた、ドSですよね?
ドMの付喪神と、ドSの主人。
お似合いじゃないか。
「ところで、ちょっと根本的なところをお伺いしたいんですが」
「あ、はい。なんでしょう?」
「お父様に勝つため、とおっしゃいましたけど、どういうことなんです?」
「それは拙者がお話しいたしましょう。……如月家では代々、当主の決めたことに異を唱える場合、当主と立ち合って勝利せねばならぬ、という掟があるのです」
「……なるほど」
つまりあれだ、いわゆる“俺を乗り越えてゆけ”てやつだ。
「父は現役の剣術家。普通なら、まだ修行中の私では太刀打ち出来る相手ではありません。……ですが、この正宗と一緒なら」
「お嬢……」
「この正宗なら、どれほど傷つこうが刃こぼれしようが、なんかもういいかなって」
「吹っ切れ方がエグいな!」
「それでこそお嬢です!」
「こっちも大概よねえ……」
「……はっ。ま、とにかく! 正宗氏もご主人も、あと所長たちも、なんかこう丸く収まる道が見えてきましたな!」
「ようやく絡んできたな、猩々さん」
まあね。
置いてけぼり感すごかったからね。
「じゃあ、とりあえず今日は解散しましょうか。明日、9時にさっきの公園に集まりましょう」
「はーい!」
「御意」
「承知いたしました。よろしくお願いいたします」
「じゃあ皆さん、頑張ってくださいね!」
「あんたも来なさいよ……」
明日から本格的に動き出すということにして、今日のところは解散ということになった。
ちょっと予想外の展開になったけど、まあいいか。
やるとなったら、いっちょ気合い入れていきますかね。
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