98 / 121
おばぁさんの部屋
しおりを挟む
小学生の頃…学年はそうですね…5~6年生だったと思います。
友人のHの家に遊びに行ったのですが、いわゆる豪邸でとても広い家でした。Hからはウロウロすんな、2階は親の寝室と仏間しかないから行くなと言われた。
言われると行きたくなるのが子供と言うもので、私はそのタイミング狙っていた。
Hと一緒に紙でアニメのロボ等を作るのが好きで、設計図なしで切り出した厚紙を丸めたり貼り付けたりして作り上げて行った。
Hは1つ作り上げると『つかれたー』と言って伸びをしたまま床に寝そべった。
金持ちの家にしかないであろうフカフカの絨毯が眠気を誘い、Hは眠りについたのだった、そのまま熟睡させる為に私は10分ほど待った。
『ずぅーーーーーーーーーーーーずぅーーーーーーーーーーー』
寝息のワンランク上の呼吸音がHの鼻から鳴り始めた。
私は静かに立ち上がると、文字通り忍び足で居間をでた。
今の金持ちのカーペットを切って貼り付けたようなモフモフの階段を上がる。
足音すらしない金持ちのカーペットは泥棒が来てもわからないレベルの消音効果を発揮したので、気楽に上る事が出来た。
上がり切って左のステンドグラスを使ったドアを上げると、貴族が寝るようなゴージャスなベッドに天蓋がかけられていた。
『金持ちの匂いがする』そう呟くと静かにドアを閉め、その向かい側、要するに階段を上がり切って右のドアの前に立った。あれ?と思う程質素な扉がそこにはあった。この部屋の持ち主の意向でこうなったのだろう、そうとしか思えない不釣り合いなドアだった、しかも引き戸。
手を添えて左にズラすと、一瞬軋んで引っかかり、ズズズと音を立てて半分ほど開いた、その瞬間中から異臭が鼻を刺した。今思えばカビ臭さと言うものだったのだろう、目に染みる程の痛みを感じる臭いだった。こんな豪邸の中になぜこんな田舎臭い部屋があるんだろう、そしてこの異臭…真っ暗な部屋を良く見ようと目を凝らすと、驚きのあまり声が出た。
『うわっ』
仏壇の前で手を合わせて祈っているおばぁさんが居たからだ。
彼女の部屋ならいてもおかしくは無いのだが、この異臭と暗闇の中だからこそ驚きなのである、とてもじゃないが人の部屋とは思えない。
部屋が暗いのは窓を閉めてカーテンをしているからだが、よくよく見ると部屋全体、更には家具に至るまでカビだらけで黒ずんでいたのだ、暗いのではなく黒いのだ。その中に居る黒いおばぁさん。
立ち竦んでいると、祈りを捧げたまま、そのおばぁさんは仏壇にゆっくりと吸い込まれて行った、仏壇の扉がバタンと閉まる音で私は我に帰った。
『な…なんだ?ばぁさん消えたぞ』
バタン!!!!
勢いよく仏壇の扉が開くと、仏壇の前には既におばぁさんが居た。
祈りを捧げると、おばぁさんは仏壇にゆっくりと吸い込まれて行った、仏壇の扉がバタンと閉まる…。
勢いよく仏壇の扉が開くと、仏壇の前には既におばぁさんが居た。
祈りを捧げると、おばぁさんは仏壇にゆっくりと吸い込まれて行った、仏壇の扉がバタンと閉まる…。
勢いよく仏壇の扉が開くと、仏壇の前には既におばぁさんが居た。
祈りを捧げると、おばぁさんは仏壇にゆっくりと吸い込まれて行った、仏壇の扉がバタンと閉まる…。
何度も何度もそれが繰り返し行われ、そのスピードがどんどん増す。
観えない程このスピードが速くなったらどうなるのかと考えたら一気に怖くなり、扉を閉めて急いで階段を駆け下りて居間に戻り、用事が出来たから帰るねと置手紙をHに残してその家を出た。
外に出て2階を見上げると、さっきのおばぁさんの部屋があった場所にはそもそも窓が無く、壁になっていた。
どうしてその様な構造なのかはHに聞く事もできず、月日が経った今でも謎のままです。
友人のHの家に遊びに行ったのですが、いわゆる豪邸でとても広い家でした。Hからはウロウロすんな、2階は親の寝室と仏間しかないから行くなと言われた。
言われると行きたくなるのが子供と言うもので、私はそのタイミング狙っていた。
Hと一緒に紙でアニメのロボ等を作るのが好きで、設計図なしで切り出した厚紙を丸めたり貼り付けたりして作り上げて行った。
Hは1つ作り上げると『つかれたー』と言って伸びをしたまま床に寝そべった。
金持ちの家にしかないであろうフカフカの絨毯が眠気を誘い、Hは眠りについたのだった、そのまま熟睡させる為に私は10分ほど待った。
『ずぅーーーーーーーーーーーーずぅーーーーーーーーーーー』
寝息のワンランク上の呼吸音がHの鼻から鳴り始めた。
私は静かに立ち上がると、文字通り忍び足で居間をでた。
今の金持ちのカーペットを切って貼り付けたようなモフモフの階段を上がる。
足音すらしない金持ちのカーペットは泥棒が来てもわからないレベルの消音効果を発揮したので、気楽に上る事が出来た。
上がり切って左のステンドグラスを使ったドアを上げると、貴族が寝るようなゴージャスなベッドに天蓋がかけられていた。
『金持ちの匂いがする』そう呟くと静かにドアを閉め、その向かい側、要するに階段を上がり切って右のドアの前に立った。あれ?と思う程質素な扉がそこにはあった。この部屋の持ち主の意向でこうなったのだろう、そうとしか思えない不釣り合いなドアだった、しかも引き戸。
手を添えて左にズラすと、一瞬軋んで引っかかり、ズズズと音を立てて半分ほど開いた、その瞬間中から異臭が鼻を刺した。今思えばカビ臭さと言うものだったのだろう、目に染みる程の痛みを感じる臭いだった。こんな豪邸の中になぜこんな田舎臭い部屋があるんだろう、そしてこの異臭…真っ暗な部屋を良く見ようと目を凝らすと、驚きのあまり声が出た。
『うわっ』
仏壇の前で手を合わせて祈っているおばぁさんが居たからだ。
彼女の部屋ならいてもおかしくは無いのだが、この異臭と暗闇の中だからこそ驚きなのである、とてもじゃないが人の部屋とは思えない。
部屋が暗いのは窓を閉めてカーテンをしているからだが、よくよく見ると部屋全体、更には家具に至るまでカビだらけで黒ずんでいたのだ、暗いのではなく黒いのだ。その中に居る黒いおばぁさん。
立ち竦んでいると、祈りを捧げたまま、そのおばぁさんは仏壇にゆっくりと吸い込まれて行った、仏壇の扉がバタンと閉まる音で私は我に帰った。
『な…なんだ?ばぁさん消えたぞ』
バタン!!!!
勢いよく仏壇の扉が開くと、仏壇の前には既におばぁさんが居た。
祈りを捧げると、おばぁさんは仏壇にゆっくりと吸い込まれて行った、仏壇の扉がバタンと閉まる…。
勢いよく仏壇の扉が開くと、仏壇の前には既におばぁさんが居た。
祈りを捧げると、おばぁさんは仏壇にゆっくりと吸い込まれて行った、仏壇の扉がバタンと閉まる…。
勢いよく仏壇の扉が開くと、仏壇の前には既におばぁさんが居た。
祈りを捧げると、おばぁさんは仏壇にゆっくりと吸い込まれて行った、仏壇の扉がバタンと閉まる…。
何度も何度もそれが繰り返し行われ、そのスピードがどんどん増す。
観えない程このスピードが速くなったらどうなるのかと考えたら一気に怖くなり、扉を閉めて急いで階段を駆け下りて居間に戻り、用事が出来たから帰るねと置手紙をHに残してその家を出た。
外に出て2階を見上げると、さっきのおばぁさんの部屋があった場所にはそもそも窓が無く、壁になっていた。
どうしてその様な構造なのかはHに聞く事もできず、月日が経った今でも謎のままです。
1
あなたにおすすめの小説
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【時代小説】 黄昏夫婦
蔵屋
歴史・時代
江戸時代、東北地方の秋田藩は貧かった。
そんな中、真面目なひとりの武士がいた。同僚からは馬鹿にされていたが真面目な男であった。俸禄は低く貧しい。娘二人と実母との4人暮らし。
秋田藩での仕事は勘定方である。
仕事が終わると真っ直ぐ帰宅する。
ただひたすら日中は城中では勘定方の仕事をまじめにして、帰宅すれば論語を読んで知識を習得する。
そんな毎日であった。彼の名前は立花清左衛門。年齢は35歳。
娘は二人いて、一人はとめ15歳。もう一人は梅、8歳。
さて|黄昏《たそがれ》は、一日のうち日没直後、雲のない西の空に夕焼けの名残りの「赤さ」が残る時間帯のことを言う。「|黄昏時《たそがれどき)」。 「黄昏れる《たそがれる》」という動詞形もある。
「たそがれ」は、江戸時代になるまでは「たそかれ」といい、「たそかれどき」の略でよく知られていた。夕暮れの人の顔の識別がつかない暗さになると誰かれとなく、「そこにいるのは誰ですか」「誰そ彼(誰ですかあなたは)」とたずねる頃合いという意味で日常会話でよく使われた。
今回の私の小説のテーマはこの黄昏である。
この風習は広く日本で行われている。
「おはようさんです」「これからですか」「お晩でございます。いまお帰りですか」と尋ねられれば相手も答えざるを得ず、互いに誰であるかチェックすることでヨソ者を排除する意図があったとされている。
「たそかれ」という言葉は『万葉集』に
誰そ彼と われをな問ひそ 九月の 露に濡れつつ 君待つわれそ」
— 『万葉集』第10巻2240番
と登場するが、これは文字通り「誰ですかあなたは」という意味である。
「平安時代には『うつほ物語』に「たそかれどき」の用例が現れ、さらに『源氏物語』に
「寄りてこそ それかとも見め たそかれに ほのぼの見つる 夕顔の花」
— 『源氏物語』「夕顔」光源氏
と、現在のように「たそかれ」で時間帯を表す用例が現れる。
なおこの歌は、帖と登場人物の名「夕顔」の由来になった夕顔の歌への返歌である。
またこの言葉の比喩として、「最盛期は過ぎたが、多少は余力があり、滅亡するにはまだ早い状態」をという語句の用い方をする。
漢語「|黄昏《コウコン》」は日没後のまだ完全に暗くなっていない時刻を指す。「初昏」とも呼んでいた。十二時辰では「戌時」(午後7時から9時)に相当する。
「たそがれ」の動詞化の用法。日暮れの薄暗くなり始めるころを指して「空が黄昏れる」や、人生の盛りを過ぎ衰えるさまを表現して「黄昏た人」などのように使用されることがある。
この物語はフィクションです。登場人物、団体等実際に同じであっても一切関係ありません。
それでは、小説「黄昏夫婦」をお楽しみ下さい。
読者の皆様の何かにお役に立てれば幸いです。
作家 蔵屋日唱
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる