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高校編
ヤンキーと教師
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三上に職員室に連れていかれた本明。
即座にあちこちから来ている名のあるヤンキー達が龍一に声をかけ、徐々にクラス全体が盛り上がって行った。
『あいつ根性あんな、お前の友達か?』
『おもしれぇじゃんあいつ、本明だっけ?』
『おもしれーおもしれー、俺も暴れたくなってきたわ』
『まぁな、定時だし何やってもいいもんな』
『気に入らねぇセンコー達かたっぱしからやっちまうべ!』
まだセンコーぶっ飛ばすとか考えてるのかこいつら…鼻から思いっきり空気を吐き出すと肩の筋肉をグッと下げて少し天を仰いだ。
『痛ぇって!やめろって』
柳瀬の声が聞こえたので目をやると、クラスの盛り上がりに悪乗りした柳瀬の後ろの席の男「岸田」が柳瀬の背中をバシバシと叩いていた。
身長180センチを超え、ろくに中学に行かずに喧嘩、盗みを繰り返していた札付きのワル。だが家業の土建屋を手伝っていたのでガタイが良い。龍一が喧嘩を挑んだとしても階級が違いすぎて勝てる可能性はかなり低い。
柳瀬と岸田は見た感じ小競り合いには見えた。
『あの岸田も湯中だったのさ』
龍一の前の席に座る南部(なんべ)が振り向いて、顔を顔にして言った。
聞いてねぇし、と思ったが、社交辞令で『へー』と流すと、龍一の右に座る藤谷(ふじたに)が『あんたに聞いてないけど』と切って捨てる。
『俺も喧嘩ばっかりしてたからさ』と続ける南部だったが、更に『嘘つかなくていいから、めんどくせぇ』とバッサリ行った。真っ赤になって前を向き直す南部、それを指差して笑う藤谷。
ここでもまた龍一は「面白い」と感じるのだった。
本明が戻らないまま一時間目が始まる。
定時制教師をまとめる主任『松山』が教室に入って来る。
坊主頭に作業服の普通のおじさんの風貌だが、物言いは人をイラつかせる。
『いいかお前ら、これから少しの期間は建築科だが電気科、機械科の勉強もする、わかったな、場所を移動するから立て』
そんな物言いにヤンキーどもが黙っているわけがなく『てめぇ何様よ、クチのきき方なんとかなんねーか?あ?』と直ぐに噛みついた。
『なんだ、文句あるのか?なら出なくて良いが欠席扱いだぞ』
そんな返しにクラスがまた大騒ぎになる。
『そう言う事じゃねーだろ、こっちは何にもしてねぇんだからよ、そっちもちゃんとしろよ、クチのきき方ちゃんとしろっつってんだよ』
『そうだぞ!いかねぇなんていってねぇだろ!』
『えーっと南部!お前も同じ意見か』
どう見ても文句を言わなそうな顔つきの生徒を選んで答えさせる、汚いやり方だ。思った通り南部は黙って下を向いて真っ赤になっているだけだった。それに対してヤンキー達は『南部!言えや!てめぇ教師側か?雑魚がコラ!』これも松山の思惑通りの展開なのだろう、ヤンキーの怒りの矛先を南部に向ける、実に汚い。
『他の生徒にも聞いたらどうですか?』
龍一がクチを開くと、藤谷が手を挙げた。
『じゃぁ…えーとお前』
『お前ってなんですか、名前あるんですけど』
藤谷の速射砲が即発射される。
『いやその…藤谷だな、藤谷、答えてみろ』
『お前らとか、わかったかとか、凄く気分が悪いです』
途端にクラスについた火種がメラメラと勢いを増して燃えだした。
『いいぞ藤谷!』『そうだそうだ!どーなんだよ松山!』
『あー・・・桜坂はどう思うんだ』
『大人なんですし、あなたは教師なんですから、もう少しちゃんとしたほうが良いと思います』
クラスの炎は火柱となって天井を焼く勢いとなる。
野次の嵐の中には殺すぞコラなんてのも混じっていた。
『わかったわかった、お前らの言いたいことはわかった、な、馬鹿みたいに騒ぐな』
『バカってなんだよ!』『誰のことだコラ!』『やっちまうぞ松山コラ!』
『いい加減にしろ!調子に乗るなよ!全員停学にだってできるんだからな!』
『なんだよソレ!』『何の理由だよハゲこら!』『やってみろよボケ』
『てめぇの家探すなんてわけねぇんだぞコラ!』『火つけてやんぞ家に!』
一瞬静かになった時、龍一がボソッと吐き出した。
『松山先生、息子さんと俺、同級生ですよ』
『え?』
『遊びに行った事ありますよ、先生の書斎にエロビデオ隠してますよね』
『待て!まて!思い出した、北中の桜坂か!あーそうか、もう言うな、わかったからもう言うな、てゆーか何で知ってるんだ』
『エロビデオ?なんそれ!そんな教師に調子こく資格ねーだろ』
『マジかよエロ教師!』
『先生、ちゃんとしましょう、家とか言いませんから』
『あー・・・あ。。。うん、わかった、悪かった、許してくれ、敬語まではいらないだろ、敬意を持って接するようにするから、な、頼むよ』そう言って松山は頭を下げた。
大人が非を認め、頭を下げるとヤンキーは直ぐに静まった。
『それでいいんだって、頑張るなって先生』『仲良くやろうや、なぁ先生』
『あぁ、そうだな、それじゃぁ移動するぞ、別館で結構グネグネと歩くから迷子にならないようについてきてくれ』
『うぃーす』
『なぁ桜坂、どんなエロビのタイトルだった?』
『覚えてないけどパッケージ写真は縛られてたわ』
『松山SM好きかよ!たはははは』
ヤンキーは危険人物、クズ、ゴミと言う扱いを受けていたこの時代だが、ヤンキーとの付き合いが長い龍一にしてみれば、こんなにわかりやすい種族はいない。龍一の中でヤンキーはヤンキーと言う種族なのだ。喜怒哀楽がはっきりしているし、真っ当に生きている同世代よりよっぽど真っすぐで優しく素直だと感じている。
古い校舎なので床は灰色の木の床、汚れが染みこんで灰色なのか元から灰色の仕様なのかはわからない、壁も隙間だらけで場所によっては風が吹き込んで来る。
『やめろって』
また聞こえて来た柳瀬の声。
岸田が柳瀬の背中を強めにパンチしていたのだった。
ここでやめろよとは言い難い、何故なら同じ中学だった2人のじゃれ合いなのかもしれない、余計な口出しをして『は?』となるのも面倒くさいし、なんでも正義感ぶって言えば良いと言うものではない、何も知らない人間が横槍を入れるのは時に混乱を招くものだ。実際岸田自体はクラスが大騒ぎになっても声を大にして暴れるわけでもなく、誰彼構わず喧嘩売るわけでもないので、尚更じゃれあいの可能性が高い、そう思ったからだ。
龍一を追い抜いていく時には岸田が柳瀬の肩に手を回して笑い顔も見えた。
まぁ悪の巣窟では日常茶飯事か、しかも下手な事すると自分がどうなるかわからない、なにせ窃盗、恐喝、傷害、何でもやって来た奴らの集まりだ、気を付けないと本当に家に火を付けられかねない。面白いと感じてはいたが、気を抜いてはいけないとも感じていた。
別館はまだ新しく、木の板を張り合わせた壁ではなくコンクリートだった。機械科実習室と書かれた看板が目に入った。無機質で真っ白な廊下の先だ、そのたたずまいはどう見ても学校ではなく、行った事は無いが映画でよく見る「刑務所」によく似ていた。
『あれ?先生まだ来てないか…少し待つからみんなそこら辺に座って待ってなさい、な、騒がないで静かにな、先生は行くからな』
『うえーい』
静かにと言われると割と静かに待つヤンキー、こう言う部分を世の大人たちはちゃんと見て欲しいものだと感じる龍一。
そこへ機械科の教師「真志田(ましだ)」がやってきた。
『おぅ悪かったな』
すの姿は伸びたパンチパーマにソリ込み、小太りで斜め45度のサングラスに黄色いレンズ。間違いなく極道。
『うわ、やっべぇ』
1人の生徒が口にするが、続く者はいなかった。
何故ならヤバ過ぎるからだ。
圧倒的極道感、これは逆らってはいけない圧力、ヤンキーはそれを瞬時に察知する。それは相手を見て喧嘩すると思われがちだが、極道を相手にしたら今後の人生はない可能性が高いのだから当たり前のことだ。
『入れ、騒ぐなよ、殺すぞ、はっはっは』
全く冗談に聞こえないが、龍一はここでも「面白い」と感じていた。
即座にあちこちから来ている名のあるヤンキー達が龍一に声をかけ、徐々にクラス全体が盛り上がって行った。
『あいつ根性あんな、お前の友達か?』
『おもしれぇじゃんあいつ、本明だっけ?』
『おもしれーおもしれー、俺も暴れたくなってきたわ』
『まぁな、定時だし何やってもいいもんな』
『気に入らねぇセンコー達かたっぱしからやっちまうべ!』
まだセンコーぶっ飛ばすとか考えてるのかこいつら…鼻から思いっきり空気を吐き出すと肩の筋肉をグッと下げて少し天を仰いだ。
『痛ぇって!やめろって』
柳瀬の声が聞こえたので目をやると、クラスの盛り上がりに悪乗りした柳瀬の後ろの席の男「岸田」が柳瀬の背中をバシバシと叩いていた。
身長180センチを超え、ろくに中学に行かずに喧嘩、盗みを繰り返していた札付きのワル。だが家業の土建屋を手伝っていたのでガタイが良い。龍一が喧嘩を挑んだとしても階級が違いすぎて勝てる可能性はかなり低い。
柳瀬と岸田は見た感じ小競り合いには見えた。
『あの岸田も湯中だったのさ』
龍一の前の席に座る南部(なんべ)が振り向いて、顔を顔にして言った。
聞いてねぇし、と思ったが、社交辞令で『へー』と流すと、龍一の右に座る藤谷(ふじたに)が『あんたに聞いてないけど』と切って捨てる。
『俺も喧嘩ばっかりしてたからさ』と続ける南部だったが、更に『嘘つかなくていいから、めんどくせぇ』とバッサリ行った。真っ赤になって前を向き直す南部、それを指差して笑う藤谷。
ここでもまた龍一は「面白い」と感じるのだった。
本明が戻らないまま一時間目が始まる。
定時制教師をまとめる主任『松山』が教室に入って来る。
坊主頭に作業服の普通のおじさんの風貌だが、物言いは人をイラつかせる。
『いいかお前ら、これから少しの期間は建築科だが電気科、機械科の勉強もする、わかったな、場所を移動するから立て』
そんな物言いにヤンキーどもが黙っているわけがなく『てめぇ何様よ、クチのきき方なんとかなんねーか?あ?』と直ぐに噛みついた。
『なんだ、文句あるのか?なら出なくて良いが欠席扱いだぞ』
そんな返しにクラスがまた大騒ぎになる。
『そう言う事じゃねーだろ、こっちは何にもしてねぇんだからよ、そっちもちゃんとしろよ、クチのきき方ちゃんとしろっつってんだよ』
『そうだぞ!いかねぇなんていってねぇだろ!』
『えーっと南部!お前も同じ意見か』
どう見ても文句を言わなそうな顔つきの生徒を選んで答えさせる、汚いやり方だ。思った通り南部は黙って下を向いて真っ赤になっているだけだった。それに対してヤンキー達は『南部!言えや!てめぇ教師側か?雑魚がコラ!』これも松山の思惑通りの展開なのだろう、ヤンキーの怒りの矛先を南部に向ける、実に汚い。
『他の生徒にも聞いたらどうですか?』
龍一がクチを開くと、藤谷が手を挙げた。
『じゃぁ…えーとお前』
『お前ってなんですか、名前あるんですけど』
藤谷の速射砲が即発射される。
『いやその…藤谷だな、藤谷、答えてみろ』
『お前らとか、わかったかとか、凄く気分が悪いです』
途端にクラスについた火種がメラメラと勢いを増して燃えだした。
『いいぞ藤谷!』『そうだそうだ!どーなんだよ松山!』
『あー・・・桜坂はどう思うんだ』
『大人なんですし、あなたは教師なんですから、もう少しちゃんとしたほうが良いと思います』
クラスの炎は火柱となって天井を焼く勢いとなる。
野次の嵐の中には殺すぞコラなんてのも混じっていた。
『わかったわかった、お前らの言いたいことはわかった、な、馬鹿みたいに騒ぐな』
『バカってなんだよ!』『誰のことだコラ!』『やっちまうぞ松山コラ!』
『いい加減にしろ!調子に乗るなよ!全員停学にだってできるんだからな!』
『なんだよソレ!』『何の理由だよハゲこら!』『やってみろよボケ』
『てめぇの家探すなんてわけねぇんだぞコラ!』『火つけてやんぞ家に!』
一瞬静かになった時、龍一がボソッと吐き出した。
『松山先生、息子さんと俺、同級生ですよ』
『え?』
『遊びに行った事ありますよ、先生の書斎にエロビデオ隠してますよね』
『待て!まて!思い出した、北中の桜坂か!あーそうか、もう言うな、わかったからもう言うな、てゆーか何で知ってるんだ』
『エロビデオ?なんそれ!そんな教師に調子こく資格ねーだろ』
『マジかよエロ教師!』
『先生、ちゃんとしましょう、家とか言いませんから』
『あー・・・あ。。。うん、わかった、悪かった、許してくれ、敬語まではいらないだろ、敬意を持って接するようにするから、な、頼むよ』そう言って松山は頭を下げた。
大人が非を認め、頭を下げるとヤンキーは直ぐに静まった。
『それでいいんだって、頑張るなって先生』『仲良くやろうや、なぁ先生』
『あぁ、そうだな、それじゃぁ移動するぞ、別館で結構グネグネと歩くから迷子にならないようについてきてくれ』
『うぃーす』
『なぁ桜坂、どんなエロビのタイトルだった?』
『覚えてないけどパッケージ写真は縛られてたわ』
『松山SM好きかよ!たはははは』
ヤンキーは危険人物、クズ、ゴミと言う扱いを受けていたこの時代だが、ヤンキーとの付き合いが長い龍一にしてみれば、こんなにわかりやすい種族はいない。龍一の中でヤンキーはヤンキーと言う種族なのだ。喜怒哀楽がはっきりしているし、真っ当に生きている同世代よりよっぽど真っすぐで優しく素直だと感じている。
古い校舎なので床は灰色の木の床、汚れが染みこんで灰色なのか元から灰色の仕様なのかはわからない、壁も隙間だらけで場所によっては風が吹き込んで来る。
『やめろって』
また聞こえて来た柳瀬の声。
岸田が柳瀬の背中を強めにパンチしていたのだった。
ここでやめろよとは言い難い、何故なら同じ中学だった2人のじゃれ合いなのかもしれない、余計な口出しをして『は?』となるのも面倒くさいし、なんでも正義感ぶって言えば良いと言うものではない、何も知らない人間が横槍を入れるのは時に混乱を招くものだ。実際岸田自体はクラスが大騒ぎになっても声を大にして暴れるわけでもなく、誰彼構わず喧嘩売るわけでもないので、尚更じゃれあいの可能性が高い、そう思ったからだ。
龍一を追い抜いていく時には岸田が柳瀬の肩に手を回して笑い顔も見えた。
まぁ悪の巣窟では日常茶飯事か、しかも下手な事すると自分がどうなるかわからない、なにせ窃盗、恐喝、傷害、何でもやって来た奴らの集まりだ、気を付けないと本当に家に火を付けられかねない。面白いと感じてはいたが、気を抜いてはいけないとも感じていた。
別館はまだ新しく、木の板を張り合わせた壁ではなくコンクリートだった。機械科実習室と書かれた看板が目に入った。無機質で真っ白な廊下の先だ、そのたたずまいはどう見ても学校ではなく、行った事は無いが映画でよく見る「刑務所」によく似ていた。
『あれ?先生まだ来てないか…少し待つからみんなそこら辺に座って待ってなさい、な、騒がないで静かにな、先生は行くからな』
『うえーい』
静かにと言われると割と静かに待つヤンキー、こう言う部分を世の大人たちはちゃんと見て欲しいものだと感じる龍一。
そこへ機械科の教師「真志田(ましだ)」がやってきた。
『おぅ悪かったな』
すの姿は伸びたパンチパーマにソリ込み、小太りで斜め45度のサングラスに黄色いレンズ。間違いなく極道。
『うわ、やっべぇ』
1人の生徒が口にするが、続く者はいなかった。
何故ならヤバ過ぎるからだ。
圧倒的極道感、これは逆らってはいけない圧力、ヤンキーはそれを瞬時に察知する。それは相手を見て喧嘩すると思われがちだが、極道を相手にしたら今後の人生はない可能性が高いのだから当たり前のことだ。
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